城下町のダンデライオン〜長男は魔法使い〜   作:ソール

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遅れて申し訳ないです。仕事やまあいろいろ事情ありますが、なんとか頑張ります


第十九話 

蒸し暑い夏もとうとう終わりに近づいた頃

国王警備隊第一空挺師団、第二、第三含め、全部隊の国王警備空挺師団が全滅した

 

 

 

その原因は、

 

新しい国王警備第零空挺師団『キングウィザード』の訓練によりなす術も無く、たったの子供五人に訓練で全滅した

 

「これで最後の部隊か。静流?グリフォンモードを解け。やりすぎだ」

 

体はライオンのような体。背中には大きな翼。顔は鳥の顔。まさしく神話に伝わるグリフォン。静流はそのグリフォンに変身していた。真の指示により人間の姿に戻る。

 

静流の魔法はもっと強くなった。まさか神話に実在する幻獣にまで変身できるとは、アイギスの訓練のおかげである。

 

人間に戻る時、裸になることはない。服もちゃんと変身のうちに入るため、静流は自分の服装も自在に魔法で変えることができるため、わざわざ服を着る必要もない

 

「やりすぎたみたいだね、グリフォンモードを始めて使うけど、やっぱり加減がなってないから危ないね?菜々緒と卯月は?」

 

「卯月?第五第八部隊の交戦はどうだ?」

 

『さっき終わりました。全員怪我せずになんとか倒しました』

 

真がその場にいない卯月に声をかけると、真と静流の頭の中から卯月の声が聞こえる。

 

これは卯月の魔法でテレパシー。属性を操るだけでなく、超能力に近い魔法も卯月は手に入れた。テレパシー魔法に関しては連絡として必要なため、葵や静流や菜々緒も覚えている

 

卯月も卯月で強くなっている。以前の普通の生徒会長を務めていた卯月が、こうも火や水や風や土を操る魔法使いになるなど想像もつかないだろう。一人で二つの警備隊を片付けるなどありえない

 

「菜々緒?どうだ?」

 

『こっちも完了。大丈夫私の武器は全て峰打ちで済んでいるよ?』

 

武器の創生。格闘術や武器を扱うの武術を魔法で獲得。銃の扱いは警備隊よりもうまく。アサルトライフルやバズーカをアクロバットをしながら打つなど、まるでSF映画やファンタジー映画でやるようなアクションを披露するなど、人間を超えた超人的な力や耐久力を持っている。

 

菜々緒にやられた警備隊はまだ女子校生相手に日々訓練している自分たちよりも銃の扱いの上手さに悔しがっていた

 

「葵・・・・・は片付いたな?」

 

『うん。なんとか全てね。銃の弾をも操れるなんて私は・・・やっぱりいろんな物や人を操れるのね?』

 

 

葵は魔法ではないが、真の魔法で強化された能力により、全て分子や人を操る能力。櫻田兄妹の中で一番強い能力で間違いない。

 

警備隊の操る武器全てを葵の言葉で操り位猛打人にする。もしかしたらアイギスの魔法をも超える能力だろうと真は思っている

 

『兄さんは?』

 

「左腕無くても。戦えるに決まっているだろ?」

 

真は生まれつきの格闘能力と魔法のゴンビネーションで警備隊を片付けた。左腕が無くとも父である薫の人外を超えた怪力な腕力とアイギスの血を引き魔法を操る力。この二つの力で真は戦っている

 

というようにたったの10分の訓練で全部隊の空挺師団がキングウィザードの手により全滅した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これは予想以上だな」

 

「はい、私も驚いています。燈たちは私が教えた魔法をこうもやすやすと」

 

「すごいわ。まるで夢でも見ているみたい」

 

 

その訓練の映像を見た総一郎、アイギス、五月が驚いていた。総一郎と五月は真の魔法しか未だ見ていないのだから当然だ。だから他の四人が魔法を扱う姿を見て驚くのも無理もない。

 

だが魔法を知っているアイギスがなぜか驚いている。

アイギスが驚いているのは彼らの魔法力とその魔法の強さ。

 

アイギス以外にも魔女は多く居る。アイギスが居た魔法の国においても、静流のようなグリフォンモード、卯月の属性の数々の操作、菜々緒の大量及び多数の種類の武器の創生。アイギスの生まれ故郷の国に居た魔女たちよりも、遥かに強い魔法を持っている

