城下町のダンデライオン〜長男は魔法使い〜   作:ソール

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いろんな感想ありがとうございます

就職の研修に入ったので、更新は遅くなります
本当に申し訳ございません


第十五話

アイギス師匠の海水浴から2週間が過ぎた。

夏休みに入ると

光達小学生組みは最近アイギス師匠の本屋に行っていつも遊んでもらっているせいで、俺は修行ができなかった

 

まあ、葵たちがアイギス師匠と仲良くしてもらえるのは嬉しいが、俺の修行時間を取られるのは少し勘弁してもらいたいな

 

 

まあ、そんなことはさておき、今は夏休みの宿題をすべて片付けていた。時間はある時に有効に使うべきだし、やらないわけにもいかないから、とりあえずこれから忙しくなりそうだから、今のうちにすべて勉強を済ませていた

 

「ふう、これで終わりだ」

 

読書感想文も含め、すべての夏休みの宿題が終了した。感想文に使った本は葵の物だから、この後返そうと、俺は葵の部屋に入る

 

 

でも

 

 

この時、気づいていなかった

 

 

まさか

 

 

葵の本当の能力知る人がいるなど、想像もついていなかったことを

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は本を返しに葵の部屋に入ろうとする

 

すると

 

「葵?本を返しに・・・・・って奏?」

 

「ん!・・・兄さん!」

 

「真兄さん?」

 

葵の部屋に先客がいた。それは奏だった

俺は驚いた。実は奏はあまり葵の部屋に入らないのだ。昔は違うが、なぜかこの歳になると、葵の方にも喋らないし、葵に関わろうとしないことが多かった。そんな奏が突然葵に用があって部屋に居たのだ。普段俺も葵の部屋にいるから、奏が葵の部屋に来るのが、新鮮な感じをしてしまった

 

「珍しいな?お前が葵の部屋に入るなんて?葵に何か用か?」

 

「ええ、まあ。そういう真兄さんは?」

 

「俺は本を返しに来ただけだ。珍しいなお前が葵の部屋にいるなんて?8年ぶりか?」

 

「まあそうね。そういう真兄さんはその言い方だと、まるで毎日姉さんの部屋に来ているみたいな言い方ですね?」

 

「そうだな、まあ毎日言えば毎日だな?」

 

「うん、いつも兄さんとゲームしたりとかしているから」

 

実が俺は普段葵の部屋に行く事が多く。いつも自宅に居るときは葵の部屋にいるか自分の部屋にいるかの二つであり、用もないところ以外は普段この部屋で過ごしている

前に普通に修たちの部屋に入ってもいいとは言われるが、それでもなぜか葵の部屋が心地いいのか、あまり葵以外の部屋に入ったりはしなかった

 

「相変わらず仲良しね?本当の血のつながった兄妹じゃなくても、双子としては変わりないといいたいのかしら?」

 

「まあな」

 

「奏!!兄さんにそんなこと言わない!!まるで兄さんが除け者みたいじゃない!!」

 

「葵?怒る必要は無い。事実だしな?」

 

「でも!!」

 

「奏は間違ったことは言ってない。そう怒るなよ?妹なんだから、兄妹仲良くな?」

 

「・・・ごめんなさい」

 

「奏も栞の前でそんな悪い口は使うなよ?」

 

「わかりました。ごめんなさい」

 

奏はそう言うも葵の部屋を出て行こうとする

 

「葵に用があるんじゃないのか?」

 

「いえ、もう大丈夫」

 

奏は悩んだ顔がしたまま、葵の部屋を出る

あの様子だと、選挙に集中しているんだろうな、そこまで王様になりたいのだろうか

 

「奏、そうとう王様になりたがっているな?」

 

「昔はいい子だったのに」

 

「大きくなればああもうなるだろ?今のお前だったり?」

 

「え?私は変わってないよ!」

 

