弱虫兄貴のリスタート   作:バタピー

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---ドラゴンボール情報---

フリーザ軍2個
ベジータ0個
地球人1個
ナメック星人4個

誤字脱字修正済み R2 1/13


とびっきりのエリート戦隊と暗躍するエリート王子

「悟飯!」

 

 

盛大に水しぶきが上がるナメック星の名も無き湖。

ラディッツとクリリンの間に数秒前まで飛んでいた影は、あっという間に湖面より深く沈められる。

クリリンとラディッツは慌てて地表へ降り立ち、悟飯を救出しようと試みる。

幸いなのは、相当な深手を追うダメージではなかったということだ。

自力で水面まで上がり、大したダメージは無いことを確認する。

着水によるダメージの緩和...その要因が一番大きい。

その代償に、ドラゴンボールが奪われた。

悟飯が持っていたドラゴンボールは別の何者かにより奪われ、その手中に収まった。

 

 

「ふはははは!

一つ目、頂いたぞ!」

 

「何!?

えっ...と、誰だ..!?」

 

 

ここで、奪った相手の名前の一つでも言ってやりたかったが、生憎その男を知らない。

容姿を説明すると、割とイケメン顔な水色肌の男が、ドラゴンボールを携えている。

フリーザ軍の一人なのか、お馴染みの戦闘服にジャケット。

更にはスカウターも装備している。

ただし、戦闘ジャケットの肩パットが大きく違う。

利き腕の右肩だけは、取り回しを優先したせいか取り外されている。

 

 

(何だこいつ?

知らん、こんなキャラ原作にいないぞ?

もしかしてまた新キャラか?)

 

 

「俺は、クウラ機甲戦隊隊長。

サウザーだ!」

 

「(...クーラ機甲戦隊?

クーラ...クウラ!?)

クウラって、あのクウラか!?」

 

「そうだサイヤ人。

貴様もフリーザ様に仕えている身なら知っているだろう?」

 

 

 

クウラ...宇宙最強と言われたフリーザの兄だ。

基本的には、宇宙の惑星の攻撃と占領を生業としており、フリーザとほぼ同じ、宇宙の地上げ屋として君臨している。

異なる部分は、フリーザと同じような軍勢というものは率いておらず、直属の親衛隊であるクウラ機甲戦隊以外の部下は存在しないという事。

それともう1つ...フリーザよりも圧倒的な強さを保持している事だ。

 

そのクウラ機甲戦隊の隊長サウザー。

ブレンチ星出身で、7000もの宇宙語を話せる頭脳の持ち主でもあり、観察力や洞察力もある為、機甲戦隊の中枢的存在であり、リーダーを務めているエリート戦士だ。

ブレンチ星の重力が大きかったために身体は小柄だが、その分他の星では非常に身軽である。

クウラの弟、フリーザに対しても敬意を示している。

 

そのサウザーがここにいる。

という事は...

 

 

「ってことは...この星にクウラがいるのか!?」

 

 

いくらドラゴンボールをあまり知らない人でも、聞いたことはあるだろう。

宇宙の帝王と言われる、フロストー族のフリーザよりも強い存在。

劇場版でパラレル的な存在だが、その強さはフリーザよりも戦闘力が勝り、認知度も高い。

その部下がいるなら、クウラ自身も近くにいることは容易に想像が出来るだろう。

ラディッツは、サウザーこそ知らなかったものの、クウラと言う存在は知っていた。

ただでさえ今のままでも全員無事で帰れるかわからない上に、もう一人の悪の強者...

 

 

「へっへっへ...追いついたぜ!

...サウザー!?

何故テメェがここにいる!?」

 

 

忘れていたかも知れないが、3人を追っていたドドリアが遅れて降り立つ。

ドドリアもサウザーの登場に表情が変わった。

クウラ機甲戦隊がいるとは思わずに驚きを隠せなかった。

 

 

「ドドリアか。

...どうやらこの猿共に出し抜かれたようだが、そのお陰でコイツを手に入れることが出来た。」

 

 

 

.........

