クロスオーバー! REBORN!×名探偵コナン 作:cibetkato
「あー・・・で、これからどうするんです?」
小五郎が思いきって発言をする。
「あ、ああ・・・そうだったな」
「すっかり、ボンゴレ10代目の話術に引っかかってしまったな・・・」
天の助けとばかりに目暮が頷き、鉄側も気を取り直したように顔をあげた。
「ふふ・・・じゃあ、まず始めに、警察とウチの基地を繋いじゃいましょうか」
「「「「「繋ぐ???」」」」」
首を傾げる面々にニッコリと笑ってみせ、ツナは獄寺に視線を向けた。
「・・・わかりました、10代目」
獄寺は頷き、イヤフォンを耳につける。
「・・・聞こえてたな?ジャンニーニ」
『はい、聞こえておりました・・・えーと、モノ自体は山本さんに持って行って頂いていると思いますので、設置してください』
「わかった・・・山本」
「ああ。・・・えーと、ちょっと機械を置ける場所は、ありますか?」
捜査員にニコニコと訊ねる山本。そんな彼を邪険にはできず、捜査員は電話やパソコンが置いてあるスペースを空けてやる。
「んーと、こうか?」
山本がケースから取り出したのは、薄型のモニターのようなもの。コンセントにプラグを差し込み、電源を入れる。
「・・・よし、ついたぜ?」
「ジャンニーニ、良いぞ」
獄寺が許可すれば、そのモニターにパッと人の顔が映った。
「山本さん、映ってますか?」
「おう、バッチリ、映ってるぜ」
「こちらも、感度良好です・・・あ、10代目!これでよろしいでしょうか?」
「うん、ありがとう、ジャンニーニ」
頷いたツナは、目暮達にそのモニターを示した。
「一応、これでウチの基地のメインコンピューターと繋げられたので、捜査情報の共有はこれを通して行いましょう」
「・・・わ、わかりました」
とりあえず頷く目暮だが、組織力だけでなく技術力まで見せつけられて、もうどう反応したらいいのかわからなくなってしまったのだった。
「・・・ボンゴレ10代目・・・」
鉄側がそっとツナの傍に寄る。
「なんですか?」
「・・・まさかとは思いますが・・・アレ、ハッキン・・・」
「んなわけないですよ~、あはっ」
鉄側の言葉を遮り、ニパと笑ったツナに鉄側はサァ~と顔を青褪めさせた。
「・・・で、すよね?」
「ですっ」
鉄側がツナの笑顔を“怖い”と思うのはこういう時だ。彼のことを良く知らない人間は、この笑顔に騙される。
鉄側は騙された者の末路をよく知っていた。
「・・・怖い人だ」
「・・・ふふ」
「あの、鉄側警視、沢田さん・・・?」
コソコソと話す鉄側とツナに、目暮が首を傾げる。
「あ~・・・何でもないですよ、ね?鉄側警視っ?」
「は、はい」
ニッコリと笑うツナと、少し青褪めながら頷く鉄側。
「・・・そ、そうですか・・・?」
「ええ。・・・と、いうことで、ウチの雲雀が帰ってきたら、捜査のお邪魔にならないように失礼させて頂きますね」
ツナが言えば、目暮は頷く。
「わかりました・・・では、佐藤君、高木君・・・それから、私も一度そちらに様子見で行かせて頂いても?」
「ええ、良いですよ、あ、鉄側警視も基地に来ます?」
「そうですね・・・以前行った時は、まだ、半分もできていませんでしたが・・・もう、完成したんですか?」
「95%くらい、ですかね~・・・まぁ、人寄せできる程度には完成してますよ」
ボンゴレの“基地”は風紀財団の敷地も含めれば、並盛の地下の半分以上を占めていて、“白蘭のいた未来”よりも規模は大きくなっている。そして未だに増殖中だ。だからツナはそう答えた。
「・・・沢田、戻ったよ」
その時、雲雀がリィナ大使を引き摺りながら戻って来る。
「あ、お疲れ様です、どうでした?」
「好きにして良いって・・・まぁ、風紀財団とボンゴレの名前を出したうえに、今回は、イタリア大使のお墨付きもあるしね」
肩を竦めた雲雀の袖が、クン、と引かれる。
「?」
引き摺られたままのリィナ大使が不満でも訴えているのかと振り返れば、そこには見慣れたおさげ姿の少女がいた。
「ああ、君もいたんだね」
「・・・ツナサン、怒ってマス」
中国語訛りの言葉に、雲雀は首を傾げた。
「何を怒ってるって?」
「・・・ごめんなさい、雲雀サン。私、ツナサンに若作りって言えば怒られないと雲雀さんが言ったって、話してしまいまシタ」
イーピンの言葉に、雲雀は漸く合点がいった。
「ああ、それでさっきから・・・僕に向ける視線が冷たいわけだ」
そう。普段ならばもう少し雲雀はツナに対してごねただろう。だが、ツナのその視線に本能が逆らうなと訴えていて、雲雀は大人しく従った。
イーピンもそれに気付いていたらしく、困ったような表情をうかべていた。
とにかくツナは年齢や外見に関して、若すぎるだの女のようだのと言われるのを嫌う。その逆鱗に触れてしまった以上、しばらくは冷たい視線くらいは我慢しなければならないだろう。
「ホント・・・この点に関してだけは、猫の額並に心が狭いよね・・・」
はぁ、と溜息をついた雲雀に、ぐりんとツナが顔を向けた。
「聞こえてるからね~、恭弥?・・・基地に帰ったら、地下トレーニングルームに来い」
「さ、沢田さん!!ちょっと待ってください!それじゃ、恭さんが使い物にならなくなります!!」
慌てたのは、今まで雲雀に影のように付き従っていた草壁だ。――あ、いたの?なんて言わない。
「ダイジョブダイジョブ~・・・ちゃんと、手加減はするからさ~、ふふっ」
「恭さん、申し訳ありません・・・説得は不可能です。かなり怒ってます」
ニッコリと笑うツナに、草壁はガックリと肩を落とした。
「・・・だろうね」
それに対して、諦めたように頷く雲雀。
そんなボンゴレ側のコントのような会話に、捜査官達と小五郎達は首を傾げた。
「・・・えーと、ど、どこが怒ってるんでしょう?」
「わかんないわよ・・・」
高木が佐藤に訊ねるが、佐藤も首を振る。
「・・・鉄側警視?」
小五郎が視線を向ければ、鉄側が溜息をついて答える。
「・・・つまり、彼の笑顔には気をつけろということだ」
しかし、鉄側の答えに皆は一斉に首を傾げた。
「「「「「・・・は、はぁ」」」」」