自分が誰なのかは知らないまま生きていた櫻田・真
葵たちの兄妹ではないことぐらいは、小さい頃から知っていた
だから、せめて親が誰なのか知りたかった時が彼は多くあった
だが、彼はあの家族と一緒にいる内にそんなことはどうでもいいようになってしまった
それだけじゃない。彼は自分があの家族の兄妹ではないことを話すのが怖かった
もう家族の所には帰れないのだと、恐れた時もあった
勇気を出して、あの家族に自分が兄妹ではないと言った
あの家族は拒むかと思い気や、自分を本当の家族のように受け入れてくれた
あの家族は兄妹ではない自分を愛してくれたのだ
でも
そんな楽しかった日々もあの家族と一緒に暮らした生活も
すべて今日で終わるのではないかと
彼は眠れなかった
夜0:00分
「・・・・・・・・」
正直実感はなかった
自分が魔法を教えてくれた師、アイギスの息子の朝比奈・燈だなんて実感はしてなかった
確かにあの兄妹で無いなら、なぜ普通の人間に魔法という未知のものが使えるはずがない
薄々は気づいていたのかも・・・・・
アイギスとは、初めて会った時から。初対面とは思えなかった
あの白い髪もあの赤い目も、赤ん坊の頃にそのような人に抱かれた記憶が少し残っているのがあった
これも魔法のせいなのだろうか
そんなことはどうでもいいが
これからどうしたらいいか、彼はそれを一番に悩んだ
「あの人の事を・・・・なんて言えばいいんだよ?」
ベットに起き上がり、机の中から赤ん坊の頃から身につけていたペンダントを取り出した
これは、総一郎と五月に拾われた時から、ずっと首に身につけていた
これは、きっとアイギスか薫のどちらかが、自分にプレゼントしてくれたものに違いなかった
これを見せれば、アイギスは信じてくれるのだろうか
アイギスに自分の正体は言えるが、菜々緒たちになんて言えばいい
魔女の息子だった・・・・・・なんて言えると思う?
まず魔女が実在していることを信じてくれるかだ、自分の正体を言うだけで一苦労だった
「・・・・・苦労するよな・・」
こういう時こそ、自分の持っている魔法を使うべきだと言うのに
あいにくそんな便利な魔法は無い
このまま隠すのも嫌だと、菜々緒たちを『マジックブックス』に呼ぶ以外
方法はなかった
「・・・・・・」
「兄さん?大丈夫?」
「・・・・・・大丈夫じゃない・・・・緊張してきた」
「どうかしたのか?真?」
「具合でも悪いのですか?」
「病院行くか?」
「病院に行って治るようなものじゃない」
結局3人をアイギス師匠のいる『マジックブックス』に呼ぶ事にした
まだ3人はこれからなにを話すのかも知らない、アイギスも3人が連れて来るというのは連絡したが、なにを話に来るのかは言わないまま
3人を真は案内した
「ここがそうなんだ」
「へえ〜、ここが真のバイト先か・・・」
「商店街の本屋だったのか・・・」
「真さん。本好きですもんね?」
「ああ・・・・・」
等々アイギスのいる店まで来てしまった
まだ心の準備もしてないのに、気づいたら、いつの間にかもう着いていた
「真?来ていたのか?葵ちゃんたちも?その子達は?」
「はじめまして菜々緒と言います」
「卯月です」
「静流です」
「3人は兄さんの正体を知っている私の友達です」
「そうか・・・・・・真の正体うぃ知っているとは・・・初めてね?私はアイギス。ここの店長だ」
アイギスも友人を連れて来た事に驚いていた
せめて、この3人を連れてくることぐらいは言っておくべきだったと
真は後悔した
アイギスや菜々緒たちは、大事な話があるということしか連絡してなかったのだ
アイギスは急いでお茶を用意し、みんなを休憩室に案内した
「なかなか雰囲気のあるお店ですね?」
「まるで図書館のようです」
「真と葵はここでバイトしているのか・・・・」
3人は二人がここでバイトしているのは知っているらしく
アイギスのことも、正体までは言ってないが、ここの店長として話してある
真はアイギスの正体も3人に明かすことになってしまうが
この3人に嘘をつきたくないがために、自分の正体を話す前に、アイギスの正体を話さなくてはならなかった
