弱虫兄貴のリスタート   作:バタピー

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次第に傾くこの世界

「よし、OK界王様。」

 

 

悟空の右手が眩く光る。

 

 

「よし、この大レンガを猛スピードで飛ばす。

捉えてみろ。

それぇ!」

 

 

今日はいよいよ最終試験。

悟空やラディッツの真価が問われる。

 

 

「最高速!」 フッ…ーーーー

 

 

今までなんとか見えていたレンガは全く見えなくなった。

空を切る音だけが界王星に響く。

 

 

「やぁ!」

 

 

光る右手を振りかざすとレンガは爆散した。

 

 

「こんな…簡単に…

見事じゃ!

ここまで元気玉を使いこなせるとは思わんかったぞ。

さて、次はラディッツ!」

 

「はい。」

 

 

悟空の前にラディッツ、立つ。

 

 

「では、やって見せろ。」

 

「はい…OKです。」

 

 

 

ラディッツに特に変化は無い。

変化が無いことが修行だった。

 

 

「完璧じゃ…ここまでとは…

もはや何も言うことは無い。」

 

「二人に教えたのは界王拳と元気玉じゃ。

よいか?

何度もくどく言うが界王拳とは…

 

あまりに長くなる為別にて解説…

 

界王拳とは気の超開放である。

通常は自らの最大パワーから、何倍ものパワーアップを実現できる技で、炎のように赤く燃え上がるオーラを発する

全身の気をコントロールして増幅する…言わば開放状態にある気の流れを加速させることだ。

 

元気玉とは、人間・動物・草・木など周囲のあらゆる生物から元気と呼ばれるエネルギーや、太陽・大気・物のエネルギーにいたるまで、あらゆるエネルギーを集めて放つエネルギー弾である。

威力は絶大だが元気を集めるのに時間がかかり、その間は全くの無防備になる。

分けてもらうエネルギーの量が増えるに従い、大きさと威力も上昇する。

その為、少しでも間違った使い方をすると惑星ごと滅ぶ危険がある。

(一部webサイト参照)

 

 

…出来ることなら使うな。

どうしようもなくなった時のみ…1発のみ使う事を許す」

 

「わかった。

界王拳だけでなんとかなるさ!」

 

「僕は…全然大丈夫ですね。」

 

 

元気玉に関してはラディッツは何も修行をしていなかった。

何発も使う事は出来ないと聞いていたし、使う人は悟空のみで大丈夫と思っていたからだ。

すなわち、悟空は元気玉と界王拳を。

ラディッツは界王拳に特化して修行をしていた。

 

 

「さてと、決戦の日が近づいてきた。

サイヤ人は3日後に地球にやってくる。

…散々ラディッツがやかましかったからな。

メモまで貼りまくりおって…ワシを信用しとらんじゃろ!?」

 

「そりゃあ、期日は絶対!

遅刻なんてすりゃ減給ですからな!

信用はしてますけど、もしってのがあるじゃないですか〜はっはっは!」

 

 

界王様が忘れる事を知ってました、なんてこのタイミングでは絶対言えなかったラディッツ。

 

 

「まぁ良い。

さぁ、わしの背中に片腕をつけて心の中で相手をおもって伝えろ。

それで通じる。」

 

「ほんと!?

こ こうかな…」

 

 

ラディッツも界王様の背中に手をつける。

悟空は心の中で語り始めた。

 

 

『じっちゃん…亀仙人のじっちゃん

悟空だ、オラの声が聞こえるか?』

 

 

 

………

 

 

「トイレ入るぞー?」

 

「おいじーさん、早くしろよ?

俺も後で入るから。」

 

 

ウーロンは新聞片手にトイレへ入ろうとする亀仙人に釘を刺しておく。

恐らく無駄だろうが…

 

 

『…じっちゃん…悟空だ。

オラの声が聞こえるか?』

 

「悟空?

悟空か!?」

 

 

一人トイレで話す亀仙人。

とうとう認知症か…はたまたボケ始めたか…いずれにせよ武天老師でも老いには勝てないとウーロンやブルマ達は悟っていた。

 

 

『ドラゴンボールは揃ってるか?』

 

『あ あぁ、クリリン達が既に揃えておる。』

 

『そっか。

サイヤ人達は3日後に来るからさ、それまでに生き返らせてくれ。』

 

『わかった。

しかしもう1年経つのか…頼むぞ悟空!』

 

『うん、じゃよろしくな。』

 

 

亀仙人はケツを吹くのも忘れてトイレから飛び出す。

 

 

「みんな、今すぐ悟空を生き返らせるぞ!

…なんじゃ?

その年寄りを哀れむ目は?」

 

 

………

 

 

「あとはじっちゃん達が生き返らすだけだな。」

 

「んじゃぁ、そろそろ行きますか。

界王様、長い間色々とありがとうございました。」

 

「うむ、よくここまで成長した。

正直ここまでとは思わんかったぞ。

これなら、三人のサイヤ人(・・・・・・・)にも勝てるじゃろう。」

 

「…3人!?」

 

 

にわかドラゴンボールファンのラディッツでもこれには反応せざるを得ない。

ベジータとナッパって言うのは有名な二人だ。

だが今界王様は三人のサイヤ人(・・・・・・・)と言った…

 

 

「界王様!

本当に3人なんですか!?

名前は!?

どんなやつ!?」

 

「落ち着け!

ワシだって何でもわかる訳じゃないわい!

…ただひとつ、地球に向かっている宇宙ポッドは三つじゃ。」

 

(どーいうことだ…サイヤ人は3人来るのか?

誰だ…こんな時に敵が増えるなんておかしすぎる!)

 

「けどよラディッツ、クリリン達やピッコロだっているんだ

なんとかなるさ。」

 

 

悟空の言葉はもっともだ。

原作では悟空は遅れてくるはずなのにラディッツが口うるさく言ったおかげで間に合うようになった。

しかもラディッツ自体も地球側の戦力となっている。

歴史はもう変わっているのだ。

 

 

「…まぁ確かに。

とりあえず地球に戻ろう…って天使の輪っか無くなってるな。」

 

 

いつの間にか悟空の頭上の天使の輪は消えていた。

生き返ったのだ。

 

 

「帰る前に服くらい直していけ。

それ!」

 

 

悟空のボロボロの胴着が新品同様になる。

重りも全てなくなった。

 

 

「ワシからのプレゼントじゃ。

服も多少の攻撃なら跳ね返してしまうほど丈夫なやつにしといたぞ?

背中のマークが一番おしゃれポイントじゃぞ。」

 

「ありがとう界王様!」

 

「それじゃ…長い間お世話になりました。」

 

 

頭上にあるのは蛇の道の尻尾。

今度はあそこがスタート地点だ。

 

 

「うむ、頑張るのじゃぞ?」

 

「もし死んじゃったら、また来るよ!」

 

「それでは、失礼しました!」

 

 

悟空とラディッツは一際高く飛ぶ。

界王星の重力圏から抜ける。

 

 

「うっひゃー!

軽ぃ軽ぃ!」

 

「よし、競争しようぜ?

位置についてドン!」

 

「あぁ、ずりぃ!」

 

 

行きとは比べ物にならない速度で蛇の頭まで向かう二人。

この分なら早く着きそうだ…

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