DOG DAYS ~蒼の救世主~   作:雷の温度

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第四話:二人の勇者と親衛隊長 ~エクレちゃんの紋章砲講座~

 

 

 

 

さて、勇者ことスバル・アオイでございますが、出撃した後何をしているかと言いますと。

 

 

『フッ!ハッ!ヤッ!トッ!』

 

「いやぁ、凄いもんだねぇ・・・・・・・」

 

 

あちらさんの勇者、シンク君の動きをモニター越しに見ています。あの子もの凄い勢いで撃墜スコアを増やしていってるよ。え?俺の撃墜スコア?そんなのさっきからずっとモニター見てるからゼロに決まってるじゃないですかヤダー。てか今更だけどシンク君って確実にフロニャルド出身じゃないよな。ってことは違う世界人間になるんだろうけど、多分俺の世界の人間じゃないよなー。よし、その辺はまた後で聞こう、多分会うだろうし。あとなんで武器が棒なのかも聞こうっと。

 

 

『勇者シンク!怒涛の快進撃!!このままビスコッティ逆転なるかぁ!?一方我らが勇者スバルは・・・・・・あぁぁっと!?未だゼロポイント!これはいったいどうゆうことなのでしょう、カメラさん映像をお願いします!』

 

 

え、俺?いや、もうシンク君映しとけばいいじゃん。ああ、もうモニターに俺映ってるし、サボってるのがばれたじゃないか。うう、なんか疑惑の視線と念をそこらじゅうから感じる、このままではマズいな。

 

 

「はぁ、やるしかないか」

 

 

んじゃま戦うとしてビスコッティ側の戦士達は・・・・・・、お?

 

 

「勇者様!かくごぉぉぉ!!!!」

 

 

なんかあっちから走って来てるな。人数は・・・・丁度七人か、いいね、なら・・・・!

 

 

「目標を駆逐する!」

 

 

言ったと同時にビスコッティ兵の手前二人の目の前に一気に肉迫、GN・・・・ビームじゃないからサーベルでいいか、そのままサーベル二本を抜刀、手前二人を切り裂き、登場の時にやったように勢いを活かしその場でジャンプ、空中回転しながらサーベルを納刀し、GNソードを展開、一番奥の兵士に接近、そのまま着地しながら両断。そしてバク宙しながら残りの後ろ四人に腰にあるGNブレイドとダガーを投擲、もちろん命中。

 

 

ボフン!

 

 

と言う軽快な音と共に煙が起こりそこには毛玉に顔と獣耳・尻尾が付いたけものだま、いぬだまが七匹転がって居ましたとさ。まじで死傷者出ないんだね、これなら心置きなく戦えるよ。あ、因みに投げたブレイドとダガーは念じると光って気が付くとホルダーに勝手に戻ってきたよ。

 

 

『は?は、はいぃぃぃぃぃ!!??もう私には何をしたのか分かりません!解説のバナードさん、今のはいったい何が起こったのでしょうか!?』

 

『今のは手前二人を撃破後奥の兵士に接近しそのまま両断、その後腰にあった四本の剣を残り四人に投擲したようですね』

 

『なるほど!なんと勇者スバル!その七本の剣を巧みに操り一瞬のうちにビスコッティ兵を華麗に撃破したようです!これはもはや凄いとしか言いようがありません!!この勇者、ただサボっているわけでは無かったか!?』

 

 

いや、普通にサボってただけなんですけどね。でもそろそろ真面目に戦わないと後で閣下に怒られそうな気がするし、頑張るとしますか。

 

 

 

 

 

 

 

ガレット獅子団領第一防衛拠点

 

 

「これはまたぁ、我らの勇者殿は凄いもんですなぁ」

 

「ふぅん、まあこれくらいやってもらわねば困る」

 

 

ガレットの将軍であるゴドウィン・ドリュールのスバルに対する評価に対しレオンミシェリが答え、その表情には笑みがこぼれていた。なんせレオンミシェリの当初の期待を上回る動きをしているからである。現に今もかなりの勢いで撃墜スコアを増やしている、それはもうシンクに追いつくのではと言うほどに。

