もしも、何でもできる無敵な吸血鬼少女と優が出逢っていたら 作:からくり人形
今回の話では、会話等にはネタバレを含んでおりませんが、若干行先にネタバレがあります。
まだ、読まれてない方はお気をつけください。
私は、走っていた。遠くへ遠くへ…戦場から離れるように…アイツから離れるように…。いや、違うな。私(達)は、走っていた…か。
”…。”
グレンから離れた後、私はミカエラ達と合流し、共に行動していた。
(仲間…か)
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「ねぇ、ノリカ。ノリカは、仲間って大事だと思う?」
”仲間?うーん…”
アシュラからの突然の質問に、ノリカはうんうん唸りながら、考える。
”うん、やっぱり要らないと思う”
導き出した答えをアシュラに告げると、彼はただどうして?と尋ねてきた。
”だって、足でまといになるのが目に見えてるんだもん。私の行動だって制限されちゃうし、それなら最初から仲間なんて要らない。全部全部、私ひとりでしてしまえば良い”
アシュラは、その答えを最後まで黙って聞いていた。何を言うでもなく、ただただじっと話終えるまで静かに待っていた。
「そっか、ノリカの答えはそうなんだね」
アシュラは、閉じていた口を開きそう言った。
”うん”
「じゃあ、ノリカは僕も要らない?」
”へ?”
アシュラは、表情一つ変えずにそう言った。
「ノリカには、僕は必要ない?」
アシュラは、ゆっくり言葉を紡ぐようにもう一度尋ねる。
”…どうして、そうなるの?”
思ってもいなかったアシュラの発言に、狼狽えつつ何がいけなかったのだろうかと、考える。
「だって、要らないんでしょ?仲間…」
”あ…”
そこで漸く全てが繋がった。彼は、アシュラは、先程己が言ったことを指しているのだ。私の、仲間なんて要らないっていう言葉を…
”…アシュラ”
「ノリカって、何でもかんでも自分でしようとして、僕を頼ろうとしないでしょ?僕に話してくれないでしょ?僕は、ソレが辛い、頼られないのが苦しい…」
アシュラは、いつもいつもニコニコ笑っていた。明るくて、優しくて、いつも笑顔だったアシュラ。そんな彼の顔はいま、泣き出しそうな、苦しそうな顔をしていた。彼にそんな顔をさせているのが自分だと理解すると、何故か胸がチクリと痛んだ。
”…ごめん、ごめん、アシュラ。そんな顔、しないで?”
「…じゃあ、どうして、頼ってくれないの!?」
アシュラは、叫ぶ。彼の本心を、私にぶつけるように…
”それは…”
私は、あの時彼になんと言ったのだろうか。ただ、覚えているのは、ソレを言った後の彼は、とても柔らかく笑っていたということだけだった…。
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目の前を歩む彼らの背中を眺めながら、過去の記憶を引っ張り出していた。
”色々考えて、仲間なんて要らないって、言ってた私にまさか、人間の仲間が出来るなんてな…”
しみじみと思いながら歩みを進めていると、人間が隠れ住んでいるだろう土地に出た。そこの住人と話をつけ、暫くの間ここに滞在することになった。
”ミカエラ、久しぶりだな”
「…そうだね」
私は、ミカエラに話しかけ、これまでの経緯を聞いた。そして、最初に彼に感じた違和感が正しかったのだと知った。
”…何かあったら、私に聞け。力になってやる”
「うん、ありがとう…」
疲れていたのだろうか、ミカエラはとても素直になっていた。寝かせてある優の側に立って、二人で話しをしていると、周囲からチラチラとこちらの様子を伺っている気配を感じた。
「こんにちは、貴方がノリカさんですね?」
ニコニコと笑いながら一人の少女が話しかけてきた。
「私は、優さんの仲間のシノアと、申します」
”…ノリカ・プラツェラだ、好きに呼べ”
私がそう言うと、彼女は…
「ならば、プリッツと呼ばせていただきますね♪」
”何故に!?”
「似てません?プラツェラとプリッツ」
”プくらいしかあっていないだろう!?”
「あははー」
…完全に遊ばれている。まさか、名前一つでここまで遊ばれるとは思わなかったぞ…
”はぁ…もう、好きに呼べ”
「で、ここからが本題なんですが…」
少女は、笑顔を顔に貼り付けたまま、問う。
「貴方は、私たちの仲間なんでしょうか?」
”お前達が優の味方である限りはな”
「裏を返すと、私たちが優さんを見捨てたら仲間ではないと?」
”ああ、せめてもの情けで苦しまずに逝かせてやる”
「ほうほう」
”…なぜ、そんなにニヤニヤ笑う”
「いえ、別にーニヤニヤなんてしてませんよ?」
そう口では言いながらも口元はニヤついている。
変なやつ、ソレが私の彼女に感じた第一印象だった。
こんにちは、からくり人形です。
今回は久々に阿修羅丸と主人公ちゃんのお話を、回想ですが出せました(*´ー`)
主人公ちゃんとシノア達をもっと絡ませたいです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。