GAMERA-ガメラ-/シンフォギアの守護者~The Guardian of Symphogear~第一楽章 作:フォレス・ノースウッド
※台本形式注意
もしも朱音がわたなれのキャラだったら?
朱音「いらっしゃいませ~」
れな子「え?朱音ちゃん!?どうして」
遥奈 「え?お姉ちゃんこの超~美人さんと知り合い(・・?」
朱音「初めまして妹さん、ここでのバイト店員兼れなくんのクラスメイトの草凪朱音と申します、店内で食べていかれますか?テイクアウトですか?今春季限定イチゴタルトが今日だけ特別にテイクアウトで3割引きでお得ですよ~ 」
遥奈「店内で食べます! イチゴタルトも買います!」
れな子「決断が早い!」
朱音「ありがとうございます♪ では、お席へご案内しますね」
遥奈「ねえ、お姉ちゃん。こんな超美人で接客も完璧なクラスメイトがいるなんて、どうして今まで黙ってたの?」
れな子「いや、だって朱音ちゃんがここで働いてるなんて私も知らなかったし……」
朱音「驚かせたくて、れなくんには内緒にしてたんだ♪」
遥奈「――れなくん?」
れな子「そこに食いつかないで!」
遥奈「お姉ちゃん、学校では超美人なお姉さんに『れなくん』って呼ばれてるんだ……」
朱音「いつもお世話になっています♪」
れな子「保護者面もしないで!?」
遥奈「こちらこそ、姉をよろしくお願いします!」
れな子「正式に引き渡さないでよ!」
朱音「それでは、春季限定イチゴタルトを二つ――」
遥奈「三つください。お持ち帰りも一台」
れな子「完全に接客スマイルで脳を焼かれてる!」
朱音「今日は三割引きだから、お得だよ♪」
遥奈「朱音さんの笑顔まで付いてくるなら実質無料です!」
れな子「妹まで真唯さんみたいなこと言い始めた!?」
朱音「いえいえ。学校でのれなくんは、絶賛**『殻陽キャ』中のコアラくん**でして――見ていていつも退屈いたしません(⌒-⌒)ウフフ」
遥奈「殻陽キャ……?」
れな子「朱音ちゃん、その説明はやめて!」
朱音「外側を明るい高校デビューで固めているけれど、中身は繊細で臆病。少し驚くと、すぐ木にしがみついて固まってしまう可愛い生き物です♪」
遥奈「ああ、いつものお姉ちゃんだ」
れな子「一言で理解された!?」
遥奈「家でも知らない人から電話が来ると、私に出させようとするもんね」
朱音「やっぱりコアラくんだね♪」
れな子「姉の生態をクラスメイトに提供しないで!」
遥奈「でもお姉ちゃん、ちゃんと学校では陽キャできてるんですか?」
朱音「ええ。ご本人は完璧に擬態できているおつもりです」
れな子「その言い方だと全部バレてるじゃん!」
朱音「大丈夫。殻が剝がれそうになったら、みんなで優しく木へ戻してあげているから♪」
遥奈「よかったね、お姉ちゃん。飼育環境が整ってるよ」
れな子「私は学校で保護飼育されてるの!?」
朱音「ちなみに餌はユーカリではなく、美少女からの好意です」
れな子「それを摂取するたびに命が縮んでるんだけど!?」
遥奈「……お姉ちゃん、学校生活すごく楽しそうだね」
れな子「否定できないのが悔しい……!」
朱音「それに妹くんが言わなくても、家ではだいたいそんな感じだと想像つくよ♪」
れな子「どうして!? 学校でしか会ってないよね!?」
朱音「学校で必死に陽キャを演じているれなくんを見ていれば、その反動で家ではジャージ姿のまま、ソファで溶けているところまで自然とね」
遥奈「すごい! 完全に合ってます!」
れな子「答え合わせしないで!」
朱音「スマホを眺めながら『明日学校かぁ……』って、聞こえるように独り言を呟いていそう」
遥奈「毎晩言ってます!」
れな子「私の家に監視カメラでも付けた!?」
朱音「そして家族に何か頼まれたら、『今ちょっと精神力を回復してるところだから』と――」
遥奈「言う言う!」
れな子「もうやめて! 私のプライベートが推理だけで丸裸にされてる!」
朱音「大体そういう時は、PS5――ふぁいくんのゲームソフトに熱中してる♪」
れな子「ちょっと待って。どうしてうちのPS5の愛称まで知ってるの!?」
遥奈「えっ、うちでは普通に“PS5”って呼んでるけど?」
れな子「朱音ちゃんが今勝手に名付けたの!?」
朱音「プレイステーションファイブだから、ふぁいくん。可愛いでしょう?」
遥奈「可愛い! 今日からふぁいくんね!」
れな子「妹が即採用した!」
朱音「それで家族から何か頼まれると、『今ボス戦だから! セーブできないから!』って返すんだよね」