 

ましてや静流のグリフォンモードにおいては絶対にそこらの魔女でも不可能な魔法。静流のグリフォンモード魔法は明らかに新しく生まれた新種の魔法。

 

神話の獣に変身できるなら、もっと修行をすることで、もしかしたらドラゴンにまでなれるかもしれない

 

ここまで桁外れの魔法は他にない。あの三人は本当に予想以上の魔法使いになってしまった

 

だが

 

もっと驚くのは燈の方

 

 

何も満たないただの一般人の三人に魔法を扱えるように魔力を与えてしまい。あろうことか新種の魔法を作らせてしまうなど、一番に驚くべきことは燈で間違いないとアイギスは思っている

 

心一つで何でもなせる魔法なのか、心が関わることで魔法も変わると見える。

 

もはや彼をただの人間として扱うことさえ困難になる程。自分の息子の凄さに驚かされた。

 

そういうところはなんだかんだで夫の薫とよく似ているとは思っている

 

 

「これなら、リリスに負ける心配もないだろ?」

 

「お、燈」

 

総一郎たちの居るモニタールームに燈がやってきた

 

「静流も菜々緒も、喧嘩とかそういうのが嫌だったあの卯月でさえ、リリスと戦う覚悟を持っている。子供が心配なのはわかるが、信じてくれてもいいはずだろ?」

 

「・・・・・そうだな。確かに戦う覚悟は感じられる。力になろうと言った私が、少し情けない気もするよ」

 

「総一親父。支えてくれるだけで俺は嬉しいんだ。それだけでも俺たちは力になってもらっているから心配ないよ?」

 

「そうか、そう言ってくれると助かる」

 

「そうか?だったら少しは恐怖の感情を完全に捨てるようにしろよ?一番人の感情を読み取れるあんた自身が恐怖に抱かれたらたまらないぞ?」

 

「感情を読み取れるということは、やはり陛下も能力持ちなのかい?燈?」

 

「ああ、総一親父の能力は名前はないが、他人の感情のオーラを読み取り、その感情が正確にわかる能力だ」

 

「ええ、私も櫻田家として能力を持っています」

 

「確かに燈の言う通り恐怖の感情を感じる。私たちもそういう察知魔法系を私たちもあります。ここは燈の言うことを任せてもいいのでは?」

 

「アイギスさん・・・」

 

「子供ってそういうものです。子供たちを信じましょう。それが私たち親の役目でもあります」

 

「総ちゃん。ここは信じましょう。あなたが薫を信じたように」

 

「・・・・・・・そうですね。頼むぞ真?」

 

「ああ、任せてくれ」

 

訓練をしたことで、これからのリリス対策に静流、菜々緒、卯月、葵、そして真改め燈と言ったメンバー

 

『キングウィザーズ』の活動の許可を貰えた

 

 

「ぬ!?」

 

「は!?この感じ!?」

 

「なんだ!?」

 

「どうしたの?三人とも?」

 

総一と燈とアイギスが力強い感情を察知した。それもかなり強く、そこらに入る人よりもオーラが強すぎる

 

「これは・・・・真!!」

 

「ああ!!葵!!」

 

「どうしたの!?まさかそのリリスっていう魔女が出てきたの!?」

 

「違うわアイギス!葵ちゃんからとんでもない不安定なオーラを感じるわ!」

 

「葵が!?」

 

「ええ!何か不安定なオーラが物凄く遠くから感じるわ!一体どうしたのかしら!?」

 

燈は慌てて、モニタールームを出て葵のところへ向かう

アイギスと総一は葵の放つオーラを遠くから感じてしまう。不安定なオーラが遠くからでも感じる。その感情は恐怖、不安の二つ。その二つのオーラが非常に強く感じる。何かあったのだろうか

 

 

「不安定?あ!まさか・・・・」

 

「五月?何か知っているの?」

 

「ええ、総ちゃん?まさか?」

 

「はい、今年もやってきたか、道理で私も周囲の感情がやけに感じるなと思っていたら、今年もやってきたか・・」

 

「やってきた?何がなの?」

 

「説明は着いてからで!」

 

