弱虫兄貴のリスタート   作:バタピー

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最後の晩餐...!?

「へっへーん、オラの勝ち〜!」

 

「あーチクショー…」

 

 

決戦前夜の蛇の道ダービーは悟空の勝利で幕を閉じた。

そんな彼らの前に地球の神は現れた。

 

 

「あれ、地球の神様。」

 

「待っておったぞ?

地球まで送ってやる前に閻魔様に挨拶してきなさい。」

 

 

2人は閻魔様に挨拶をし、地球の神と共に地球へ戻る。

閻魔様は「本当に界王様のとこに行ってきたのか

界王様はお元気か?」と色々聞いてきたが特に問題無いので割愛。

 

 

「ありがとう神様!」

 

「うむ、では後は頼んだぞ。」

 

「「はい!」」

 

 

2人は声を揃えて返事をする。

そして神殿から飛び降りて行った。

 

 

(孫悟空、ラディッツ、ピッコロ、そして地球の戦士達よ…ワシを超えたお主達だけが頼りじゃ…)

 

 

地球の神は踵を返し、神殿の中へと歩く。

 

 

「おーい悟空よ?」

 

「あぁ、カリン様!」

 

 

神殿の直下にはカリン様とヤジロベーが住んでいる。

もちろん修行ではない、ただのヒモ男である。

 

 

「仙豆が出来たから持っていくがいいぞ。」

 

「サンキューカリン様!」

 

 

仙豆を二粒悟空に渡しながら、視線をラディッツへ向ける。

 

 

「君がラディッツかの?」

 

「はい…まさかカリン様も色々ご存知ですか?」

 

「うむ、全て聞いておるぞ?」

 

 

 

どうやら神様や仙人様等には話が伝わっているようだ。

 

 

「色々飲み込めんことがあるが、今は地球の危機を守ってくれ。」

 

「どこまでやれるかわかんないですけど、出来るだけ頑張りますよ。」

 

 

二人はカリン塔を後にし、多くの気が集まるカメハウスへ降り立つ。

 

 

「ここが…あのカメハウス。」

 

 

のどかな海のど真ん中に位置する島に立つ一戸建て。

壁には丁寧に[KAMEHOUSE]と書いてあるではないか。

 

 

「オッス、戻ってきたぞ!」

 

 

ノックもせずにズカズカと入っていく悟空さん。

 

 

(ノックとかしろよな…

けど…いい匂いするなぁ~)

 

 

自己主張する腹をさすってラディッツも続いていく。

 

 

「悟空、お前いつの間に戻って来たんだよ!」

 

「よかった、生き返ったんだな!」

 

 

悟空に自然と集まっていく戦士達。

1年ぶりに再会する旧友達。

その悟空の背後から…

 

 

「お邪魔します~…」

 

『サ サイヤ人だぁーっ!!』

 

 

ブルマ、ウーロン、プーアルは逃げ出す。

とても歓迎されているとは思えない。

 

 

「え え 待って待って。」

 

「た タンマタンマ!

ちょっとみんな待ってくれ!」

 

 

悟空が間に入って説明をする。

善人になった経緯と界王星で共に修行した事…そして地球を守る為に共闘すると約束した事…

 

 

「…スンスン…」

 

 

そういえばいい匂いが奥からしてくる。

説明中にも関わらずラディッツはキッチンへと足を運ぶ。

 

 

「ヤムチャさん…ここからどうすればいい?」

 

「おい、まず包丁置け。

危ないだろ。」

 

「天さん 吹きこぼれる!」

 

「餃子、弱火にしろ。」

 

「いい匂い…何作ってるのさ?」

 

 

「「「「「ラディッツ!?」」」」」

 

 

匂いにつられて奥へ奥へやってきたサイヤ人(ラディッツ)

みんな狭いキッチンで構える。

 

 

「ストップストップ!

俺は敵じゃない!」

 

「信じられるか!」

 

 

その瞬間、鍋が吹きこぼれた。

ラディッツは急いで火を弱める。

 

 

「ってか、何でZ戦士達がキッチンにいるんだよ?」

 

「ヤムチャさんが悪いんですよ?