「いいや、変わってるな?得にさっき俺の悪口に言った奏に対し、怒るなど、前までには無かったろう?それにお前が妹を怒るなど、ありえないことだ。」

 

「私らしくなかった?」

 

「ああ、らしくない」

 

奏も葵も、昔の出来事のせいで、性格が少し変わったんだよ。それさえなければ、普通に昔のままの性格で、もしかしたら居られたのではないだろうか

 

そんな事よりも

 

「それで?奏からはなんて?」

 

「私が選挙降りたいの知ってて、奏がお父さんに頼もうとしていたのよ」

 

「そんなことだろうと思った。今のあいつは選挙で頭いっぱいだからな、選挙の話だとすぐにわかったよ」

 

「それともう一つあるの」

 

「なんだ?」

 

「奏に・・・・・・私の本当の能力があると気づいたみたい」

 

「!!」

 

まさか、いつかはバレると思ってはいたが、まさかこんな早く。しかもよりにもよって奏でに知られるとは

 

「アブソリュートオーダー・・・・・・って気づいたのか?」

 

「ううん、本当の能力があるってことが気づいただけであって、内容はまだ気づいてない」

 

「そうか、まあいつかはバレると思ったが、それでなんであいつがその能力の話をしてたわけ?」

 

「私の能力を使えば、選挙の状況をどうとでもできると、奏は言い出したの」

 

「おそらく選挙にお前が出たら勝ち目がないと、あいつ自ら葵に選挙を降りてもらいたいと、狙っていたんだな」

 

「確かにこの能力使えば、間違いなく私は王様になれるけど」

 

「能力を使えば、皆お前に服従するわけだ」

 

アブソリュートオーダー

 

葵の真の能力で、絶対遵守という能力

 

葵が命令した対象を服従する能力である。その命令は絶対であり、ヘタをすれば対象を殺す命令も含まれている。だからあまりにも危険なため、葵はオヤジ達に頼んで嘘の能力名を言ってもらう様にしていた。ちなみにオヤジ達は知っているが、俺と葵以外の兄妹は知らない

 

だが、その能力に関して、彼女にも知らないことがあった

 

「葵?お前の能力について俺も話があるんだが、いいか?」

 

「なに?兄さん?」

 

「気づいてないかもしれないが・・・・・・・お前の能力少しパワーアップしているぞ?」

 

「え?」

 

この様子だと、気づいてないらしいな、能力が更にすごいことになっていることに

 

「パワーアップってどういうこと?」

 

「その机に置いてあるペンに向かって、『浮いて』って言ってみろ?」

 

「え?・・・・うん・・・・浮いて?」

 

葵は自分の机に置いてあるシャーペンに命令する

 

すると

 

「え!?」

 

「やはりな・・」

 

シャーペンが青く光った瞬間、葵の言われたとおり浮いた

まるで俺が使う魔法や茜の能力のように宙に浮いているのだ

 

「どうなっているの!!」

 

「お前の能力は人間だけでなく、栞みたいに無機物まで命令する能力を得てしまったんだ」

 

「そんな・・・・いつ気づいたの?」

 

「茜がトラックに轢かれそうな時があったろ?俺の魔法でトラックを止めようと思ったのに、お前の能力でトラックに『やめて』と叫び。その言葉が全力で走っていたはずのトラックが急に止まったんだ」

 

「無機物まで・・・私の能力はどうなっているの兄さん?」

 

「わからない俺も・・・・ただお前の能力はこれからもパワーアップする可能性が高いと推測しているよ俺は」

 

「そうなの・・・私こんな能力欲しくないよ」

 

「・・・・・わかる。こんなのじゃなかったら、みんなに普通に接することもできるし、選挙活動もできたのにな」

 

「うん」

 

