翌日 昼過ぎ
「さてと…それじゃぁ作戦でも立てますかねぇ。」
「作戦?」
ピッコロ達と合流する為、飛行している戦士達。
本来ならとっくの昔に来襲してきてもいい頃なのだが界王様の情報だと、あと一時間程という事だ。
「そうだ。
心は清くなったが記憶は残ってるからな。
大体の戦力から見て作戦くらいは立てれるさ。」
悟空の後ろを追ってラディッツが説明を始める。
「まずは今回やってくる敵は知ってのとおりサイヤ人。
サイヤ人はそれぞれが凄まじい力を持っている。
…だけど、戦い方によっては勝てない相手じゃない。」
「数は三人。
まずはナッパって言うサイヤ人。
スキンヘッドの大男だ。
かなりタフな奴だけど短気なんだ。
挑発しながら戦えば案外楽に戦えるかもしれないけど、一発の攻撃がかなり強力だ。」
「二人目はベジータって言うサイヤ人。
M字の生え際の男だ。
こいつは戦闘民族サイヤ人の王子だ。
まぁ…戦闘のエキスパート、エリート戦士ってとこだ。
とんでもない強さのナッパよりも遥かに強い。
更に経験もあるし頭も悪くない。
一番強敵だろう。」
「そして三人目。
こいつに関しては全くわからん。
原作…俺が抜けてからあいつらの味方になったらしい。
サイヤ人なのかサイヤ人じゃないのか…男か女かモンスターなのかもわからん。」
「大体の解説はこんなとこ。
もう1回死んでるクリリン、餃子は十分気をつけてくれ。
悟空もだぞ?
というわけで、ナッパにはクリリン、餃子、天津飯、ヤムチャ、そしていないけどピッコロと悟飯も入れる。
ほとんどナッパ中心だからあっという間に片付くだろうから、すぐに手伝いに来てくれ。
ベジータには悟空。
一人でやる方がいいんだろ?
んでよくわかんねぇ奴は俺がやる。
…って感じで考えたんだけど質問あるかい?」
「ラディッツ、お前結構無茶苦茶な作戦立てるんだな。」
ヤムチャが少し眉間にシワを寄せ、天津飯が案を出す。
「三手に別れればいいんじゃないか?」
「オラ一人でやってみてぇぞ。」
「実は俺も…ちょっと一人でやってみたいのよ。
だけど、あんまり痛いのは嫌だからすぐに助けに来てくれ。
それと、ナッパは2,3人で攻撃しても全く怯む奴じゃない。
むしろこれくらいでも足りないくらいだ。」
「…なんだと…」
「マジかよ。」
「…俺…また死にそうだな。」
---地球 東の都---
陽も傾いてきた午後の4時頃。
東の都に三つの隕石が降り注ぐ。
高層ビルを突き抜け、衝撃波で周りの建物のガラスを割る
轟音とと巨大なクレーターを作り上げ、隕石…宇宙ポッドは着陸した。
「隕石だ!」
「ち 違うぞ!
宇宙船だ!」
「みんな逃げろ!」
悲鳴と怒号の中、静かにハッチは開く。
「ここが地球か…なかなかいい星じゃねぇか。」
「ふぅ…よく眠れたぜ。」
「…にしても、周りのひよこ共がうるせぇな。」
宇宙船から宇宙人が出てきたと聞きつけ野次馬が殺到する。
侵略に来たと思い逃げ出す人もいる。
現場は騒然となっていた。
新人に至っては地球人と握手してるザマだ。
「ナッパ、地球の奴らに挨拶してやれ。」
「へっへ…了解…!」
右手を正面に上げ指を『クンッ』と動かす。
その瞬間、辺りが、街が、都全体が蒸発した。
「ひっ…!!」
「ハッハッハ、少しやり過ぎたな!」
「ナッパ、この辺りにドラゴンボールがあったらどうするつもりだ?」
「…す すまねぇ。」
「…まぁいい。
とにかく、一番大きい戦闘力を探す。
その前にそいつを始末しとけよ。」
「ってな訳だ、お別れだ。」
「ま 待ってくれ!
何でもするから殺さなごふゅ…」
首をもぎ取られ肉片と化し、捨てられた。
「ここから移動しているのが一番高い戦闘力だ。
…周りにも1000.前後の奴がいるぜ。
もう二つの戦闘力に合流しようとしてるみたいだな。」
「妙だな…
この星にそんな奴らがいるのか。」
「いいじゃねぇか。
…遊んてやろうぜ!」
三人は凄まじい速さで飛び出した。
彼らにとってこの星は生まれ故郷の10分の1の重力だ。
身体中が信じられないように軽い。
「コイツはいいや。
羽のように身体が軽いぜ!」
---地球 とある平原---
「これは…サイヤ人ですか!?」
「だろうな。
だがおかしい、気が三つもありやがる。
ピッコロの修行により見違える程のたくましさを見せる孫悟飯。
一年前の彼なら既に泣きわめいていただろう。
「自信を持て。
今の俺達は一年前よりも遥かにレベルアップしている。
何も恐れるものはない!」
「はい!」
だがそんな彼らの背後から多くの気が接近する。
「!?
