もしも、何でもできる無敵な吸血鬼少女と優が出逢っていたら   作:からくり人形

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今日は、からくり人形です


今回は、優一郎の話を書きました



ただ、今回は優一郎が吸血鬼都市から逃げるまでの話を書きたかったので、かなりネタバレを含んでおります



まだ原作読んでない!っていう方はお気をつけください

*少々手直ししました。



作者が読み返したときに、「あれ?何かこれ、優ちゃんノリカのこと微塵も考えてないな?」と、思って寂しくなったので、付け足しました。



セリフもちょこちょこ変えてます。



主人公ちゃんなんか引っ込み思案気味だなぁと思う今日この頃です。








優一郎と悲劇と

「はぁー、、、くそっ‼」

 

少年は、何度めかの溜め息をつきながら歩いていた

周囲には、吸血鬼と人間が歩いているという異様な光景……

だが、更におかしいのは……大人がいないということである

 

周りにいるのは、子供だけ……

 

それも、親が必ず側で見守っているような年の子ばかりなのである

 

……ここは、吸血鬼達の地下都市、

世界が滅び、大人達が息絶えた後、子供達は吸血鬼の餌としてここに連れてこられた

一人歩いている少年優一郎もまた、その中の一人なのである……

 

 

「また、あいつに勝てなかった」

 

優一郎の言うあいつとは、何時も時計台の上から街を眺めている、宿敵吸血鬼の少女、ノリカのことだ

初めはその出で立ちや声から男だと思って話しかけていたのだが、向こうがカミングアウトしてようやく女であるて分かったのだ

 

……言ってしまえば、優一郎が超が付くほどの鈍感なだけなのだが

 

最近の優一郎の日課は、ノリカに勝負を申し込むことである

必ず倒す!と、息込んで日々挑戦するのだが、まだ1度も勝てた試しがない

 

……惨敗なのである

 

「くっそ……」

 

ノリカに言われたあの言葉、¨心が乱れている¨

優一郎は、その原因が何なのかよく知っていた

 

¨百夜ミカエラ¨

 

同じ百夜孤児院から来た少年

何時も自分を気にかけてくれ、家族だと言ってくれた少年

だが、まだ優一郎は素直に彼に向かって家族であると言ったことがない

其を言うのは何か気恥ずかしいものがあり、また家族というものに少しトラウマに似たものを持っている優一郎にとって其を言うのは容易なことでは無いのである

 

「……ミカのばか野郎」

 

ミカエラは、吸血鬼を倒すのは無理だと言う

頭を使っていかないと、だそうだ

そして、頭を使ってあいつが出した答えは、

……貴族に血を提供することである

 

其を知ってしまった優一郎は、たまらない気持ちになり、ミカを殴ってしまった

 

「……普通の血の搾取に加えて、貴族への血の提供なんて、苦しいはずなのに、あいつ何時もヘラヘラしやがって……」

 

はぁー、とまた何度めかの溜め息をつく

 

 

 

…………………………………………………………………

 

 

 

 

ただいま、と言って帰ると同じ孤児院から来たチビ達に囲まれた

 

「今日はカレーなんだって!茜がカレー作ってくれるんだって!楽しみ(*´∇`*)」

 

嬉々として発せられた言葉に驚く

 

吸血鬼達に渡される配給は、残飯のようなものばかりのはず……茜に聞くと、

 

「なんかミカがね、裏のルートで食材とか見つけてきてくれて……」

 

ミカが……

 

《要領よく、頭使わないとね?》

 

何なんだよ、ミカ……

俺、殴っちまったじゃねぇかよ……

 

 

 

 

 

…………………………………………………………………

 

 

 

 

 

夜、皆が寝静まった頃、扉がカチャっと、静かな音をたてて開いた

……ミカが帰ってきたのだ

首もとが赤い……血を吸われてきたのだろう

 

ただいまっと言ってくるが俺は、答えない

おかえりって言ってくれないの?と聞いてくるからとりあえず、お前のカレーは食ったと言っておく

 

「えー、酷いなぁ」

 

……酷いのはどっちだよ

でかかった言葉を飲み込んで

 

「嘘だよ、ガキんちょども皆喜んでたしうまかった」

 

「それは良かったよ」

 

俺は、ミカに尋ねる

 

「そのカレーのためにお前は何をされたんだ」

 

「…………」

 

黙ってしまったミカに俺は、次は自分が行くからおまえは行くなと告げる

そこからは押し問答である

 

ミカは自分が行くと言い、俺は自分が行くと言い……

業を煮やした俺は、

 

「いくら人間がからだ鍛えたって、吸血鬼に勝てないことなんて本当は分かってる」

 

そう言おうとした

けど、その言葉が最後まで俺の口から発せられることは無かった

 

「それ以上言うなよ、皆優ちゃんのその言葉信じてるんだから」

 

僕も優ちゃんの言葉に元気つけられて、

 

そう言うミカの瞳から涙が零れ落ちる

 

俺は、思わず心配になったが、

 

「なんちゃってー」

 

はっ?

 

「僕が泣くと思った?思った?嘘でしたー(笑)」

 

おい、嘘泣きかよ、一瞬本気で心配したじゃねぇか

勿論そんな事言ってやらない

代わりに何時か殺すとだけいっておいた

 

すると、ミカは何かゴソゴソと服の中から取りだそうとしている

 

……まず出てきたのは銃

そして、

 

「この吸血鬼世界から人間世界への出口が描かれてる地図」

 

貴族の部屋からパクったというそれらのものを眺めながら俺は、ただただマジかよと思った……

 

「さあ、もう逃げるよ今日!今!すぐ!」

 

ハアーーーーーー!?

騒ぎに気づいて起きた茜と一緒にチビ達を起こしていく

その時に、あることを思い出した

 

ノリカとの訓練……どうしようか

毎日俺はあいつの所に通っていた

だから、多分あいつは何だかんだ言いながら、あそこで一人待っているだろう

明日も、明後日も、その次も……

…………本当に、それでいいのか?

 

「なにしてんの優ちゃん!行くよー」

 

俺は、ミカの声に引き戻される

……今は、こいつらの無事が最優先

あいつだって、結局は吸血鬼だし、

俺が行かなくても、なんとも思わないだろう

そう、自分に言い聞かせる

 

ただ……

 

「特訓、無駄になっちまったな」

 

ポツリと溢れた声は、少しだけ寂しげだった

 

俺は、迷いを打ち消すように頭を振って、ミカ達の方に向かって、走りだした……

この時は、不安も有ったけど、本当に未来に少し光が灯った気がした

 

希望が見えた気がしたんだ

……けど、それは偽りの希望だったんだ

 

「僕は、君達の絶望した顔が見たいんだよ」

 

 

 

 

…………………………………………………………………

 

 

 

 

はじめて言えた¨家 族¨という言葉が、まさか、あんな場面だなんて…………

 

クソックソックソーーーーーー!!!!!!

 

吸血鬼ども、覚えてろよ、俺は、必ずお前らを!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうもからくり人形です


はい、今回はオリ主がちょっとした描写だけで少しも出てこないっていうね……




うん、御免なさい




次回からは、どんどんだしていこうと思います。はい、



また、今更ですがこの小説、流れは原作に似た感じで進めていこうと思っているので、度々ネタバレを含むと思われますので、読んでない!と言う方は、お気をつけください……



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