ブルマさん怒らすから…」

 

「ク クリリンこそ人の事言えないだろ!?」

 

 

…なんとなく事情が読み込めた。

 

 

「なるほど…

ブルマを修行中ほったらかしてたら拗ねて、クリリンが余計な事言ったら「晩飯ぐらい作りなさいよ!」的な事言われた的な?」

 

「「「「「…」」」」」

 

 

図星である。

 

 

「んで、何作ったん?」

 

 

生姜焼きやら野菜炒めなど、簡単な料理が少し並んでいた。

 

 

「…ヤムチャ、エプロンはまだあるか?」

 

「え…何を?」

 

「手伝うよ。

ひとり暮らししてたんだ、ある程度なら俺も作れるからさ

その代わり、味方だって信用してくれよな!」

 

「…サイヤ人ってひとり暮らししてるのか。」

 

 

 

包丁をクリリンから受け取り、戦場(キッチン)戦闘(料理)が始まった。

ひとり暮らしが長いからか、手際が割といい。

天津飯やヤムチャに指示を出したり、餃子の超能力まで使ってもらっている。

 

 

「本当に改心したようじゃな。」

 

「だろ?」

 

「…みたいね。

悪そうな顔してるのに…」

 

「まさか毒とか入れてねぇよな?」

 

「…けど、調理が割と上手だ。」

 

 

残りの者が覗き見している。

相変わらずの悪人顔が料理をしているギャップが好印象なのかもしれない。

あっという間に数々の品が作られていく。

 

 

「味噌汁よそって…ほい、出来上がり!」

 

『おぉ~!』

 

 

テーブルに並ぶ幾多のおかず。

もちろん味見もしてあるのでゲロマズな物はまず無いだろう。

 

 

「サイヤ人って案外悪い奴じゃないかもね。」

 

「ま まだ食べてねぇからわかんねぇぞ!?」

 

「そりゃサイヤ人にもいい奴悪い奴いますからね。

おっといけねぇ、マヨネーズを忘れんじゃねぇぜ?」

 

 

お好み焼きにマヨネーズを掛け、あとは食すのみ。

 

 

ホリャウンヘーナァ!(こりゃ美味ぇなぁ!)

 

「悟空、いただきます言ってから食えぇ!」

 

 

………

 

 

皆が寝静まる中、食後の片付けをひたすらに行うラディッツ。

その顔は明るくなかった。

 

 

(…)

 

 

後片付けを押しつけられた訳ではない。

むしろ自分から買って出た。

じっくり考える為だった。

一人になりたかった。

 

 

(ドラゴンボールか…もう読まなくなって十…何年だ?

それこそ漫画じゃないけどFINAL BOUTが最後だったな。

超サイヤ人4悟空のコマンド必死に打ち込ん…じゃなくて!)

 

(明日…来るんだよな……

ベジータとナッパ…そして三人目の敵。

マジで誰だろ…まぁ…大体絞られてくるだろうけど。

それに界王様んとこで戦い方も界王拳も習ったし…普通にやれば誰も死なずに勝てる。

…ヤムチャの酷い扱いもなくなるしな。)

 

 

口元がうっかり緩む。

皿洗いはどんどん進む。

 

 

(とにかく…明日はみんなと話して作戦を立てなきゃ。

ってもクリリンと悟飯以外みんな殺られちゃうほどだからなぁ。

しかもあっちは1人わからない奴が増えてるし。

俺ホントに生き返られるのかな?

なんかもうスゲェ自信ないや…)

 

「ん?」

 

 

皿が終わった。

 

 

「ま いいや、とりあえず寝るか。

これ以上考えてもどうしようもないし…

悟空もいるから何とかなるか!」

 

 

キッチンの灯りを消してクッションを頭に敷いて天井を見る。

何回夢なら覚めろと思ったか…何回起きども現実には戻れなかった。

 

 

(…帰りてぇなぁ………)

 

 

少し熱くなる目を閉じ、そのまま堕ちていった…




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