三月初旬
王様選挙・最終演説日
この日は朝早く、家族全員家を出て、櫻田城へと向かい、正装な服を着て、皆スピーチの内容を確認するなど、皆かなり緊張をしていた
今度は国民の一部ではない。櫻田王国の全国民と世界に向けての中継も入っている。今までの演説とは訳が違う。だからこそ言う言葉を間違えないように必死に確認している。別にスピーチの内容が書かれた紙は持っていってもOKだが、噛まずに言えるよう小さい声で練習している。演説が来るまでの控え室で、王族ではない、光の協力で呼ばれた紗千子や松岡プロデューサーも光と共に演説の手伝いをしないとならないため、控え室でライブをするよりも緊張をしている
今までと比べることのできない、大きな演説となると、理解する他ない状況だった
まだ午前だと言うのに、もう王城の中庭、たくさんの国民が集まっている。そこには修の彼女である花や、真と葵の一番の友人三人である菜々緒や卯月や静流、その他の兄妹の友人たちも来ている。関係者は優先的に中庭に招待されている。
緊張もより大きくなるような演説になる。もう最終演説にしてふさわしい舞台となった
「うわあ〜〜、人見知りは克服したけど、それでもこの人数を前に緊張する〜〜」
「それはそうだろうな、今回は報道人だけではない、全国に居る国民に伝わるように生中継で全国放送する」
「海外のお偉いさんもいくつか来ているんだな」
「ああ、その証拠に・・・・・・見ろ。葵も。あれを」
「ん?あれって・・・・・・あ!?エヴァ!?」
「アンジェやアルヴィン殿下も!?」
「アイラやセオ君まで!?」
「シャルロット王国の王族の人たち!?」
「友好関係である他国の王族も、VIP席で見ている」
「それだけ僕らの選挙は重要なんだね?」
「ああ、これから王様になる人によって、友好の関係が変わる可能性もあるんだ。他国の王族が来る程、この王様選挙は重要ってことだ」
王城にVIP席と思われる部屋がある。そのベランダにて、各国の王族が来ていた。シャルロット王国や友好関係にある他国の王族もわざわざこの国に来てまで、真たちの王様選挙を間近で見たいと、わざわざ足を運んでまで来たと言うわけだ
これから王様になる者を知っておくのも、他国の友好に関わること。同盟国である他国においては重要なことである
「本当に今までと、違うんだね」
「スピーチの内容が書かれた紙は持っていて、見ながら演説するのも大丈夫だと、父さんが言っていた。いっそ国民を見ることができないなら、スピーチの内容が書かれた紙だけを見るのもいいかもな。一番大事なのはちゃんとマイクに向かって内容を言うことだ」
「ちゃんと伝わらないと。意味がないからな」
あまりにも豪華なゲストも居るわけだ。緊張しないはずがない。だからいっそ国民が見れないなら、スピーチの内容が書かれた紙だけを見て、緊張を解すのも良いと。スピーチ内容が書かれた紙を持って演説するのも総一郎が許可を取っている
もしも国民たちの顔を見れないなら、紙だけを見るのも良いだろう。問題は内容をしっかり伝えること。これだけは絶対にするようにすれば、他は問題ない
「みんな。集まっているな?そろそろ始める前に、軽くミーティングもするから王の間に集まってくれ。紗千子さんと松岡君はまだ控え室に待っててくれ」
「は、はい!」
「はい!陛下!」
最終王様選挙を始める前に、ミーティングを王の間でする。順番などをもう一度打ち合わせをし、演説する順をもう一度再確認する
「まずは私から、王様最終選挙の説明をしてから、貴方たちの演説を開始する。順番はこの前決めた順番で大丈夫?」
「「「「「「「「「うん!」」」」」」」」」
「ああ、年下順で大丈夫だ。もうみんなも準備はできている。いつでも始められるぞ」
「わかった。王の間にあるあのバルコニーで演説して貰う。もうその先で国民の皆様、別のバルコニーで海外の王族も来ている。この王様選挙で最後だ。皆、しっかりと伝えることを国民や海外の王族にもしっかり伝えるよう、頑張るんだぞ?」
