DOG DAYS ~蒼の救世主~   作:雷の温度

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第七話:彼女の道を ~果し合いを所望する~

 

 

 

 

「ガァウルゥ・・・・あのバカ者が!勝手に誘拐などしおってからに!!」

 

「ルージュがちゃんと傍に居たはずなんですが・・・・・、殿下のオイタのようですね、申し訳ないです」

 

 

今現在俺は先ほどとは違うテントでレオ様が着替えているなか、裏で待っているビオレさんの隣で待機中だ。因みにビオレさんとはもう挨拶はしてある。笑顔で何故レオ様が泣いているのか質問してきたのが恐怖だったのはまた別の話。

 

 

「あの~、ガウ様って言うのは?」

 

「ワシの弟じゃ。本来ならあやつがガレットの領主になるはずじゃが、何分アイツはまだまだ未熟じゃからな。だからワシが領主をやっておる」

 

「なるほど。で、そのガウ様が戦勝祝いでコンサートをやるにも関わらずミルヒオーレ姫様を誘拐したと」

 

「そうじゃ、国家と領主の計略を、ガキの遊びで乱されてたまるか!!行くぞ、スバル!」

 

 

そう言ってレオ様が足早にテントから出ていった。やっぱ俺も行くのね、言われなくても付いて行くつもりだったからいいけど。

 

 

「それじゃ、俺も行ってきます」

 

「レオ様をよろしくお願いします。・・・・・もうレオ様を泣かさないでくださいね?」

 

「・・・・はい;;」

 

 

そうやってビオレさんに圧力をかけられながら俺はレオ様に続いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

ミオン砦広場

 

 

「流石はガレットの将軍、一筋縄では行かぬでござるな」

 

「ぬぅぅ・・・・・・・・・・・」

 

 

ゴドウィンが対峙するなか彼女、ビスコッティ騎士団の自由騎士隠密部隊頭領、ブリオッシュ・ダルキアンはそう言うがその表情はまだまだ余裕そうである。それもそのはず、彼女は大陸最強の騎士と言われその強さは正に一騎当千と言うほどである。

 

 

「お館さまー!大変でございますー!!」

 

「ん?」

 

「ぬん?」

 

 

そこに声をかける少女の名はユキカゼ・パネトーネ、ダルキアンと同じく自由騎士の隠密部隊の筆頭である。

 

 

「敵増援が参ります!」

 

「数は?」

 

「それが・・・・・」

 

「二機だけなのであります!レオ様とガレットの勇者様が、二機駆けでいらしてるのであります!!」

 

 

ユキカゼの代わりにダルキアンの問いに答えたのはビスコッティ国立研究学院の主席研究士のリコッタ・エルマールである。

 

 

「正門、あけぇーい!!」

 

 

レオンミシェリの声が響き渡り正門が開き、広場にレオンミシェリとスバルが入ってくる。

 

 

「閣下っ!」

 

「これはレオ姫、ご無沙汰でござる」

 

「久しいのうダルキアン卿。じゃが姫とは呼ぶな、今は領主じゃ」

 

「これは失礼を」

 

 

二人が久々の出会いに挨拶を交わす。しかしそれは感動の再開と言うものではなく、険悪な雰囲気が広がる。

 

 

「か、閣下!これはそのぉぉ・・・・」

 

「今はいい。それより、そこを退けダルキアン。ワシはガウルに話がある」

 

「申し訳ございませぬ。ここは戦場、そして拙者は若者達の殿を務めておりますれば」

 

「推して・・・・・通れと?」

 

「御意」

 

 

更に場が険悪になっていく。そしてニヤリと笑い今にもレオンミシェリが斧を構えようとしたときに一人の者が名乗り出た。

 

 

「その勝負まったー!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「その勝負まったー!!」

 

 

そう叫びながらチョコボもとい、セルクルから飛び降り二人の間に割って入る。

 

 

「レオ様は先に行って下さい。ここは俺が引き受けます」

 

「スバル・・・・?」

 

「そんな怖い顔しないで下さいよ。それにレオ様の目的はガウ様でしょ?」

 

「しかし・・・・・・・」

 

 

中々渋って行ってくれないガウ様、しょうがない。

 

 

「じゃあ、わかりました。行って下さいましたら後で何でも言う事聞きます。どうですか?」

 

「ほぉう・・・・・、その言葉嘘ではあるまいな?」

 

「モチのロンです」

 

 

揺れてるけど、そんなにこの人と戦いたかったのかな?まあレオ様戦い好きそうだもんなー。

 

 

「わかった、しかし負けることは許さんからな。行くぞゴドウィン、ついて来い!」

 

「はぁぁ!!」

 

 