「それで?大事な話ってなんだ?真?」
「あれ?アイギスさんも聞いてないのですか?」
「ああ、なにを話すかは知らないんだ?」
アイギスも菜々緒達もなぜ呼ばれたのか、知らないのだ
聞いたのは『大事な話があるから、集まってほしい』と
真に、ここに集められた
「アイギスさんも?真のこと知っています?」
「ああ、真が櫻田家の兄妹ではないことだろ?聞いているさ?」
「驚かないのですね?真が王家ではないことに?」
「まあね?」
それはそうだ。この人は『魔女』で驚かない
魔法を教えてもらい。今ここまで魔法を扱えるだけの存在になれたのだ
だが、その魔法の素質もすべて
あなたから受けづいていることもアイギスは気づかずにだが・・・
「それで話ってなに?」
「・・・・・・」
もうそろそろ本題に入ろうとしていた
もうさすがに恐れずにすべてを話そうと
真は覚悟を決めて、話すことにした
「実は・・・俺が誰なのか・・・わかったんだ」
「「「「!?」」」」
その言葉を聞くと
3人は紅茶を飲むのをやめ、アイギスも目を見開いて驚いていた
アイギスが驚く姿を見るのは初めてだった
それだけ取り乱すほど、驚かずにはいられなかったのだ
魔女である彼女でもまったく予想のできないことがあるということだ
「わかったのか!?自分が誰なのか!?」
「ああ、わかったのは昨日だがな・・・・・・・」
「それで?真は?一体誰なの?」
「その前に?言っておかなきゃいけないことがある」
「なに?」
自分の正体を言う前に
母親であるアイギスの正体を言わなければ、話は進まなかった
アイギスには悪いが彼は言ってしまう
「今目の前にいるアイギスさんは・・・・・・・俺と同じ魔法を使う『魔女』なんだ?」
「「「え!?」」」
「真!?なにを!?」
アイギスも自分の正体を突然言われてびっくりした
「この人は俺に魔法の扱いを教えてくれた師匠なんだ?」
「本当なの!?葵?」
「兄さんの言っていることは本当よ?櫻田家兄妹もみんな知っているのよ?」
葵も真実を話した
一般人に正体を言われたアイギスは呆れてイスに座りだした
できれば隠してほしいとあれほど言われたが・・・・仕方なかった
「一体真はいきなり私の正体を言って、なにを言いたいのかはわからないが、真の言う通り。私は『魔女』だ?」
「本当なんですか?」
「じゃあ真さんみたいに魔法を使えるのですか?」
「まあね?こうかしら?」
アイギスは手から炎を出した
「嘘・・・・・」
「真さんと同じ・・・」
「手から炎が出た・・・・・幻・・・じゃないよな?」
「君たちが見たのは幻ではない。私がなぜ?真に魔法を教えたかのかは・・・・・」
アイギスは手から炎を消して
今までの事を話した。自分の息子を見つけてもらうために。息子同様の魔力の素質を持っていた真に。命を助ける代わりに真に息子を探させる事を話した
更にリリスという魔女の事も言い。3人に真にやらせたすべてと事情を話した
「そうだったんですか・・・・とても信じられませんけど・・・・息子さん見つかるといいですね?」
「私たちはそのような人は知りません。よろしかったら?私たちも探しますよ?」
「この町にいるんですよね?だったら私たちも手伝いますよ?」
「ありがとう。助かるよ?真と葵ちゃん?いい友達を持ったな?」
「え、ええ」
「・・・・・・・」
今だ3人はアイギスの言った事情と過去が信じがたいが
菜々緒達も朝比奈・燈を探してくれると協力してくれた
魔女が実在したことも、リリスと言う他の魔女も存在したこともすべて信じられない
でも、今アイギスの使った魔法を3人に見せた。これを見て、信じられないが信じる以外なかった
燈を探してくれるのは嬉しいが
だが
気づくはずも無いだろう
もうここにいることに
「その必要はないぞ?3人とも?」
「「「え?」」」
「その必要はないってどういうことだ真?まさか!?見つけたのか!?」
「ああ、見つけたよ?燈を?」
「「「嘘!?」」」
「どこだ!?どこにいる!?燈はどこにいる!?」
アイギスは燈を見つけたと聞き落ち着いてはいられず、椅子から立ち上がり、真の肩をつかむ