 

 

「しかし閣下、何故このような時期に勇者召喚を?今の我々でもビスコッティに勝利するのは可能だったのでは?」

 

ゴドウィンの質問を聞きレオンミシェリの表情が一気に険しくなる。ゴドウィンの疑問は恐らくガレット、ビスコッティの両国の多くの者が思ったであろう疑問である。今は祭りと言うことで誰も特に気に留めずにいたが遅かれ早かれ誰かが聞いていただろう。それもそのはず、ここ最近ガレットは何度もビスコッティに戦を仕掛け、全てに勝利してきている。その為一部の者がビスコッティをガレットが侵略しようとしているのではないのかと思う者もいた。そんな状況での勇者召喚である。今回は偶々ビスコッティ側も召喚を行ったため大丈夫だったが。下手をすればビスコッティ側は混乱を起こしていたかもしれない事である。

 

 

「・・・・・・・・・・先程も言ったであろう、我が国の揺るぎなき勝利のためじゃ。ゴドウィン、私もそろそろ出る、ここの防衛は任せたぞ」

 

「・・・・・・・御意」

 

 

ゴドウィンの質問から逃れるように答え、レオンミシェリは愛騎ドーマに跨り戦場に向かっていった。そんな姿を納得しきれないような表情でゴドウィンは見送るのであった。

 

 

 

 

 

 

 

戦場の中央辺り

 

 

「姫様の決断とは言え・・・・・、別に勇者など居なくても!」

 

 

そう少女の表情には悔しさが感じられる。自分の力不足がビスコッティの姫、ミルヒオーレにこの決断を下させたのではないかと言う悔しさが。少女の名前はエクレール・マルティノッジ、ビスコッティ騎士団の若き親衛隊長である。そんなエクレールの目の前にはガレット兵の大群が迫ってきている。エクレールは両手にある二本の短剣を構え背後に紋章を出現させる。

 

 

「裂空十文字!!」

 

 

エクレールの声と共に輝力の刃は大群に向かって飛んでいき爆発が起こる。その後大量なねこだまを確認し安堵の息を漏らす。

 

 

「せぇぇいはぁ!!」

 

「っ!?」

 

 

しかし先ほどの一撃を生き残ったガレット兵がエクレールに迫る。エクレールが反応しきれずにその攻撃が当たろうとした瞬間・・・・・・・

 

 

「勇者キィィィィィィィィック!!!!」

 

「ごふぁ!?」

 

 

ビスコッティが勇者、シンク・イズミの登場によりエクレールの危機は回避された。

 

 

「オッス!勇者として呼んでもらいました!シンク・イズミです!」

 

「・・・・・・・・・・エクレール。騎士団の親衛隊長だ」

 

「エクレール!さっきのビームってやっぱりあれ!?」

 

「ビー?紋章砲のことか?」

 

「それです!!紋章砲の扱いはエクレールが上手だから教えてもらうようにって、姫様が!」

 

「む・・・・・そ、そうか」

 

 

シンクの言葉にエクレールが頬を赤らめる。やはり自分が仕える主であるミルヒオーレに褒められたのが嬉しかったのであろう。そこにそんな会話をしていた二人に一人の男の声が聞こえてくる。

 

 

「おーい、俺にも紋章砲の扱い方教えてくれないかー?」

 

「「え?」」

 

 

突然の声に驚き二人は声のした方へ振り向く。そこに居たのは・・・・・

 

 

「ども、ガレットの勇者、スバル・アオイでーす」

 

 

自分たちの敵である勇者が笑顔で立っていた。

 

 

 

 

 

 

 

「ども、ガレットの勇者、スバル・アオイでーす」

 

 

いやー、やっと見つけたよ、ビスコッティの親衛隊長さん。え?なんで探してたかって?それはレオンミシェリh・・・・何か悪寒を感じた、まあいいや。姫に輝力やら紋章術の扱い方を聞いたら『戦場で学んで来い。なに、緑髪のたれ耳親衛隊長と戦えばスバルならきっと習得出来るであろう!』と笑顔で送り出されたんだよね。なんで俺こんな期待されてんの?それは兎も角、この娘が親衛隊長であってるよな、たれ耳だし。てかシンク君もいるじゃん、ラッキーだねこれは、後でいろいろ聞こう。