アイギスと総一と五月は葵の元へ急いで走る。葵に一体何があったのだろうか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アイギスと総一と五月が葵の元へ着くと、葵の周囲にある物が全て浮き上がる。そんな光景に静流たちも驚き。何より他の警備隊も驚いている。物にはかすかに葵の光が混じっている。葵の能力で浮かびあげているのは事実。原因は葵ただ一人

 

「葵!大丈夫か?」

 

「ごめん兄さん。能力が・・」

 

「わかっている。落ち着いて能力に集中しろ?大丈夫だからな?」

 

「う、うん」

 

真はただずっと葵の両手を右手で握る。するとだんだんと能力の光が消え、浮いていた周囲にあった物が一斉に地面に落ちる

 

「どうなっているの真?どうして葵の能力が勝手に発動するの?」

 

「葵たち王家の兄妹の能力にはな。1年に一度だけ勝手に能力が発動する期間があるんだ」

 

「勝手に能力が発動する期間?」

 

「これを俺たちは通称『ブレイクアウト期間』って呼んでいる。櫻田家兄妹全員の能力が勝手に発動する期間。思うままになってはくれず。制御は不可能という葵たちにとって最悪な期間だ」

 

「葵さんは大丈夫なんですか!?」

 

「葵は今日一日は命令するような言葉をしなければ大丈夫だ。もちろん頼み事も禁止。しかも魔法で強化されたからなるべく喋らない方がいい」

 

少しでも命令するような言葉を出すだけで、周囲にある無機物にまで反応する可能性があるため、なるべく葵の言葉はテレパシーで真が聞くようにする

 

「真?葵の様子は?」

 

「しばらく俺が手を繋いで魔法で抑える。心配なのは葵だけじゃないが」

 

真はなんとか葵の能力を魔法で抑えるが、まだ心配なのがもう一つある

 

「修たちが心配だ」

 

そう、決して葵だけが暴走しているわけじゃない。もちろんその下の兄妹たちも同様である。今この場の城にはいない。みんな全員、暴走に備えて自宅にこもっているだろうと真はアイギスに頼んで自宅まで魔法でワープさせてもらうよう頼む

 

「おふくろ!自宅まで魔法で飛ばしてくれ!修たちが心配だ!」

 

「わかったわ!」

 

アイギスは杖で魔方陣を展開し、そこから自宅の家が見える。その魔方陣に真と葵は入り、

 

急いで中に入る

 

「修!みんな大丈夫か?」

 

「おう兄貴!おかえ・・・・・・アイギスさんもこんにち・・・・・母さんもおかえ・・・」

 

「やっぱりか」

 

中を見れば、兄妹全員能力が暴走していた

修は行き先ランダムのワープを何度も繰り返す暴走

 

「あ、兄さんおかえり!」

 

茜の暴走はずっと空中に飛び続けること、その日一日はずっと地面に足をつくことはない

 

「石ころ・・・石ころ」

 

奏の暴走は無機物の強制生成。今石ころを生成しているが、その理由は石ころは無料だからだ。石ころや無料ではないものを生成すると、高い値段を幾つか生成してしまい破綻してしまうからである

 

「明日の天気は・・晴れが70%・・・その次の日は」

 

遥の暴走は強制予知。天気やいろんな確率を正確を強制予知される。そのせいで頭が頭痛のような痛みが次の日になるというリスクを負う

 

「いつまで私大人体型でいればいいのかな?」

 

光の暴走は体型の成長。年齢的には20歳まで成長される

 

「あんたたち!いい加減おとなしくしなさい!」

 

岬は分身の強制召喚。いつも分身を出しているから問題は一切ないが、少し家が狭く感じるだろう

 

「破壊しちゃダメだ!破壊しちゃダメだ!」

 

輝の能力は腕力が急激に怪力に変わる暴走。少し力の弱めれば問題ないが、少しでも力を入れれば粉々に砕ける

 

「椅子さん急に座られると大変だよね?机さんいつも熱いの置いてごめんね?」

 

栞は無機物の声を一斉に聞く暴走。2メートルくらいの範囲にある無機物の声を一斉に聞こえる。まるでいろんな人から話しかけられるようなものだ

 

「みんな相当暴走しているな」

 

「これがブレイクアウト期間ね?毎年一回はあるの?」

 

「ああ、そんでいつも俺がフォローしている」

 

この期間の真は兄妹全員のフォローに回る。今まで能力の持たない真のできる全てでみんなにフォローをしていた

 

