それから数日間は依頼をこなして金を稼ぎ、それで砂漠での活動に必要なものを買い揃える毎日だった。
それも今日で終わりでそれらを全て買うことができた。
僕自身も紫外線対策の道具をいろいろ作ったり壊されたりした。
明日からは本格的に砂漠へ行くことになる。
「目的は古代文明の遺跡に行き、そこの探索。そして先日砂漠に落ちたとされる隕石の調査です」
今は4人で集まり最後の打ち合わせを行っているところだ。進行はリースさん。
リースさんがレーネさんに目配せするとレーネさんが地図を取り出しテーブルの上に広げる。
「現在イスブルク砂漠には4つの遺跡が見つかっています」
言いながら地図の4箇所に印を付ける。
「さらに、この4つの遺跡より南の方は何の調査もされておらず、完全に未開の地です。新たな発見が期待できますが、その分リスクが高いです。なので、まずは一番南の遺跡、イスブルグ第三遺跡を目指します」
4つの遺跡は番号で名前が付けられていて、北から一、二、四、三となっている。見つけた順だからややこしいことになっているけど。あとこの四つをまとめてイスブルグ遺跡群と言うこともある。
「また、例の隕石ですが目撃者の証言によるとこの範囲に落ちたと考えられます」
第三遺跡と第四遺跡の中間あたりに円を描いた。それよりどうやってコンパスなしで円をきれいに描けるのかを聞きたい。
ちなみに特定した方法は測量の応用だ。目撃者のうち10人程度の人にどの場所からどっちの方角に見えたのかを聞き、それを地図上で線を引き交差した場所が落下位置と考えられる。
勿論全部の線が1箇所で交差することはないし、左右の移動は分かっても前後の移動は比較対象の無い空中だと分からないのでそれなりに広い範囲だが。
「落着予想範囲は半径約15キロ程度です。しかし途中で軌道が変わったり、衝撃が観測されなかったなどと言った証言もあるため、これはあくまでも目安と言うことになります」
半径15キロ、これでも頑張った狭めたほうだ。何たってちょっとコミュ症入ってる僕が目撃者の
もっとも、あっちが自力で動けるからあまり意味はないかもしれないけど。
「全体の流れとしては、第一第二遺跡は無視し、第三第四の順で調査。2つの遺跡の間を2回通ることになるのでその際に隕石の調査を行います。何か質問は?」
説明を終えて質疑応答に入る。
「移動手段はどうするの?ラミアちゃんのワープ?」
姉さんが早速聞いてきた。
そこは僕も気になっていたことだ。
「移動には車を使います。勿論新車です」
…はいぃ?