ヨーグルトで便秘が治るらしい
宇宙漂流1日目
ようやくボタンやパネルの使用方法がわかってきた。
漂流し続けるかと思うかと思ったら、目的地には向かっているようだ。
しかし、言語がまるでわからない上に言語変更に日本語が無いのでどこに向かっているのかわからない。
俺は一体どうなるのだろうか...今までみんな、ありがとう。
(何やってんだ俺は...。)
暇すぎて脳内で漂流記をつけ始める始末。
ポッドは狭く、やることが無い。
翻訳作業も飽きてきて、時間を持て余していたところだ。
相も変わらず、ポッドの唯一の窓にはきらびやかな星が散りばめられた宇宙空間が広がっている。
「あー...喋れなくなりそうだ!
誰か〜俺を助けて〜。」
『聞こえますか?』
「うわ気持ち悪!!」
何者かが心に直接語りかけてくる。
あまりの不快さに叫んでしまった。
凄く恥ずかしくなるが、ポッドは1人だけしかいない事を思い出して少しホッとする。
『ワシじゃよ。
自分で言うのもあれだけど神じゃよ。』
こうなってしまった元凶、あのクソジジイの声である。
...と言っても、数年聞いていなかったから思い出すまでに数秒使った。
「あぁー!!
あのじいさん!」
「じいさんちゃうわい!
せっかくワシと交信出来るよって言ってたのに何も連絡してくれないんだから!」
可愛い女の子ならともかく、じいさんのツンデレキャラを演じられても鬱陶しいだけで全く嬉しくなかった。
音声だけでも反吐が出そうである。
それがわかっていないのか、お前はツンデレはタイプでは無いかとぼやき始めていた。
「...そんな交信できます設定ありましたっけ?
まぁいいですけど。
そんなことより、悟空は瞬間移動の星に行けました?」
『あぁ、あと4日もあれば着くであろう。』
「それならよかった。
...で、俺も
『お前の行先は
その言葉を聞いて、ポッドの臭いが消し飛ぶ程驚いた。
少し思い出してみたのだが...確か悟空の乗ったポッドは、ヤードラット星に行って瞬間移動を覚えてくるはず。
それも、ポッドの次の行先がそこになっていると言うことは、恐らくこのポッドも同じ所に行けるはずと読んでいた。
そこで自らも瞬間移動を学んで、今後戦うであろうセル・魔神ブウ戦を有利に進めようと考えていたのだが...予定が狂った。
「え...なら行先はどこへ?」
『まぁ言っても知らんじゃろう。
惑星ソフィアだ。』
惑星ソフィア...確かに原作でも出てきた覚えもないし、ナメック星のように何かをもじった理由でもないし、惑星ベジータ・フリーザのように明確なメッセージでも無い。
ただ、どこかで聞いたことあるような名前なのだが...わからなかった。
「ソフィア...わからん。」
『だからわからんだろって言ったではないか。
それにしても...ベジータとフリーザ編をよく乗り切ったな。
もっと早い段階で頓挫すると思ってたわい。
やる気が無くなったり、面倒になったり、誰かに見られて社会的に死ぬと読んどったのになぁ?』
<1ヶ月ごとの超スローペースですけど、皆さんが意外にも期待して下さるので頑張って来れました!
まぁバレないように、飽きないようにボチボチとやりますよ笑
野沢さんよりも早くこっちを終わらせるように!>
「おい!
なんだ今の聞いたことない声は!?
野沢さんってあの野沢雅子さんか!?「...し 知らんなぁ?」嘘つけ!!」
ラディッツ自身も聞いたことない声。
今ほど音声だけという状況を恨んだ事は無かった。
平静を取り繕うかのように神は咳払いをする。
どうやら余程都合の悪い事と思い、これ以上の追求はしなかった。
「さて、河野よ。
フリーザ編が終わったと言うことは、次はわかっているな?
