幼稚な文ですがごゆっくりお楽しみください。
都内某所、塔のようにそびえ立つビル群の中に他に比べて比較的小さなビルがあった。ビルの看板には、「神楽建築」とあった。
この会社を経営している中年の男性が「神楽竜則」。現在35歳の
おっさんである。
若い頃に大手の建築会社で経験を積み重ね、小規模ながら、この会社を創り上げた。
今の時間は午前8時半。この会社の社員達が出勤する時間だ。
?「おはようございまーす!」
竜「ん、ローラか。おはようさん。」
会社に現れたのは金髪の少女だった。建築現場にはあまり似つかわしくない胸元を大きく開けた服装をし、言っちゃ悪いが明らかに工事が出来る力を持っている様には見えない。
実はこの少女は、建姫と呼ばれる重機の力を持った少女達の一人である。
彼女はクローラークレーンの力を持つ建姫で、仕事に対して
ロー「オヤカタ〜♡ぎゅー♡えへへ、朝のオヤカタ分補給〜♪」
SHLクローラクレーンーー、ローラは荷物を置くと、一目散に竜則の元に行くと、後ろから豊満な胸を押し付けながらギュッと抱きついた。ちなみにローラとは竜則が「名前が長過ぎて覚えにくい」と言う理由で、つけたあだ名である。
竜「お前よお、毎朝俺に抱きつくの辞めねえか?」
ロー「えー、いいじゃない。だって私、オヤカタの事大好きだもん。」
竜「はぁ?俺のことが好きぃ?エイプリルフールはとっくに過ぎたっつーの。年の差婚ももう流行らねーよ。」
ロー「嘘じゃないわよ。オヤカタってさ、自分が思ってる以上に強くて、優しくて、頼りになるんだよ?」
この会社で働く建姫達は皆、竜則のことを異性として愛している。
自分達を道具としてではなく、人間の女性として扱い、一人一人に給料まで払う懐の広さを見せる彼に彼女達は恋をしてしまった。
ロー「だからさ、私達は、いつ抱いてもらってもいいんだよ?」
竜「そいつは魅力的なお誘いだな。で、本音はどうなのよ。正直に言ってみ?俺みたいに加齢臭しかしねえおっさんは嫌いだって」
ロー「だから言ってるじゃない。オヤカタの事愛してるって」
竜「おい、好きから愛してるにグレードアップしてんぞ。…ったく、もう勝手にしろや…」
ロー「うんっ♪勝手にする♡」
ローラが竜則を解放したのは今から15分後のことだった。
建姫達は元々この世界の住人ではない。こことは違う異世界からやってきたのである。どうやって来たのか、何故こちらの世界の重機を模した武装を持っているのか。何故建姫達は皆女性なのか。彼女達のことはほとんど分かっていない。
唯一分かっていることは、彼女達曰く、この世界の発展に貢献することが目的だと言うことである。
彼女達の活躍は目覚ましく、普通の重機が入れないような場所での作業ではとても重宝された。
これによって、政府は彼女達と積極的に交流を始め、希望する者には本人の要望に応えつつ、自己責任で彼女達を雇うことができるようになった。
起業後、社員がやって来ないことに悩んでいた竜則もこうして建姫を社員として雇うことになった。
建姫達はこの世界では一部を除き、
人間社会に溶け込んで生活している。
建姫達には会社の方針に関わらず、シフト制を採用し、シフトが入っていない日は、学生として勉学に励むのは勿論、警備の仕事やウエイトレス、中には悩み相談をする者もいる。
作業の場所や内容によっては、シフトから外れている建姫を呼び出すこともあるが、基本的には彼女達の希望を尊重している。
仕事が終わった後は誰の目につかない場所で誰にも気づかれずに元の世界に帰っていくらしい。
彼女達には人間と同じく感情がある為、人と同じように笑ったり、泣いたり、勿論恋をしたりする。
竜則の会社では皆が竜則に恋愛感情を抱いている為、本人達の要望で一日一人ずつ、コミュニケーションを取る時間を設けている。
今日の担当は竜則の一番の右腕(自称)のロードホールダンプことシャロとなっている。
コンコン
シャ「オヤカタ様。失礼いたします。」
竜「おう、入って来い。」
ガチャッ
シャ「オヤカタ様。こうして二人きりでお話するのは1ヶ月18日5時間46分30秒ぶりですね♡」
竜「よくそこまで明確に覚えてんな、逆に怖えよ」
シャ「うふふ、其れ程でもありませんわ。」
竜「褒めてねぇよ。…まあいいけどよ。んで?ここでの仕事には慣れたか?」
