東方太陽録   作:仙儒

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紅魔郷編

目が覚める。

何故か解らないが涙があふれて来る。

 

何だか大切な事があった気がする・・・・・。

 

周りは薄暗く、現在が夜である事が解った。

力無く立ち上がり、ふらふらした足取りで障子や戸を開ける。

満天の星空が広がっている。

もう見慣れてしまった光景だ。

月の明かりが目に染みる。ような気がする。

涙の量が増えたような気がする。

屋根上に飛び上がり、満月と向かい合う。何と無く切ないような、何とも言えない感覚が、涙腺を緩め、涙を助長する。

あれからどれ位寝て居たのだろうか?とか、また皆に迷惑をかけてしまったな・・・・。とかそんな事を考えていたら、誰かに抱き付かれた様な感覚がした。

下を見ると紫が優しい笑顔で抱きついて居た。

 

「セイバー様、泣きたい時に泣く事も強さですよ?」

 

何時ぞやに言ったセリフが帰って来た。

そこからは我慢できなかった。

紫の胸に抱きつき、声を殺して泣いた。

紫も何も聞かずにただ、優しく撫でてくれるだけだった。正直、ありがたい。

その優しく包み込む感覚に、現実に居た時の母親を思い出した。

何かあると必ず抱きついてくる癖がある人だった。

多分、あれが母さんのスキンシップの仕方何だと思う。

私も甘えん坊だったので、抱きつかれる事に嫌だと思った事は無いし、むしろ、私からくっ付いて行った覚えがある。

こう考えて見ると似た者同士だったのかもしれない。

そんな大好きだった母親と同じ感じを醸し出していている所は、やはり紫も女性なんだな~と思う。

母に被るからこそ、涙が止まらなく成る。もう会えないと解っているからこそ余計にだ。

それにこの十年間、心のどこかで孤独と寂しさが積み重なっていて、それが爆発したのもあるだろう。

そんな優しい包容に懐かしさと安心感を覚え、良い歳して、泣きつかれたのも有り、意識が遠のいた。

この優しい安心感の中で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

たまたまだった。

夜に目覚め、ふらふら~と屋敷をうろうろしていたら彼が覚束無い足取りで出て来て、徐に屋根に上がって行くのが見えた。

スキマで移動して、彼の後ろにそーっと降り立つ。

彼の後ろ姿はどこか小さく、悲しげに見えた。

それにスキマで隠れて居たのを言い当てた方がこんなに近くに居るのに気がつかない事がおかしい。

余程の事なのだろう。

少し震えている彼の背に優しく抱きつく。

驚いて振り返って来た彼の顔には涙が伝っていた。

私は何も言わずに笑い、彼に言われた言葉を言う。

そうしたら私の胸元にいきなり飛びついて来た。少々驚いたが、かつて彼がやってくれたように黙って優しく撫で続ける事にした。

声を殺しながら泣くその姿は小さな少年のように見えた。

何を思ってこうも泣いているのか解らない。

こんな時、心の境界線を弄って心を読めれば良いのだが、相変わらず彼自身を対象にして能力を行使すると効かないのだ。境界がいじれれば記憶の境界もいじり、思い出させる事も、天津さえ、改ざんして私を嫁にしていると出来るのだが・・・・・・。

全く能力が効かない。そこを恨めしく思う。一体、どんな能力なのだろうか?

そんな事を考えて居たら、小さな寝息が聞こえ始めた。

どうやら泣きつかれて寝てしまったらしい。

子供のような寝顔だ。すると、小さな声で「母さん・・・・・」と言いながら一筋の涙が零れた。

私に母親と言う物を重ねて居たのだろうか?

