ナッパが動く!
標的は…天津飯。
「はあぁ!」
「!」
初撃を辛うじて受け流す。
更に続く攻撃もギリギリで凌ぐ天津飯。
だが十撃目あたり…受け流すタイミングが僅かに遅れた。
「ぐああぁぁ!!」
悲鳴と共に跳ね飛んでいく腕。
あまりの破壊力に天津飯の肘の途中から先がもげてしまった。
「脆い身体してんなぁ!」
空中でうずくまる身体を蹴り落とす。
受身も取れずに地面へ激突する。
「まずは一匹!」
「ぐっ…!」
トドメで頭を踏みつぶす。
だがすんでのところで躱され、足首まで地面に突き刺さる。
「チッ 仕留め損ねたか…」
「な なんてパワーだ!?」
「天津飯さん!」
「奴はもうダメだ!
無駄死にする気か!」
クリリンが助太刀に飛び出す。
ピッコロの静止も振り切るがそんな事許してくれるほど甘くない。
「邪魔をするなぁ!!」
振り向きざま薙ぎ払うように気功波を放つ。
クリリンに直撃はしなかったものの、地面にはパックリと深い穴が開く。
「ひっ…」
「はっは!
そこでおとなしく震え!?」
ナッパの背中に何かが張り付く感覚が。
取ろうにも背中のド真ん中にある為手が届かない。
「餃子!?」
背中の違和感は地球の戦士の1人だった。
いくら頑張ろうどもやはりあと少し届かない。
『天さん…天さん』
「ち 餃子!?」
テレパシーで天津飯の心にだけ聞こえる餃子の声。
『さよなら天さん…どうか死なないで』
「何言ってるんだ餃子!
っ!?」
餃子の気が高まっていく。
通常の高まり方ではない…
自爆するつもりだ。
「やめろ…やめろ餃子!
やめろーっ!!」
一度だけ笑うと、ナッパと共に爆散する。
「餃子…」
これで天津飯の腕をもぎ取ったサイヤ人は塵となった。
「…ふぅ、チンケな爆発で助かったぜ」
…はずだった。
黒煙の中から不敵な笑みを浮かべるナッパ。
餃子は死んだ…
「あわわ…」
「そんな!
餃子が…」
「あいつ、命までかけたのに!」
「喚いてる暇はないぞ。
奴は攻撃する際に標的しか見えてない。
その隙を狙うぞ!」
「まずは一匹…お前も死ね!」
突撃するナッパ。
天津飯も気功砲で応戦するつもりだ。
ピッコロの言う隙が…できた!
「今だ!!」
ナッパの視界外から殴りかかるピッコロ。
意表だった、ナッパが吹っ飛ぶ。
その先にはヤムチャ。
そのまま蹴り飛ばしクリリンが両手で殴り落とす。
「今だ悟飯、やれ!」
「あ…ぁ」
初の実践と恐怖からか、体がこわばる。
やはり無理だ…と思った時、同時に二つの言葉が脳裏をよぎった。
………
『厳しい修行してきたんだろ?
全部出し切ってこい!』
『悟飯、父ちゃんも頑張るからオメェも頑張んだぞ!』
………
「お父さん…わあああ〜〜!」
悟飯から放たれるエネルギー弾は吸い込まれるようにして爆発する。
戦士達は一度集った。
「やるじゃねぇか悟飯!」
「心配させやがって…」
「えへへ…」
だがこれで終わったわけではない。
黒煙から再びナッパが現れる。
「やってくれるじゃねぇか…殺す順番を変えてや「狼牙風風拳!」
背後からの打撃ラッシュ攻撃。
気を読めず、スカウターを外してしまったナッパにとっては完全に意表を突かれた。
一般人からは見えない超高速の連撃が面白いように決まっていく。
「はいっはいっはいっ!」
「調子に乗るなぁ!」
振り向きざまに殴りかかるが姿勢を落として避け足払い。
そしてがら空きの横っ腹をかかと落としの要領で叩き落とした。
ここまでヤムチャが善戦するのには訳があった。
いつかの天下一武道会のシェン戦の再現だ。
格下と思っていたおっさんに隙だらけで臨んで敗北…
まさにあいてのサイヤ人は自分のような態度だったからだ。
そして現在の精神状態。
悟空がいる、更に味方となったサイヤ人ラディッツと大魔王ピッコロ。
この3人が安心感と言う影響を及ぼしていた。
そして一番大きいのが経験だ。
Z戦士の中では古株になる彼ら。
修行も含め実践豊かな彼らは戦闘力以上の実力を出していた。
---閑話休題---
「今だ、畳みかけろ!」
ピッコロの号令と共に悟飯、クリリンがナッパに襲いかかる。
その間にヤムチャは天津飯を介抱する。
「大丈夫か天津飯?」
「あぁ…だが餃子は…」
「それは後だ。
今は生きて奴らを倒すことを考えるんだ!
とにかく、食え!」
言われるがまま仙豆を口に含む。
切り落とされた腕は元に戻らなかったが、体力や傷は完治した。
この男、サイバイマンにやられなければかなりの好プレーを魅せ続ける。
ヤムチャしてない…だと…
………
「ちょこまかとうるさいハエ共め!」
こちらはギリギリの戦いをしていた。
恐ろしく素早く、強力な攻撃をなんとか避けながら攻撃をしていく。
ワンショットずつ確実にダメージを与える。
ナッパは格下相手にここまで手こずるとは思っていなかった。
自分の攻撃スタイルに持ち込めないフラストレーションが溜まりに溜まっていた…
「チィっ!」
(よし、胴が空いた!)
「!?」
ナッパの腰に巻かれていた尻尾を掴む。
サイヤ人はここが弱点なのはラディッツ戦でも確信を得ている。
「やれ!
クリリン、悟…」
「なに!?」
「な…だ…と……」
一瞬動きが止まったナッパだが、強烈な肘打ちがピッコロに決まる。
意識が朦朧とし、倒れ込むところを掴み上げられる。
「残念だったな。
俺達が弱点をそのままにしているとでも思ったのか?
さて、このナメック星人にはドラゴンボールの事があるからまだ生きててもらうぜ?」
「ピッコロさんを…離せー!」
悟飯が果敢にもナッパへかかっていくが腹をけたぐられ岩壁に叩きつけられる。
地面へと倒れ込むが、血反吐を吐きながら立ち上がる。
「その意気だぜ?
やられた分今からたっぷり遊んでやるぜー!」
悟飯へ向かうナッパ。
「やめろー!」
飛び込みながらラリアットするのはヤムチャだ。
体勢が崩れたところへ天津飯も殴り飛ばす。
後方へ大きく受身をとり、反撃を掛けようとするナッパ。
だが追撃の一手はもう取られていた。
「気円斬!」
円盤状に展開する気。
投げ出されるとまっしぐらにナッパの元へ向かう。
「こんなもの…はじき飛ばしてやる!」
右腕を大きく振りかぶり…
吹き飛ばした。
「ぐああぁぁ!!」
吹き飛んだのはナッパの右腕だ。
鈍い音を立てて腕は落ち、気円斬は弧を描いて飛んでいった。
「やったぜクリリン!」
「天津飯、腕は大丈夫か?」
「大丈夫だ、これがあるからな。
四妖拳!」
天津飯から更に二本腕が生える。
全て合わせて四本…失った腕の勘定をすると3本の腕を持つ天津飯。
投稿前後しましたので2話投稿します
ご迷惑おかけしました