もし覇王イングヴァルトにクローンがいたら

昔のこととか興味無しで欲望の赴くままヒャッハーするキャラだったら

そんな想像がはびこった結果

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かつてにじファンやこのハーメルンで幾度も目撃してきた変態系主人公を作りたくて
絡ませるならアインハルトしかいねぇかなと思いました


女覇王と変態覇王

卒業、入学、進級、進学

いくつもの繋がりが新たに始まり、また終わりを告げるこの季節

 

ミッドチルダにある、ザンクト・ヒルデ魔法学院の高等部も例外ではなく、新年度開始より一週間が経った今でも、新一年生たちはまだ見ぬ生活に心を躍らせていた

 

周りを見れば、中等部からの友人たちと談笑する少年達

新しい校舎や制服について話を咲かせる少女達の姿

 

 

 

 

 

そして、少女達の霰もない姿を追う怪しい黒い単眼

 

「いやぁ、たまらんなぁ今時のJKは」

「完っ璧に変態オヤジだな、お前。ていうか、いいのか?校舎の見学」

 

「問題無い。これも立派な見学だ」

 

碧銀の髪に蒼と紫の虹彩異色の瞳を持つ、カメラを構えた少年とその後ろで鼻息を荒くしながらカメラの先を凝視する黒髪の少年

 

二人の目の前には、薄く開かれた窓と……その先にある、初々しい少女達の着替えシーンだった

 

「しっかし、バレたらどうすんだ?中等部からずっと常習な俺たちだけど、さすがに高等部じゃまずいだろ」

「とっとと諦めてくれれば万々歳なんだがな。頭の固い教師共には呆れてものも言えん」

「それにあの娘らに見つかったら半殺しじゃ済まねぇかもだぞ?」

「なぁに。こんな金持ち校に通ってる、酸いも甘いも知り始めたうら若きお嬢様方だ」

 

『もぅ、しかたありませんわね……お茶でも、いかが?』

 

「なんてはにかみながら誘いがあるかもしれんだろう」

「いや……いるかぁ?今時そんな心の広いお嬢さん」

「まぁ俺たちのハイディングは完璧だからバレはしまい……」

 

 

 

 

 

「……」E:デバイス

「……」E:デバイス

「……」E:デバイス

 

 

 

((禍々しいモン持ってますよ!?))

 

天国から地獄

下着姿のまま鬼の形相な少女達の両手には恐らく非殺傷設定が解除された凶器が

 

(おい、お茶はどうなった!?ていうか逃げるぞ、シャレにならん!)

(……)

 

銀髪の少年は逡巡

その脳内には以下の図式が組み上げられていた

 

覗きコッソリ→見つかる→逃げる→捕まる→退学→\(^0^)/

 

 

 

 

「俺は逃げんッッッ!!」

「戦う気か馬鹿ぁっ!!」

 

滂沱の涙を流しながら叫ぶ二人

(社会的な)死は既に目前、黒髪の少年が取った行動は一つだった

 

「俺は逃げる死にたくないっ!」

「裏切り全開か貴様ァッ!!」

 

逃げ足の速さに定評のある少年は脱兎の如く逃走

残された銀髪の少年は……

 

「………」

 

『………』

『………』

『………』

 

カメラを目の前の少女達に向けたまま、微動だにしない

その合間に、凶器を携えて続々と被害者の少女達が集まってきていた

 

そして

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「突入ぅぅぅぅぅぅっ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

迷うことなく、自身も半裸になって更衣室内に特攻を仕掛けたのであった

 

「イヤァァァっ!!」

「なにこの変態はぁ!?」

「そうだ、もっと霰も無い姿を晒すがいい!あぁ、いいぞその潤んだ瞳!そのポーズも扇情的だぁ!」

 

飛び交う怒号、舞い飛ぶ小物や道具の数々

それら全てを巧みに避けながら、少年は目の前に広がる光景をカメラに納めていく

 

「ああ、これだからやめられん!男と女、性別しか違うはずの生き物同士、何故これほどに俺を熱くさせるのか!!」

「面白そうですね」

「そう思うか!話のわかるのもいる、じゃない、か……」

 

ふと、背後からかけられた声に、少年の動きが止まる

ギギギ、と壊れた機械のような動きで振り向けば

 

「もしよろしければ、私も混ぜてイタダケマスカ?」

 

額には怒りを顕著に示す太い血管

少年と同じ碧銀色の長い髪を頭頂部の両脇で結んだ、俗に言うツインテールの少女

見る者全てを虜にしそうな笑顔はしかし、少女の怒りが頂点に達していることの現れでもあった

 

「………」

 

少年はカメラを懐にしまい、どこか達観した面持ちで目の前の少女へと歩み寄る

 

「……えい」

 

わしっ

 

「……ッ!!」

 

躊躇なく、少女の年齢や平均以上に育った胸部の膨らみを両手で鷲掴み、一言

 

 

 

「……スポブラは後々大変だぞアインハルト」

 

 

 

「断 空 拳 ! ! !」

 

 

 

少女──アインハルト・ストラトスの必殺の拳が少年の顔面にめり込み、その身体は窓ガラスをぶち破って十数m先まで吹き飛んでいった

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

「貴方という人は何故懲りもせずに何度も何度も……!」

「そこに女体があるからに決まっているだろう」

「何で私が呆れられた顔をされなくては……」

 