 

まぁ、何にせよ、彼との好感度は大きく上がっただろう。

それに彼との子供が出来たら同じような事をするのだろうな~、っと妄想してニヤニヤしてしまう。

何時か、そうなれたら良いな~と思いをはせ、スキマを開いて部屋に戻る。

何時までも外では風邪をひいてしまうだろう。そうでなくても、彼は倒れて数日間昏睡状態だったのだ。布団に寝かせた方が良いだろう。

そう思い、自分の布団に彼を抱きしめる形で入る。

彼の顔が動いて胸がくすぐったいが気にしない事にする。

改めて彼の顔を見る。子供のような少し不安そうな顔をしていたので抱きしめたら安心した顔に成った。そんな普段の彼とのギャップに胸の鼓動が速く成るのを感じながら目を瞑る。

何時までも彼の寝顔は見てて飽きないが、彼が抱きついている嬉しさと、安心感から眠気が一気に襲ってきた。意思気が無く成る寸前に、彼の存在を確かめるように少し強く抱きしめた。

今度こそ、愛しい愛しい彼が何処にも行かないように祈りを込めて・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何やら声が聞こえる。

可笑しいな。私一人の筈なのだが・・・・・。

まあ、考えてもしょうがない。今はこの温かくて包まれるような、安心感に身を任せて眠気に身を任せる事にしよう。

そうして又、意識を手放そうとした時に「あんっ」と甘い声が聞こえた。

そう言えばこの温かいのは何だ?手を動かして掴んでみると、何か丘のような、柔らかいが、弾力がある物に触れた。何だこれ?

試しに揉んでみる。又「あんっ」と甘い声がする。

柔らかく、弾力があり、癖に成りそうな感覚だ。

 

そう言えば、何かを口に銜えている感覚がする。これも何だ?

此方もまた、弾力があり、しかしマシュマロのように柔らかい。何か先端が尖っているような感じである。試しに舌を動かし、舐めてみる。

 

「ん、ああんっ」

 

また声がした。

一体何なのだろうか、重たい瞼に喝を入れ、ゆっくりと瞼を開く。

その事を後悔した。

左手は紫の右胸を服の上から揉んでいた。それだけならまだいい(良くないが)。

問題なのは何故か左側だけ露わに成っている肌に膨らみ、それを銜えている私の事だ。

じ、じゃあこれはもしかしなくても地区B・・・・・。

急いで離そうとすると紫から

 

「すいません、セイバー様、私はおっぱいは出ません」

 

と言いながら強く抱きしめ離してくれない。

逆に強く抱きしめられた。何か目が潤んで、甘い声を出しながらはぁはぁ言ってる。

や、ヤバい。私の理性的にもヤバいし、こんな所誰かに見られたら・・・・・・

 

「「「お師匠様(セイバー様)(旦那様~)(セイバー)」」」

 

こんな時に限って、永琳に魅魔に神奇に幽香の声が聞こえる。

ヤベッ、ガチでやべえ!

思いっきり開けられた障子の向こうから視線を感じる。

心なしか紫が勝ち誇ったような顔をして、

 

「今、私はセイバー様と契りを交わしてる最中なの、邪魔しないでくれるかしら?」

 

何て火に油所か火薬にガソリンを一緒に放り込んだ発言をした為、紫の束縛を無理やり振りほどいて、弁明をしようとしたら、皆が上着を脱いで抱きついて来た。

あ、柔らかい・・・・、じゃなくて、ヤバい。主に理性が!

この収拾がつかなく成った中でしょうがなく、能力を使い外の世界に避難した。

ほとぼりが冷めるまで戻れそうにも無いぞ?それに、紫に何て謝れば良いんだ?

女性の神秘を寝ぼけていたとは言え、触れたり何だりをしてしまったのだ。何をされても文句は言えない。この場合、どう足掻こうが男性が悪いと相場が決まってるのだ。

・・・・・・、後で殺されたりしないよね?おじさんはそれだけが心配です。

 

「あれ、セイバー様、どうされたのですか?」

 

振り返って見たら、買い物袋を両手に持って、現代風の衣服に身を包んだ藍の姿があった。

話を聞いて見た所、外の世界の私の家の冷蔵庫に、私がいつ来ても大丈夫なようにこうして時々、買い出しに行ってくれてるとの事。

道理で、買っても居ないのに冷蔵庫の中に常に物があったのか。

マジ感謝。

そう言えばどうされたかの質問に答えていなかったな・・・・・。

 

っと言う訳で、事の経緯を話して、紫に謝っている事を伝えてくれと伝える。

藍はそれに対して

 

「わかりました、伝えておきます・・・・・・・私に言ってくだされば何時でも・・・ボソッ」

 

