キュアトゥインクルの異世界巡り   作:桂ヒナギク

13 / 13
Episode 13

 写真館を出るきららとあむ。

「ここは……?」

 辺りを見渡すが、見覚えのない景色だった。というか、辺り一面荒野である。

「きらら、ここって何の世界なの?」

「私に訊かないで」

 写真館からラン、ミキ、スゥが出てくる。

「あむちゃん、門矢さんがドラゴンボールの世界じゃないかって言ってたです」

 そういうのは緑のしゅごキャラのスゥだった。

「ドラゴンボール?」

「七つ集めればどんな願いでも叶えてくれる不思議な球がある世界だって言ってたよ」

 そういうのは青いしゅごキャラのミキだ。

「とりあえず、町を探してみよう?」

 きららは歩き出した。

「あ、待ってよ」

 追い掛けるあむ。

 だが、行けども行けども荒野は続く。

 それにしても──。

「暑いね」

 汗だくのきららが言った。

「そうだね」

 あむも同意する。

 やがて荒野を抜け、草原地帯へと入った。

「町がないじゃない!」

「そうだね」

 あむは後ろを振り返る。

 写真館はもう見えない。

「結構歩いたんじゃない?」

「そうだね。……休憩しようか」

 きららが日陰に移動して座り込んだ。

 その時、空を人が飛んで行った。

「と、飛んでる!?」

 驚き戸惑うきらら。

「え?」

 あむは空を見るが、時既に遅し、何もなかった。

「きらら、あんた何を見たの?」

「人」

「人が飛ぶ訳……え?」

 あむの上空を数人の人影が飛んで行った。

「マジですか」

「言った通りでしょ?」

「うん」

「彼らに訊けば何をすればいいかわかるかもね。そうとわかれば追うよ」

「でもどうやって?」

「あむが運ぶに決まってるじゃん」

 ニカッと笑みを浮かべるきらら。

「だからどうやって?」

「アミュレットハートに変身して私を」

「はあ……」

 溜め息を吐くあむ。

 あむは仕方なしに変身した。

「私の心、アンロック!」

 あむは光に包まれ、アミュレットハートに姿を変える。

「キャラなり、アミュレットハート!」

 アミュレットハートがきららを(かか)えて人影が飛んでいった方へ向かう。

 そして辿り着いたのは、岩場だった。

 岩場で金髪の男、孫 悟空(そん ごくう)が巨大な敵と戦っていた。

「君たちは?」

 悟空の息子である悟飯(ごはん)が二人に気付く。

「日奈森 あむ」

「天ノ川 きららだよ」

「こんなところで、何を?」

「空飛ぶ人影を追ってきたの」

「そうだったんだ。ここは危ないから、離れてるんだよ」

「冗談」

 きららは悟空が戦っている敵を見た。

「ゼツボーグだね、あれ」

「ゼツボーグ?」

 きららはプリンセスパフュームを取り出した。

「プリキュア、プリンセスエンゲージ!」

 光に包まれ、キュアトゥインクルに変身するきらら。

「変わった?」

「きらめく星のプリンセス、キュアトゥインクル!」

 ゼツボーグに向かって飛びかかるキュアトゥインクル。

「冷たい檻に閉ざされた夢、返していただきますわ。お覚悟は、よろしくて?」

「何だおめえ?」

 悟空が問う。

「ゼツボーグはプリキュアじゃないと倒せないよ」

「こいつ、ゼツボーグっちゅうんか?」

「うん」

 キュアトゥインクルが必殺技を出してゼツボーグを浄化した。

「檻は……と」

 キュアトゥインクルは檻を探す。

「檻ならあそこだ」

 悟空が檻を指差した。

 そこにはベジータが幽閉されていた。

 キュアトゥインクルはベジータを閉じ込めている檻の鍵を開けた。

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10は一言の入力が必須です。また、それぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。