弱虫兄貴のリスタート   作:バタピー

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千里の道も舞空術!?

「えー、という訳で、修行をさせたく生身のまま連れてきたわけですが…

どうか閻魔大王様、こやつが界王様の元へと伺うのをお許しください。」

 

「ほぅ…そいつが孫悟空か。」

 

「…」

 

 

衝撃の最後を迎えた孫悟空は、最後の審判を受けるべく閻魔大王の御前に来た。

というのは違うが、また別の修行をさせるべく地球の神が孫悟空を連れて閻魔大王の許可を得ようとしていた

 

「ふーむ…確かに素晴らしい功績じゃ。

だが天国へ行ける者を危険を犯して蛇の道を通り、界王様の元へ行かすというのか?」

 

「はい。」

 

「なぁ、みんな死んだらここに来るんか?

宇宙人とかも全部?」

 

「そうだ。

この世界で死んだ者は全て平等に、閻魔大王様に裁かれるのだ。」

 

「ふーん…なぁ閻魔のおっちゃん!

オラの兄貴で、ラディッツっつう奴来なかったか?」

 

「ラディッツ…おぉおぉ!

そいつがおったわ!

ほれっ後ろ見てみ」

 

 

閻魔大王に促されるまま後ろを振り向く。

すると薄らと…いや、ラディッツが現れた。

 

 

「そ 孫悟空だ!」

 

「おめぇ…また悪いことしようとしてんじゃねぇだろうなぁ?」

 

 

悟空が構える。

ラディッツは…キョトンとしていた。

 

 

「あー…孫悟空よ?

あいつは確かに地獄行きだがな…魂を浄化して頂いたから今は善人じゃ。」

 

「孫悟空よ、気を探ってみろ。

邪悪さが消えておるじゃろう?」

 

「え…確かに…悪そうな顔だけど悪ぃ気はしねぇな。」

 

「えっと…浄化されて生まれ変わりました。

河…ラディッツです。

えと…よろしくお願いします。」

 

 

…なんかぎこちない。

先程までは、「一族の恥だ、死んでしまえ!」と言っていた顔も知らない兄貴だったが、今や悪者の面影がまるでない。

 

 

「あの方のご意向だからな。

ラディッツよ、孫悟空と一緒に蛇の道へ行け。

今の体なら、そやつと同じ修行をしても平気じゃろう?」

 

「は はい。

わかりました。(あの方って…某探偵アニメのボスかよ…)」

 

「ほぅ?

本当に死んじゃったら地獄行きにしちゃおうかな~?」

 

 

ラディッツの顔がみるみる蒼くなる。

 

 

「すいませんでした!

どうか地獄行きは勘弁して下さい!」

 

「ふっふ、まぁ良かろう。

おいアカオニ、入り口まで送ってやれ。」

 

「はい、すぐ準備します。」

 

「「ありがとうございます!」」

 

 

悟空とラディッツは深々と頭を下げる。

 

 

「孫悟空、この一年が本当の勝負じゃ。

がんばるのじゃぞ?」

 

「うん、わかった!

とにかく行ってくる。

ミスターポポにもよろしくな!」

 

 

先に悟空が出口へ駆ける。

ラディッツも行こうとしたが止められた。

 

 

「河野…いやラディッツよ、悟空の事を頼むぞ?」

 

「名前知ってるんですか!?」

 

「例のあの人が仰られていた。」

 

「今度はハリー〇ッターか…

とにかく、蛇の道から落ちないように急いで修行してきます。

地球の事をよろしくお願いします!」

 

 

ラディッツも悟空の後に続いていく。

界王星へと旅立つ2人。

心配そうに見つめる地球の神。

 

 

(それにしても…地球はとんでもない奴らに目をつけられてしまったようだ。

流石に今度ばかりは孫悟空とでも危ういであろう…

神龍にサイヤ人の抹殺を願ったとしてもあの恐るべき力の前には無理じゃろ。

孫悟空とラディッツの奴が界王様の元で修行をさせていただいたとしても勝てる程の実力を得てくるのか…?

まずこれ以上の伸びしろがあるのだろうか…?

ただひとつの救いは孫悟空の息子、孫悟飯。

ピッコロの奴があの小僧をどこまで育て上げるだろうか?

してもあの河野…いやラディッツか…

あの方がこの世界に連れてきたあの男…身体はサイヤ人じゃが中身は地球人…しかも好戦的ではなくむしろ保守的人間。

詳しくはわからんが、そんな印象を受「さっさと帰らんかぁっ!

業務の邪魔じゃぁっ!」

 

「は はいぃ!」

 

 

地球の神は大急ぎで地球へと帰っていった。

 

 

………

 

 

「お待たせしました。

これより、蛇の道へとご案内します。

蛇の道は辛いですが…お身体の方は大丈夫でございますか?」

 

「うーん…死んでっから大丈夫じゃねぇんじゃねぇか?」

 

 

タケオ〇自動車工芸のミリ〇ーのような、可愛らしい車でトコトコと蛇の道入口へと向かう。

 

 

「なぁ、界王さまってどうゆう人なんだ?」

 

「界王様は全宇宙の頂点に立たれているお方です。」

 

 

………

 

 

 

「…さぁ、着きました。

こちらが蛇の道の入り口でございます。」

 

 

目の前に大きな蛇の顔が現れる。

これこそ[蛇の道]の入り口である。

 

 

「これがあの蛇の道か…

やっぱりデカイな。」

 

「長そうだな…一体ぇどれくらいあんだ?」

 

「この道をひたすら真っ直ぐ進めば界王様のところへ通じております。

言い伝えですと…たしか100万kmだとか。」

 

「「100万km!?」」

 

 

これはリアクションが被る。

いや、被らざるを得ない程遠い…

 

 

「ここ一億年では、閻魔大王様しか辿り着いた者はいません。

それと…雲の下は地獄なので絶対に落ちないように気をつけてください。

二度と戻れませんからね?」

 

「確かにそうだったな…」

 

「そうだ、頼みてぇ事があるんだけどさ。

占いババにさ、『オラの事1年間は生き返らせないでくれって亀仙人のじっちゃんに伝えてくれ』って言っといてくれ。」

 

「かしこまりました。」

 

 

アカオニは手帳と鉛筆を取り戻してメモを取る。

元営業マンのラディッツも「流石や…」と感心する。

 

 

「よし…じゃそろそろ行っか!

おめぇも来るんだろ?」

 

「あ あぁ、同行しますぜ。」

 

「くれぐれもお気を付けて。」

 

「舞空術ーっ「あ待てぇ! ずりぃぞーーっ!」」

 

 

飛んでいく悟空を爆走して追いかけるラディッツ。

 

 

「えぇ…飛べるの…?」

 

 

アカオニはなで肩になって見届ける。

 

 

………

 

 

「しまった…舞空術で体力使っちまった。」

 

「自業自得だろ!

後で教えろよな!」

 

 

結局蛇の道を走る2人であった…

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