最後に何か言っているような気がしたので聞き返したら何も言って無いとの事。

気のせいか。

それに暫く戻れそうにないし、これからどうしようかな~、何て考える。

そう言えば藍は何時も式としての仕事が忙しい苦労人な感じがあったな。

ならば今日位、ゆっくりして欲しいと思い、何処かに出かけないか?っと告げる。

そうすると藍は顔を赤くして「二人でですか!?」と言ってきた。

此処には残念ながら私と藍の二人しか居ないのでそうだと答えるしか無い。

嫌か?と言うと凄い勢いでもげんじゃ無いかってくらい首横に振る。

そうしたら「急ぎしたくします」と言ってスキマでどこかに消えて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっと、私とセイバー様の子作りが台無しじゃ無い」

 

「何ぬけがけしようとしてるのかしら、紫?」

 

「その汚らわしい体でお師匠様に触れないで頂けるかしら、雌豚共」

 

「私の旦那様に言い寄る悪い虫はここで駆除しとかないとね~」

 

「私のセイバー様に手をだして唯で済むと思うなよ」

 

上から紫、幽香、永琳、神奇、魅魔の順でそれぞれが臨戦態勢を取る。

一応お師匠様の前では戦わない暗黙の了解となっていたが、今は本人が居ない為、その必要が無い。

そのままどちらからともなく家から、更に、里から離れて戦いが始まる。

異変だと勘違いして来た霊夢に魔理沙は状況がわかったのか、呆れた顔でその戦いを見るのであった。

これは前の衝動でガウェインにやるならよそで、迷惑のかからないところでやれと怒られた事にあったりする。

まぁ、最近は割りかし、良くある光景に成っていたりする。

里では最初こそ恐れていたものの、今では誰とガウェインがくっつくかで賭けごとが行われて居る始末だ。

 

今日も幻想郷は平和である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう言えば、外を出歩くのに騎士甲冑じゃ出れないな。

そう思い出し、着替える事にするが、人と一緒に出かけるのだ。スーツじゃあまりよろしく無いだろう。

しかし、生憎だが御洒落に無頓着な私には、どんな服を着れば良いのか解らない。

 

うーむ・・・・・。

どうした物か・・・・。

 

そう言えば、前に紫と外を歩いた時の服をまだ紫に返して無かったな。

まぁ、そもそも紫は女なので男物の服何ぞ着ないから返すだけ無駄か。有り難く頂戴するとしよう。

 

着替えは一瞬なので便利だ。服がキラリと光って光が収まると着替えおわってんだもんな。

まるで魔法少女物だよ。

 

そうこうしていたら藍が戻って来た。

 

「お、おまたせしました・・・」

 

少し自信なさげに俯いたままスキマから藍が出て来た。

何と言うか・・・・・、うん。似合っている。現代風の衣装の藍何てレアなんじゃ無いか?

服の種類とかそう言うのは全くわからんが似合ッていれば問題なかろう。

と言うか、そもそも元が良いのだ。余程残念な服を着ない限り何だって似合うだろう。

何かモジモジしている藍に似合ってると告げたら顔を更に下げてしまった。

ミスッたか?

確か、女性にはこう言う時は嘘でも似合うと言うのがこの世の鉄則だと思って居たのだが・・・・。違ったか?まぁ、藍は本当に良く似合っているが。

さて、こうしていても良いのだが、時間は有限だ。早く行動するに越したことは無い。

俯いてモジモジしたままの藍の手を掴み、外に出る。

少し強引な気がするが、あのままだと何時まで経っても進まないような気がしたので進める事にした。

藍は「あっ」と小さく言ったきりだんまりだ。少し強引過ぎたか?

家を出たのは良いが、行動スケジュールが決まって無い事に気が付く。

振り返り、何処か行きたい場所は無いか?と聞くと、お任せしますと帰って来た。その答えは一番困るのだが・・・・・。

今日は藍の労いの言わば、休暇だ。藍の思うままにして楽しんで欲しいのだ。

そう言えば、ここは京都だったな。幾ら未来だと言えど、着物位まだ売っているお店はあるだろう。

携帯を出し、ナビで検索する。

おっ、あった。

 

ナビ通りに移動して着物屋に入り、藍に似合う着物をくれと注文する。これなら幻想郷でも着れるだろう。藍は遠慮していたが、店の店員さんに背中を押されて入っていった。

それを笑顔で手を振りながら見送る。

藍を見送った後で思い出したが、確か、藍って京都に余り良い思い出が無いんじゃ無いか?