フリーザとコルドの襲撃と未来トランクス、...そして、人造人間編だ。
フリーザ達が来るのは1年後だ。
正直ここまでは序章だが...やれるか?」
「大丈夫ですよ、なんとかなります。
交信出来るってんなら、地球に間に合うくらいにまた連絡してきてもらっていいですか?」
「構わぬよ、こんな事態になってしまったワシにも責任がある。
この先多少はお前の力になってやる。
何かあったら、またワシを呼べよ?」
特に今までとそこまで変わりないと口に出しかけたが、あえて言わなかった。
だが心が読める神は苦笑いすらしなかった。
これを最後に、交信は途絶える。
--- 神室 ---
「まさか...ワシにも読めんようになるとはな。
世界とは面白いものだ。
なぁ?」
「ふん、あんなもやし野郎知った事か。」
神室で交信が行われた事を全て見ていた者は思いもしない事を平気で吐く。
この者もまた、ツンデレキャラが確立しかけている。
「ほっほっ、本当は嬉しいクセに何をカッコつけているのだ!」
「...。
(...だが、まさかあのクウラを倒すとはな。
俺だって諦めずにやれば強くなれたってのを証明してくれる唯一の男だ。
奴の今後に興味はないが、俺の身体は...戦闘民族サイヤ人はどこまで強くなるのか...高みの見物するのは悪くはない。)」
神室に無造作にあるドラゴンボール全巻...そしてその横に積まれ始めた単行本ドラゴンボール超。
(全てを知った...そしてまた新しく描かれ始めた俺達の世界。
この先どうなるかわかんねーけどよ...頼むぞもやし野郎!
俺だってやれる事を見せてくれ!)
カッカッカッと笑い顔しているじいさんのツラを横目で見ながら、空中に浮かぶ景色を眺める。
弱虫と言われた自分が、どこまで活躍出来るか期待しながら。
--- 宇宙空間 ポッド内 ---
交信が途絶えたラディッツは考えていた。
ヤードラット星では無いとしたら、このポッドはどこへ向かうか?
原作を必死に思い出してみるが、ナメック星とヤードラット星以外だと思い当たる他惑星が見当たらない。
とすれば、最悪のシナリオ...言語が全く伝わらない惑星に到着して本当に宇宙漂流者となる可能性が現実を帯びてきた。
ここは地球から遠すぎる宇宙...むしろ最良のシナリオが浮かばない。
(どうしよう...独りぼっちで訳もわからない星に飛ばされるのか。
これなら左遷とかで地方に飛ばされるとかの方がやさしく思える...日本語とか飯に困らないしな。
大丈夫かな...いや、ダメかもしれない...。)
捕縛...人体実験...様々な妄想が止まらない彼を乗せて一つの星へと着陸を始める。
恐る恐る地表を覗くと、青と白い色が見える。
青は水なのだろうか...ならば白は氷か...?
そうこうしているうちに地上に着陸してしまった。
白い砂地に降り立ち、ハッチが開く。
自然と呼吸をしてしまったが、特に息苦しさや異常は無い。
...ただ、やはりここも臭いがする。
「...臭い。」
辺りを見回していると、複数の気が近づいてくる。
100...いやそれ以上?
四方八方から囲まれるように迫る気。
その正体は、あのギニュー特戦隊のグルド達だ。
正確に言えば、グルドそっくりの奴らが歩き寄ってきていた。
「(い いかん、囲まれた。)
ハ ハロー...アイアム...えーっとノーヒューマン...。」
明らかに怪訝な表情のグルド達...。
私は危害を加えるつもりは無いと言いたいのだが、世界共通語である英語でも宇宙人には通じない。
と言うか、英語でも支離滅裂な言葉なのでアメリカ人でも伝わらないだろう。
身振り手振りを加えて3度ほど繰り返すも、全く伝わらない。
「...ドバルデン。」
「...ドバルデン?」
何語かわからない。
それでもオウム返しの要領で返事みたく喋る。
グルド達の顔色が一斉に変わった。
「ヨウルト語を話すことが出来るのですか?」
彼の口から、ヨウルト語と呼ばれる非常に日本語に酷似した近い言葉が出てきた。
周りの人達も「異星人なのに?」「あいつ何者だ?」等と口々に日本語が飛び出てくる。
「ヨウルト語...ですか?
日本語じゃないんですか?」
「日本語?
いえ、私達はヨウルト族。
惑星ソフィアに住まうヨウルト語を話す民族です。
そして私は、惑星ソフィアの旗頭 ブルリアです。」
これはラディッツに取っても好都合。
とにかく言葉の壁を超えた、と言うか元々壁がなかった。
気を探っても悪の気は感じず、友好的に接すれば全く問題なさそうである。
落ち着いた所で、ラディッツはここがグルドの故郷という事に気がついた。
「自分はラディッツです。
ブルリアさん、もしかして...この星からギニュー特戦隊に入ったグルドという者はいませんか?」
「グルド!?
