須賀京太郎の悲劇   作:泡泡

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 ビターエンドを目指して進みたいと思います。一ヶ月以上開いてしまい申し訳ありません。


ビターエンドルート
空元気とごめん


 

 「確か・・・園城寺怜・・・と清水谷竜華だっけ?」

 

 「そうそう・・・」

 

 「覚えててくれたん?」

 

 少しつっかかりながらも、名前を思い出しつつ言う。その様子に心底嬉しそうな表情を浮かべる二人がいた。

 

 「それにしても『よっこいしょ』だって・・・。少し年寄りくさいなぁ」

 

 「ほっとけ!・・・少し疲れたんだよ」

 

 「そう言えば君がいた高校は全国行ったの?」

 

 「・・・分からない。多分、行ったんじゃないかな・・・」

 

 えっ、どうして?と二人の目は訴えていた。それに関して言うか言わないか少し迷った。けれど言う事にした。

 

 「俺な、清澄高を退学した・・・。今は東京の病院で一時帰宅許されるぐらいまで回復したが、いつもは病院のベッドの上で栄養もらってる・・・」

 

 ハハ・・・と空元気を出しながら言うがそれは不発に至った。それは目の前の二人がどうしようもないぐらいに落ち込んだからだ。

 

 「「・・・・・・」」

 

 「おいおい、お前ら二人が落ち込んでどうする?これから大会・・・出るんだろ?それに向こうから、君らの仲間と思える女の子がこちらに来るか来まいか迷ってるぜ?」 

 

 「「あっ・・・・・・」」

 

 ビクッと反応をして振り返るとこちらに向かって手を振る数人の子がいた。

 

 「ほら、行った行った・・・」

 

 強めに二人を押し出す。いつもだったら冗談交じりで『エッチ!!』なんて言うが、今回は少しショックが大きかったようだ。

 

 グイグイと押してようやっと、たどたどしくも駐車場側へと歩いて行った。何度も何度もこちらを見ながら・・・・・・。

 

 「・・・・・・全く、お二人さんはどうしようもないぐらいにお人好しなんだから。これが相手側の策略だったらどうするんだ?もっと精神的に鍛えておかないとな?」

 

 俺は俺で少し休んでから(周りが静かになってから)、都市間バスで東京に戻ることに決めた。それでもこちらを見ている数人の女子はいたので、早めに戻るか戻らないかの葛藤はあった。そしてそれは早めに行くべきだった。

 

 「あのー・・・」

 

 また声をかけられたからだ。それは見たことのない女子の面々だった。厳密に言えば、園城寺らと話していた子達だった。

 

 「なにか?」

 

 「さっき、清澄って言葉が聞こえてきたんですが・・・」

 

 「・・・・・・それが?」

 

 警戒心丸出しでその子を睨みつける。睨む・・・と言う言葉は当てはまらないかもしれないが、それでもにこやかに会話する気にはなれなかった。

 

 「き、清澄に知っている人がいるんですがあなたは・・・(のどか)って知ってますか?」

 

 「っ・・・。それが?」

 

 まただ・・・。原村和(はらむらのどか)、一応同じ麻雀部員だったから知ってはいるがどうしてもその事について話そうという気分にはなれない。

 

 ――俺はその道を極めるのは無理だった――

 

 「ごめん、話すことはないよ。それに知っていたとしても元清澄ってだけ・・・。今はご覧のとおり、どこにも通ってない不良少年ですよ・・・っと。だからさっさと離れてくれないか?」

 

 「っ・・・」

 

 こんな暑い日にもかかわらず、首にマフラー(?)を巻いている子が怯えたように後ずさりをする。それを機にあとの四人もそのまま口を噤んでしまう。顧問とも思える少し年上の女性も何も言わない。

 

 「・・・・・・」

 

 そのまま俺も無言のまま、ベンチをあとにした。

 

 ――ごめん――

 

 聞こえるか聞こえないかぐらいの小声で一応謝っておく。

 

 「えっ・・・?」

 

 その俺の声は着ているジャージの上着を腰まで伸ばした、履いていないかのように見える服装の子だけが聞いていたようだった。

 

 「(今・・・ごめんって。どうして・・・?)」

 

 





 阿知賀女子の事を作者は嫌いではありません。この作品の主人公は、自分の体がもどかしい点に葛藤中でして八つ当たり気味の行動を取っている所です。

 それで、誰かれ構わずに冷たく当たる傾向を持っています。気分を悪くされた方がいましたら申し訳ありません。 
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