確か玉藻の前が元ネタだった気がするし。

だとすると京都の街から出た方が良いかもしれないな。しかし、だとすれば何処に行った物か。

生憎、この辺は解らん。今ならまだ早いし、何処かに遠出も良いかもしれない。

そう考えていたら、藍が少し疲れた顔をしながら出て来た。何があったのだろうか?

まぁ、良いや。店員さんが持って居た着物を全部買う事にした。

藍は遠慮してるが聞く耳持たん。

 

店から出ると藍が小さくブツブツと「婚儀の着物・・・」といっているが声が小さ過ぎて解らない。

そのまま駅へと向かっている最中に藍がナンパされた。

まぁ、凄い別嬪さんだもんな~、そらナンパしたくも成るか。

だがアホ共、下心が丸見えだ、目が藍の胸に行ってて、更にニヤけて鼻の下を延ばしている。

私がそいつらの前に出ると、案の定、何かゴネ始めた。やれ、俺達が用があるのはお前じゃ無いだの何だの言っている。

こう言うのは無視してとっとと進もうとしたら、「無視してんじゃねー!!」何て言いながらナイフ出して囲んできた。何、今それはやってんの?外に出るたびに同じ事が多々あった気がするんだが。

それで「どうだ、ビビったか!」とか「痛い目見たく無ければ女を置いてさっさと失せな、そうしたらお前は見逃してやっても良いぜ?」とか勝ち誇った顔で言って来た。

藍も顔を顰めている。

こんな所で時間を無駄に費やしたく無いので本気を出して走り、ナイフを全て折、手加減して凹した。

あいつらは何が起こったのかわからずに気絶しただろう。

まぁ、どうでも良いだろう。一応怪我をしてないか藍に聞いておく。お約束と言う奴だ。

周りが騒がしく成り始めたので、藍には悪いがお姫様抱っこして素早くその場を後にする。

抱っこした時に「きゃっ」と言う可愛らしい声が聞けたのはラッキーだったかもしれない。藍のこんな声は滅多に聞けないだろう。

そんな訳で駅だ。

確か、東京まで53分位で行けるんだっけか?

だったら途中で降りてぶらつくのも有りかもしれない。それに今は夏だ。外の世界に来たのだから、海を見に行くのも良いかもしれない。

本当は一緒に入って遊んだりしたいが、式が取れると不味いので波打ち際で海を眺めるだけにしよう。

後は、そこで海の幸でも食えば良いだろう。

まぁ、藍はスキマが使えるのでそう珍しい食事はできんかもしれないが、外の雰囲気の中で食べると又、違った感じがするだろう。

 

 

 

そんなこんなで熱海に付いた。別にここでなくても良いのだが、何と無くだ。

そんな訳で藍と砂浜に居る。言い忘れていたが、藍は白いワンピースに麦わら帽子だ。

ワンピースの先っちょを摘みながら足を海水に当てて遊んでいる。

来て正解だな。どうやら上手く行ったようだ。

実はこう言う機会は中々無くて不安だったのだが気鬱だったようだ。

藍が此方を見ながら手を振っている。

私も行き、悪戯で水をかける。そうしたら相手もやり返して来たので、暫くはそれで遊んでいた。

気分は童心に帰った気分だ。

水の掛け合いも暫くしたら疲れたので休憩に入る。藍も隣に座ってくる。

 

そうしていたら不意に肩に重みがかかった。見てみると、藍が可愛らしい寝息を出して寝ていた。

疲れて寝てしまったんだろう。そんな藍をお姫様抱っこで防波堤の上に行き、藍を膝枕しながら傾いて沈みかけてる夕陽を眺めて思う。もうそんな時間か・・・・・。

楽しい事があると時間が経つのが速いな。そう考えながら何処から出したのか解らんアイスを口にする。

今日も平和で良い一日だった。もうしばらくこうして居たいが藍にも仕事があるだろう。紫達の夕食作りが。

しかし、気持ちよさそうに寝ている顔を見ていたら起こすのを躊躇ってしまう。

 

・・・・・・・、しょうがない。能力を使い、家まで戻り、藍を布団に寝かせ、能力を使い迷ヒ家に帰した。無論、買った着物も一緒に送っておいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ふと眼が覚める。

そうしたらそこは自分の家だった。

あれは全て夢だったのだろうか?そう思えてしまうほどに楽しく、幸せな時間だった。

やはり夢だったのか・・・・・。少し気落ちしてしまう。

仕方が無いので立ちあがった時に、ふと気が付く。出かけた時の白いワンピースのままだ。

・・・・・、と言う事は、あれは全部現実だったのだと思い、顔が赤く成る。

近くには見慣れない木箱がある。あれは?