葵のこの能力のせいで、悩まされたことがある

それは菜々緒と卯月と静流のことでだ

ああ見えて葵は友達を作るのが苦手な奴だった

あの3人は初めて葵が友達になってくれた3人なのだ。あの3人は葵が王族だとわかっていても、友人のように接してくれた。

でも

中学頃、葵の能力を無意識に使ってしまいそのせいで、菜々緒に命令してしまった。

その能力が勝手に発動したということは、あの3人は、自分の命令で友達になったと葵は思っていたのだ。

俺はそんな風には見えないが、葵はかなり自分の能力を怖がっていた

 

「でも、菜々緒達がお前の能力で友達になったと思っているのか?」

 

「!」

 

そんな不安な葵を俺は励ます

 

「いくらあいつらでも、お前の能力で友達になっていないだろ?あいつらを信用しろ」

 

「そうだけど、どうしても・・・不安で」

 

「はあ〜、ならお前らの本当の兄妹でもない更には王族でもない一般人で魔法を使うこんなバケモノ同然の俺を友達になってくれたあいつらが、お前の命令で友達になったと思うか?」

 

「っ!?」

 

「あいつらは、ちゃんとお前の事もちゃんと友達だと思っている。不安なのはわかるが、あいつらを信用するべきだろ?お前の友達なんだから!!」

 

あいつらは、王族でもない俺を、つまりは能力も無いただの一般人、でも魔法は使える。普通の一般人で魔法は使えない

言うなれば俺はバケモノだ

なのに

俺の事を友達だと思ってくれた

あいつらはあの3人がとても葵の命令で友達になったと思えないし

そんなはずないと断言したい

俺の友達でもあるんだから

 

「そうだね・・・ごめん私菜々ちゃんたちのことを信用しないなんて、友達としてダメだよね?」

 

「ああ、当たり前だろ?」

 

「でも、なんで兄さんには効かないんだろうね?私の能力?」

 

「そうだっけ?お前俺に命令したっけ?」

 

「うん、何度かあったけど、効かないのよ」

 

「そうか・・・・なら試してみろ?」

 

「今?」

 

「ああ、やってみ?」

 

「じゃあ・・・・・『私の事を好きって言って兄さん?』」

 

「どれ・・・・・・・・・」

 

葵の体に青い光が輝いていた、その光は俺に当たるが、1分経ってもそのような言葉は言わなかった

 

「本当に効かないみたいだな?」

 

「ねえ?効かないでしょ?でもどうしてだろうね?」

 

「それは非常に簡単な事だ」

 

「へ?」

 

「お前が命令しなくても、俺はいつだってお前の望みを叶えているからじゃないのか?」

 

「!?」

 

昔からそうだった。こいつの頼みを無茶でも頼んで引き受けて、無茶ばかりしてたこともあった。俺はこいつの頼むことは全部聞いていたし、葵の言う事も全部聞いていた。俺は葵のすべてを否定したことなど、一度もなかった

 

「俺はお前の望みは全部やっているから、能力を使わなくても命令しなくても俺はお前の頼みを引き受けているからな」

 

「私兄さんに迷惑かけてたんだね?」

 

「迷惑?違うな、お前は俺に頼んだだけだ。決して迷惑かけたわけじゃない」

 

「そうなの?」

 

「ああ、お前は俺に迷惑かけたんじゃない。俺に頼んだだけだ」

 

「そうなの、でももう兄さんに頼むのはやめるね?もう無茶なことして欲しくないから」

 

「断る」

 

「どうして!!?」

 

「俺がしたいからしているだけだ。お前は黙って俺を頼ればいい、俺だってお前に頼っているんだから」

 

「私に頼っている?」

 

「ああ、左腕の無い俺じゃあ一人でもできないことはある。そんな時いつもお前が助けてくれるじゃないか?」

 

「それは・・・・だって」

 

「ともかくもう回りくどいことは言わせない。俺とお前はお互い助け合って生きているし、お前の能力がいつか人の役に立つ時が来ると俺は信じている。お前ももう能力のことで不安になるな!勇気を出して誇りもってあいつらのことを友達と思っていいんだ!」