アイツをご存知ですか!?」
話を聞くと、昔は悪童と言われる程素行が悪かったグルドだが、ギニューにスカウトされて人が変わったと言う。
周りにボロクソに言われようが、この星の為に特戦隊に入り、働き、戦っていた。
その稼ぎで母星の為に色々な事をしていたようだ。
「(グルドって...性格含めて散々なキャラだったのに...実はいい奴キャラだったのか。)
...実は、このポッドもグルドのものなんです。
ナメック星の爆発を察知して僕を助けてくれたんです。
自分を犠牲にして...。」
よくもまぁこんな嘘をベラベラと話せるな。
だがその言葉を聞いてヨウルト族達は涙を流して彼を讃えていた。
嘘も方便とはこの事と思いたい...。
「...あなたはグルドの最後の善行を伝える為にこの地へ来たに違いありません。
彼の為にも、しばらくはこの地でゆっくりしていってください。」
ひょんなことから、グルドの故郷惑星ソフィアに滞在する事となった。
もちろん、ただ滞在するだけに終わるはずがない。
ラディッツにはちょっとした考えがあった。
グルドの超能力...もしこれがヨウルト族の元から備わっている能力なら、悟空のように何か教わる事が出来るかもしれない。
滞在してから5日目くらいに話を切り出す。
「超能力?」
「はい、来て早々こう言うのも何ですが...金縛りとか時間停止とか、何か特殊な力が欲しいんです。
今の力ではこれから先に現れる敵に太刀打ち出来るか分からないんです。」
「...いいでしょう。
ですが、これは私達だけでなく他惑星の方にとってもとても辛く、かなりの時を有します。
そして必ず忘れないでいただきたい、時間操作は銀河法に触れる事になります。
あなたなら大丈夫かと思いますが、悪しき事には使われないように。」
ラディッツに今説明しているのは、惑星ソフィアの外宇宙大臣補佐ビヒダスと言う男だ。
この惑星の事を主に彼から色々教わっていた。
世間話からちょっとした裏話、マナー、世相などなど...。
と言っても、本当に日本の北海道の広大な土地と似たような環境であるので本当に苦労しなかった。
話が少し脱線したが、ビヒダスと言う男の説明では、時間を止めたり戻したりと言う事は本来銀河法で厳しく規制されているが、特に認められている民族でも知らない事があるという。
「近々銀河パトロール隊員の方がこちらの星に来るので、聞いてみるのもいいかもしれませんね。」
「銀河パトロール隊員か、是非会ってみたいですね。」
--- 5日後 ---
「この方が銀河パトロール隊員のジャコさんです。」
「おぉ、あなたが銀河パトロール隊の方ですか?」
「少し違うな。
ジャコでいい、お前が私に会いたいと言っていたやつか?」
自らをエリートと名乗る奴にまともな奴はいない。
根拠の無い自論を持っていたラディッツ。
表情には出さなくとも、個性の強い者と一瞬で判断する。
「(ウルト〇マンみたいな...お面みたいな顔だな。
キャラ濃すぎる、この人が銀河パトロール隊員?)
はい、地球から来ました。」
「地球!?
では、お前はオーモリやタイツは知っているのか!?」
オーモリ...恐らく何処ぞの大森さんの事を言っているのだろうが、かつての保険業のお客様に何人かいたような。
確実にジャコの言うオーモリでは無いだろう。
もう1人のタイツ...この名前は確実に聞き覚えがある。
ブルマの姉と言われていた謎の女性だ。
「(まさか...タイツとこのジャコってのは俺の知らないドラゴンボールの裏設定とか?)
タイツは、地球のカプセルコーポレーションのブルマって言う人の姉ですが...ご存知なのですか?」
「ブルマ!?
あの天才娘か。
それなら知っている、この光線銃はブルマに改良してもらったからな。
威力を調整すれば、数十m級の装甲怪獣すら木端微塵だ。」
何してんだあの野郎と言わんばかりの苦笑いで聞き流していたラディッツ。
これが彼女が子供の時の話と知れば、いよいよ口に出てしまうだろう。
「話がズレてしまった。
要はこの星で時間操作の何かしらの術を学びたいという所だろう?」
「はい、今後地球に現れるであろう敵と戦「タイムトラブルを起こすのは銀河法で重罪になり星流しの刑だ。
タイムトラブル未遂罪としてこの場にてお前を処刑する。」
光線銃の威力を最大にしてラディッツを撃ち殺す。
建物はジャコより先は粉々に無くなり、ビヒダスの口は顎が地面に刺さるほどあんぐりと落ちていた。
「ジャコさん、何するんですか!?