近寄って中身を確認する。確か、買ってもらった着物が入っていた。中にはこ、婚儀用の着物まで入っている。

ま、まさか、これはセイバー様の、殿方からのプロポーズだったのだろうか?

そう思うと妄想が一人走りしてしまう。契りを交わし、全てを委ね、ひとつに成る姿。子供達に囲まれながら笑っている自分。式としての仕事に子供達の面倒見と忙しいが充実し、楽しくとても幸せな未来の自分の姿を。

 

 

その後、何かを考えてはニヤけて、話しかけても上の空の藍に紫達が不審に思い原因を突き止めるのは少し先の話。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

帰ると何か殺伐としていたが割愛しよう。

そうしたらルーミアが此方に来て、「貴方の式に成ります」とか言い出した。

しかし、式と言うのは知識はあれど、実際にどう言った事をすればいいのか解らないし、折角自由に成った身だ。そんな縛られるような事はしなくて良いと告げるが、如何せん、相手が引かない。こう、鬼気迫る物があったような気がする。

そんな迫力に負けて、思わずに首を縦に振ってしまったが、式ってどうすれば作れんだ?

肝心な所で門外漢だ。ガウェインの知識にはそう言った類の物は入っていない。

やはり西洋文化と東洋文化の違いが出て来たな。あっちだと式神契約では無く、悪魔との契りの知識なら有るのだが、勝手が違うだろう。

まぁ、知識が無いのでどうしていいか解らず、明日に霊夢に聞きに行くとしよう。

紫の方がこの手の事はエキスパートなのは理解してるが、紫にこれを聞くと大変な事に成りそうだから却下だ。

てか、何故私なんぞの式に成りたいのかが気に成る。式とは聞こえが良いが、実際は都合の良い奴隷・・・・とまでは行かないが、そんな感じだぞ?

するとルーミアは凄い良い笑顔で「秘密」と振り返りながら人差し指を口に当てる姿のバックにある月光に照らされてとても幻想的で美しく、見とれてしまった。

 

・・・・・・、まぁ、いいか。

 

 

次の日、目を覚ますと良い匂いがする。

その匂いに釣られて台所まで行くと、ルーミアがエプロン姿で朝食を作っていた。

そう言えば、ルーミアが飯を作っている姿は初めて見るかも知れない。

少し心配に成ったが、この匂いから大丈夫だろう。

するとルーミアが振り向き、「セイバー様、もう少しで出来ますのでお待ちください」と言われた。

そのエプロン姿にキュンと来たのは秘密だ。

 