だが、燈を連れて来ているようには見えなかった
真は首からある物を出した
「これ?あんたなら分かるだろ?」
「な!?なぜ燈のペンダント!?なぜこれを君が!!?」
「あんたは気づかなかったのか?」
「なにをだ?」
「なんで俺が魔法なんて物が使えるかだ?」
「それは・・・」
よく考えても欲しかった
王家でもない一般人彼が、能力でもない魔法なんてものが扱えるはずが無い
なのにアイギスは、今だ正体も中身もわからない真を弟子にした
アイギスは感は鋭いのに。肝心なことに気づいていなかった
いや
もしかしたら、燈を見つけることが精一杯で、気づいていても細かいところは気にしなかったかもしれない
でも、よくよく考えてほしい
子供の頃から魔法なんて扱えるはずがない
親がいなかった真に、魔法を教えてもらったわけでもない彼が
子供の頃から魔法が使えることに、不自然だと思わなかったのだろうか
「俺は子供の頃から・・・・・普通じゃないとは思っていた。英才教育でも受けていないのに小さい頃から英語やドイツ語がわかったこと。更に身体能力もおかしかった。ただ人を掴んで壁に飛ばせば、そいつは壁にめり込むほどに、強力な腕力があった。この体すべてが・・・・・・生まれた頃からおかしかった」
「なにを言っているんだ?」
「わかりやすく言うよ?そのペンダントは俺のだ?」
「なに!?」
「それは俺が赤ん坊の頃からずっと首にかけていたものだ」
「だが!?これは私が燈の1歳の誕生日の時に魔法で作ったお守りだぞ!!」
「最初に言ったろ?俺がここにみんなを集めたのは大事な話をするって?そしてその大事な話は・・・『自分が誰なのかわかった』って?」
「まさか・・・・・・そうなのか?」
「ああ、そうだよ?師匠・・・いや・・・・・・・
母さん。俺が朝比奈・燈だ」
真はついに母親である。アイギスに真実を話した
信じられないが、真のほとんどは薫の外見と体力やアイギスの魔力や髪色も一致しているのだ
彼が燈で間違いなかった
それを言われたアイギスは
「あ・・ああ・・・ああ」
アイギスは涙を流しながら、真に近づく
「ああ・・・・・17年間探していた・・・・・まさか王家の櫻田家に拾われていたなんて・・・・ずっと会いたかった・・・燈」
「母さん」
アイギスは真の頬を触り、涙を流しながら真を抱く
「ってことは!!真はアイギスさんの子ってこと!?」
「そうなのよ?」
「葵は知っていたの!?」
「私と兄さんも、昨日初めて知ったのよ?」
「ところで?どうしてそんなことがわかったんだ?燈?」
「実は・・・・・」
燈はバイトの帰りにリリスに襲われたことを話し
リリスに自分が燈だと証言されたことを話した
無論、一般人である菜々緒達にもリリスのことを話した
3人にもこれからを警戒してもらいたいがために聞いてもらいたかったのだ
「つまり・・・そのリリスって言う魔女が・・・お前を狙っているのね?」
「ああ、昨日俺が燈だと証言された時はびっくりした。母さんと薫にどこかしら似ているって総一郎や五月にも言われるし、なんだか・・・・・そんな感じはした」
「だとしたら・・・・・真・・・あ・いや・・・」
「静流?真でいい。まだ町の人には言ってないから、燈って呼ぶと俺が王権でない事がバレるから真でいい」
「じゃあ真?あんたはこれからもその・・・リリスって奴に追われるんのか?」
「ああ、なあ母さん?」
「なに?燈?」
「リリスと薫ってなにか関係とかしてないのか?」
「え?いや・・・・・そんなことは聞いてないぞ?」
「リリスが昨日言ったんだ。あいつは俺の体が欲しいじゃなくて・・・薫の約束を果たすために俺を捕まえようとしているらしい?」
「「「え!?」」」
「なに!?そんな話薫から聞いたことも無い!!薫はリリスのことなど私に話したことはないぞ!!」
「けど言っていたんだ。あいつ『これで薫との約束が果たせる』って?」
「一体あいつはなにがしたいんだ?なぜ燈を捕まえる?約束とはなんだ?」
「とにかくですアイギスさん。これからもリリスが襲って来るのは確かです」
