城下町のダンデライオン〜長男は魔法使い〜   作:ソール

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これから先の話の内容も考えて、どんどん投稿していきたいと思います。


もうここからは過去のお話


これが朝比奈・薫の最後

息子に希望を託し、家族のために生きた男のお話


第二十話

家に帰って。総一の部屋でその実の父である朝比奈薫の死因を燈が話していた。

 

実はこの櫻田王国では朝比奈薫は今までは死亡扱いとされていたが死因は不明であり、何が原因で死んだなど知らされていない。

 

アイギスがそのことについて知っていると思っていたが、死んだというのは知っているが、実際に目の前で見たのだ。薫が死んだと知ったのはその次の日のニュースで発表された

 

 

そもそも17年前に何があったのだろうか?

 

なぜリリスは明かりを連れ出そうとする?

 

なぜリリスは人間を憎む?

 

なぜ薫は自分の部隊を無断でやめたのか?

 

なぜアイギスと結婚したことも秘密にしていたのか?

 

 

 

それは薫が

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アイギスと息子を守る為

 

「始まりは母さんで。母さんが総一と同じ”王族”だと言うこと」

 

「王族!?」

 

「アイギスが!?」

 

「まさか・・・・・・薫は私がセイラム王国の王女だと知っているはずだぞ?」

 

 

セイラム王国とは

 

この地球のどこかに。セイラム王国と呼ばれる。いわば『魔女の国』がある。そこは魔女しかおらず。今までの地球上に残っている魔女や歴史で起こった魔女狩りから逃れ生き残った魔女たちをかき集められた王国。

 

その国長であり、王女だったアイギス

 

本名はアイギス・セイラム

 

今は朝比奈・アイギスだが、アイギスは王女でありながらその王国の魔女たちの復讐するのが嫌で王国を逃げ出した

 

 

そして偶然にも空挺部隊の別任務で海外に出張をしていた朝比奈・薫と出会う

 

 

「ああ、それで私を日本へ連れ出し。空挺師団をやめて、実家で仕事をして、そして私は薫と結婚した」

 

「その実家に戻ってきた時に香は居た?」

 

「いや、そんな義理の妹が居たなんて知らされてもいない」

 

「そう、知らせなかったのは、その義理の妹に頼みをしていなかったからだ」

 

「頼み?薫からの?」

 

「そう。でもこれが父さんの殺害の始まりでもあった」

 

「どういうことだ?」

 

義理の妹が薫の実家にいない理由は薫にある頼みごとをしていたこと。香は薫のためならなんでもした。

 

 

朝比奈・香

 

本当は外人で

両親は生まれた頃がおらず。ある外国のスラム街で住んでいた。そこは食材の調達ができない街で、そこで一人寂しく生きていた。今まで食材は人から盗んで生きてきた。そうでもしないと生きていけなかった

 

そんなある時にまたも人や観光客から食材を盗もうとしたが

 

相手がとても悪かった

 

それは俺の父であり朝比奈・薫だった。その時の薫は高校生1年生で一人で旅行をしていたらしい。なんでもたまたま地元の街でクジでたまたま外国のチケットを当たったらしくて、一人で旅行をしていたらしい

 

そこで香は見事に薫に捕まった。このまま逮捕されるのかと思いきや、彼女を自分が下宿するホテルに連れ込まれ、そこで美味しそうな料理をご馳走をしてくれた

 

その後。もしよかったらと日本に来て、『俺の家族にならないかと?』誘った。こんな汚い小娘を家族にしてくれるなど嬉しくてたまらなかったらしい

 

金はかなりかかったが、香を日本に一緒に連れて行った。そこで日本語やいろんな勉強も大変だったが、薫の妹として家族となった。

 

香という名前はもちろん薫が付けた。外人なのに日本の名前ってどうなのかって思うが本人は気に入っていたらしい。歳は2歳離れていた。もちろん高校も同じ場所でよく総一郎と五月と一緒に居た

 

その後薫と同じ第零空挺師団に入隊する。

 

薫があのセイラム王国の出身にして王女を助けて結婚するために空挺師団をやめた

 

「なあ燈?まさか空挺師団をやめて結婚したという理由はまさか?」

 

「そう、世界の敵でもあるセイラム王国の王女をアイギスと空挺師団の総隊長である朝比奈薫と結婚したなんて世界が知れば、セイラム王国や世界が黙っていない」

 

