弱虫兄貴のリスタート   作:バタピー

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目覚める最強の戦士? ---ナッパ対地球の戦士達---

油断があった事は嫌でも認めざるを得なかった。

避けようと思えばいくらでも避けれた、技も見極めずに…

本来それを指摘してくれる王子がいたのだが彼がいない。今、右腕を失った大男がいるだけだった。

そんな大男は…このあってはならない戦況に激怒していた。

 

 

「クソーっ!

てめぇら…ぶち殺してやる!」

 

 

怒るナッパ。

だが逆上する割には冷静を保っていた。

 

 

「消えてなくなれ!」

 

「うわ…ああ!」

 

 

2つのエネルギー弾がクリリンとヤムチャを狙って放たれる。

即座にかわすものの、ヤムチャは爆風を受けて地面を転がり岩山に埋まるほど叩きつけられる。

クリリンは爆風に煽られて上空へ飛ばされる。

そこを狙われた。

 

 

「トドメだ!」

 

 

今度は避ける暇はない。

待っているのは…爆散だ。

 

 

「!」

 

 

ギリギリのところで両足を掴み助け出す天津飯。

だが再び炸裂した衝撃を受けきれずに地面に叩きつけられる。

そしてがら空きだったナッパの背中には気弾が打ち込まれ、蹴り飛ばされていた。

攻撃したのは…悟飯である。

 

 

「ピッコロさん、大丈夫?」

 

「へっ…この俺があんな攻撃でくたばるものか。」

 

 

隙をみて攻撃してやろうと思っていたが、悟飯の思わぬ成長ぶりに口が少しだけ緩む。

飛ばされたナッパは瓦礫に埋もれていた。

 

 

「クッソガキ…これまでだ!」

 

 

瓦礫を吹き飛ばし、残された左腕を振りかぶる。

インパクトボム…避けようにも体が動かない二人。

ヤムチャもクリリンも天津飯も、助けようにも距離が遠すぎる。

 

 

「ぁあ…ぁ…」

 

「死ねエエェェ!」

 

 

一瞬の眩き、衝撃が周りの者達を突き抜ける!

ナッパから放たれたインパクトボムは地面をえぐるほどのパワーだった。

だが二人は…立っていた。

 

 

「!?」

 

「にげ…………飯……」

 

 

悟飯の前に立ち、全てを受けたピッコロは力なく倒れた。

 

 

「ちっ、殺す順番が変わったか。」

 

「ピッコロさん!?

なんで…お願い、死なないでよピッコロさん!!」

 

「貴様ら…お 親子のせ…いで甘さが…移っちまった…。

だが…お前だけだった…まともに俺と話…してくれたのは…」

 

「貴様…といた数ヶ月…悪くなかったぜ。

頼…から死ぬ…な悟……飯……」

 

 

気が消えた。

そしてドラゴンボールも、純粋な悪魔王のピッコロ大魔王も共に消え去った。

とても厳しく…そして見えにくかったが優しさを持っていた師。

泣き虫でわがままな自分を、育つまで信じて鍛え上げた人

そんな人が自分の為に命を捨て、涙を流しながら礼を言った。

もう二度と…生き返ることは無い…

 

 

「う…うぅぅ…」

 

「なんてことしやがる!

ピッコロを殺したらドラゴンボールも消えてしまうんだぞ!」

 

「何!?

…ふっ…ベジータが言っていたがな、ナメック星にも似たような願い球があるからな。

殺したところでどうってこともねぇよ!」

 

「くそったれ…死んじまったら仙豆も使えないじゃないか…」

 

 

 

 

時を同じくして地球の神はミスターポポに看取られてこの世から消えていった。

そしてドラゴンボールは石へと…

 

 

「さーてと、次はどいつを殺ろうか「ぅぅううう…!」なんだぁ?」

 

 

どぅっ と一陣の風が吹く。

一度ではなく…何度も何度も。

 

 

「な…なんだ!?」

 

 

先程までピッコロの死に涙していたガキが立ち上がっていた。

それどころか…黄金のオーラを纏っている。

 

 

「何が…「うぉぉおおお!」がはっ!」

 

 

腹部を殴られ派手に吹っ飛ぶナッパ。

意表を突かれたわけでもないのにどうしたというのだ?

 

 

「急に!?

なんてパワーだ!?」

 

「はあああ!」

 

 

ラッシュを受けきれない!

悟飯のパワーが格段に上がったのもあるが、片腕ではどうしても手数が足りない!

 

 

(まさか!?

…ベジータから聞いてはいたが…千年に一度現れると言う真のサイヤ人戦士!?