「これは大変ね。手伝おうかしら?」

 

「みんな能力暴走は俺の魔法でなんとかするから・・母さ・・・・・いや、師匠は五月母さんの夕飯の支度手伝ってもらっていいか?」

 

「そうね、これじゃあみんな手伝えそうにないみたいね。それに真一人でならみんなの暴走をなるべく抑えることもできそうだしね?」

 

「お願い出来るかしらアイギス?」

 

「そうね、あの子たちは真に任せましょう」

 

夕飯は暴走のせいで櫻田兄妹は手伝えないため、急遽アイギスが手伝うことになった。ダブル母さんの手料理ということは相当母の愛が強い夕飯になるだろう。

 

真の方は、今までは魔法はまだ持っていないから、みんなの暴走のフォローに回るのが大変だった。幸い今はもう魔法の使い方を母アイギスの教えによりよりマスターし、意外と便利にみんなの能力を抑える封印魔法を与えた

 

ただ

 

葵の能力だけは不可能だった

 

心一つで発動する『アブソリュートオーダー・テレキネシス』を真の封印魔法でも不可能。葵は仕方なく真が右手で手をつなげれば葵の感情にも落ち着きを見せるようで、今日1日は葵と真は手を繋いだ生活をすることになる。

 

 

 

だから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・」

 

「・・・・・」

 

当然お風呂も真と葵も一緒である。ちなみに真の方は恥ずかしいとも思っておらず、普通に体を魔法で洗う。葵の顔はもうトマトのように真っ赤である。小さい頃は何度も兄とこうやって一緒に入るが、まさか18歳になってまで一緒に入るとは思わなかった。仕方がなかった。葵と真が手を離せば、葵のテレキネシスが暴走する。真と手を繋ぐことで暴走を抑えることができる理由は、真が大体わかってはいるが、葵のために言わないで置いている

 

もちろん一緒に真と葵がお風呂に入っていることについての他の兄妹たちは、修と栞は普通と思い。茜と岬と遥と奏と輝は恥ずかしそうな顔をしていた

 

「葵?俺は向こうを向いているから次はお前が体を洗え?」

 

「あ、うん」

 

まだ顔の真っ赤のまま葵は体を洗う。手を繋いだまま片方の体で葵は自分の体を洗う。その姿を見ないまま目を閉じる真。18歳の真でも思春期すらも無く。葵の裸をチラと見ても何も思わない。

 

いや

 

葵の裸を見ても恥ずかしいとは思わない

血の繋がっていなくても、妹の裸に欲情することなど無く、兄妹同士で入ることなど当たり前だと真は思っている。限度はさすがに考えている上でだが

 

「葵?」

 

「な、何?兄さん?」

 

「よく見たら、お前髪長いな?」

 

「え!?う、うん」

 

見たの?って驚く葵。まさか見ていたとは思わなかった。兄に裸を見られたことに恥ずかしい葵だが、同時に髪が長いことを聞かれた葵は、真は葵の短い髪の方が好きなのだろうか。こんなところで聞くようなことではないはずだが、葵はなぜそんなことを聞いてきたのか聞いて見る

 

「どうしてそんなことを聞くの?」

 

「今ままでは髪が短ったのに、高校に入ってから髪を伸ばすようになったから気になったんだ」

 

「あ、それはね・・・」

 

髪の長い女性が最近男性が好みという恋愛ニュースを見た葵が、兄である真を少しは自分のことを見てくれるのではないかと、その恋愛ニュースを信じてしまいあえて髪を伸ばしている。

 

真とは血が繋がっていないとわかった葵が、兄と結婚したい気持ちは少しだけある。だが恥ずかしいのかあまりそういうプロポーズらしいことはできない

 

世間にも民にもまだ真が兄妹だってことになっている

 

それに今まで一緒に生きてきた兄と思っていた相手を夫にしたいというのは、なかなかにこの家族の間では難しいことだった。親ではなく、その下の兄妹たちになんて言えばいいかもわからない。気づいている人もいれば、まだわからない人もいる

 

この葵の恋愛事情において複雑なところが多くある

 

だから何も言えない。

 

でも

 

真本人はどう思っているのだろうか、少しでも聞きたいが、恥ずかしくて聞けなかった

 

「そろそろ出るぞ?」

 