『『『はい!!!』』』
「うん、良い返事だ。それでは始める。みんな、この王の間で待機するように、光、紗千子さんと松岡君を呼んできなさい。もう始めると」
「うん!さっちゃん!松岡さん!」
ミーティングも数分で終わり、いよいよ王様最終選挙が始まる。総一郎と五月が先にバルコニーに行き。国民と海外の王族に演説の順番と、その後の当選方法の説明をしている
もう少しで演説も始まるため、光は外部の協力者が居るため、すぐに王の間に連れてくる
すると
「真・・・・・・」
「ん?師匠・・・・・」
「お話があるわ。来てちょうだい」
「ああ、ちょっと席を外す」
真も、母に呼ばれて、一度王の間を出ていく。王の間の門前でアイギスと話をする。内容は真も知っていることだが、それでも聞く
「真、いいえ、燈。セイラム王国にもこの放送を流しているわ。これで良いのね?」
「ああ、俺は櫻田王国の王にはならない。俺がなるのは・・・・・『セイラムの王子』だ」
アイギスにセイラム王国にもこの放送を流すようを燈は頼んでいた。目的は世界にセイラム王国が今どんな国かを教えること、それが燈の望むこと
セイラムの王子として、やるべき事
もうセイラム王国の魔女達は燈を王子として認めている。だからこそ、セイラム王国を決して危険な国ではないと伝えるために、その演説をセイラム王国でも見てもらおうと、女王であるアイギスに放送を魔法で流している
「魔女たちもかなり期待しているわ。決して私たちは危険な存在じゃないと、世界に知って貰えるチャンス」
「ああ、本当はただ平和に暮らしたいだけな魔女たちだと、世界に伝える。セイラム王国がどんな国が知らしめてみせる」
セイラム王国の魔女達は、ただ平穏に暮らしたいだけだと、国民の魔女達も魔法は使えるが、それでも他国な脅威な侵略などしない。
ただ彼女達が求めるのは平和のみ、今までの歴史において魔女裁判や魔女狩りで苦しんできた彼女達は、それに逃れるための自分達が暮らせる国を作りたいだけ、決して危険な国ではないと、世界に通達するために
その国の、唯一の王子が世界に知らしめる
「伝えることはもう決まっている。例え俺の正体を知って、この国の国民に否定されても、俺はセイラムの王子として、この一家の長男として、やるべきことを果たす。母さんはただ見届けてくれ」
「ええ、わかったわ。きっと・・・・薫もそうしていたはず・・・・本来なら・・・」
「父さんができなかった事を俺がしてみせる」
セイラムの国王であった。朝比奈・薫がしたかったはずのセイラム王国の存在を知って貰うこと
父ができなかった事を代わりに燈が成し遂げる。もちろん自身の扱いもこの国の国民達に変わってしまうかもしれないが、それでも変えたいものがあるため、その目的を果たすために、自身の正体を告げる
そして最終王様選挙が始まり、年齢の下の順から演説を王の間でバルコニーで行う
まずは栞から
栞は父である総一郎と共に演説する。初めに王様にならないことを宣言し、まだ幼い自分にはなれないと、まだ成長していない自分にはできないと、まずは王様にならない事を宣言した。その代わりにこれから王様になる人の助けになりたいと、できるなら秘書のような仕事をできるようになりたいと、まだ幼いながらこれからは王様の力になりたいとして、王様になることを辞退した。国民も栞の幼さも考え、これからの成長のために納得はしていた
次に輝
輝は母である五月と共に演説する。栞同様に王様にならない事を宣言して、栞と同じく王様になった人の助けをすると目的にこれから成長すると演説する。輝も自身の幼さを考えて王様にはなれないと判断し、栞と同じく将来の話をする。能力を活用して王様を守る警備系の仕事に就きたいと、輝は宣言する。能力を活かした職に就く演説を輝はした。まだ幼い彼なりの目標である。その言葉にその方が良いと国民を納得していた
次に光