 

 

「ってなわけで、君はシンク君でよかったよね?」

 

「あ、はい!ビスコッティの勇者、シンク・イズミです!よろしくお願いします、スバルさん!」

 

「敬語じゃなくていいよ、あと呼び捨てで構わない」

 

「わかった!よろしく、スバル!」

 

 

うんうん、元気で素直ないい子じゃないか。お兄さん元気な子は好きだよ。

 

 

「んで、君が親衛隊長のえっと・・・・?」

 

「エクレールだ」

 

「オッケー、んじゃエクレちゃんね。エクレちゃん、俺にも紋章砲おせーて」

 

「ばっ!だ、誰がエクレちゃんだ!・・・・こら勇者!何を笑っている!?」

 

「だ、だって、エクレちゃんって・・・・・・・・プッ」

 

 

おやおや、エクレちゃんったら顔真っ赤にして若いね、俺もまだ17歳だけどさ。あ、エクレちゃんの拳がシンク君の腹に入った・・・・・・南無三。

 

 

「ったく、このアホ勇者が・・・・・・。で、なんで私がガレットの勇者殿に紋章砲を教えなければいけないのでしょうか?」

 

 

おーおー、敵意むき出しだねぇ。まあ仕方ないじゃん、お兄さん久しぶりに人との触れ合いで、嬉しくて嬉しくて☆ミ

 

 

「それはうちの閣下、いや姫様がね、エクレちゃんと戦って覚えてこいと言うもんだから」

 

「レオ姫が?・・・・・・それはつまり私の紋章砲を受けて覚えると?」

 

「そゆこと、話が早くて助かるよ。ついでだしシンク君もエクレちゃんに教えてもらって一緒に撃ってきなよ」

 

「はぁ!?」

 

「へ?僕も?」

 

 

お、シンク君が蘇った。そしてエクレちゃんが予想通りの反応をしてくれたね。じゃ後もう少しかな。

 

 

「そうそう、一緒に。あわよくば俺を撃破で一気にビスコッティにポイントが加算されるよ?それともエクレちゃんは俺を倒す自信が無い?」

 

「な、なっ・・・・・、おい勇者!やるぞ!!」

 

「え?でも・・・・・」

 

「いいからやるぞ!!」

 

「は、はいぃ!!」

 

 

よし、いい感じにエクレちゃんが口車に乗ってくれたぞ。そしてシンク君、損な役回りにさせてごめんね?エクレちゃん素直に教えてくれなさそうだったからね。でもいいじゃない、シンク君はエクレちゃんから教えてもらえるし、俺は二人の紋章砲を間近で見られる、上手くいけば二人は俺を倒せるし、一石三鳥じゃないか!でも本当にやられたらどうしよう。さっきのエクレちゃんの紋章砲すごかったしなー。ま、いっか!やられても俺は悪くねぇ!全部俺を獅子の子落としの様にしたレオ姫が悪い!っと、二人が位置に着いたな。

 

 

「では覚悟しろスバル!!」

 

「いくよ、スバル!」

 

 

ありゃ、エクレちゃんにも呼び捨てにされてる。これは心の距離が・・・・・近づいてないね。きっと勇者が二人いてややこしかったからだろう。

 

 

「まずは自分の紋章を発動させる!」

 

「紋章発動!レベル1!」

 

「全身の力と気合を籠めて、紋章を強化!」

 

「レベル2・・・・・」

 

「「レベル3!!」」

 

 

おお!なんか凄くなってきた!!

 

 

「フロニャ力を輝力に変えて、自分の武器から撃ち放つ!!」

 

「それが!紋章砲!!」

 

「「やぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!!!!!」」

 

 

そうやって二人の予想以上の紋章砲が俺に迫るのであった。

 

 

 

 

 




今回はゴドウィンとエクレちゃんことエクレールが出てきました。
エクレちゃん典型的なツンデレだよね、だがそれがいい。
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