セイラム王国は魔女。世界の敵そのもの。

魔女は今まで災害をもたらす呪い魔法を及ばした。そのため世界から魔女狩りという公開処刑が出た。

 

もし、世界がセイラム王国の王女を捕まえて人質を取ろうとすれば、セイラム王国の魔女たちが危うくなる。アイギスの家族でもあるセイラム王国を守るためと世界がアイギスとその間に生まれる自分の息子を守るためにと、さらに世界とセイラム王国との戦争が起こらないように、薫は二つの世界と国を守っていた

 

香に第零空挺師団に残ってもらい。セイラム王国の動きを監視してもらうためと世界がセイラム王国のことを探していないかを監視するためにわざわざ空挺師団に残るよう頼み。薫やアイギスのことを行方不明にするように櫻田王国にしてもらうように頼んでいた

 

 

「そんなことがあったなんて知らなかった」

 

「安心してもらうために秘密にしていた」

 

「でも、お前が生まれた時襲撃されたぞ?リリスに。いや香に」

 

「それが間違いだ」

 

「え?」

 

 

 

 

 

 

「香と父さんは裏切られた!自分の所属している第零空挺師団に!!」

 

 

 

第零空挺師団に裏切られたというのは

 

香以外の第零空挺師団の団員たちが香を隊長を筆頭にし、今までセイラム王国のことを調べていたことに変に気づいた。香に内緒で調べていたら、かつての総隊長である薫がアイギスと結婚をしていることが知られ、アイギスを捕まえてセイラム王国の居場所を吐かせようと企んでいた

 

だが、アイギスも薫も強く。彼らでは太刀打ちできない

 

そこで

 

 

最悪な作戦をかけらは立てた

 

 

「まさか!?」

 

「ああ」

 

 

 

 

 

その二人の間から生まれる朝比奈燈を人質にすることだった

 

 

さらに最悪なことに香を守る魔法術を彼らは奪った。薫は万が一のためにアイギスに魔法を教わりマスターした後。香を守るためにいろいろな魔法札を

 

その香から奪った魔法札で作戦はうまく行ってしまい。まだ生まれて一ヶ月も経ってない燈は拐われた。

 

そこで燈を取り戻そうと二人は駆けつける。彼らを海岸まで追い詰めた。黒いフードで姿は見えなかったが。魔法を使い薫が応戦すると、戦っている内に香に渡した魔法札だと理解した。

 

ところが使っている人物が自分の居た空挺師団のメンバーだと理解した。

 

薫は裏切られたのだ。

 

それを理解するも空間魔法で赤ん坊の燈を移動させようとしたが、薫はアイギスを海岸に残して、自分だけそこに移動した。

 

 

なんとか魔法を全力を使い助けることができたが、

 

 

 

 

不意を突かれて心臓に魔法で刺された

 

 

 

ひとまず空間魔法で移動する。心臓を刺されてしまい遠くまでは移動はできないが少し誰もいない森に隠れた。

このままでは燈を守れないと判断した

 

薫はもう死ぬ寸前だった。死ぬ前に最後の魔法にかけてこのことを今その場で本に魔法で瞬時に書き。俺をアイギスの家まで空間魔法は届けられないが、せめて友人の家に移動させるために全魔力を使う。燈は友人の家に、本は自分の実家に移動させた

 

 

 

その後

 

 

第零空挺師団に見つかり、殺害された

 

 

 

 

 

「・・・・・そんな」

 

「・・・・・嘘でしょ」

 

「その後。私が駆け付けた時には死んでいた」

 

「ってそこまではこの本に書いてあった」

 

薫が今までアイギスの分も含めて、その家族というセイラム王国も守ろうとした。更に復讐をしないようセイラム王国から世界を守ろうとした人が、自分の仲間たちに殺された

 

 

皮肉なものだろう。家族や世界のために平和であり続けるためにしてきたことが、たった仲間に殺されるなど、魔女の手引きだと思われたのか

 

どのみち。こんな真実を見せられた俺は人間を信じることができない

 

魔法を覚えた俺ももはや魔女の類の魔法使い

 

人間と扱うことはない

 

 

 

「第零空挺師団の団員が他の部隊に引き取られたって言うけど。その不可解な事件で殺された。元第零空挺師団のメンバーは香以外はこの世にいない。第零空挺師団が亡くなった理由は香が魔法の類で魔女になったんだろう。あいつが人間を憎んでいる理由と俺を連れ出そうとする理由も

 

 

死んだ兄のために、人間が許せなかったんだ

 

 

「家族を奪われた気持ち。俺も香と同じだ。信じられなくなる人間が・・」

 

香は兄を失っても俺だけは守るようにと、俺の父薫と約束をしていた。

 

 

どうしてだ?