光は、王族ではない協力者として紗千子とプロデューサーの松岡と共に演説する。まずは王様にならない事を宣言し、その理由としてアイドルを続けたいと国民に告げる。しかし国民は何のことだかわからない。少なくとも国民には光がアイドルとして活動したことは知らない。そのため光は国民の前で『ライト』に成長し、『アイドル・ライト』として正体を隠して活動したことを謝罪する。もちろんその姿に国民は驚く、まさか光が能力で中学生に成長させて、正体を隠して偽名でアイドルをしていたことには国民も驚きだ。しかし、一部は光ではないのかと、正体を少し予想をしていた一部の国民も居る。正体を明かしてアイドル事務所のプロデューサー・松岡がここで光がアイドルになった経緯を説明し、光の相方である幸子も説明する。経緯は色々ありつつもみんなを騙してアイドルを活動をしたことを光は謝罪する。本来ならライトは中学生と言う設定、しかし光の今の年齢はまだ小学生。年齢を隠してアイドル活動はアイドル業界でも本当は許されない。ファンのみんなや国民を騙してアイドルをしていたことを謝罪する。演説ではなくほぼ謝罪会見となった。
だが国民もファンもそれに否定はなく。今この城の中庭で見ている国民も反対の声もなかった。王の間で控えていた岬が、光の演説中にも関わらず、バルコニーに現れて光にタブレットを見せて、そこには光のファンサイトに、ファンたちからの優しい言葉が出ていた
『ライトが光でも大丈夫』『本当は小学生でも光様はいつまでも俺たちのアイドルです』、と
例え正体を知っても失望の声は出なかった。むしろこれからもアイドルを続けて欲しいと。みんな光のアイドルな姿を見たいと、これからも続出することを願っていた、その言葉に光は涙を流しながらでも、王様にはならないけど、これからもアイドルを続けますので、応援をよろしくお願いしますと、城の中庭で観客席に居る国民の拍手を頂いた
これで光の演説も、これからのアイドルとしての活動も上手くいったのだ
しかし、アイドル業界では年齢隠しての活動は問題ありとして、一ヶ月後に今度は事務所の社長も含めてもう一度会見を行う形を取ると、プロデューサーの松岡が告げる。こればかりは仕方がない。光がこれからもアイドルとして続けるためには必要なことだ
少しやるべきことが増えたが、光も無事演説が終了する
次に遥と岬
一気に二人が演説に入る。遥と岬は二人で演説すると初めに説明し、二人も王様にならない事を宣言し、二人でやりたいことがあると言う事を、演説でする
二人がこれからしたいことは、二人で政治家関係の仕事をしたいと宣言、主に輝と栞とほぼ同じである
岬は主にどう政治家になって、これから王様になる兄妹のために、国をどう治めるかなどの提案をしたりなど、それにどうしたらいいかの方法を考えるのが遥の役目などをして、政治的な事を王様に助力できる政治家になりたいと宣言
岬は率先力がある。彼女の提案するものはどれも皆が納得できるような良き提案さ。それこそ王様になればいいと思うが、岬はそれを成し遂げるための方法だけは考えらない。率先力はあっても方法は考えらない。だから王様になれない。王様なら方法も考えるはず、だが岬にはそれができない。それができるのは遥。遥は岬と逆に勉学が強い。だからそれを成し遂げるための方法は考えられる。遥は別に王様になってやりたいことはない。ただ彼は姉である岬が心配なだけ、これから二人で何かしたいと、双子らしく、これからも二人でできることを目指すために、二人で政治家になる事を宣言
これが二人の演説
次は茜
人見知りは確かに克服した、だから克服したばかりだからなのか、今までの演説と違って、見ている国民の多さ、更に海外からの王族もいる為、やはり緊張して声が出せなくなってしまったと、他の兄妹もまずいと思った
そこへ、真が
「えっと・・・・・」
「茜」
「え!?兄さん・・・・」
「伝えたいことだけ伝えろ。お前は王様になって何をしたい?それだけを伝えたいんだ。俺はお前が王様になってくれたら嬉しい、そうすれば生活も楽になるからな」
