東方太陽録   作:仙儒

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夢跡


間休

上にある天は名づけられておらず、

 

下にある地にもまた名がなかった時のこと。

 

初めに水があり、全てが生まれた。

 

神々の中で、生まれているものは誰もいなかった。

 

光が集まる光景が目に浮かんでいる。ここがどこなのかもわからない。

声を出そうにも口が無い。

前を見るが何も無い。

ただただ光だけが集まる光景。

それから光は大きな二つの塊になり、より多くを照らした。

そこで初めて影が出来るのを見た。

しかし、何も見えない。そんな矛盾した光景。理解できないのに分かっている現状。

 

その内二つの光は、まるで互いが互いを引き合うように周り始めた。

 

どんどん速く成って行く光。

 

そして、遂には二つがくっつき、ひとつのより大きな塊になる。

 

目の前が光で埋め尽くされる。その時、初めて音を知った。

 

再び目を開くと赤く染まった光があった。この時、初めて温度を感じた。

うねる様に赤が動いて行く。この時、初めて燃えたぎっている事に気づいた。

 

空から無数の何かが降ってくる。その時初めて天を知った。

 

再び光が集まり、一定の速度で自律的に動き出した。

 

その内の一つの光が凄いスピードで此方に向かって来た。

光が当たると1/4程の光が別れた。この時初めて、陸と言う物を知った。

 

強く何かが、無い筈の体に当たる。その時初めて世界が二つに別れたのを見た。

その時初めて世界のひび割れた声が聞けた。

 

それが全ての始まりだと理解した。上が空に、下が大地に、上下と言う空間が出来た。

 

世界は再び、腹底に響くような大声をあげた。この時初めて左右と言う空間が出来た。

 

赤く光り、うねる大地。しかし、一部だけ黒く染まっている所があるのに気づいた。

 

その中心に黒い筒のような物が立っていた。他の所と同じ様に赤い線だけが、まるで生きているかの様に脈打っているのが分かった。

 

空に厚く被さる何か。この時初めて暗いと言う事を理解した。

 

光が差し込まぬ大地、空から冷たい何かが降ってくる。この時初めて雨と言う物を知った。

空から燃えたぎる大地に祝福するように雨が降り注ぐ。

 

そして何時しか全てが黒く染まった。しかし、筒のような物だけは赤い線が走り、怪しく、弱く光っている。

 

やがて筒のような物は二つに分かれた。その内一つが光を集めたような髪をしていた。もう一つの光は空の暗さをくっつけたような髪をしている。

 

人の形をした何か。しかし、人と言う物が分からない。知ってる筈なのに分からないと言う矛盾がまた生まれる。

 

その内黒い髪の方が

 

「私は上にて進むを刻もう」

 

といい、天へと昇っていく。

 

もう一つの光を集めたような髪の方が、

 

「私は地にて全てを封じよう」

 

といい、再び天と地が混ざらぬ様に見えない線を引いた。

 

ありとあらゆる物を乖離する程度の能力。それが二人が一つだった時の力。

 

全ての原点。二人とも

 

「「我が主を探そう」」

 

そう言い残して別れた。

 

その内天に上がった黒髪の方は定期的に場所と時間を知らせるようになった。

 

この時初めて「時」という概念と場所がわかるようになった。

 

光が集まったような髪の方はありとあらゆる場所に線を引く。

それを道しるべとすべく。

 

これにより初めて高い場所と低い場所が出来た。

 

初めて水たまりが出来た。

 

 

 

そう、私は、私たちは初めて個と言う自我を持った。

 

ここに我が主は居ない。成らば先へ飛ぼうと二人は言った。しかし、どこまで飛べば良いか分からない。二人は線超しにて話を進める。ならば、わかるように私達の力の一部をここに残そうと言う事に成った。

光を集めたような髪の方は線を引く力を使い線を引き、黒い髪の方がそこに時間を詰め込み、最後に二人で一つだった時の力を注いで二人は消えた。

 

 

 

私達は原初の地獄だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

E2

点と点を結ぶ?程度の能力B




予想がつく人、或いは分かった人は言わないでね!

分からない人は空気を読んでいます。

主人公の今一訳の分からない能力のランクが上がりました
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