 

 

 

「これは...何故クウラ機甲戦隊がここにいやがる!?」

 

 

ドドリアが一人になった所を見計らい、倒しに来たベジータ。

そのままドドリアと対峙するはずであったが、高高度から急降下する巨大な戦闘力を察知し、戦闘力を抑えながら様子を見る事にしたのだ。

おかげで未だに誰にも気づかれずに、岩陰から周りを伺うことが出来る。

 

 

(バカな...奴は何故ここにいる。

あの様子なら、いつもみたいにフリーザの野郎にご挨拶に来た訳では無いだろうな...だが奴らはフリーザの領地には手を出すはずがない。)

 

 

フリーザ軍兵士としての情報をフル稼働し、状況を飲み込もうとする。

サウザーはクウラ機甲戦隊隊長、彼がフリーザ軍側の領地にいるという事は、それ相応な理由があると考える。

それはサウザーの持つものによってあっさりと判明した。

 

 

(...そうか、ドラゴンボールか!

どんな手を使ったのか知らんが、奴らもボールを...

クソ...絶対に渡すものか!

だが今ノコノコ出てったら...あの戦闘力には勝ち目は無い。)

 

 

ドドリアとサウザー...ドドリアなら倒せるがサウザーにはどうしても強さの差がある。

たとえドドリアと共謀しても到底倒せそうにない。

ドドリアとサウザー...その影には3人の姿が見えた。

 

 

(奴らは...地球人?

何故こんな所に...あそこから来れる科学力があったとは。

...クソッタレ、ますます厄介だ...ん?

カカロットがいない。

ハゲとガキと...ラディッツ。

...もしかしたらまとめて潰せるいい機会かもしれんな、恐らくサウザーには俺の反乱話は知られていないはずだ。

サウザーが消えたら...とにかく1匹ずつ、あいつらを消してやる。)

 

 

 

........

 

 

 

(まずい...まずいよ...多分この馬鹿でかい気はクウラ...

どうしよう...どうすれば...)

 

 

いよいよテンパり始めたラディッツ。

サウザーの気の量がこれで全開なら倒すことは可能だ。

だが気のコントロールを扱えるなら苦戦するかもしれない。

オマケに、奴のバックにクウラがいる。

戦闘力こそわからないが、フリーザよりも強い。

自分の戦闘力がわからない。

数字が出なければ、フリーザに対抗出来るかもわからないのに、クウラと戦うのはあまりにも無謀である。

問題はそれだけではない。

気を開放する事で、スカウターに察知されてしまう。

サウザーを倒したとしても、異変はスカウターによってすぐ分かる。

壊すにも倒すにも、スカウターが厄介なのだ。

 

 

「抵抗しても無駄なのは分かるだろうサイヤ人、ドドリア?

貴様らの戦闘力では 到底勝ち目は無い。

いくらサイヤ人トップの戦闘力10,000程では俺には勝てん。

ドドリアも、抵抗するのはやめた方がいいぜ。」

 

「(1万...?)...サウザー、俺の戦闘力は1万なのか?」

 

「...ふっ、スカウターも支給されていないようだからな。

実質の戦闘力はそれ以下だろうがな。」

 

 

現在のラディッツの戦闘力は1万...やっと具体的な数値が出てきた。

この数値は、最大戦闘力17万程のサウザーには到底及ばない。

しかし、ラディッツには良い知らせとなった。

用心深く戦闘力を抑えている彼が、優位に立った瞬間だ。

 

 

(1万...これなら...フリーザにも界王拳で何とかなるんじゃないか!?

クウラはわからんが...これならドラゴンボール争奪戦でも、出し抜く事が出来る!)

 

 

ラディッツの心に希望の光が差し込む。

彼は確かにサウザーにも及ばない。

ただし、この戦闘力が本気であればの話だ。

無論これっぽっちも力を開放していないわけで、なおかつ界王拳をも隠し持つ。

 

 

「...分かった、持っていけ。」

 

「「ラディッツ!(さん!)」」

 

「わかってるだろうな!?

サウザー...フリーザ様に楯突く事になるぞ!?」

 

「フリーザ様には申し訳ないが、あくまでも俺はクウラ様に仕えてるのでな!」

 

 

サウザーは満足気に上空へと上がっていく。

クリリンも悟飯も、ラディッツが止めない為にどうすることも出来ない。

ドドリアも、遥かに戦闘力で負けている為睨みつける事しかできない。

 

 

「ラディッツと言ったな?

お前達サイヤ人にも、割と賢い者はいるんだな。

価値観を改めよう。」

 

 

サウザーは向きを変え、更に上空へと飛んでいく。

 

 

 

「ラディッツさん!

