弱虫兄貴のリスタート   作:バタピー

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精一杯の喧嘩上等

「ギャギャギャ…」

 

 

一番手前のサイバイマンが二歩前に出てきた。

気のせいなのだろうか…ベジータ達サイヤ人はおろか、サイバイマンまでラディッツをゴミのように見ている気がする。

 

 

(なんかどいつもこいつも、スゲー馬鹿にした目つきしてるよな…

あ、そういえばコイツは雑魚扱いされてたんだったよな…)

 

 

なんだか悔しくなってきたラディッツ。

体が変わるまではラディッツなんてクソ以上にクソと思っていた。

だが一年程この体になって愛着が湧いてきた。

 

 

(前までラディッツなんてザコいモブキャラとしか思ってなかった。

けど…コイツだってサイヤ人…

強くなる素質がある訳だ…それを馬鹿にされるのが腹が立つ!)

 

「いつまでも俺を舐めていると後悔するぞ!」

 

「泣き虫ラディッツが何を威張ってるんだ?

やれ。」

 

 

サイバイマンも軽く捻り殺すつもりで掛かった。

だがラディッツに触る前に首と胴が切断され、ボトボトと落ちる。

 

 

「「「!?」」」

 

 

三人のサイヤ人もこれには驚く。

善戦するかと思われたがいつの間にかやられていたのだ。

 

 

「へぇ、話で聞いてた割には…やるみたいじゃねぇか。」

 

「ちったァマシになった…ってとこですかい?」

 

「そのようだな。

サイバイマン、次は本気でやれ」

 

「ギャ…」

 

 

また一体前へ。

先ほどと違うのは表情か。

 

 

「なるべく体力使いたくないからな。

一気に片す。」

 

 

サイバイマンの頭が縦に割れ、溶解液が放出される。

それを難なく躱し、そのサイバイマンを殴り飛ばす。

その流れで他人事のように観戦していた残りのサイバイマンを片っ端から斬殺し、最後の3体はそれぞれのサイヤ人達に投げつけた。

 

ベジータ、ターレスはエネルギー弾で消し、ナッパは蚊を殺すようにたたきつぶした。

運が悪いことに、溶解液が飛び出してナッパに掛かる。

 

 

「チッ、やっちまった」

 

 

戦闘ジャケットが白煙を上げて溶けるのを見て脱ぎ捨てる。

肌に掛かった溶解液を拭う。

…ダメージは無かった。

 

 

「マジかよ…」

 

 

背後の地面は溶解液で溶けているのに、ナッパの肌は無傷なのだ。

どれほど強靱な肉体なのか。

 

 

「まさか俺達に反抗するとはな。」

 

「弱虫ラディッツってのは撤回してやる。

ケンカ売ってんだからな。」

 

 

ナッパがニヤリと笑い一歩前へ踏み出る。

それに動じずラディッツは言葉で仕掛ける。

 

 

「ゲームは終わりなんでしょ?

なら今度はこっちの提案を聞いてくれ。

ナッパと地球のみんな、俺とターレス、ベジータと悟空…ってかカカロットで戦おうじゃないか。

ナッパ、お前は俺と戦うほど強くないからな!」

 

 

この挑発にナッパは乗っかった。

 

 

「言うじゃねぇか、本当に俺様より強いか試してやらァ!!」

 

「やめろナッパ!!」

 

 

ラディッツに襲いかかる寸前で動きが止まる。

振り上げた腕を、ベジータが言葉で強く制する。

 

 

「全員が楽しめるならいいだろう?」

 

「冗談じゃねぇ!

弱虫ラディッツに舐められたんじゃ腹の虫が収まらねぇ!!」

 

「俺の指示が聞けんのかっ!!」

 

 

途端に萎むように、ナッパは落ち着きを取り戻す。

 

 

 

「す すまねぇベジータ」

 

 

(あのナッパって野郎を一喝で制するとは…奴はとんでもない強さを持っているということか)。

 

 

 

ラディッツの説明はあながち間違ってないとここで考えるピッコロ。

ベジータの元までナッパは下がる。

この間、全く動じないラディッツ。

単純にナッパの激怒した顔に腰が抜けかけていたのは内緒である。

 

 

「どんな作戦かわからんが、その戦略に乗ってやろうじゃねぇか。

ナッパ、そのゴミ共を始末しろ。

ターレス、貴様は奴の相手をしてやれ。

俺はカカロットと遊んでやる。

戦う前にはスカウターを外しておけ、奴らは戦闘力を自由に操れるからな。

これでいいのかラディッツよ?」

 

 

ベジータとナッパはスカウターを足元に捨てる。

 

 

「さ 流石ベジータ、恩にきる。

じゃぁ手筈通りに頑張ってくれ。

ピッコロ、悟飯、お前達もナッパと戦ってくれ。」

 

「貴様の作戦協力するのは気に食わんが…何か考えがあるなら今回だけ乗ってやろう。」

 

 

意外とすんなり乗ってくれたピッコロ。

これで問題無くいけるはず…

 

 

「そうだ!

悟空、仙豆をクリリン達に。

何かあるかもしれないからな。」

 

「え、俺達より二人が一粒ずつの方がいいんじゃないか?」

 

「一人だと食えるタイミングは多分無いよ。

むしろピンチになったら持ってきてくれ。

それと悟飯…ちょっと来てくれ。」

 

「え…」

 

 

 

かつて誘拐した男だ。

そう簡単に関わりもしてくれないと思われたが、ゆっくり近づいていく。

 

 

「悟飯…俺はお前の父ちゃんの兄ちゃんだ。

前の時は…色々怖がらせてすまなかったな。

この戦い、お前が頑張ったところをピッコロと父ちゃんに見せつけてやれ!

厳しい修行してきたんだろ?

全部出し切ってこい!」

 

「…は はい。」

 

 

何を言われるか不安だった悟飯だったが、謝られたり励まされたりで曖昧な返事になってしまった。

ラディッツは最後に頭をぐしゃぐしゃっと撫でるとターレスと共に別の戦闘域に飛んでいく。

 

 

「悟飯、父ちゃんも頑張るからオメェも頑張んだぞ!」

 

「お父さん…はいっ!」

 

 

父 孫悟空もベジータと共に別の戦闘域へ。

残された地球の戦士達とナッパ…

 

 

「俺、ラディッツの事を信用する。」

 

「どうした天津飯?

あんなに疑ってたくせによ。」

 

「子供好きに悪人 いない。

でしょ天さん?」

 

「なるほど、そういう事か。」

 

「おいピッコロ、作戦なんだが「言わなくても奴の性格からして察しはついた。

俺達だけでどこまでやれるかだな。」

 

 

 

ズドォンという音が響く。

戦士達は一斉に音の発生地に注視する。

ナッパが地面を強く踏みしめたのだ。

足が深く地面に刺さっていた。

 

 

「ここまでコケにされたのは初めてだぜ…

腹が立ってしょうがねぇ…てめぇら全員皆殺しにしてやる。」

 

 

突風のように襲いかかる気の嵐。

みんな吹き飛ばされそうになるがなんとか踏みとどまる。

先制攻撃で餃子が超能力で静止させようとする。

 

 

「て 天さん!

超能力が効かない!」

 

 

あまりの実力差の前に超能力は全く効果が無かった。

一度突風が吹くとともに、ナッパの身体は白いオーラに包まれる。

 

 

「さぁて…どいつから片付けてやろうか!」

 

「く 来るぞーっ!!」

 

 

地球人全勢力対ナッパの戦いがいよいよ始まる…




投稿前後しましたので2話投稿します
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