シャ「ええ。仕事する環境も良くて同業者の方々も優しくて、
何よりお給料を頂けることが大変嬉しく思っております。これでオヤカタ様が私の恋人になって頂けたらもっと嬉しいのですが」
竜「俺がお前に惚れたら考えてやるよ」
シャ「むぅ…つれないですね…まあいいです。必ず振り向かせますから。」
竜「おう、精々頑張れや。」
シャ「はい、頑張ります♪」
一方、竜則の部屋のドアの前にはラフテレーンクレーンのイルとオフロードダンプトラックのランが部屋を守るように立っていた。
前はスキあらば他の建姫が入って来て竜則を独占しようとする者が後をたたなかった為、竜則が信頼できると思った二人をこうして警備の任につけている。
イル「はぁ〜〜〜…オヤカタが他の奴と楽しそうに話してる声がドア越しに聞こえてくるって、どんな生殺しだよ」
ラン「我慢しろ。オヤカタ様は私達を信頼して私達に警備をさせているのだからな。」
イル「けどよ、ランだってオヤカタの事好きなんだろ?だったら今すぐあの中に加わりたいって思わねえのか?」
ラン「思うさ。だがそれをしてしまえばオヤカタ様の期待を裏切るだけでなく、オヤカタ様から嫌われてしまうかもしれないだろう?イルはそれで良いのか?」
イル「それは…嫌だ。」
ラン「なら、今は我慢の時だ。」
しかし、次の一言でそんなことを言えない状況になる。
シャ「そう言えば、オヤカタ様は私達の中で誰が一番好きなのですか?」
イル「」
ラン「」
竜「あぁ?なんだよ藪から棒に」
シャ「いえ、まだ私のことが好きではないのなら今は誰が好きなのか、気になりまして」
バァン!
竜「ん?どうしたんだあいつら」
シャ「ふふっ如何なされたのでしょうね。それで、一体誰が好きなのですか?あ、いないと全員は駄目ですよ?」
竜「…しょうがねぇな」
イル(お、オヤカタの好きな人!?ど、如何しよう…凄え気になる…
も、もしアタイだったら…もう気になり過ぎて警備どころじゃねぇよ!)
ラン(おおお、オヤカタ様の好きな人!?こ、これは聞いてもいいのだろうか?…はっ!駄目だ駄目だ!盗み聞きなど私の騎士道に反する!…
だが…少しだけなら…いやしかし…!)
竜「そうだな、強いて言うなら…」
イル「…」ドキドキ
ラン「…」ドキドキ
竜「ハナ、だな」
イル「」
ラン「」
ハナとはオフセットスパナM36の力を持つ少女で主に身の回りの世話をしてくれている。(竜則は自分でやると言っているのにである。)怒らせると竜則曰くライオンも尻尾を巻いて逃げ出すほど怖い。
シャ「そうなのですか。ハナさんの事が………オヤカタ様のメイドは私だけなのに(ボソッ)」
竜「ん?今何て……」
バァン!
その時、一部始終を聞いていたイルとランがドアを乱暴に開けて入ってきた。
イル「オヤカタぁ!アタイだっていい女だろ!?力持ちだしよく働くし、む、胸デカいし!」
ラン「オヤカタ様!あなたは以前ルナにハナは少し過保護過ぎるとおっしゃられていたではありませんか!?なのに何故ハナをす…好きだと
言ったのですか!?」
ちなみにルナとはバックホーローダーの力を持つ建姫のことである。
竜「お、お前ら警備は…「質問に答えてください!」アッハイ」
竜「まぁその…なんだかんだ言ってあいつには感謝してんだよ。あいつさ、俺の手の届かないことまでしてくれるしさ。」
イル「そ、そうなのか(あいつ、そんなことしてポイント稼いでたのかよ…)」
ラン「そう、なのですか(今まで気づかないなんて…一生の不覚…!)」
シャ「お二人共、落ち着いてくださいませ。考えてみてください。お二人の頑張り次第ではオヤカタ様の心はお二人に傾く可能性がありますわ」
イル「そ、そうだな!よしっ!アタイも頑張らなきゃな!」
ラン「そうですね!オヤカタ様、必ずあなたを振り向かせてみせます!」
そう言って二人が部屋を出ようとすると、
竜「あ、ちょっと待てお前ら」
イル・ラン「?」
ポンッ ナデナデ
イル「あ…」
ラン「んん…」
竜「今日はご苦労さん。ゆっくり休めよ。」
竜則は二人の頭を撫でた後、部屋を出ていった。
シャ「ふふっ良かったですね。」
その頃、ハナは、
ハナ「はっ!今オヤカタ様が褒めてくれた気がしましたわ!」
そんなことを言ったとか言わなかったとか
誤字脱字等ありましたらコメントお願いします。