もしも、何でもできる無敵な吸血鬼少女と優が出逢っていたら 作:からくり人形
今回の話には、ネタバレは含まれておりません。
「メリークリスマス!ノリカくん」
嬉嬉として部屋の中にフェリドが入ってきた。後ろには、クローリーもいる。
メリークリスマス、それは確か人間達が行っている行事のはずで、吸血鬼には何の関係もないはず…。 そう、何の関係もないはずなのだ。だが、目に入ってきた視覚的情報に私はただ一言だけ返した。
”…何て格好してるんだ、フェリド”
「何って、きまっているじゃないか!噂のサンタクロースの仕事着だよ」
”いやそれは見ればわかる。私ご聞きたいのは、何故そのような格好をしているのかということでだな!!”
目の前のフェリドは、赤い服に赤い帽子を身につけて、サンタクロースを彷彿とさせる格好をしていた。
”…クローリーまで、サンタなんてものの格好をして”
「まぁ、偶にはいいじゃないですか、ノリカ様」
「そうですよー、偶には息抜きも必要だよ」
”貴様らの場合、毎日が息抜きみたいなものだろうが…”
「ハハ!酷いなー」
私は、思わずげんなりとしてしまう。だが、それと同時に何か嫌な予感が過ぎった。
(何だ、このモヤモヤした感じは…。こいつらから逃げろと、本能的に指し示されているような…)
何故だろうかと考えるよりも先に、二人から離れることにした。
”その格好は好きにすればいいが、私はもう行くからな。用事があるから”
その場から、立ち去ろうとして一歩足を踏み出す。
その瞬間…
「悪いけど、その用事は後回しにしてもらおうかな?」
”は?”
…嫌な予感は、的中してしまった。途端に破裂音が聞こえてきた。
”っつ、何だ!?”
思わず耳を塞ぐ。その一瞬をつかれて、私はクローリーに捕まえられる。
”な、おい!クローリーこの手を離せ!!”
「ごめんなさいねー、ノリカ様!女王の命令だから」
…クルルの?そう思いながら、音のした方を見る。フェリドの手には、使用済みのクラッカーが握られていた。
(先程の音の正体はこれか…)
フェリド達によるサンタクロースの格好、クリスマスの話題、クラッカー、そしてクルルからの命令…
”…まさか”
「クリスマスパーティを開くみたいですよ」
ニヤニヤ笑いながら、フェリドは私に告げる。
”んなっ!?私達は仮にも吸血鬼だぞ!!何で人間の行事をやるという話に”
「女王の気まぐれですよ、ノリカ様」
”…その気まぐれに、これから付き合わされなければならないのか”
これからのことを想像して、全身から力が抜ける。
「女王を待たせては、後々面倒ですし、さっさと行きましょう、ノリカくん」
”…ハァ”
思わず溜息が零れる。
…クルル主催のクリスマスパーティは夜が明けるまで続けられた。
こんにちは、からくり人形です。
月日が経つのは早いもので、あっという間にクリスマスがやって来てしまいました。
そうこうしているうちに、直ぐに2016も終わってしまうんでしょうね。
今のうちに色々振り返っておこうと思います(笑)
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。