一体どうしたんですか!?」

 

「今はドドリアがいるから話せない。

まずはコイツを倒してからだ!」

 

「ふざけるな!

サウザーが言うには、貴様の戦闘力は1万程度。

猿が俺に叶うわけねぇだろ!

こうなったら...クウラ様の情報と、貴様ら全員フリーザ様の前に差し出してやる!」

 

 

ドラゴンボールは完全に奪われた。

こうなってしまった以上、大人しく帰ったとなると待っているのは死以外には無い。

 

 

(とにかく目に見える戦果...無いにしても、コイツら(地球人達)を生け捕りにしないと...。)

 

「クックック、待っていたぜ!

ドドリアさんよ!」

 

 

一発の気弾がドドリアに向かう。

不意打ちの攻撃に反応できるはずもなく、黒煙にまみれる。

割と大した攻撃ではなかったのか、ドドリアは黒煙を払いながら出てきた。

 

 

「だ 誰だ!?」

 

 

背後を向けど、姿形見えない。

その男はまた後ろをとっていた。

ドドリアの後ろ...正確には、ラディッツ達の目の前に横は入りする形で腕を組む男。

 

 

「久しぶりだな、ドドリアさんよぉ?」

 

「貴様!?

ベジータ!」

 

 

またしても現れるエリート戦士。

階級的にも戦闘力でも上のドドリアに攻撃を仕掛け、少々ご満悦のようだ。

気をコントロールする技術を身につけ始めたせいか...ドドリアよりも気が小さい。

 

 

「ドラゴンボールがサウザーの野郎に奪われたのは想定してなかったがな。

奴もお前も含めて、1人ずつ始末することに代わりはない。」

 

「へっ、フリーザ様に楯突くとは本当に血迷ったようだな。

だがベジータ、そのスカウターを俺達に寄越せば命だけは助けるようにフリーザ様を説得してやる。」

 

 

ドドリアは右手を差し出す。

目当ては、ベジータが装着しているスカウター。

これがあれば、ドラゴンボールを持つナメック星人を簡単に見つけることが出来る。

残り二人になったフリーザ軍にとってしらみつぶしに探すのは容易ではないからだ。

更に言えば、ドラゴンボールを取り逃がしたドドリアの罪滅ぼしにもなりうる。

 

 

「そうか。

通信がないと思っていたが、スカウターが全て壊れてしまったようだな?」

 

「そうだ、だからそれさえ『 バキィッ!』な 何しやがる!!」

 

 

ベジータは憎たらしく笑う。

彼らにとっての頼みのスカウターを破壊した。

これでドドリア達の、ナメック星人を探す手間が何倍にもなった。

それを考えればベジータにとってはさぞかし気持ちのいいものだろう。

 

 

「ベジータ、お前!」

 

「貴様にスカウターは要らんだろう?

今すぐここで死ぬのだからな!」

 

 

あからさまに殺気をみなぎらせ、オーラを放出するベジータ。

ドドリアも応戦するかのようにオーラを放出する。

 

 

「無駄だドドリア!

貴様は俺には絶対勝てん!」

 

 

ドドリアは思い出した。

ベジータの戦闘力は、自分の戦闘力を上回っている。

ベジータもスカウターを失っているとは言え、その優位性に変わりはない。

下等なサルに、1人では勝てない。

...いや、そんなはずはない。

フリーザの側近であるドドリアにとって、それは有り得ない...あってはならないことだ。

 

 

「あ...あんな数値は有り得ない!

スカウターの故障だ!

てめぇなんぞに負けるわけがねぇんだ!!」

 

 

ベジータの言葉に逆上し、フルパワーでエネルギー弾を打ち続ける。

オレンジ色の閃光に彼は包まれていった。

不安を消し飛ばすかのように打ち続けるドドリア。

躍起になっていたが、いきなり片腕ずつ自由を奪われる。

手首を掴まれ、動けない両腕。

 

 

「後ろがガラ空きだったんでな。」

 

「ぐ...くそ!」

 

 

力をいれても、腕を捻ろうも、ビクともしない。

これで確信した。

あの戦闘力は正しかったこと。

...即ち、ドドリア1人ではベジータに勝てない事だ。

応援は期待出来ない。

フリーザは連れて来いと言った張本人、ザーボンはスカウターを失い現在の状況を知る由もない。

目の前の異星人3人はターゲットである為、ドドリアの為に動いてくれるはずもない。

万に一つ、ベジータに攻撃をしてくれようにも、1万以下の奴らに止めることは出来ない。

 

 

「クックック...あのドドリアさんもフリーザの元でだらけていてはこのザマか。

情けないもんだぜ。」

 

 

想像通りの展開に笑みを浮かべるベジータ。

この状況を打開するには、ドドリア自らが何かしらのアクションを起こさなければいけない。

助かるには...助かるには...