 

「いいのかな?」

 

「いいに決まっている。お前は俺の大切な妹なんだから」

 

「ありがとう兄さん。私信じるよ」

 

「それでいい、それと明日から静流の家に行くぞ?」

 

「どうして?」

 

「夏休みの勉強を手伝って欲しいだってさ?菜々緒も卯月も来るだってさ?」

 

「わかった。兄さんは終わったの?」

 

「さっきな、それと葵?」

 

「ん?」

 

「さっきの能力のこと、明日話すぞ?みんなに?」

 

「え!?」

 

「友達に隠すようなマネはやめようぜ?それにあいつらがお前の能力で友達になったわけじゃないって教えてやるのさ?お前に?」

 

「でも・・・・」

 

「言いたくないのはわかる。だけどいつまでも隠しているとお前はあいつらのことを本当の友達だって思わなくなるだろ?」

 

「・・・うん、わかった」

 

こうして明日静流の家に行き、勉強会と葵の能力の全てを話す事にした

葵の話したくない気持ちもわかる

でも、これは友達だと信じてもらうためだ、

これは葵にとって話すべきことだ。

 

 

 

 

俺だって、こんなの見逃せない

妹が友達のことや能力のことで悩んでいるのに

兄の俺が何もできないことなんてできない

むしろ俺はそんな自分を許さない

 

菜々緒たちがちゃんとした友達だとわかってもらうためにも

これは大切なことなんだ

 

 

 

 

**********************

 

 

 

 

 

次の日、約束通り、静流の家に着く

卯月や菜々緒も先に静流の家に着いていた。

卯月は宿題は終わっているが、菜々緒は全然終わってないらしく、俺に助けを求めて来た。静流は終わってはいないが、現代文以外の教科をほとんど終わっている。静流は現代文が苦手らしく、卯月と葵に教えてもらっている

 

だが、俺は一苦労だ。まさか菜々緒が全然手をつけていないとは思いもしないからだ。夏休みはまだ終わらないが全然手をつけていないのはまずい、俺は急いで菜々緒に勉強を教えた。このままだと絶対に終わらないからだ

 

「ふう〜〜〜、こんなもんか」

 

「やっと終わった〜〜〜〜」

 

「お疲れ兄さん?菜々ちゃん?」

 

なんとか午前中を使って終わらせた。菜々緒は勉強はできるが、やる気が出なくて大変だった。やる気を出すためにいろんなことをしたが、菜々緒がここまで世話の焼ける人間だとは、俺は思っていなかった

 

今日のおかげでここにいる5人含め、夏休みの宿題が終わった。

 

「よし!!午後は出かけようよ!!もうお腹が空いた〜〜」

 

「そうだな・・・」

 

この後飯を食べて遊ぶところだが

 

「ちょっと待ってくれないか?」

 

「「「?」」」

 

「っ!・・・兄さん今?」

 

「ああ、早めのほうがいいだろ?」

 

俺はそう言いながらも、葵をこっちに連れて行き、3人に向かって喋ろうとする

 

「少しいいか?大事な事を話したいんだ?」

 

「なに?」

 

「なんですか?」

 

「まさか!?お前達付き合っているのか!?」

 

「え!?そうなんですか真さん!?」

 

「血は繋がってないけど!!妹と付き合うのか真!!」

 

「違げえよ!!!なんで俺と葵が付き合うんだよ!!」

 

静流のアホの発言に驚いたわ、ていうか葵が何気に嬉しそうな顔してたような、気のせいか

 

「葵の能力のことでだよ?」

 

「葵の能力?」

 

「インビジブルワークスだろ?いい能力だよな〜完全学習なんて?」

 

「実は違うんだ」

 

「え?」

 

「インビジブルワークスじゃないのか?」

 

「ああ、葵?」

 

「はい・・・」

 

葵は先ほど勉強会した机に命令する

 

