キュアトゥインクルの異世界巡り   作:桂ヒナギク

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Episode 1

 仕事あがりの天ノ川(あまのがわ) きららは、帰り道を歩いていた。

『……ものよ』

 きららの脳裏に謎の声が響く。

「え?」

『選ばれし者よ』

「誰なの?」

 そのとき、上空にブラックホールのような形をした時空の裂け目が現れ、きららの体が浮き上がった。

「え? ちょっ、何!?」

 きららは時空の裂け目に吸い込まれ、四次元空間に迷い込んだ。

「ディスダークの仕業ね?」

 きららは懐からプリンセスパフュームを取り出した。

「プリキュア! プリンセスエンゲージ!」

 変身ドレスアップキーをパフュームに差し込むきらら。

 体が光に包まれ、服装が黄色いドレスに変わり、きららが頭にヘッドドレスを被せると、髪がオレンジ色に変化した。

「きらめく星のプリンセス! キュアトゥインクル!」

 きららはキュアトゥインクルへの変身が完了した。

「こんなことするのは誰!?」

 四次元空間の先に明かりが見える。

 キュアトゥインクルは明かりへと突っ込み、重力によって下へ落ちた。

ドテッ!──と、地面に叩き付けられる。

「ここは……?」

 見覚えのない街だった。

 日本語が使われてるところ見ると、どうやら日本のようだが……。

 キュアトゥインクルの変身が解ける。

 きららは街の中を散策した。

(一体ここはどこなの?)

 辺りを見ながら歩くきらら。

「すみません」

 きららは道行く人に声をかけた。

「何?」

「ここってどこですか?」

「東京よ」

 首都圏だった。

「駅はどっちですか?」

「この道を真っ直ぐ行けば東京駅よ」

「ありがとうございます」

 きららは教えられた道を歩いていく。

 やがて、東京駅へと辿り着いた。

 券売機の上に設置してある駅名を見るが、元いた場所には戻れそうになかった。いや、元いた場所が存在していないのだ。

「ノーブル学園に行くための駅がないわ。ひょっとして、異世界に迷い込んだ?」

どうしよう?──きららは思った。

「君はこの世界の人間じゃないね?」

「え?」

 きららは背後からの声に振り返った。

 見覚えのない男が立っている。

「僕は海東(かいとう) 大樹(だいき)、君は?」

「天ノ川 きらら。あなた、私が異世界の人間って言ったけど」

「うん。ここは君のいた世界とは違う世界さ。……という、僕もこの世界の人間じゃないんだけどね」

「どうすれば帰れるんですか?」

「君には無理かな」

「どうして?」

「世界を渡り歩く力がないからさ」

「ここは何の世界なの?」

「怪人の存在しない世界さ」

「そんな世界があるんだ? で、海大(かいだい)はどこの世界から来たの?」

「仮面ライダーの世界さ。……海大?」

「仮面ライダーって何?」

「知らなくていいよ」

「あ、そ」

「それじゃ、僕は行くよ」

「待って」

「待たない」

 海東は灰色のオーロラの中に消えた。

 

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