「あ、うん」

 

結局聞きそびれてしまった。いつかこれを言う時が来るだろうか、どっちにしてもこのことだけは選挙が終わった後の話になるだろうと思う葵だった

 

そしてこの後葵と真が一緒に入ったことを下の兄妹たちが聞いてきたが、真は『仕方ないだろと』それ以外何も言わなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日、ブレイクアウト期間はあっという間に終わった。他の兄妹は選挙活動に没頭していた。そんな中、櫻田兄妹ではない真が王にはなれない上に、なる気もない選挙を総一郎の頼みで選挙から辞退した真は

 

 

 

 

家でお城から朝比奈薫の履歴書を持ち出してあることを調べていた。

 

「・・・・・これといって情報はなしか」

 

調べる理由はどうしてもリリスのあの言葉が気になって知らずにはいられなかった。『約束を果たせる』とはどういうことだろうか?どう考えてもリリスと薫は何か関係があるのではないかと、城の全ての情報網を隅まで調べた。

 

薫の履歴を見てもただの一般市民。運動が得意だけの櫻田王国の市民。そして高校卒業は国王警備隊第零空挺師団の隊長にして、総一郎の高校の友人にして階級は大佐。家族は親は小さい頃に事故死でいない、高校になって実家の本屋でバイトしながら生活を養っていた

 

「何もないか・・・・」

 

調べてもただの櫻田王国の一般市民で、アイギスとの出会いは外国の防衛任務にたまたま彼女を助けたことから、彼女を保護し、恋をして結婚し、国王警備隊第零空挺師団をやめて、アイギスと共に実家の本屋の仕事に戻る。ただアイギスのことに関しては魔女であるため、結婚したことは城の婚姻届のデータには無い。

 

城の記録データにはあまりに情報が少ない。だが、これ以外のデータ以外は何も無いため、諦めて実家に戻ることにした

 

 

 

 

 

 

 

******************

 

 

 

 

 

 

 

実家というのはもちろんアイギスの本屋、言うなれば燈の家、実家にはあいにくいつも居るアイギスは居ない。今は総一郎と一緒に仕事をしている頃だろう。アイギスの居ない実家に一つだけ入ったことの無い部屋に行こうとする。

 

 

 

それはアイギスと薫の夫婦の部屋。

 

 

まだ一回も入ったことは無い。当然だった。自分が本当の息子でなければ、ブライバシーの部屋に入ろうとは思わない。でも息子であるなら入ることは許される。家族なのだから

 

「ここが・・・・父さんと母さんの部屋か」

 

まさしく夫婦の部屋だと思うほどの部屋。ベットは一つで、棚にはアイギスと昔デートした写真と・・・・

 

赤ん坊だった自分が写っていた。

 

「・・・・本当に俺が朝比奈・燈なんだな」

 

写真を見て改めて実感している。本当に自分がアイギスの息子なんだなって、言われても実感が少ししかしない。でも写真を見て改めて実感した。自分が映る赤ん坊の時の写真には、二人が笑顔で自分を見る姿。これを見て、『ああ、自分は愛されているな』と感じる。

 

気になったのか、部屋には薫の机らしきものがある。その机の上にある棚に、高校時代のアルバムを見つける。

 

そのアルバムには運動会や部活の優勝写真。それと女の子たちと楽しく修学旅行の写真。どれも見ても楽しそうな光景だけしかない写真

 

「まるで・・・俺みたい」

 

顔が似ても居る。ただ楽しそうに笑う姿は何よりも自分に似ている。何でも楽しそうな顔をする自分と似ていた。

 

「本当に・・・・・・・・・ん?」

 

薫の楽しそうな写真を見ているといろんな写真を見ていた。中学小学のアルバム。ましてや家庭のアルバムを調べると一つだけ、気になる写真をプライベートのアルバムを見つけた

 

 

「これは・・・・・・」

 

 

その写真は高校生の制服を着た薫とその後ろにはこの実家の玄関前、その写真に気になるものが写っていた

 

それは

 

 

薫と一緒に写っていた女の子だった。

 

 

「誰だ?この子?」

 

 

その一緒に写っていた女の子は薫よりも少し小さい。歳的に12歳ほどだろう。その少女と薫が一緒に実家の前で父薫と知らない少女が撮っている写真を見つける

 

 