こっちにもたくさんの気が!」
「何だと!?
…いや、大丈夫だ。」
ピッコロがほくそ笑む。
だんだんとはっきりみえてきた。
味方だ。
「おーい悟飯、ピッコロ!」
「お父さんだ!」
死んでいた奴とその他大勢がやってきた。
悟空が降り立つと悟飯は駆け寄る。
悟空もこの時は完全に父親の顔だ。
「悟飯、お前ぇだいぶたくましくなったな。
父ちゃん嬉しいぞ!」
「へへへ…」
仲間もしばらく二人きりにする気配りを見せる。
「久しぶり、ピッコロ。」
「ふん、奴らは三人だ。
貴様嘘をついたな。」
「違うよ、多分途中で新しくスカウトした感じじゃないか?
本来なら敵は二人だったんだ。
おそらくだけど、三人目もサイヤ人だと俺は読む。」
「大したことのない予想だな。」
「そう言うなよ。
向こうが増えた分、悟空も間に合ったし俺もいるし…
何とかなるさ。」
しばらくの雑談といきたかったが、彼らは待ってくれなかった。
「これか?」
「…みたいだな。」
傾きつつある太陽を背に、三つの影が見えてくる。
いよいよ来たのだ…
奴らが…サイヤ人が。
「ハッハッハ、奴らたくさんいるぜ。」
「なんだ、ここがわかってたのか。」
「どうやら、俺達の事はご存知のようだな。」
太陽を背に、逆光で影しか見えない。
だがゆっくりと降りてくると表情まで読み取れてきた。
「真ん中がベジータだ。
右の大男がナッパ。
そして左『ご 悟空!?』が...ターレス..!?.」
銀河中を暴れ回っていたとされていたクラッシャー軍団のターレスがいた。
「おいターレス、双子だったのかよ?」
「下級戦士の顔のバリエーションは少ないって事忘れたのかナッパ。」
「オ…オラが二人…」
「おい、どういう事だ!?」
「説明してくれ!」
「サイヤ人の下級戦士はソックリさんが多いんだ。
だからあいつが悟空ソックリ。
…でも中身は極悪人だ。」
三人は地へ降り立つ。
「ラディッツ...お前は死んだと思っていたが...そいつらを引き連れてどうするつもりだ?
また仲間に入れて欲しいのか?」
「ベジータ...俺はもう心を入れ替えたんだ。
他の星を暴れまわるなんてもうやめよう。」
三人は目を合わせ大笑いする。
「おい、何がおかしいんだ?
ラディッツは悪ぃことやめろって言ってんだぞ?」
「クク...カカロットまで…!
バーダックの息子共はめでたい奴らばかりだな。」
「俺達は戦闘民族サイヤ人だ。
戦闘民族が戦いをやめるなんて腑抜けにも程があるぜ!」
ターレスが一歩前へ。
「なぁラディッツ、カカロット。
俺達サイヤ人はもうこれだけしかいないんだ。
仲良くやろうぜ。」
握手のつもりで手を差しのべる。
握手=ベジータ達と仲間になるという事なのだが…
「心を入れ替えたと俺は言ったんだ。
昔は暴れ回っていたが、俺はやめた。
また暴れまわるくらいなら…ここで戦うぞ!」
「そうだ、オメェ達と仲間になるつもりはねぇ!」
断られたターレスは二歩下がる。
交渉決裂。
「という訳だ王子様、どうする?」
「俺が全部片付けてやるぜ。」
「ククク、これはゲームだ。
ナッパ、サイバイマンが8粒あっただろう?」
「…なるほど、ベジータも優しくなったなぁ。」
腰巾着から瓶を取り出す。
その中には緑の豆が確かに8粒。
それを全て取り出し、土を少し握り取り土質を確かめる。
「…いい土だ、サイバイマンを植えるには最適な土だぜ。」
穴を8つと開け豆を放り込む。
「地球に何しにきたんだ?」
「まさか…豆を植えるだけなんじゃ…?」
土をかぶせて数秒後、地面が爆発したかのように盛り上がる。
そして中からは緑色のモンスターが8体現れた。
「言い忘れてた…これがサイバイマンだ。
俺が初めて地球に来た時よりも強かったはず…」
「なんだって!?」
「さぁて、ゲームを始めようじゃないか。
これから互いに一人づつ出てきてこのサイバイマンと戦う。
断る事は…出来るかな?」
「いいよ、けど勝ち上がり式にして欲しい。」
「大丈夫なのか!?」
天津飯にグッドサインを送る。
…なんとかなるようだ。
「ちなみに、貴様らが頼りにしているそこの弱虫より強いはずだ。
せいぜい頑張るんだな!」