ふぅ、やっと行ってくれたか。レオ様がゴドウィンさんを連れ行くのを見届ける。さて、負けるなと言われたけど、この人強そうなんだよなー。なんかレオ様のこともワザと見逃してくれたっぽいし。何でも言うことを聞くといった手前、負ければどんなことを言われるからわかんないし頑張りますか。

 

 

「初めまして。俺はレオ様に召喚されました勇者、スバル・アオイです。先ほどは見逃していただきありがとうございます」

 

 

などと言いながらとりあえずお辞儀しつつ丁寧に挨拶してみた。

 

 

「こちらこそ、拙者はビスコッティ騎士団、自由騎士、隠密部隊頭領ブリオッシュ・ダルキアンでござる。それより拙者が邪魔しようとスバル殿が全力で阻止したでござろう?」

 

「ええ、まあ」

 

 

そうなんだけどさ、ダルキアン卿なら俺なんかの阻止を物ともせず邪魔できそうな気がする。まあ、今からそんな人と戦うんですけどね。

 

 

「そんな訳でダルキアン卿、果し合いを所望します」

 

「受けてたつでござる」

 

「では・・・・・・」

 

 

そう言うと俺はエクスマキナからエクシアを起動しGNブレイドを抜刀し、ショートを逆手に持ち構える。ダルキアン卿も持っている大太刀に輝力を纏わせ構える。

 

 

「スバル・アオイ、目標を駆逐する!!」

 

「ブリオッシュ・ダルキアン、いざ尋常に勝負!!」

 

 

俺たちが同時にそういうと一気に互いに距離を詰める。

 

 

 

ガキィン

 

 

 

ロングブレイドを全力で振り下ろしたが防がれる。そこでショートブレイドをフックの要領で振るうが―――

 

 

「はぁっ!!」

 

「っ!?」

 

 

大太刀を一閃され、思わず距離を空ける。そこへダルキアン卿が輝力の斬撃を飛ばしてくる。容赦ねぇ。

 

 

「裂空一文字!!」

 

「なんの!裂空十文字!!」

 

 

エクレちゃんの見よう見まねで二本のブレイドに輝力を纏わせ振るう。そして俺達の斬撃が相殺した様に思えたが。勢いが減っただけで俺にまだ迫ってきている。

 

 

「マジかよっ!?」

 

 

 

バキィイン

 

 

 

咄嗟にGNシールドを構えたけど凄い威力だよ!今にも吹き飛ばされそうだよ!!

 

 

「ぬうぉぉぉぉりやぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

 

なんとか気合で耐えきったが―――

 

 

 

ゴトン

 

 

 

なんとまあGNシールドが真っ二つになって半分が地面に落ちましたよ。どんだけなのよ。こうなったらシールドはもう要らないね、外しとこう。

 

 

「中々やるでござるな、スバル殿」

 

「そう言うダルキアン卿は中々とか言うレベルじゃないですけどね」

 

「はは、お褒め預かり光栄にござる」

 

 

いやマジでやばいよこの人。いくらオリジナルのエクシアではないと言え、ここまでおされるとは思わなかった。それにまだ紋章術も経験の差のもあり紋章術同士じゃ歯が立たない。

 

 

「なら・・・・・・」

 

 

そう言ってGNブレイドのグリップを握りしめ、輝力を足元に集中させる。そして先ほどとは比べ物ならない程の速度で肉迫する。

 

 

「なんと、でもまだまだ甘いでござる」

 

 

 

ガキィィィン

 

 

 

先ほどより大きな金属のぶつかり合う音がし、衝撃で周りの地面が抉れる。これも防がれるか?ならそのまま乱舞だ!

 

 

 

ガキン!キン!キン!ガシャン!キン!

 

 

 

ロングブレイドを大振りし、防がれたところを先ほどの様にショートブレイドを振るうが防がれてしまう。

 

 

 

キン!ガキン!ガシャン!キン!キン!

 

 

 

「くっ・・・・・ならば!!」

 

 

乱舞を止め、バックステップをし、かなりの輝力を込めてGNブレイドを横回転させながら二本投擲する。するとGNブレイドがダルキアン卿の真上目がけて飛んでいく。

 

 

「何処に投げているのでござるか?」

 

 

思わずニヤリと笑ってしまう。するとGNブレイドは丁度ダルキアン卿の手前で止まる。そして―――

 

 

「剣技!昇竜斬光撃!」

 

 

まあ今考えた技なんだけどね。でも現に今ダルキアン卿を襲っていr「はぁぁぁぁ!!!」え・・・・・・?