 

 

「さて、そろそろ地獄に落ちてもらおうか。」

 

「ま 待て!

お お前に教えてやる!

惑星ベジータの秘密を!」

 

「ふん、そんなデタラメで俺を騙そうってか?」

 

「違う!

惑星ベジータは隕石の衝突で消滅したんじゃねぇ!

...命を助けてくれるなら話してやる、お前も真実を知りたいだろ?」

 

 

ここからは現在通り、ベジータはドドリアを解放し話を聞くことに。

別の任務で、故郷である惑星ベジータの最後は「隕石の衝突による消滅」と聞かされていた。

...だが、真実は隠されていた。

惑星ベジータは隕石の衝突ではなく、フリーザ自身の破壊であること。

下僕として利用していたサイヤ人達が次第に力をつけ始め、反乱因子の恐れがあったために惑星ごと消したのだ。

故郷、仲間、そして肉親...全てはフリーザによる仕業だったのだ。

 

 

「...生き残ったのは王子のてめぇ。

仲間のナッパ、ラディッツ。

辺境の星へ飛ばされたてめぇの弟。

姿を消したターレスとパラガスとその息子。

そして地球に飛ばされた下級サイヤ人。

...そう俺は聞いた。

これが真実だ。」

 

「...」

 

 

ベジータは静かに下を向く。

それもそうだ。

大切なサイヤ人の仲間や肉親は単なる自然災害で失った訳でなく、フリーザによる殲滅によるもの。

これまで聞かされていた話とは根本的に違うのだ。

衝撃で言葉を失うのも無理はない。

 

 

「へへへ、そういう訳だ。

...今のうちにフリーザ様の所へ戻らせてもらうぜ...」

 

 

ドドリアはベジータに気づかれないように距離を取り始めた。

 

 

ビシッ!

 

 

地面に亀裂が走る。

それは一つだけでなく、時間差でいくつも。

ベジータを中心に広がっていく。

 

 

「ククク...星や仲間、ましてや親のことなどどうでもいい!

ただ、これまでそんな事も知らずにてめぇらフリーザ共にいいように使われていた自分にむかっ腹が立っているだけだ!!」

 

 

亀裂が入った地表が爆ぜるように砕け散る。

ショックによる沈黙ではなかった。

ただただ彼自身が、いいように利用されていた事に激怒しているのだ。

いよいよ収拾がつかなくなった。

真実を伝え、生きながらえれるかと思いきや、むしろ今すぐにでも殺されそうだ。

 

 

「ひ...ひぃ!!」

 

 

ドドリアは背を向け逃げ出す。

目の前の驚異から遠くへ。

 

 

「ハァッ!!」

 

 

そんな事お構い無しに、フルパワーエネルギー波を放つベジータ。

逃れる術もなく、断末魔を上げてドドリアは消え去った。

そして、目標(ターゲット)は地球人達へと移る。

 

 

「さてと、次は貴様らだ。

スカウターではチンケな戦闘力だが、俺の目はごまかされんぞ!」

 

「クリリン、あれやれ、あれ!」

 

 

ラディッツにあれ(・・)と言われて、即座に理解する。

だがそれで黙っているベジータではない。

「させんぞ!」と言わんばかりに連続エネルギー弾を放つ。

 

 

「太陽拳!」

 

「イージス!」

 

 

太陽拳による眩い閃光。

ベジータは一瞬にして視界を奪われた。

対するクリリンは、エネルギー弾の影響を全く受けていない。

ラディッツによる気のバリアーによりノーダメージでやり過ごすことが出来たからだ。

だがそれでうかうかしていられない。

ベジータはただ視力を一時的に失っているだけなのだからだ。

 

 

「クリリン、悟飯!