「親父の・・・知り合いの子?いや・・・・違うこの子は・・・」

 

 

俺はこの子のことを知っている。この紫のような眼。更にこの赤色の髪。まさか・・・・・いや

 

俺はもっと情報が欲しくて、父さんの机にあるもの全てを調べた。

 

コレと言ってこの子のことのようなことは日記とかは書かれていない。

 

だが

 

「ん?」

 

なにやら鍵がかけられた小さな箱を見つける

 

「なんだこれ?」

 

とても普通な箱にも見えるが、なにやらその箱の模様に鎖のようなデザインが描かれていた。明らかに鎖のようなもので縛れらているようにも感じ。魔法の類か何かで簡単に開けられないようになっている

 

とても腕力で開けられそうにない。

 

だが

 

その鍵穴らしき物の形がかつて母が自分のためにに作ってくれたネックレスの形と同じだった

 

 

 

「まさか・・・」

 

 

俺はネックレスを鍵穴に嵌める。すると

 

 

箱の模様に描かれていた鎖が消えた。やはり魔法の類で今まで封印していたことがわかる

 

中身を開けると、中に入っていたのは

 

 

「メモリ?・・・・・本?」

 

 

メモリと本だけが残っていた。メモリはともかく本は今すぐにでも見た

 

そこにはあの子のことも書いてあった。

 

あの子の正体は・・・・・・

 

 

 

 

 

 

「嘘だろ・・・・・・」

 

俺はその本に書かれていた。誰にも母アイギスにも知られなかった真実を見てしまった

 

いや

 

知られたくないために、父朝比奈・薫が、死んでから19年ずっとこの箱に封印してきたに違いないと俺は理解した。

 

それだけでなく

 

この本を読む限り。どうやら俺以外にもこの本の真実を知った人がいることも

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺はあの本とメモリを持ち帰り櫻田家の自宅に帰る。だが、いい顔して家には帰っていなかった。

 

いや、いい顔なんてできなかった。今帰り道で出会った市民の人たちに挨拶されているのにも関わらず、俺は返さなかった。元気が出ないというよりも

 

悩んでいる

 

確かに彼女の言う通りだった

 

信じることができない。大切な者を奪われるというのはこういうことだろう。奪われてその者たちを信じることができず。恨みだけが残って復讐を望む

 

確かにそのような気持ちが自分にも本を読んでまだ残っていた

 

 

ああ、どうしてだろう。自分たちが信じていた者たちがこうも裏切られるようなものなのだろうか、

 

信じてきたのに、こうも”俺たち”が人間を信じることができないのは・・・・・どんなものだろう

 

それだけが悩み考え。周りの声など届かない。

 

「おや?燈どうかしたのか?」

 

「母さんに総一父さんに五月母さん?」

 

「帰りか燈?」

 

「どうかしたの?なんか元気ないわね?」

 

道端で、俺の実の母アイギスと俺を拾ってくれた櫻田家の王家の総一と五月に出会う

 

「道端で俺の本名を呼ぶなよ?まだ俺の正体を知らない人も居るんだぞ?」

 

「ああ、すまないつい呼んでしまった」

 

「そうね、ただ・・・・本名をわかったちゃうとね?」

 

「ああ、私は実の母だから、お前のことはちゃんと名前で呼びたい」

 

「そうか・・・・そういえば葵たちはどうした?」

 

「みんな。選挙で忙しく。今日は珍しく帰るのが遅い」

 

「だよな・・あんたたちはなんで歩き?」

 

「たまたまこの近くでの仕事でね?ちょっと商店街の仕事で、車使うほど遠くはないから、歩きで久しぶりに帰ろうと思ってな?」

 

「そうか・・・・俺と違ってみんなは忙しいな」

 

「そういえば光のことなんだが、選挙を降りた」

 

「ってことは?選挙よりアイドルの仕事を取ったわけだ」

 

「ああ、いつもそればかり考えていてな。この前『選挙を降りたい』と自分から降りたいと私に言ってきた。私は将来のことでもう考えているらしいから。その言葉に応じて。私は光を選挙枠から外した。もう光が選挙活動も一切していない。だが光がアイドルの仕事をしていることは、市民には知られていない」

 

「そうか、まだ小学生なのに、もう将来の仕事に励んでいるんだな」

 