 

 

 

ザンッ

 

 

 

ダルキアン卿の一振りで竜巻が消えました・・・・・・。

 

 

「いやぁ、今のは流石に驚いたでござるよ。まさか竜巻を起こすとは。それに先ほどの瞬間移動、輝力を上手くコントロール出来ているでござるな」

 

「ハハハ、ソンナコトナイデスヨ」

 

 

だからちょっと小細工してみたんだけどね。てか驚いたとか言いながらまだピンピンしてるじゃないですかヤダー、・・・・・・ハァ。

 

 

「奇襲もダメ、連打もダメ、小細工もダメと来たら・・・・・・」

 

 

ゴリ押ししかないやん?もうこうなったらGNソードで叩っ切るしかあらおまへん。

 

 

「それがスバル殿の本当の得物でござるか?」

 

「まあ本当と言いますか、この武装の象徴みたいなもんです」

 

「ならば拙者も少し本気を出すでござる」

 

 

そう言って構えるダルキアン卿。勘弁して下さいよマジで。なんかさっきより気迫が凄いし。そのくせ表情は笑顔だし。でもキリッとしてるし。もうホント勘弁して欲しいよ・・・・・・・・ハァ。

 

 

「溜息を吐くと幸せが逃げるでござるよ?」

 

「そうですね・・・・・」

 

 

なんか何時か誰かに言ったことを言われた。四の五の言っててもしょうがないか。生憎先ほどからの戦闘の御陰で輝力の使い方は大体理解してきた。そんじゃま、最後の抵k「今度はこっちから行かせてもらうでござるよ?」・・・・へ?

 

 

「ちょっ、まっ!!?」

 

 

 

ガキィィン、ドゴン

 

 

 

金属がぶつかり合う音と共に地面が凹む音がした。何処のかって?勿論俺の足元さ!

 

 

 

ギッ、ギッ、ギッ

 

 

 

金属のこすれ合う音がする。もの凄い力だよこの人、少しでも気を抜いたら一気に押し潰されそう。

 

 

「そういえば、スバル殿は何故そこまでレオ殿に?まだ会って日も浅いでござろうに」

 

「浅いどころか一日ですけどね。そうですね・・・・・・」

 

 

なんでって言われてもなあ。レオ様は俺を絶望から救い出してくれた恩人だし、俺勇者だし、かわいいし、美人だし、レオ様のこと知っていこうって決めたしな。それに―――

 

「守るって決めましたから!」

 

 

そう叫びながらダルキアン卿を吹き飛ばす。そうして距離をとり全輝力を開放する。

 

 

「これで決めます」

 

 

ダルキアン卿は何も言わずに大太刀を構え真剣な表情である。でも負ける訳には行かない!俺は一気に走り込みダルキアン卿に切り・・・・・掛からず、五メートル程手前でGNダガーを投擲。これにはダルキアン卿も驚いたようだがそのまま弾かれる。その隙に後ろに高速で後ろに回り込みGNソードをしまい、GNサーベルを展開、肉迫する。

 

 

「まだぁ!!」

 

 

俺の接近に気付きダルキアン卿が防御の体制に入る。

 

 

 

ガキン!ドガーンッ!

 

 

 

二本のサーベルが大太刀とぶつかると同時に爆発が起こり煙が立ち込める。

 

 

「ケホッ、ケホッ、爆発?スバル殿はどこに?・・・・・っ!?」

 

 

この瞬間を待っていたんだ!

 

 

「ここは・・・・・俺の距離だ!!!!」

 

 

全力でGNソードを振り抜くが流石ダルキアン卿、これさえもなんとか防ぐ。だがここは推し通る!!

 

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

 

GNソードに力を込めてそのまま大太刀を叩き折る。

 

 

「俺は!彼女の道をと共に行く!!」

 

 

最後の力を振り絞りGNソードを振るう。するとダルキアン卿は吹き飛ばされ柱に激突し上着が破けた。

 

 

「はぁ・・・・・はぁ・・・・・はぁ・・・・・」

 

 

「・・・・うん、お見事」

 

 

そう言って小さな白旗を挙げるダルキアン卿。な、なんとか勝てた。けどこれ絶対本気じゃないよこの人。多分七割くらいかな?まあそれも最後の防御の時位だけどね。これもしかしたらGNドライブがあっても勝てないんじゃないのか?

 

 

「まあとにかく・・・・・かったぁ!・・・けどもう無理・・・・・限界・・・・・・」

 

 

そうして俺は今日二度目の意識を喪失した。

 

 

 

 

 




ダルキアン卿とユキカゼとリコッタが登場しました。まあ後の二人は出て来ただけですか。
さて、ダルキアン卿との勝負ですが一応スバルに勝たせました。今の状態のスバルが本気を出してもダルキアン卿なら勝とうと思えば勝てます。
因みに七割ってのは今回のスバルの本気に対してです。スバルは紋章術を扱いきれていない為この状態での九割程です。つまりダルキアン卿には勝てんと。
頑張れスバルよ・・・・・。
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