デンデを連れて戻るぞ!」

 

 

弾かれたように悟飯は動き出す。

クリリンも続いてブルマの元へ飛び出した。

視力は失おうとも、気を探れるベジータは両目を抑えてその方向へと動き出す。

 

 

「クソ...あのハゲめ!」

 

「悪いなベジータ、ちょっと吹っ飛んでもらうぞ?」

 

 

ラディッツはベジータを蹴り飛ばす。

遥かに遠くの湖へと飛ばされ、湖底に埋もれる。

 

 

(クソッタレ!

逃がさんぞ!)

 

 

すぐさま湖から飛び上がり、周囲をまんべんなく見渡す。

彼らのエネルギー反応は無い。

 

 

(奴らめ...そんな遠くまで行けるはずがない!

炙り出してやる!)

 

 

エネルギー弾を乱射し、至るところの地面を吹っ飛ばす。

すぐさま慌てて出てくるかと思いきや、姿が見えない。

それどころか、遮蔽物を増やしてしまう。

今度は目を凝らして周りを見渡すも、動きは無い。

 

 

「チッ...」

 

 

その瞬間、ほんの僅かに生体エネルギーを感じ取った。

どうやら彼らの中に、うまく戦闘力を隠せてない者がいたようだ。

 

 

「クックック...そこにいやがったか。」

 

 

湖の中心にある小さな島。

ちょうどベジータからは影になっていたところだった。

じわりじわりと近づく。

島影に回り込もうとした時だ。

 

 

「ギョー!」

 

 

湖面より巨大な魚が跳ねる。

そして湖に消えていった。

 

 

「チッ...まぁいい。

楽しみはあとにとっておく。

まずはドラゴンボールが先だ!」

 

 

新たな情報も得て、ベジータは別方向へと飛び去っていった。

それを確認した地球人とナメック星人の子供は胸をなで下ろす。

 

 

「な、あいつは気を読めるけど完璧じゃないだろ?」

 

「え、えぇ。

みたいですね。」

 

 

岩陰から全員姿を現した。

...と言っても、ベジータが睨んだ島影の岩場ではなく、見当違いの陸地の岩陰だったのだが...

 

 

「とりあえず、ブルマさんとこ戻りましょ。」

 

 

 

---ナメック星 別地点---

 

 

 

「そなた...何者だ?」

 

「死にたくなかったら、ドラゴンボールを出しやがれ。」

 

 

ベジータは、先の所から直接別のナメック星人の集落へと来ていた。

スカウターを使っていた時は頼り切りだったが、気を感じ取る能力を得れば容易く位置を感じることが出来る。

約20人程のナメック星人がベジータを取り囲むが、彼にとってはまるで意味をなさない。

 

 

「悪いが、そなたには渡せぬ。

これはそんな簡単「なら死ね!!」

 

 

ベジータから放たれるエネルギー弾。

威力は大したものではないものの、1人のナメック星人を葬るのに充分な威力である。

その集落の長、ツーノ長老は息絶えた。

それを機に、次々と報復するナメック星人達だが、全て返り討ちにあい全滅する。

フリーザとは違い、老人や子供も簡単に殺すベジータ。

命乞いや、全くの情すらない彼は非情とも言える。

だがドラゴンボールを手にするにあたり、ナメック星人からほかの村の所存を聞く手段が不必要な為、彼にとっては邪魔者を消す程度としか考えていないようだ。

 

 

「ふっふっふ...」

 

 

始末し終えた後、ついに見つける。

赤い星が4つある願い玉を。

丁寧に祀られていたようだが、さっと取り上げ湖に投げ捨てた。

 

 

「コイツでフリーザの野郎は願いを叶えることは出来なくなった。

後はうまく奴らから強奪。

サウザーも出し抜きさえすれば、晴れて俺様は不老不死の体を手に入れる事が出来る!」

 

 

ベジータは残るナメック星人を探すために、また空へと飛び立っていく。

 

 

いよいよナメック星人の数は少なくなってきた。

スカウターを失い、部下の大半を失ったフリーザ軍。

次第に存在感を表していく少数精鋭のクウラ、クウラ機甲戦隊。

暗躍し、自らの野望を叶えんとするベジータ。

彼らの野望を全てを阻止し、仲間を生き返らせる為に尽力する地球人達。

 

原作以上に混沌とし始めたナメック星。

残るドラゴンボールはそう多くはない...

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