 

なぜだ?

 

なんでだ?

 

なんで人間はそうしてまで。人の物を奪う?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ポタ・・・・・・ポタ・・・・ポタ

 

 

「なんで・・・・だ」

 

 

気づいたら涙を流していた。自分が信じてきた人達の本性を知って、どうしたらいいかわからない。

 

俺は何のために生きていた。この町の人やあの家族には関係のないことくらいわかっている

 

 

 

 

それでも悲しい

 

 

どうしてだ。父は誰かを救おうとしていただけだ。櫻田王国とセイラム王国その両方を守ろうとした。今と変わらない平和を望んでいた

 

そんなにセイラム王国が憎いか?魔女も人間に変わりないだろ?ただ魔法を扱うだけの存在だ。それなのに奪うのか?かつては総隊長だったのに、それでも裏切って殺すのか?

 

 

わからない

 

 

わからない

 

 

俺は・・・・父の顔も声も名前も自分の親のことなんて何も知らない

 

 

なのに

 

 

 

どうしてこんなにも悲しい

 

 

 

「もう・・・・どうしたらいいかわからない!」

 

「燈・・・」

 

「知らなかった。薫が私たちの特別部隊に殺されたなんて」

 

 

 

 

 

 

五月も総一郎も俺に掛ける言葉もなかった。責任を感じているのだろうか、言葉が出ない

 

 

俺は人間じゃない

 

俺は魔法使いで、魔女の息子だ

 

父は人間だった。なのに彼らは奪った。

 

 

憎い。家族を奪った彼らが憎いと思ってしまう。それがいけないとわかっているのに

 

 

今はその悲しみと怒りの感情で振り回される

 

 

これが家族を奪われる悲しみなのか?愛してくれた父を殺した人間への怒りなのか?

 

 

「燈!落ち着くんだ!」

 

「総ちゃん!」

 

「はい!燈の感情の色が激しくなっている!!このままじゃあまずい!!」

 

 

憎い。憎い

 

救おうとした平和を望んだ人を殺した

 

 

人間が憎い!!

 

 

 

でもあの家族は関係ない!!嫌だ!!嫌だ!!!

 

 

嫌だ!!

 

ダメだ!!

 

わかっているはずだった。感情を抑えないと魔法が暴走する。魔法とは心と感情で意のままに発動する。

 

その感情が不安定になると、魔法も暴走する。今は地割れが起こったり、天候が雨に変わろうとしている。俺の魔法の暴走のせいで自然環境に異変を与えてしまっている

 

 

それでも抑えきれない。

 

父を殺した人間たちに、この町の人を憎い

 

 

俺はあの家族をも殺してしまう

 

 

「俺は!どうしたらいいんだ!!」

 

殺したくはない。誰一人も。

 

でも父を殺したことも憎い。香の言っている意味がやっと理解した。香もこんな気持ちだったのだろうか、たった一人だった。そんな自分に家族にしてくれた人が居た。そのたった一人の家族を奪った彼らの悲しみ。

 

俺もわかる

 

 

俺は・・・・

 

 

俺は・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「燈?ちょっといいかな?」

 

「え?」

 

母さんが俺を抱きしめる。暖かいかつて赤ん坊の頃に抱かれた暖かさ。あの時も父さんがそこにいた。

 

その記憶が入ってくる

 

 

『アイギス?燈はどんな子に育って欲しい?』

 

『そうね、あなたみたいに優しくて元気な子に育って欲しい。あなたは?』

 

『俺は・・・・人を憎まず。人の憎しみに耐える強い子になって欲しい』

 

『人の憎しみに耐える強さ?』

 

『そう、この子も君のように魔法を扱う時が必ずやってくる。その時、誰かや家族を失った時。きっと悲しみの感情で魔法が暴走する時が来る。そんなことがやってくる。その悲しみや怒りを心で抑え、それに耐える強い子であって欲しい』

 

『そんな子になってくれるな?』

 

