クロスオーバー! REBORN!×名探偵コナン 作:cibetkato
「あぁ、今思い出してもムカつきます」
黒の組織の補給ルートの1つをフランと共に潰した帰り道、あの日の事を思い出していた骸は、ボソリと呟く。
「・・・師匠~、独り言はボケの始ま、ゲロッ」
耳聡くそれを聞いていたフランに最後まで言わせることなく三叉槍でカエルの帽子(?)を串刺した。
「フラン、だんだんその口は余計なことを喋るようになりましたねぇ、いっそのこと縫い合わせてしまいましょうか」
「ゲロッ・・・コレあげますんで~、やめてくださ~い」
そう言ってフランが懐から取り出したのは、仮面ヤイバーチョコの袋だった。
「・・・何ですか、コレ」
「仮面ヤイバーチョコです~・・・見ればわかるじゃないですか~」
「だから、なんでこんなものを持ってるんですか?と聞いてるんです」
「さっき、少年探偵団っていうのと対面させられて~ヴァリアーは餌付けされました~。・・・ミーは別のものを貰ったんですけど~・・・きっと師匠がなんでチョコもらってこないんです!って怒るかと思って~、そこの駄菓子屋で買ってきました~」
「・・・ヴァリアーが餌付けって」
ありえない。というか、対面させられたということはこれもツナの仕業なのだろう。
というか、任務中に駄菓子屋にチョコを買いに行くとは、ヴァリアーでもこの調子で大丈夫なのだろうかと思わず呆れてしまう。
「・・・まぁ、その心がけだけは褒めてあげましょう」
骸はそう言って気を取り直し、差し出された駄菓子の袋を受け取った。
「・・・あ、六道氏」
とその時、聞き覚えのある声に名を呼ばれて骸はそちらを振り返った。
「・・・雷の守護者ですか・・・君、何を引き連れてるんです?」
「え?」
ランボは骸に訊ねられて初めて気づいた様子で後ろを振り返り、ギョッとした。
「なぁッ!!?」
あ、ちょっと昔のツナの叫びに似てるかも。なんて現実逃避をしながらランボはその視界に映る者達を見つめた。
「・・・子どもは帰って寝る時間ですよ」
まったく気づいていなかったらしいランボに呆れた視線を向けながら、骸は彼等に向かいあった。
「だって、気になるよ!」
「そうです!僕達だってツナさんが心配なんです!!」
「なぁ、頼むよ~、あの兄ちゃんのトコに連れてってくれよ~」
少年探偵団・・・歩美に光彦に元太。3人のおねだり攻撃に骸は溜息を吐く。
「はァ・・・君達も同じ意見なんですか?」
向けた視線の先には、コナンと哀、平次や蘭や園子までが揃っており、止めない所を見ると同じ意見のようだった。
「ツナさんは、どこにいるの?」
コナンが口を開く。彼等はツナの居場所を聞くまでは自分達に付いてくるだろう。
もちろん彼等は一般人で、幻術でどうにか出来ないわけではない。だが、ツナがそれを望んでいないことはわかっている。
(さて、どうしましょうか・・・)
「わかりました~、じゃあ、ミーについて来てくださーい」
「フラン!?何言ってるんですか!」
案内しようとするフランの腕を掴み、骸は問う。
「このまま放って行ったらボンゴレに怒られます~。ヴァリアーが面倒みることになってるんで~」
つまりヴァリアーに面通しさせたのはそういう意図があっての事だと言外に告げられて、骸は肩を竦めた。
「まったく・・・彼はどこまで視えているんですかねェ」
それは了承の言葉と同義だった。
フランは骸が諦めたことを知ると、さっさと子ども達を引き連れて並盛埠頭へと向かうことにした。
「あ~、そう言えば~・・・幻術、使われましたか~?」
フランが思い出したように振り返ると、子ども達はなんとも微妙な表情をうかべた。
「ああ・・・幻術使われて記憶もキレーに書き直されてるで」
平次が代表して口を開けば、フランはその無表情な顔のまま口元だけを微かに笑みの形にした。
「そーですか~、じゃあアレは使わない方が良いですね~」
「つまり、僕やお前は適任ということですね」
骸もフランも戦いは幻術がメインで匣兵器はサブの扱いだ。
せっかく匣の存在を忘れさせたのに、目の前で使ってしまっては元も子もない。そういう意味ではベストな役割ではあった。
「まさか、ボンゴレはここまで見通してないでしょうねェ?」
そうだとしたら、怖れを通り越して呆れる。
「何を忘れたかはもうわからんけど、約束なんやからしゃーないし・・・とにかく、ツナさんトコに連れてってくれたら俺等は文句は無いんや」
「わかりました~、行き先は並盛埠頭で~す。遅れないようについて来てくださ~い」
幻術で出したのか、少年探偵団御一行様と書かれたフラッグを持ち、フランが先頭を切って歩き出す。
「・・・どこのガイドですか」
ボソリと呟き、骸はしんがりを務めることにする。
「・・・うぁああ・・・また、リボーンに馬鹿にされるぅ」
とりあえず、自分の隣でブツブツと呟くランボはとりあえず無視しておくことに決めた。