光が望んで選挙を降りて、自分がやりたいと思い信じてきた仕事に熱心にやっている。俺なんかよりも立派すぎる。

 

まだ小学生なのに

 

「お前はどうだ?何かリリスに対抗する魔法でもまたアイギスさんに教わらずに独自でやっているのではないか?」

 

「・・・・・」

 

「ん?」

 

「どうした?」

 

俺はその言葉が返すことができなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺は信じることができなくなった」

 

「「「え?」」」

 

その言葉に三人は驚いていた。当然だったのもあるのかもしれない。弱気なことなんて一回も言ったことはない。

 

だから驚かずにはいられないのだろう

 

「俺は・・いや。俺と言う魔法使いはなんのために戦えばいい?」

 

「何を言っているの?」

 

俺の言葉に未だに理解のできないアイギスたち。突然俺から迷いの言葉を出すこと自体が

 

理解できないらしい

 

「母さん。俺は・・・・・いろんな人たちことを信じて生きていた。この国の人たちは暖かく。俺のことを否定はしなかった。もし俺の正体をみんなが知ってそれでも・・・・・裏切らずに信じてくれるだろうか?」

 

「さっきから何を言っているの?何かあったの?」

 

言えるわけがない。俺が言えばとんでもないことになる。今度こそ信用をも無くす

 

この人たちがではなく

 

俺が

 

 

信じてくれる人などいないと。現実を知ってしまった俺はどうしたらいいかわからない

 

俺たち魔法使いは

 

 

これが運命なのか?

 

『やっと理解したか?』

 

「!」

 

「「「!?」」」

 

すると道端の地面から霊体化した状態のリリスが出てきた

 

「リリス!」

 

『久しぶりだなアイギス。そして・・・・・・・17年ぶりだな総一郎。五月』

 

挨拶してきたリリスが、突然総一郎と五月のことを数年ぶりだと言い出す。

 

やはりそうだったのか

 

「どうしてだ!?」

 

「嘘でしょ!?どうしてあなたが!?」

 

「どうした五月?陛下?リリスと知り合いなのですか!?」

 

アイギスが総一郎と五月がリリスと知り合いとは知らず。そして二人が初対面ではないと言うことを発言した。

 

本に書いてあることが本当だった。

 

ただ総一郎と五月はリリスが魔女だと言うことは知らなかったようだ

 

「ええ昔のです、どうして君が!?君は5年前に亡くなったはず!?」

 

「嘘でしょ生きていたの!?」

 

そう、リリスの本当の正体は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「香ちゃん!?生きていたの!?」

 

「香?」

 

「朝比奈香・・・・父さんの義理の妹」

 

「義理の妹!?」

 

父さんの義理の妹。朝比奈・香

 

父さんが高校生時代の時に海で倒れていた時から薫が保護し。妹のように共に育て生きていた。薫のたった一人の家族

 

 

「燈!?あなたまでどうして知っているの!?」

 

「知ったさ。リリス。いや香?あんたは普通の女の子だった。だが、父さんのあることの真実を知った瞬間。あるところから魔法を手に入れて魔女になったんだな?」

 

『その通りだ。どうやら真実を知ったようだな?』

 

「ああ、お前が恨む気持ちもわからなくない。だから・・・・・俺はどうしたらいいかわからない」

 

「燈?何を知っているの?」

 

『アイギスにも知られていないか。なら燈!お前が知らせるんだ!!』

 

「・・・・」

 

『わかるだろ?私たちは・・・・これが運命だ。所詮私たち朝比奈家は・・・・生きられる世界も国も無い!!それを理解しなさい」

 

それだけを言って、リリス。いや。香は去った

 

何も攻撃もせず。自分に忠告をして帰った

 

「どういうことだ燈!?」

 

「あなたは何を知っているの!?」

 

「リリスが・・・・香は何を言っているの?」

 

母さんたちが知らない真実。政府、国、市民、その全員に知られてはおらず。

 

たった一部の人間だけが知っている朝比奈薫の真実

 

 

それは

 

「香の狙いはこの国の人たち・・・・・なぜなら兄でもあった父さんが

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自分の部隊でもあった国王警備隊第零空挺師団に殺された」

 

「「「え?」」」

 

 

これは、人間の本当の真の姿であり。人間の本性

 

未知の能力を持つ薫の最悪な真実と死因だった

 

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