「兄さん・・・・・」
「頼んだぞ。演説中にすまない、これで失礼する」
「う、うん!」
緊張で何も言えない茜に、真が助言をする。緊張で何も言えなくなった彼女に、王様に何をしたいのか、伝えたいことだけは伝えろと、真はしたいことを伝えればいいと、彼はそれだけのために茜の演説途中で乱入した
それだけを茜に伝えると、茜は目的があって王様になると、目的を忘れずにどうしても果たしたいと、彼女は勇気を出して国民に伝える
そして彼女は王様になりたいと告げ、その理由は櫻田王国を誰でも暮らしやすい国にしたいと、バリアフリーの多い国にしたいと宣言
体に不自由な人のために、左腕のない家族である真のためにも、バリアフリーをあり程度多くある街づくりをしたいと目標を伝える、王様になれば多少の街の構造を変えることはできる、それを目的に彼女は王様になる事を宣言、前に孤立した村を助けた際も、落石で足の不自由な人も居た。それ以外でも体の不自由な人が一人や二人でも居るかもしれない。どんな体に不自由な人でも暮らしやすい国にしたいと演説した
初めは緊張しつつも、今度はしっかりと声を出して伝えたことに、国民も驚きつつも、彼女が人見知りを克服して、ちゃんと皆の前で演説を一人でやれたことに、彼女の成長を見て感動をし、彼女の演説ぶりに皆が拍手をした
彼女の成長を見せた演説となった
次に奏
奏は今までの演説通りで、王様を目指すことは変わりはない。その理由としては
医学の発展を更に強めること
今の医学の段階では治せない人やそれで救えなかった人も居る、それは今の医学があまりに進歩が足りないと言う証拠だ。完璧にとまではいかないが、医学の進歩を強める事を宣言、今までは奏はこの櫻田王国を好きに変えたいと、かなり独裁者みたいなことをしようとしたが、家族のためになりそうな目的のために、王様になる事を宣言
おそらく目的は修の足と真の左腕の代わりの便利な義手を作ること
自身の過去は乗り越えた、だけど治す見込みはある。その手段は無論金は絶対に必要。その金は奏の財産でも足りないくらい、その医学の費用を税金で賄おうと、多少国民に無茶をさせてしまうが、医学の進歩で救える治せる命を賄うために、国税を少し変えたいために奏は王様になりたい。過去で過ちを引き起こした彼女なりのケジメでもある。治して貰うつもりなど、修も真も思っていない。だけど、医学の進歩を強めることで、救える命が増えるのは良い事だと、二人は否定の言葉が出ない
その理由は、奏のこの言葉である
「私は過去に大切なものを私の過ちで失いました。その時の私は幼く、能力を使って無理矢理治そうとしました。でも私には今段階の医学の知識だけでは、金を費やしても治せないとわかりました。過去に縛られているわけじゃあありませんけど、救える命が救えないってなった時、絶対に辛くなると思います。そうならないために、国民の皆さんに無茶なことをさせるのは重々承知です。それでも家族の誰かが怪我を負ったとして救えなかった辛くなると思います。こんな身勝手な願いではありますが、それでも『救える命を一つでも多く救える王様』になりたいんです。どうか皆様、私に一票でもよろしくお願いします」
救える命を一つでも多く救える王様になりたい
誰かのために、誰かを救いたいために、多少の無茶をしてでも救える命を増やすために医学の進歩を強くすること、それだけは間違ってないから否定は上げなかった
彼女も怪我をしていく人を見たくないために、治療できるだけ医学を学びたいのだと、それだけは伝わるから修と真は何も言わなかった。やり方は確かに王様でなければできない方法であり、少し荒いやり方ではあるが、それで救える人が増えるなら多少なリスクで済むだろう。それは国民の声で変わるため、もし奏が王様になった時、医学の進歩がかなり進んで、人がより多く救える国になるのも、良いでもあるため、修と真は否定する事なく見届ける。少なくとも国民も否定する事なく、彼女に拍手をしている。もしそうなった時は怪我をして簡単に治療できるような医療機関が生まれるだろう。奏が王様になった時は