『親である俺たちが信じなきゃダメだ。大丈夫。それを俺が恐れているのは、それほどこの子が優しい

ということだ。俺も家族が居ない。君やいろんな人たちと出会えて幸せだった。だから憎いことも心にしまえる。その家族を失っても、『死んだ人がそんなことを望んでない』と俺は信じているから』

 

『薫・・・』

 

『だからもし俺が死ぬようなことがあったら、もしこの子が家族やいろんな人を失うことがあったら言って欲しい。『死んだ人の想いを信じて、憎まず強く生きて欲しいと』伝えて欲しい。この子が優しい子に育つから』

 

『わかるの?それとも魔法?』

 

『ううん、俺は父親だから、この子のことは生まれてきてわかるから?』

 

その赤ん坊の頃にアイギスに抱かれ薫がまだ生きていた時の記憶が俺の中に入った

 

 

「は!?今のは?」

 

「昔の私と薫だ。そして生まれたばかりのお前だ。私も薫もお前に薫の復讐をして欲しいとは願わない。薫は最後の最後までお前に全てを託した。復讐するのではなく、薫の妹である香を止めるために戦うべきだ」

 

「母さん・・・」

 

「悲しい気持ちは私も一緒だ。それに復讐などお前ができるわけがない。お前はあの兄妹たちを殺せるのか?葵たちを?」

 

「まさか!!殺せるわけがない!!俺のことを家族だと兄だと思っている葵たちを俺が殺せるわけがない!!」

 

「それでいい。私はそんなお前に復讐などしても嬉しくない。私だって自分の国の復讐が嫌で逃げ出したんだ。お前まで復讐しようとしないでくれ?復讐など誰も望まない。死んだ人も帰ってこない。死んだ人も悲しみ、自分の生きる先が見失うだけだ。お前が父を想ってくれるだけで幸せなんだ」

 

「母さん・・・・俺は・・」

 

「お前はこの国のために戦いなさい。みんなを信じなさい。この国の人たちは暖かい。櫻田兄妹の能力を前にしても恐れず、櫻田兄妹を王族として認めた。その中にはお前も居る

 

この国の市民や櫻田兄妹たちを信じて戦いなさい。

 

いや

 

たとえ裏切られようと

 

 

守りなさい」

 

父を殺した人間への憎しみを抑え。アイギスが告げるのは一つ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前を家族にした。この国の人たちを決してお前が裏切るな!!!」

 

「!?」

 

そうだ。俺を兄妹じゃなくとも兄だと認めてくれた。友達だと思ってくれた人たちも居る

 

孤独だった俺を側に居てくれた人たちがこんなに多く居た

 

 

殺せない、憎めない。

 

 

ああ、俺は見失っていた。

 

 

そうだ

 

 

俺は家族をこの国を守るんだ

 

復讐なんてできない

 

 

父さんを殺したあいつらとこの国の人たちとは違う

俺は裏切るところだった。いや、母さんの言う通りたとえ裏切られても、この身もあいつらに捧げる

 

左腕だって”あいつ”のために犠牲にした

 

 

ああそうとも!俺はあの家族のためにも!この国のために捨てる覚悟だ!!

 

 

「ああ、ごめん母さん。五月母さん。総一父さん。俺は守る。この国の人たちと葵たちも、俺が絶対に守る!!たとえこの身を捧げてでも!!」

 

「ええ、それでこそあなたよ?」

 

「燈。お願いね?」

 

「必ず香を止めてくれ」

 

「ああ!!」

 

 

 

 

 

父さん今は俺を信じてくれ、あんたの妹は必ず俺が止める。復讐も俺の魔法で止めてみせる!!

 

 

どうか、天国で見ていてくれ

 

 

香は俺の義理の姉さんでもある。俺の家族でもあるんだ

 

止めてみせる

 

 

父さんのくれた命と魔法で必ず

 

 

 

姉さんを止めてみせる!!!

 

 

 

 

 

 

 

この決断を胸に、俺たちの夏休みが終わった。

 

 

 

そして、王様選挙まであとわずかとなる







選挙まであとわずか

燈の悩みは解決した。

だが

まだ悩んでいる兄妹たちが居る

その兄妹たちの悩みを聞き。燈はどう出るか

選挙に兄妹たちはどんな想いで伝えるか

選挙までのわずかで兄妹たちの悩みは解決できるのだろうか、櫻田長男・魔法使い燈はどう香に立ち向かうのか

どうかご期待ください




じゃなくて


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