「人質でもなんでもして、燈を捕まえるかもしれないな・・・・・・」
リリスはどんな手段を使ってでも燈を捕まえるに違いない
それだけじゃない。もう葵に目をつけている。葵がリリスの邪魔をするのであれば、リリスだって容赦なしに襲うだろう。奴がなにがしたいのかは明確しないが
もう見つかった以上はこれからの生活は大変になるだろう
更に
「それと燈?友達想いなのはわかるけど、一般人まで巻き込むことないじゃない?」
「ごめん、でも大切な友人なんだ!俺が葵の兄妹じゃないって言っても、あいつらは俺の友達で居てくれたんだ?」
「なるほどね?それにしてもあなたってそこは確かに薫と似ているけど?あなたまた3人にとんでもないことしてくれたわね?」
「とんでもないこと?」
「私たち?なにかされました?」
「実はね燈?あなたが葵ちゃんの能力を魔法で強化したのは聞いたでしょ?」
「ああ、それは昨日に・・」
「昨日あなたが帰ったあと調べ直したけど・・本当に特別な魔法を持っているのよ燈?」
「俺が?」
「あなたは・・・・・魔法の素質の無い一般人にも魔法を使えるように。相手を魔法使いにできる魔法を持っているのよ?」
「なに!?」
わかりやすくすると
真は葵の能力を魔法で強化するだけでなく
魔法の素質の無い一般人に、魔法使いになれる魔法を燈は持っているということだ
「じゃあ葵は!!?」
「葵ちゃんは半分は能力だけど?今日菜々緒ちゃんたちに初めて会ったけど・・・・・彼女達の体にあなたの魔力が混じっているわ?つまり彼女達も私のように魔女になれるのよ?」
「え!?私たちが!?」
「じゃあ私たちも真みたいな魔法が使えるのか!?」
「でも?魔力を持っているような感覚はありませんけど?」
「それはまだうまく魔法を使ってない証拠よ?というよりまだうまく魔法を使えてないだけね?」
「マジかよ・・・・俺今度は卯月たちまで魔法を与えてしまったのか・・・」
「与えてしまったというより、分けていたって言えばいいわね?」
なんということだろう
一般人である菜々緒や卯月や静流を魔女にしてしまった
おかけで彼女たちは無意識に魔法を発動する可能性が高い
彼女たちの親になんて言えばいいのだろうか、燈は悩んだ
が
「3人とも?もしよかったらなんだが・・・・・私の弟子にならないか?」
「ちょ!?母さん!?」
「本気ですか!?アイギスさん!?」
「本当に私たちも使えるんですか?」
「体に魔力を感じる。魔法は使えるさ。ただ詠唱とかも私から学べば使える」
「おい!?母さん!?3人に魔法を教える気か!?」
「でも、これはいいかもしれないんだぞ?」
「なんで?」
「リリスはこれからも襲ってくれるに違いない。私と葵ちゃんだけでは君を守りきれない。もう私は息子である君を失いたくない。私のところにこうやって帰って来てくれたんだ。君の友人には悪いと思っている。だが守りが増えるのなら、私はぜひそうしたい。いきなり困るかもしれないが、嫌なら断ってもいい」
「当たり前だって母さん!!これは命もかかってんだぞ!?一般人である菜々緒達まで巻き込むわけには・・・」
「待って!!真!!」
「え?」
菜々緒が突然経ち上がり。真の言葉を止める
菜々緒はアイギスの方を向き
「私も守りたいです!!私を弟子にしてください!!」
「正気か!?菜々緒!?」
「わ、わたしもお願いします!!」
「卯月!?」
「悪いな真?私も魔法を覚える事にするよ?」
「静流まで!?おい!!本気か!?わかっているのか!?これは命も狙われるんだぞ!!?もしかしたら死ぬのかもしれないんだぞ!!?」
菜々緒達は魔法を覚えて、真を守る事を選んだのだ
ただの友人なのに、命までかけようとしたのだ
真も自分如きのために命までかけてもらいたくないと止めるが
「いいんだ。私たちはせったく力を持っているんだ。これを私たちはお前に使いたい」
「覚えてますか?真さんが小さい頃から私たちを助けてくれた事?あなたは櫻田家の兄妹のみんなも小さい頃から助けてきました」
「今度は私たちの番だ。今度は私たちがお前を守る番だ」
「菜々緒・・・卯月・・・静流」