次に修
修も王様になりたいと宣言、理由は・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大切な人のために、暮らしやすい国にしたいからと告げる
なんと理由に捻りの無い事を宣言するのか、兄妹からは修らしいと思い、演説会場に来ている修の友人たちは『マジかよ』とドン引きしている。彼の恋人である佐藤・花は少し顔を赤くしていた。
彼がかなり平凡な考えをする子だからと、国民は知れ渡っているのか、なんとも国王である父にそっくりだと思う国民だった
でも、修はふざけてなどいない。
王様になってこの国に花を増やしたいとか、家族で花見できやすい国にしたいとか、とにかく花の多い国にしたいと宣言、もっと桜が多ければいろんな一家で花見ができたりと、植物を増やせたらと思っている。もっとこの国に花を添えたいと、王様になれたらいろんな場所に花を置けるのではないかと。
私の大切な人の願いを叶えたいからと、個人的な願いを言った
そこからはその大切な人の話ばかりする修。明らかに修がお付き合いしているガールフレンドの話である。なんとも演説で惚気の話をしたのだ。そのせいで今中庭に居る、父親と一緒に来ている佐藤・花は顔が真っ赤で両手で顔を伏せてしまう
でも
そんなガールフレンドと共に、みんなが望むような国にしたいと宣言
それこそ、平和で豊かな国にしたい。王様ならそれが可能なはず、誰もが笑えるような平和な国にしたい。もし王様になれたらその大切な人と共に、みんなが望んだ国にしたいと宣言、自分一人ではできないから、その大切な人と共に国造りしたいと。王様になったらみんなで話し合ってどんな国にしたいか決めてから国のためになりたいと
なんとも人々のことを考えた修の演説
その修の演説もとても素晴らしく。少し惚気話もあったが、誰かのために王様になろうとする心意気を聞けたため、そんな修にも皆が拍手する。
国民のための王国造り、これが週が王様になる理由だった
そして、次は葵
「大丈夫か?」
「うん、もう逃げないって決めたから」
「その意気だ。頑張れ」
「うん!」
とうとう葵の番がやってきた。彼女の秘密を明かす時、演説しにバルコニーに向かう前に、真に心配ないかと一度確認を聞かれる。もちろんその返事に問題ないと言い
ここまで兄の力を借りるつもりはなく、会場の中庭には親友三人や海外の親友も来ている。もうここからは一人でやらなきゃダメだと、そこまでは助けを必要としなかった
そして演説ステージである。バルコニーへ
「皆さん。長女の櫻田・葵です。この度はお集まり頂きありがとうございます。今日が最終選挙となります。今日まで王様ランキングにも投票してくれた方もありがとうございました。その上で宣言させてください」
彼女は宣言する。今までにおいて、自分に投票してくれた人もいる。ランキングに関しても、それでも彼女は王様になりやすい存在で、国民にはかなり期待していた、その期待を応えられない宣言をする
「私は王様になりません!私はこれからもこの家族で普通に過ごしたいんです!そのワガママを私に通させてください!皆さんの期待を裏切ってしまい申し訳ありません!」
王様はならないと彼女も宣言し謝罪
王様になりそうな葵は残念ながらそれを辞退すると宣言、彼女がかなり王様になれる程の人材があった。しかし、彼女は王様になって望むものはない。あったとしても彼女はならない。なることすらできない。
彼女はただ兄と一緒に居たいだけ
それが望みである。そのために王にはならない。その王にならない理由も含めて、彼女の秘密を明かす
「私が王様にならないのは、理由がもう一つあります、私の能力についてです」
これが葵の秘密、絶対にこの演説で明かせねばならない。国民は葵の能力を完全学習と言う見たものを完全に覚える能力となっているが、この能力は嘘であり、修と奏も知っているが、その下の兄妹たちは知らない。彼女の本当の能力は