「机さん?浮いて?」

 

机に命令すると、葵の追われたとおり、机が宙に浮く

 

「おい!?何をした!?」

 

「なんだよこれ!?真の魔法か!?」

 

「机が宙に浮いてます!?」

 

3人も葵の行動に驚いていた。この様子だとやっぱり3人は葵の本当の能力を知らないらしい

 

「今のは俺の魔法じゃない」

 

「じゃあなに?」

 

「葵の能力・・・・アブソリュートオーダーって言って絶対服従という能力だ」

 

「え?・・・インビジブルワークスじゃないのか?」

 

「ああ、違う。葵の本当の能力はアブソリュートオーダーって言って、葵の言った命令を服従させる能力だ。言うなれば葵の言う命令を絶対に服従させる能力だ」

 

「それが葵の能力なのか?」

 

「ああ、中学の頃菜々緒が言っていた小猫の話あったろ?」

 

「ああ、覚えているよ、でもあの後私、覚えてないんだけど葵の指を突然しゃぶっていたのが記憶にあるけど」

 

「その命令をお前は受けたのさ?菜々緒?」

 

「へ?」

 

「あの時、お前が小猫の舐める話をしていたら、葵が突然そのマネをして見ろって言った瞬間、お前は葵の命令に聞き、小猫のように葵の指をしゃぶったのさ?」

 

葵が初めて能力を開花したのは、中学の頃、突然菜々緒が小猫が指を舐めるのがかわいいという話をしていたら、葵がそのマネをして欲しいと言った

 

その言葉が、能力に開花し、菜々緒はその小猫のように葵の指を舐め出したのだ。

 

葵や俺や卯月や静流もこの変な出来事に驚いた

 

 

葵は何か変だと感づき、交番にいた警察にも命令してみた。

すると、大変なことにその命令を警察はまるで糸に操れるかのように葵の命令を聞き、逆立ちでワンと、本当に葵の命令どおりに動いた

 

「その後、オヤジ達にも調べた結果、幼少時にも発動させた可能性があるとも言っているよ。オヤジ達はこの事を秘密にした。あまりにも危険と言うのもあるが、それ以前に国民たちに葵を敵視される可能性があるからーー」

 

「能力を隠したんですね?インビジブルオーダーに変えて?」

 

「そうだ。葵本人もこの能力に怖がっていた。あまりにも危険な能力だ。この能力は人間だけでなく、栞みたいに無機物にも命令ができる」

 

「だから葵は机に向かって浮いてって言ったから、机が宙に浮いているのか・・・」

 

「ああ、この能力は以前よりもパワーアップしている。おそらくもっとパワーアップするだろう。この能力は?」

 

「それで、この能力を言いたかったのか真は?」

 

「いや、俺が言いたいのは・・・・この能力でお前ら3人が”能力で友達になったと”葵は疑っているんだ?」

 

「え?・・・葵が?」

 

「ああ・・・・こう見えて葵は昔から友達が作るのが下手くそでな?よく俺に頼んで友達を作れるようにしてたんだよ?」

 

「葵が!?」

 

「ああ、俺はそんな葵にお前らを紹介したんだ。覚えているか?小学校の頃?」

 

「覚えているよ。確か始め私たちに声かけたのが真で、その後、葵が”友達になってください”って言ったんだよな?」

 

「そう、その言葉が能力で友達になったのではないかと誤解しているんだ?」

 

あいつは友達はこの3人以外いなかった

人見知りではないけど、言葉がうまく家族以外の誰かと喋るのが苦手だった。

でも、この3人は高校生になっても友達でいてくれた

そんな3人に能力で友達になったのではないかと恐れたのだ

 

「ごめんね・・・・・・・言い出せなくて・・・でも怖くて」

 

友達にこの事を話せば、たぶん怒るかもしれない

今まで操り人形のように友達にされてたなんて、誰だって嫌だろ

 

葵はすごく悲しい顔している

また独りになると恐れたからだ

 

 

 

 

 

 

でも

 

3人は決して能力で友達になったわけじゃない

 

なんでそんなことが言えるかって?