馬鹿な…ありえない…なれるとしたら俺かベジータだけだ!

あんな下級戦士がなれるはずがねぇ!)

 

 

これまでで一番重い攻撃を受けながら冷静に判断する。

確かに悟飯は超サイヤ人ではない。

オーラこそ金色で髪も逆立ってはいる。

だが髪は黒髪、目は白目を剥き、理性もぶっ飛んでいるようだ。

 

 

「野蛮な下級戦士がまさかな!」

 

 

爆発波で間合いをとる。

両手でガードするが、少し追いやられる。

反撃する前に、両手をそのまま額へ翳すが

 

 

「はぁーーっ!!」

 

 

両手からエネルギー波…魔閃光だ。

指をクンッと持ち上げ、衝撃で打ち消す。

土煙が上がるが、お構いなしに悟飯は飛び込みナッパをぶん殴った。

素晴らしい動きと蓄積するダメージにナッパは後手にまわらざるを得ない。

 

 

「悟飯の奴…あんなパワーがあったなんて…」

 

「ピッコロの元でどれだけの修行をしたんだ?

まさか…ピッコロの奴、魔族にしたのか!?」

 

「わからない…

だがこのままなら…もしかしたら勝てるかもしれないな。」

 

 

戦士達は豹変ぶりに戸惑いを隠せない。

 

 

「こしゃくな!」

 

 

何発も身体中に攻撃を受けるが、向かってくる腕を掴み、勢いそのまま地面に叩きつける。

動きが止まったところで鳩尾に重い一発を落とした。

悟飯は気絶する。

金色のオーラも白目も戻る。

パワーは悟飯の方が上だったが、戦闘経験でナッパが勝っていた。

 

 

「てこずらせやがって…楽にしてやる」。

 

「まずい、行くぞ!」

 

 

クリリンを先頭に地球の戦士達が向かっていく。

 

 

「次から次へと!」

 

 

エネルギー弾を放つ瞬間、標的だったクリリンが気弾を使って上空へ。

 

 

「それで意表を突いたつもりか?」

 

 

上空のクリリンをニヤリと笑う。

だが顔面に衝撃を受ける。

光球が上空を翔ける。

 

 

「繰気弾!

はいっはいっ!」

 

 

何度も襲いかかる繰気弾!!

…脅威ではないがいささかダメージが来るのがウザったい。

 

 

「ええいウザったい!」

 

 

悟飯を差し置いてヤムチャに向け突撃する。

 

 

「気功砲!」

 

 

ナッパに気の障壁が襲いかかる。

これもやはりそこまで脅威ではないが動きが抑えられる。

なぜここまでに地球戦士達にやられているのか…やはり悟飯のダメージが…

 

 

「今だヤムチャ!」

 

「おう!

太陽拳」

 

「うわぁぁ、クソォっ!!」

 

 

繰り出される太陽拳。

視野を奪われるナッパ。

さらにも動きを封じ込むように展開される気功砲。

全くもって自由にいかない。

フラストレーションが溜まりに溜まる。

 

 

「クッソがぁー!」

 

 

眼前の二人しか見えていないナッパの背後に…クリリン!

 

 

「これで終わりだー!」

 

 

気円斬は放たれた。

気を読み取る事が出来ないナッパにはなすすべが無い…

 

 

「グッ…」

 

 

どさどさと倒れ落ちるナッパだった身体。

二度と動く事は無かった…

 

 

「やったのか…?」

 

「あぁ、たぶんな。」

 

「やった、サイヤ人を倒したぞ!」

 

 

喜ぶ戦士達は悟飯に仙豆を食べさせる。

いつの間にか戦いが終わっていたようだ。

 

 

「悟飯、大丈夫か?」

 

「はい…けどピッコロさんが…」

 

 

二度と戻ることのない命。

天津飯や悟飯の大事な人を失った事をクリリン達は痛感していた。

 

 

「悟飯、とにかく今は奴らを倒す事が肝心だ

辛いだろうが…ピッコロから習った事を奴らに見せてやれ!」

 

 

自身も辛いはずの天津飯が悟飯を励ます。

下を向いていた悟飯も顔を上げる。

目は…まだ死んではいない!

 

 

「天津飯さん…やります!」

 

「そうさ、あいつらを倒せばピッコロだって喜ぶさ!」

 

「よし、そうと決まればラディッツ達を助けに行こう!」

 

 

二手に別れて行動する事になった。

クリリン、悟飯は悟空の元へ…

天津飯、ヤムチャはラディッツの元へ…

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