「私の本当の能力は完全学習ではなく、絶対命令と言う『アブソリュート・オーダー』と言います。この能力は私の言葉をなんでも聞く能力です。私の命令をなんでも実行し、私はこの危険な能力を使いたくないために、王様になることを辞退しました。私はただ家族と過ごしたいだけなんです。王様になって何かしたいとか、この国を変えたいとかもありません。私は普通な生活しか望んでません。今まで通り友人や家族と過ごしたいだけの、国民の皆さんと同じ普通に生きたいんです」
国民と同じ、普通な生活がしたい
それは王族ではなく、普通のどこにでも居る家族のような日常を過ごすこと、王族の義務を放棄したいなんて、葵とは思えない宣言だが、彼女は能力のせいでまともな生活ができない。一応ここまで能力を制御はできている。それでも能力を使って王様になりたくない。能力も必要なこと以外は使いたくない
だから
「私はこの能力無しで普通に生きたいんです。私は普通になりたかった。友達と普通に過ごしたかった、私を王様にしないで下さい!私はみんなともっと普通に仲良くなりたい!こんな能力で作り上げた関係でみんなと過ごしたくない!私は・・・・・・・こんな能力を使ってみんなと笑いたいんじゃない!!私は・・・友達や家族が欲しいだけ!!!」
「・・・・・・・・・・」
「兄さん・・・・」
「何もするな、茜。これは葵の決意だ。邪魔をするな」
「けど・・・・・・・・」
葵は王様になりたくない。それよりもこれからは能力で築いた関係じゃなくて、本当に自分の魅力でみんなと同じ立場として仲良く生きたい
葵は国民にかなり特別扱いされていた。他のクラスメイトや学校でも、どんな人間にも葵を特別扱いした。だからそれが能力で気に入られているのかもしれないと、みんなは本当に葵自身として接しているのか、能力でなんでも言うことを聞いているのか、本当の自分として接して欲しい。決して能力で築いた関係なんて欲しくない
みんなのようになりたい、それが葵の願い
こういう時こそ、真が助けるのだが、彼は助けない。これは葵が逃げずに宣言した決意。何がなんでも邪魔をするなと、助けに入ろうとした茜を止める
なぜなら
『当然だろ!!!私たちは葵の友達だ!!お前の能力で友達になったわけねえだろ!!!』
「っ!?菜々ちゃん!?」
『はい!恐れないで下さい!私は葵さんの友達です!これからは私たちと一緒に楽しく過ごしましょう!!』
『王様になんて私たちがさせないぞ葵!!お前は私たちと真と一緒に楽しく大学に行くんだから、お前を王様になんてさせないぞ!お前が王様なんて似合わねえ!お前が似合うのは、私たちと一緒に楽しくダラダラ過ごすどこにでも居る女の子だ!!!』
「卯月・・・・しーちゃん・・・・」
突然、観客席である王城の中庭にて、メガホンを使って叫ぶ女三人
それは葵と真の友達である、菜々緒、卯月、静流である
「兄さん・・・・まさか?」
「ああ、三人に頼んでおいた。不安なことがあったら、人前でも関係せずに叫んで助けてやってくれとな」
実は真が葵が不安なことを言ったら、菜々緒が魔法でメガホン作って葵に叫べと指示を入れた。絶対に葵が迷うような演説をするはずだと、そんなことはないと三人は人前でもあるが、ぞれでも葵を助けて欲しいと真が頼んでおいたのだ
王様になんて絶対にさせない。これからも真と自分達と一緒に普通に大学に行って、どこにでも居る子供と同じように生きていくと、彼女たちがこれからも友達として生きていかせるために、彼女を王様にさせないと三人が止める
その声に、他の国民も
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「っ!」
とこのタイミングで国民から拍手を貰った。特に国民に感動をさせるようなことを言った覚えはないのに、ただ彼女のワガママな願いを言っただけ、それだけ拍手を貰えると言うのなら