3人も小さい頃からいろいろ助けてもらっていたのだ
菜々緒達は幼稚園児の頃から今の高校生まで、真に多く助けられた
助けてもらった内容は話すとかなり多いほど、たくさんあった
守ってくれるのは嬉しいが
真自身は命かけてまで守られたくなかったが
「母さん?本当に頼むよ!!菜々緒達に自分の命も守れるくらいの魔法も教えてくれよ!!」
「当たり前だ。弟子にするのだ。師匠である私がそんな基本を教えないはずないだろ?」
「絶対だぞ!!あの3人は俺の大切な友人だからな!」
「わかっているわよ?」
真も3人の意思を無駄にしないために、母の弟子になることを許した
「それにしても私たちも魔法を覚えることができるのか・・・・」
「楽しみですね?」
「ああ、手から炎とか、一度空も飛んでみたかったんだ・・・」
3人は魔法を持つ事を楽しみにしていた。
その前に
「でも、このことはみんなには言わないでくれ?俺のことは真って呼ぶ事?決して俺の事を燈って呼ばないように?」
「「「うん」」」
「母さんもな?今王家は選挙で忙しい中だ。俺もその選挙に参加しているんだ。選挙発表の時に俺が兄妹じゃないって明かすけど、それまでは俺の事は絶対に真って呼んでくれよ?」
「わかった。だが、ここでなら呼んでもいいのだろう?」
「ああ、実家ならな?」
「ところで真はここに引っ越すの?」
「いや俺はあの家にいる。オヤジたちにはまだ話せない。考えたんだが、あの家族までリリスの戦いに巻き込むわけにはいかない。葵は巻き込んでしまったがな、リリスがあの家族に手は出さないように、これからもあの家に居て、真として演技をするしかない」
「お父さんたちが聞けばびっくりするものね?」
それに彼は選挙もあるし、まだ住民には自分の正体も明かしてないのだ
もし言えば、国中がパニックになるだろう
「母さん頼むぞ!!オヤジのところに会いに行くなよ?巻き込みたくはないから!!」
「それはわかっているが、あの子達は来ると思うぞ?」
「光達か!!??」
真はあの兄妹全員にアイギスが魔女だと明かしていたことをすっかり忘れていた
おかけで岬の下の兄妹たち全員がたまにアイギスの家に遊びに来ていたのだ
「それと兄さん?お父さんが今度兄さんのバイト先の店長さんに会ってみたいって昨日言われたけど?」
「オヤジもかよ!!」
最悪なタイミングだった
リリスに狙われているこの期間に、アイギスや燈のことを話せば、必ず巻き込まれる
「母さん!!誤摩化して!!こういう時こそ魔法の出番だよ!!」
「でも、君を拾ってくれた人に感謝したいのだが?」
「そんなのリリスを止めて、選挙が終わった後でいいじゃん!!!とにかく頼むよ!!もし来たら誤摩化して!わかった?」
「わかったわよ。君って過保護ね?そういうとこは本当に私の夫である薫そっくり」
「はあ・・・はあ・・はあまだ熱い夏は続きそうだ」
「だが、今日くらいはここに泊まってくれないか?せっかく燈が帰ってきたんだ。今日ぐらい母である私と一緒に居てくれ?」
「それは・・構わないさ?俺の実家でもあるんだ。今までのことを母さんと話たい」
「ずっとこの時を待っていたんだ。息子と一緒にいるこの家で過ごすことを」
「母さん」
「お帰り燈」
「ただいま母さん」
二人は抱き合った。アイギスの目的は果たせたのだ
今日ぐらいは一緒に居てもいいはず
17年もずっと探していて、やっと見つけて一緒に入れるのだ
行方不明の息子と一緒に過ごせるのだ
これほど嬉しい事はなかった
「よかったら、葵ちゃんたちも泊まらないか?君たちも燈の学校生活のこと聞きたい」
「いいんですか?」
「ああ、葵ちゃんも家で燈がなにをしているか聞きたい」
「おいおい母さん?あんま人のプライベート聞かないでくれる?」
「今日は燈が帰って来たから、ごちそうにしましょう」
今日は全員でアイギスの家出お泊り
夏休みなのだからそれぐらい構わないし
それに今日は燈が家に帰って来たのだ
今日ぐらい休んでも問題ないだろう
明日から本当に大変になるがな
「それに息子のことを好きになってくれる女の子たちとも話がしたいしな?」
「?」