遥奈「昨日も言ってました! ムービー中だから話しかけないでって」
れな子「また当てた!?」
朱音「でもムービーが終わったあと、そのまま次のステージへ進んで忘れる」
遥奈「それで私がお母さんに頼まれた買い物へ行きました」
れな子「遥奈ぁ! クラスメイトの前でお姉ちゃんを売らないで!」
朱音「大丈夫。今日はイチゴタルトが三割引きだから、妹くんの苦労も報われるよ♪」
遥奈「やった! ありがとう、朱音さん!」
れな子「私の信用がイチゴタルトで精算された!?」
朱音「安心して、れなくん。ふぁいくんは何も悪くない。悪いのは――全部、大泉くん――ならぬ、れなくんのせい( ̄▽ ̄)」
れな子「雑に『水曜どうでしょう』へ着地させないで!」
遥奈「お姉ちゃん、今日から“大泉れな子”なの?」
れな子「名字まで変わった!?」
朱音「さあ、れなくん。君には選択肢が六つある」
れな子「嫌な予感しかしない……」
朱音「一、イチゴタルト。二、イチゴタルト。三、イチゴタルト――」
遥奈「全部イチゴタルトですよ?」
朱音「ただし六が出たら、深夜バスで札幌まで行ってもらうよ♪」
れな子「喫茶店でサイコロの旅を始めないで!」
朱音「大丈夫。妹くんには私が責任をもってタルトをご馳走するから」
遥奈「お願いします!」
れな子「私だけ北海道送り!?」
朱音「旅が過酷になったのも、タルトが売り切れたのも、学校で殻陽キャを演じているのも――」
遥奈「全部れなくんのせい!」
朱音「よくできました♪」
れな子「妹が完全に藤村D側へ回った!」
朱音「だいたい今日ここへ寄ったのも、ご両親が忙しくて、夕食代を預かった妹くんが『せっかくだから評判のお店へ行こう』と――ソファーで制服のまま、Switch 2にだら~っと明け暮れていたれなくんを誘ったからでしょう?」
れな子「…………」
朱音「それで『さすがに制服のままはまずい』と、手近にあった服を適当に選んだ。その結果が、そのコアラ柄のシャツと短パン――違うかな?」
遥奈「全部そのとおりです!」
れな子「なんで分かるのぉ!?」
朱音「服装は雄弁だからね。特にそのコアラは、れなくんの生活態度について多くを証言しているよ」
れな子「シャツを物証扱いしないで!」
遥奈「ちなみに着替えるときも、ゲーム画面を見たまま『適当でいいよね』って言ってました」
朱音「うん。犯行状況まで想像どおりだ♪」
れな子「遥奈は検察側の証人なの!?」
朱音「いいや。妹くんは善意の通報者だよ」
遥奈「朱音さん、すごい……探偵みたい!」
朱音「ありがとう。でもこれは推理ではなく――」
(気品たっぷりの王子様スマイル)
朱音「普段のれなくんを見ていれば、誰にでも分かることだよ」
れな子「そんな綺麗な笑顔で、私の底を浅くしないで!?」
遥奈「お姉ちゃん、学校でも家とあんまり変わらないんだね」
れな子「高校デビューの殻が完全に割れたぁ……!」
朱音「心配はいらないよ、れなくん。殻がなくても、君は十分魅力的だから」
れな子「えっ……」
朱音「観察対象として♪」
れな子「一瞬ときめいた私が馬鹿だった!」
朱音「何を言う。君の引き出しの中は、とても深いよ」
れな子「朱音ちゃん……」
朱音「深すぎて――『あれなの? 闇が深いの?』レベルで( ^ω^ )ニコニコ」
れな子「褒めてなかった!」
遥奈「お姉ちゃんの引き出し、何が入ってるんですか?」
朱音「美少女への劣等感、高校デビューへの執念、自己肯定感の低さ、妄想癖、ゲームへの逃避、それから――」
れな子「本人の前で一段ずつ開けないで!」
朱音「安心して。どの引き出しにも、紫陽花ちゃんたちからもらった大切な思い出が詰まっているよ♪」
れな子「今度こそ、ちゃんと褒めてくれてる……?」
朱音「ただし開けるたび、誰か一人の脳が焼けます」
れな子「やっぱり呪いの箪笥だった!」
遥奈「朱音さん、お姉ちゃんのこと詳しすぎません?」
朱音「れなくんは見れば見るほど新しい一面が出てくるからね。観察し甲斐があるんだ♪」
れな子「その言葉、ちょっと怖いよ!?」
朱音「最近の生き甲斐は……れなくん?」
れな子「悠木碧さんの『課金』みたいに言わないで!」
遥奈「お姉ちゃん、超美人なクラスメイトの生き甲斐になってる……」
れな子「そこだけ切り取ると、とんでもない関係に聞こえる!」
こうして朱音に弄られ放題ながらも、予算内(おこづかい)でケーキは変えた甘織姉妹であった。