その願いを叶えても良いということだろう
国民の顔を見る限り、否定するような顔をしていない、笑顔で拍手を送っていた、彼女のワガママが通った
その証拠に、海外の王族が居るバルコニーから
『葵、その道を選んで良いそうよ、貴方がその道を選びたいならって、無理に王様になって貰うつもりないみたい』
「っ!エヴァ!?」
突然、葵の脳裏にシャルロット王国の第一王女のエヴァ・ウェールズ・シャルロットの声が聞こえた。彼女も能力持ちで人の心を読む力を持っていて、誰も何も言わずに拍手していることに意味深に感じるだろうからと、別のバルコニーに居る海外の王族客席に居る、他国の友達のエヴァが能力で、テレパシーで葵に教えた
エヴァの言うことによると、その道を進んでも良いと、国民と変わらない生活をする道を選んでも反対はしなかった。王様になりたくないなら、それでもいいと。王様になりたい望みがないなら無理なことは言わないと、兄妹の中でかなりランキングも高かったが、それでも自分の道を歩ませてくれる国民は、葵に優しくした
エヴァのテレパシーの言葉を信じて、葵は
「本当にごめんなさい。私のこの行く道を歩ませてくれて、そして王様にはしないで下さい。私はみんなと同じ道を歩みたいんです。この願いを通させてください」
と、ワガママなことには変わりないと、演説を終わる前に国民の期待に応えられずに、国民と変わりない道を歩むことに謝罪する
が
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またも拍手を送られた。
彼女の行く道に反対する者はいない。その道を進んでもないと、あえて何も言わずに彼女が望んだ道を進んでいいと、彼女を王様にしたい人は居ない。彼女の生きたい道を進んでいいと、背中を押すように拍手をした
これで葵の演説も無事に終わる。これで葵の隠し事も上手く明かして、王様になることなく、これで普通にみんなと同じ普通な生活を送ることが出来るようになった
「上手くいったな?」
「兄さん。これで私は兄さんと菜々ちゃんたちと一緒に暮らせる」
「ああ、お前の望みが叶って良かった」
葵の演説も無事に終わった
これで彼女が王になることはなくなる。これで自由に過ごせる。これからは大学にも行ける。真たちと共に普通な人生を生きられる、能力はこれからは必要以外は使わないことになった
これで『櫻田家兄妹』の演説は終わった
そして
「最後は俺だな・・・・・」
「兄さん・・・・・」
「良いのかよ?」
「本当に大丈夫なの?」
「国民の人たち・・・兄さんに変なことを言わないかな?」
「やっぱり、兄さんが兄妹じゃないことは隠すべきじゃあ・・・・」
「兄さん、やっぱり隠さない?」
「お兄ちゃん・・・私お兄ちゃんが家族で無くなるのやだよ」
「兄上・・・・」
「お兄ちゃん・・・」
等々、最後の長男である真の番が回る
しかし、他の兄妹たちはやはりこの演説で自身の正体を晒すのはやめるべきだと、もう出番が回ったにも関わらず、今になって恐れた。家族で無くなってしまうのではないのかと、今になって怖気付く
しかし、真は
「それでも国民を信じろ。隠す方が良くない。隠し事というのはいつかバレるものだ。俺はこのまま嘘を国民につきたくない。だから何があってもこれは変わらない。それにお前たちにも知って貰いたい、俺の秘密がある。だから正体は何がなんでも話す。止めるなよ」
「兄さん・・・・」
「お兄ちゃん・・・・」
真は残念ながらこの演説において、自身の正体を明かすと、演説内容を変えるつもりはなかった
セイラムの王子として、魔女の存在と価値観を変えるために、世界の常識を変えるために、この演説で大きな秘密を明かす
この国のため、故郷に居る同胞のため、この家族のために、この演説で全てを賭ける。それで最悪な事態になっても構わない。それでもこの家族だったことの証を見せるために
彼は全国と世界に、自身の全てを公開する演説に、バルコニーへと足を運ぶ