彼はサイヤ人とは言え、私達の恩人ですよ!?」
「何、サイヤ人!?
何故それを早く言わない!!」
戦闘民族サイヤ人...あの凶悪な戦闘民族の生き残りに向けて引き金を引いてしまったジャコ。
彼の顔がみるみる青くなっていく。
サイヤ人の子供ならなんとでもなるが...。
「すまない、とても大事な用事を思い「何するんですか!?
びっくりしましたよ!!」
砂埃を嫌という程被ったラディッツが歩み寄ってきた。
しかも無傷である。
逃げの体勢のまま、体が強ばって動かなくなった。
冷や汗ダラダラのまま、何とか言葉をひねり出す。
「す...すまない、私の銃が暴発してしまった...ようなのだ。
超エリートの私に免じてゆ ゆ 許してくれないか?」
「(...お、これは交渉出来るか?)やられたらやり返す...。」
ゆっくりとボクシングのような体勢を取る。
ジャコにはそれが、今から戦うと言う意思表示と捉える。
小さく ヒッ と声が出てしまう。
どう考えても、サイヤ人相手に勝てるわけが無い。
「わ 悪かった、本当に済まなかった。」
「...でしたら、時間能力を学んでもいいです?
その能力なら、
サイヤ人とは言え、中身は地球人みたいなもんですから。」
「...わかった!
ここでの事は、見なかったことにしよう!」
「ありがとうジャコさん!」
交渉成立。
(自称)超エリート銀河パトロール隊員ジャコの公言を受けて堂々と能力を得る事になった。
ここで話は終わらず、早速色々聞いてみることにした。
彼は銀河パトロール隊員の1人。
銀河王の指示により凶悪な宇宙人を討伐したり、その星の災害から住民を救助したりと様々な任務を行っている。
ちなみに今回はたまたま長期的な休暇が取れたので、家族
の元へ戻る所に呼ばれたそうな。
そして、昔に任務で地球に行ったことがあり、その時にオーモリ博士、タイツ、ブルマ達と知り合ったそうだ。
(そんな裏設定あったのか...。
どうりで知らないキャラクターがちょくちょく出てくる訳だ。
きっと原作にもアニメにも出ていない、マニアのみぞ知る!...的な設定なんだろう。
もっとドラゴンボール好きだったら良かったな。)
宇宙怪獣と戦った事を意気揚々と語っているジャコに適当に相槌を打ちながら色々考えていた。
そのうちにビヒダスとソフィア人1人が何かを運び、ラディッツの目の前に置く。
おフランスな料理でもよく使われる、クロッシュの為中が見えないが...なにかの高級な料理に違いなさそうに思える。
「これは食事か?」
「いえ、これはラディッツ様の修行になります。
ご説明致しますと、この惑星ソフィアの限られた物を一緒に摂取し続けると特殊な力を手に入れられるのです。」
食べるだけで能力を得られる。
まさに深夜の通販番組でお馴染みの、飲むだけ・食べるだけシリーズに近いものを感じる。
この手のものは当たりハズレがある。
「え、食べるだけでいいんですか!?」
「はい、ですが...あまりの臭いに断念される方がほとんどです。
グルドは幼少期から食べれましたのであのような力がありますが、今からではさほど能力は得られませんが、耐えられるのでしたら...。」
付き人のソフィア人とビヒダスと何故かジャコもマスクをつける。
マスクと言っても、ガスマスクである。
ただの食べ物にそこまでやるという事は、相当危険を伴う臭いと確信したラディッツは急いで鼻をつまむ。
「こちらが特定臭気食材 プロセスとカルグルトになります!」
クロッシュを開けると同時に、目を細めるソフィア人。
白い皿の上には...薄黄色の固形物が4個、カップに白い液体の様なものがあった。
チーズとヨーグルトだ。
てっきりシュ〇ルストレミング的なものを想像していたのだが...少し気が抜けてしまった。
「...これです?」
「はい、こちらが特定臭気食材のプロセスです。
こちらは食べ合わせのカルグルトになります。
気をつけてください、プロセスは食べると数日間口の中に劇臭が残ります!」
つまんでた鼻を開放すると、少しだけ強いチーズの香りがする。
白い液体の方は、やはりヨーグルトの匂い。
こんなのが危険な食べ物かと思ってしまった。
ジャコを見ると、マスクを脱ぎ似たようなリアクションをしている。
「...だ、大丈夫なんですか?」
「はい、地球にも似たような食べ物ありますから。
酒のつまみやデザートには良いですよ?」
「私の星の主食と似ているものだ、ほぼ同じ物をオーモリに貰った事がある。」
ビヒダスは驚愕し、ソフィア人はそれすら通り越して引いていた。
目の前で危険食材を普通に食す2人...付き人のソフィア人はおもむろにガスマスクを外すが、臭気に泡を吹いて倒れた。
「馬鹿者!