夕刻

高等部進学早々に問題を起こした少年は教師達にこってりと絞られ、今はアインハルトと共に帰路についている

 

「……中等部ならまだしも、もう高等部なのですから、あまり問題を起こしては退学になりますよ?ただでさえ貴方は……」

「あー、はいはい。耳にタコができるほど聞いた」

「貴方が改めないからでしょう……!」

 

同じ髪と瞳の色、端から見れば兄妹にしか見えない二人

だが、数年前まで面識の無かった二人にとっては、奇妙な間柄ではあるが基本的には他人同士だという認識だった

 

「……お、良い尻してたな、今の娘」

「……( #^ω^)」ピキピキッ

 

すれ違う女性の身体的特徴にすぐさま眼を奪われ、隣にいるアインハルトなど眼中に無いような発現

生真面目かつ自身の血統に誇りを持つアインハルトからしてみれば、彼がこのような性格なのは非常に腹立たしくて仕方がなかった

 

「いい加減に……!」

「……む。あれはお前の知り合いでは?」

「はい?」

 

彼方に見える、アインハルトの見知った姿

艶やかな金砂の髪で、ザンクト・ヒルデ魔法学院中等部の制服を着た姿の少女は、紛れもなくアインハルトの友人だった

 

「ヴィヴィオさん……?」

 

高町ヴィヴィオ

かのエースオブエースの一人娘である少女は、見れば数人の男に取り囲まれていた

 

「………」

「あっ、ちょっと!」

 

その光景だけで事態を察した少年は、持っていた鞄をアインハルトに投げ渡すと一気に駆けだした

 

 

 

「あの、困りますほんとに……」

「いーじゃんいーじゃん。その制服、ザンクト・ヒルデっしょ?」

「俺らそこの高等部なんだよねー。色々楽しいこととか教えられるんだけど」

「急いでるんです、友達と約束……」

「そんなん今じゃなくてもいいっしょ!ほら速く!」

「痛っ、やだ、離して!」

 

「オラァッ!!」

 

ヴィヴィオの華奢な腕を掴み、連れて行こうとした男の身体が突如宙を舞った

突然のことに呆気に取られていた他の面々も、一人、また一人と殴り倒され、蹴り飛ばされた

 

「なんだよ、おま……その、制服……」

「高等部の、人……?」

「……お嬢さん、中等部の後輩だな」

「は、はい……」

「テメェ、無視してんじゃ……!」

 

ヴィヴィオに視線を向けていた少年に殴りかかる男

それを僅かに身体をずらして避けると、少年はその場で一歩、足を踏み鳴らした

 

地に付けられた足裏、そこから螺旋状に力が走り、膝、太股、腰から上半身に向かっていき、最後には左腕に収束されていく

 

「これ……アインハルトさんの……!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「覇王、断空拳」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

炸裂する拳

放たれた力は男の腹に直撃、先刻少年が受けた時と同じように、十数m先まで吹っ飛んでいった

 

「………」

「……ふぅ」

 

倒れ伏す男達と、何食わぬ顔で佇む少年を見つめるヴィヴィオ

そんな彼女に、少年は向き直る

 

「……怪我は?」

「はっ、はい!大丈夫ですっ。あの、ありがとうございました!」

「いや、いい。それよりも、一つ訊いてもいいか?」

「え?……はい、なんでしょうか……?」

「……君は」

 

少年は、いつになく真剣な表情でヴィヴィオを見つめる

どこか見覚えのある、端正な顔立ちの少年の瞳に射抜かれ、ヴィヴィオは不思議と心臓が高鳴るのを感じていた

 

そして、少年の口が開かれる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「君は今──何色のパンツを履いている?」

 

そう、本気の眼でぶちまけた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………………は?」

「空破断!!」

「はぶぅっ!?」

 

文字通り空を破る不可視の拳が少年の顔面に突き刺さった

 

「ヴィヴィオさん!」

「あ、アインハルトさん!?」

「ご無事ですね?この変態に何かされませんでしたか!?」

「えと、えと、特には何も……というか、むしろ助けてくれて……」

「この男と口を利いてはいけません妊娠させられてしまいます!」

「えぇっ!?」

 

あまりの状況に、ヴィヴィオは混乱を隠せなかった

危ない所を助けてくれた人は眼前の友人と同じ髪と瞳の色をしていて、その人にいきなり下着の色を訊かれ、直後にその人が吹き飛んだと思ったら友人から危険人物扱いされて

 

──髪と眼の色?

 

ふと、そう思い至ったヴィヴィオはアインハルトと少年を交互に見やる

そして、何かに気付いたように、ぽつりと呟いた

 

 

 

「……クラウス?」

 

 

 

少年の顔は、多少幼いがかつて見た旧暦の王、アインハルトの先祖である、覇王イングヴァルトと瓜二つ

その名を聞いた少年は、ゆるゆると立ち上がると、首をコキリと鳴らしながら自分の名を名乗った

 

 

 

「クラウド・ラウル・アスタリア・イングヴァルト。覇王イングヴァルトのクローンだ。よろしくな、聖王女」

 

 

 

何の臆面も無く口にした少年……ラウルに、ヴィヴィオは言葉を失い、アインハルトは複雑そうな表情を浮かべていた

 

 

 

 

 

 

 

「それでさっきの質問だが、今のパンツは何色を」

「いい加減にしてください!!」

 

殴り倒されました




連載は未定
やるとしたらシリアスなんて無い模様

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