 

それは

 

 

 

 

 

 

 

 

あの3人が葵の方に行こうとしているからだ

 

「葵さん?」

 

「へ?」

 

「私たちは葵さんの能力で友達になったわけじゃあありませんよ?」

 

「え?・・・」

 

「そうだよ葵!!私たちが葵の友達になったのは、能力じゃないって!!私たちはあんたの友達になりたかったからだって!!」

 

「菜々ちゃん・・・・」

 

「私たちはお前を友達だと思っているさ?それは能力とかじゃない。私たちが選んで友達になったんだ。私たちは決して能力でだとか王族だからでなく、私たちも友達になりたいからなったんだ」

 

「ほら?言ったろ?こいつらが能力で友達になったわけじゃないって?俺の事を血の繋がってもいない、ましてや魔法を使える只のバケモノを友達になってくれたんだぜ?こいつらはいい友達さ?」

 

「うん・・・・・・うん!!!」

 

葵は3人を抱きしめながら泣いた

3人がお前を友達にしたのは、ましてや能力でもなければ王族だからでは無い。

 

 

友達になりたかった

 

それだけだよ葵

 

能力で恐ることもある。でもその先に大切な友人がある

それを信じて前を進んで欲しいな葵

お前の優しさも全部みんなわかっているんだ

 

ただ、少し不安なだけ

 

わかるけど大丈夫

 

お前には今

 

 

 

 

 

友達がいるから

 

お前はもう大丈夫だよ

 

「さて?そろそろ飯に行こうか?」

 

「おう!!腹が減った〜〜、なあ葵?」

 

「うん!」

 

「じゃあ行きましょう!!葵さん!!」

 

「うん!!」

 

「よし!勉強頑張ったから少しいっぱい食べるか!葵もいっぱい食べろよ?」

 

「うん!!!」

 

「・・・・・」

 

俺は葵の笑顔が眩しかった

そうだ。それでいい

お前は笑ってくれ

 

笑ってくれると俺も安心できるから

お前は笑顔のままでいてくれ、そうでなければ俺は嬉しくない

 

あれ?

 

なんで自分のように喜ぶんだろ俺?

 

・・・・・・

 

・・・・・・

 

 

・・・・・

 

・・・

 

ああそうか

 

なるほどね

 

俺が

 

 

 

 

 

 

 

 

妹である葵の事が好きだからか

 

おそらくアブソリュートオーダーは愛されている人を命令することはできないんだな

命令しなくても、俺は愛する妹のためならなんだってしてきた

 

すべて愛する妹の為に

 

 

そうか・・・・・これじゃあ昨日葵が言った『私の事を好きって言って?』という命令

 

言わなくても言っていたのか・・・・心で

 

でも、俺・・・・・・血の繋がってない妹に好きって言うのは、なんか調子狂うし、

なんかこんな言葉葵には言いたくない

 

 

これじゃあ

 

 

 

マジで俺が血の繋がってない妹としてじゃなくて

 

葵を一人の女として好きって言っているようなもんじゃん

厳密には

 

 

・・・・・・・・

 

・・・・・

 

・・・

 

俺?こんなこと葵に言いたくないな

妹として見てるのに

 

「兄さん?どうしたの?」

 

「いや・・・・なんでもない」

 

「行こう?」

 

「ああ」

 

この想いは心に閉まっておこう

 

オヤジ達が知ったら大変だしな

 

そういいながら葵の能力を菜々緒達にばらし、菜々緒達が葵にとって本当の友達になれた気がする。

 

やっと葵は悩まずあの3人のことを友達と言えるようになった

 

これで葵の悩みはすべて消えたのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

葵の悩みは後もう一つあること、俺は知らなかった

 

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