マスクを取ったらどうなるか知っているだろう!」
ビヒダスは付き人を引きずって席を外す。
(...この星の人達は、人生を半分近く損してるな。)
.......
.....
...
(超サイヤ人...どうやってなったっけかなぁ?)
個室トイレの中でアレが来るのを待ちながら考えていた。
その姿はまるで、ロダンの考える人である。
この星に来て1週間、超サイヤ人の感覚を思い出そうとしているがどうにも感覚が掴めない。
怒りを想像してもイマイチ、恨み嫉みでもイマイチ。
戦えばともと思ったが、戦う相手がいない。
色々悩んではいるが解決しない。
(最近ヨーグルトをひたすら食べてるからな、腹の調子が良くなってきた。)
...しかし、いくら踏ん張ろうとも出ない。
かれこれ20分以上トイレに篭っているが、ヤツはまだ体に立て篭もっている。
「...く...っそぉ...ぉお!」
今朝の最後の力を振り絞り、ヤツを追い出さんとする。
力を込めてエネルギーを出すイメージ...。
ウォシュレットさえあればと思うが、洋式便座暖め機能まである故にこれ以上の贅沢は言えない。
更に少しだけ強く踏ん張る...体中の毛が鳥肌となり、髪の毛がザワつく...それでもまだヤツは現れない。
髪の色がにわかに金色を帯びる、それにも気づかずパワーを上げる。
外は雷鳴が轟き、空が若干暗くなっていた。
建物も小刻みに揺れる。
「ふんぬわぁあー!!」
一瞬の開放感と共に、金色のオーラが吹き上がる。
天井も吹き飛び、身体中を震わす衝撃波が発生した。
今度は意図してなれたのだ...伝説の超サイヤ人に。
気づいた時には、流水が終わった時だった。
「...え、超サイヤ人になれた!?
よっしゃぁぁ!!」
(え、俺の覚醒って...トイレ?
カッコ悪いってか汚ねーな。
超サイヤ人どころか、超ウ〇コマンやんけ...。
...死にたい。)
押しつぶされそうな恥辱を耐えながらトイレを後にする。
だが、天井を壊した理由をビヒダスに説明した時に、完全に押し潰れてしまった。
一部のソフィア人ではしばらくの間[サイヤ人はう〇この衝撃が半端ない]と、語り継がれることとなった。
.......
.....
...
あのチー...プロセスとカルグルトを摂取し始めて3ヶ月。
ラディッツの体に変化が起き始めた。
体は更に締まって筋肉質になり、肌が綺麗になり、便通がとても良くなってきた。
...のと別に、ギリギリ認識出来る程度までにタイムラグを起こせるようになってきた。
(時間としてどうだ...0.1?
いや、それ以下か。)
石を投げ、時間を止めるように念じる。
そうすると、ミリ秒単位で空中に留まるのだ。
1日の内に何回か出来るのだが、仕組みがよくわからない。
「まさかと思いましたが...出来るようになってきたのですね?」
「あ、ビヒダスさん。
正直よく分かんないんですけどね。
そろそろ教えてくださいよ。」
「いいでしょう、そこまで来たのならお教えしましょう。
時間を操ると言っても色々な種類があります。
・過去や未来へ自由自在に行けるような力。
・自己以外の時間を操作出来る力。
・自分の時間を操作出来る力。
・
...大まかに分けるとこれくらいです。
どうやらあなたには自分の時間を操る力が宿ったようですね、オーラでわかります。」
オーラでわかる...彼がいつも扱う白や金色の気のオーラとは違う何かが見えているようだ。
グルドと似たような色ではあるが、全く同じではない。
「時間停止って奴ではないんですか?」
「あなたから見れば周りの景色はきっと止まっているように見えるでしょう。
ですがそれは自分の時間を速めているだけなのです。
自己の加速能力...我々はそれをリヒートと名付けています。」
リヒート...
