もしも、何でもできる無敵な吸血鬼少女と優が出逢っていたら   作:からくり人形

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こんにちは、からくり人形です。

今回は、主人公ちゃんとシノアちゃんの絡みがメインなので、そんなにネタバレは含んでいないと思います(*´ー`)


吸血鬼少女と仲間弐

「ノリカさーん!」

下の方から、呼ぶ声が聞こえた。

「また、こんな所に居たんですか?」

ま、その声の主は次の瞬間には、当然のように背後に立っているのだが…

 

”別に、私がどこにいたってお前には何の関係もないだろう?…私は高いところが好きなんだ”

そう言って、私は屋根の上にドカリと腰かける。

昔から私は高いところというものが好きだった。何故なのかは、もはや知る由もないがおそらく私は、高いところから見る景色が好きなのだろう。障害物もなく、遠くまで見渡せるということが、私を引きつけているのかもしれない。

 

「またまたー、そんな事言ってー、ボッチ度が増しますよー」

そんなことを言いながら、彼女──シノアも隣に座る。

 

”何だそれは、というか何を当たり前のように隣に座っているんだ”

「フッフッフ…ボッチ度とは、周りから敬遠される度合い…要するに!自分の世界を作り上げるレベルのこと!」

”…はぁ”

「ちなみにゲージがMAXになると、死にます」

”…は?”

「ゲージがMAXになることで、寂しさが我慢出来なくなり死にます。死因:寂死い」

私は、思わず口を開けてポカンとする。

”…知らぬ間にそのような病気が生まれていたのか…”

思わず、そう呟くとシノアは口元を手で抑えて肩を震わせる。

”どうした?”

「んんっ…なん…でも、な」

だんだん震えが大きくなっている様な気がする。

”まさか!お前、寂死いにかかったのか?そうなのか?”

私が、そう問いかけた瞬間、シノアはもう我慢ならないというふうに、腹を抱えて笑い出した。

「あはははは!嘘ですよ!」

”嘘!?”

「そんな病気なんて、ありません」

 

 

そうやって笑い続ける彼女を眺めているうちに自分が騙されたのだとようやく気がついて、怒りがこみ上げてきた。

(一発殴ってやろうか)

そうも思ったが…

「あはははは」

楽しそうに笑う彼女の笑い声を聞いていると、毒気が、抜かれる。そして結局、握りしめた拳の力を緩め、未だ笑い続ける彼女を冷ややかに見つめるのだった。

 

「はー…騙されすぎですよ」

ようやく笑いが収まった彼女がそう言ってくる。

”別に、騙してくるようなやつはいなかったからな”

そう言い切ったところで、一瞬脳裏を金髪ロングのあいつが横切ったが、アレは例外だから…と、頭を振る。

”で?何か用事があったんじゃないのか?”

「いえ、特に。強いていえば、こうやっておしゃべりすることが用事です」

ニコニコしながら、そう言ってくる彼女の真意を探ろうとするが、ソレがすぐに無駄だと気づき彼女から目を逸らす。

”…お前も、暇だな”

「あはは、別に暇ではないですよ」

 

 

その時、人よりも何倍も耳のいい私の元に聞き覚えのある声が聞こえてきた。──叫び声が…

 

”…優は、また鬼の部分が出てきたのか”

「…そう、みたいですね」

シノアも、鬼の気配を感じとったのか、少し顔が歪む。

 

”アレは人の手には余るものだ。暴走が始まれば、もう誰にも止められないだろう”

「もし暴走が始まってしまったら、優さんはどうなるのでしょうか」

答えなんて、分かっているくせに、シノアは私に問いかけてくる。

”優であって、優でないものになるだろうな。見た目は優であっても、中身は全くの別物だ…”

そう言って、シノアから顔を逸らす。脳裏をよぎるのは、あの日の光景…。

 

(やはり…あいつは、グレンは…)

押し黙った私を不思議に思ったのか、シノアが何度か名前を呼びながら、顔の前で手をヒラヒラさせる。

 

”何でもない”

そう一言残し、私は屋根から飛び降りる。

(本当に、馬鹿だな、私は。…あちらも気になる、こちらも気になるでは…結局何一つ守れないのに…)

 

背後からシノアが私の名前を呼んでいるような気がしたが、私は後ろを振り向くことなく優の元へと向かった。

 

 




こんにちは、からくり人形です。

今回は、シノアちゃんと主人公ちゃんをいっぱい絡ませられたので、嬉しいです(*´ー`)
主人公ちゃんがシノアちゃんに振り回されてたような気もしますが 
次回は、他のキャラクターとも絡ませたい(切実)

ここまで読んでいただきありがとうございました。
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