何か新婚生活みたいでドキドキしながらリビングで待つ。

美人金髪巨乳と趣味的にはドストライクなのでドキドキがパナイ。

まぁ、私何かを好きに成ってくれるようなモノ好き何て居ないだろうから、結婚は出来ないだろうな。

顔はガウェインなので良いが、顔の良し悪しで結婚すると長く続かないと言うのが世の中の鉄則だ。

それに中身は全然成って無いので、余計にだ。

人間、大事なのは見た目じゃなく、中身の方が大事だと思う。

それに、この家に集まる連中の殆どは、孤独や悲しみを背負ってきた奴ばかりだ。

さながら私の立ち位置はお友達、っと言った所だろう。

何時もの喧嘩も、恐らくは親友が取られるんじゃ無いかと言う、子供じみた事だろう。

思わず苦笑いが出る。こう考えると、本当に見た目が大きいだけの子供だな。

そんな感じで考えていたら、ルーミアが朝食を持ってきた。

朝食はシンプルに、味噌汁にお浸しにご飯に鮭の切り身だった。

私の中での日本の朝食のイメージ道理だ。まぁ、良いや。頂くとしよう。

うん、普通に旨い。それを言ったらルーミアは嬉しそうに笑った。

それに水を差すようで悪いが、もう一度昨日の件を聞き返す。もう一度、よーく考えて頂きたい。

その事をルーミアに聞き返すと、くどいと言われた。それに「私じゃ、嫌ですか?」何てウルウルした目をして上目使いで言って来たので嫌とは言えない。

それにこんな美人が式に成ってくれる様な幸運はもう無いだろう。

そんな訳で、朝食を食べ終え、博霊神社に二人で向かう事にする。

一応手見上げに、賽銭を授業料の意味も込めて多く持って行く。

 

 

 

 

 

 

 

騎士少女移動中・・・・・・・・

 

 

 

 

そんなこんなで博霊神社に着く。取り敢えず賽銭箱にお金を入れたら、凄い勢いで霊夢がやって来た。

どうやったら解るんだ?これもギャグ補正か?苦笑いしながらそんな霊夢を見て挨拶する。

霊夢も「あれ、セイバーさんじゃない、どうしたの?」と聞いて来た。

そう言えば博霊神社に来る時は大抵何かの問題を持ち込む事が多かったな、と再度心の中で申し訳なく思いながらも苦笑い。事の経緯を説明する。

それを霊夢が少し複雑そうな顔をしながら聞いていた。如何したんだろうか?相談してくれれば良いのだが、霊夢とて年頃の少女なのだ。そこに男の私が聞くのは野暮と言うものだろう。

暫くしたら、霊夢が札を出して、何かを書いている。恐らく術式か何かを刻んで居るのだろう。

その後に札を私に渡して霊力を込めるように言われたので、言われた通りに霊力を込める。

次にルーミアに渡し、妖力を込めるように言った。

これで後は、それをルーミアが身に付ければ晴れて式神に成れると言う。

ルーミアはそれをリボンの所に付けた。

その後に、霊夢の説明を聞き、繋がりを感じながら、ルーミアに力を送ったりしてちゃんと式に成ったのか確かめたりしておいた。

どうやら成功したらしい。ルーミアのテンションが可笑しかったが、力を送り過ぎたか?

やけにテンションが高いが危害を加えている訳では無いので、無視しておくことにする。

 

それで霊夢にお礼を言い、博霊神社を後にする。

家に帰ったら魅魔に紫が居た。

そこでルーミアが一歩前に出て、「セイバー様の式神のルーミアと言います。以後おみしり下さい」と良い笑顔で勝ち誇ったように宣言したら、その場の空気が死ぬのが解った。

紫に魅魔からどす黒い何かが溢れ出している。

こ、怖い。

 

「「セイバー様、どう言う事ですか?」」

 

顔は笑っているのに目が笑って無い。

どうしてこうなった。

 

「御二方、”私達”の家に勝手に入って来て何のご用でしょうか?」

 

ルーミアが私の前に出て私達の所を強調して告げる。

紫に魅魔の顔に青筋が出てる。

 

あ、これはヤバい。

能力で里の外に三人を追い出す。

そうしたら遠くから爆発音が響く。どうやらこの判断は正解だったらしい。

 

・・・・・・・、そう言えば、飯、どうしよう。

この十年間まともに飯を作った事が無い。何時も誰かが来て作ってくれるか、外に出て外食するかだった。

 

トントントン

 

扉をノックする音が聞こえる。こうノックをしてくれるのは夢子か慧音だけだ。

取り敢えず玄関まで行き、扉を開けると予想だにしない人物が立って居た。

 

「セイバー様のお宅とお見受けします。つきましてはこれをお読みください」

 

そう言って、赤い手紙を出して来た。それに目を通すとパーティーに招待すると書かれていた。

はっきり言って、レミリアの尻を叩いた後なので裏があるのではと思ったが、招待状に客として丁重に持て成すと書いてあるので大丈夫だろう。信じて良いんだよね?パーティーと言う名の殺戮じゃないよな?

まぁ、考えていてもしょうがないので、手紙を届けにきた十六夜咲夜に参加する事を告げ、案内の後をついて行く。




母性溢れる紫、実に良い。その爆乳に顔をうずくめているガウェインにパルパルパル
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