自らを加速させる能力。
リヒートの最中は景色がゆっくり動くか、ほぼ止まっているように見える。
周りからは、加速された人物は目にも留まらぬ速度となり、まるで瞬間移動したかのように見える時もある。
気とはまた違う力なので、分けたり貰ったりすることは出来ないが、時間によって回復する。
使い過ぎると能力が使えなくなる上に、全身が自力以上の早さで動く為にとてつもなく発熱する。
鍛練を積めば、発揮時間は増えていく。
発動させるには、技名を口に出さなければいけない。、
「つまり...自分を加速させる能力で、MPみたいな感じで使うって事ですね。」
「MP?
なんですそれは?」
自分なりに何とか解釈しようとするが、技名を言わなければならない程度しかわからない。
分からない事が分からない。
あとは使って解釈していくしかないと諦めることにした。
それからというもの、ラディッツは新しいおもちゃを手に入れた子供のようにひたすらその能力と、超サイヤ人化トレーニングを繰り返した。
超サイヤ人は届くことの無かった憧れ。
自身加速能力 リヒートは好奇心。
全く飽きる事なく修行を行うと、1年近く経とうとしていた。
今となっては超サイヤ人化にはスムーズに変身出来るようになり、リヒートも...
「リヒート!...どうジャコ?」
「私からは何もわからん。」
いくらジャコが動体視力が良かろうとも、リヒートの速さは看破できなかったようだ。
そんなジャコは、なんだかんだで1年付き合わされることとなった。
正確に言えば、サイヤ人に殺される事が無くなったと思えば易いものだと思っているので、そこまで気にしていなかったみたいだ。
むしろ少し仲良くなっていた。
「ラディッツ、お前の能力はほぼ瞬間移動しているようにしか見えない。
だから何度も私に頼むな。」
「もしかしたら見えるかもしれんでしょ。
だけど...見えないならやっぱりこの力凄いな!」
「ラディッツさん、もう少しで出発準備が整いますよ。
そろそろお支度願います。」
「あ、ありがとうございまーす!」
いよいよ出発の日。
二週間程前にあの神様からようやく連絡が入った。
フリーザ、コルドが動き出したと。
それでも間に合うようなのだ。
彼らが文字の読めないラディッツの代わりに、地球までの航路設定や燃料、数日間の食料を準備してくれたのだ。
同じくジャコの船にも燃料を入れ、二人揃ってこの星を出る事となる。
迎えられた時と同じように、相当な数のソフィア人が見送りに集まっていた。
(今思うと...物凄い光景だな。)
老若男女問わず、皆グルドのような顔なのだ。
多種多様な地球人とは違い、まるで見た目から判断出来ないが、彼らは彼らなりの見分け方があるようなのだ。
彼らの違いはジャコもわからなかったらしい。
「ラディッツさん、本当にありがとうございました。
我々はあなたの事を忘れませんよ。」
「僕こそ、この星で色々教わり世話までして頂いて...。
本体にありがとうございました。」
今まで臭いとかグルドみたいなヤツらで気味が悪いと思っていたラディッツだが、世話になった彼らとの別れが寂しく感じていた。
旗頭ブルリアを初めとして、ビヒダスや世話人のソフィア人達と次々と握手をしていく。
「地球育ちの正義のサイヤ人に幸あれ!
ドヴィジュダネブラゴダリャード!!」
『ドヴィジュダネブラゴダリャード!!』
止まない歓声の中、二基の宇宙船は宇宙へと飛び立った。
どうも、バタピーです。
今回はグルドに余分な設定を付け加えてしまいました。
惑星ソフィア?、そんなもの原作にありません笑
悟空と同じくヤードラット星に行って瞬間移動・またはその他の特殊能力を得るよりも、他惑星に行ったほうが面白くなるかなーと思ってやってしまいました…。