そして、最後の兄妹である、長男・櫻田・真の演説である。
ついにこの日がやってきた、自身の正体を明かす時、全てを賭けることになるが、それでももう嘘はつきたくない。今まで知らなかったとしても、王様にはなれない。彼はセイラムの王子、セイラムの王子を名乗るために、世界にセイラム王国の全てを見せる。皆が思っている程、魔女の国は悪ではないと、世界に知らしめ、止めるべき者は叔母だと
しかし、国民の信頼と判断がかなり委ねられているのも事実
この演説内容で全てが変わる。全ては真の告げる内容による
真がバルコニーへ向かうと、その入り口前で
総一郎と五月が待っていた
「真、とうとうお前の番だが・・・」
「いいの?」
「ああ、いいんだ。俺は国民の信頼がもし無くなっても、あいつらが居る。自身の正体を隠し続けるのが、俺にとっては痛い、みんなを騙す行為だからな、どんな結果になっても、見届けてくれ」
二人にそう言って、彼はバルコニーに向かうことを躊躇わなかった
総一郎も五月も本当は心配だから、本当に自身の正体を明かすのが正解なのか不安なのだ。今までにおいても二人はそこまで国民に不安させるようなことはさせてないから、今回で初めて不安になるようなことをするものだから、真のすることを止めようとした
でも、彼がそれでもやらなければならないと。これ以上櫻田家の本当の一員ではないことは、みんなを騙す行為だと、これ以上を秘密にしてやっていくのも、これからが辛くなると、これからのために全てを明かすことを揺るがすことはなかった
そしてバルコニーへ
「いよいよ、真様だ!」
「真様あああ!」
「頑張れ!真様!」
「遂に・・真か・・・・」
「皆さん、真さんをかなり期待していますね」
「この状況でも・・・あいつ言うのか?」
バルコニーで真が現れる
中庭に居る国民は歓声をあげた。やはり長男だからなのか、ほぼ王様になりやすい能力と立場を持っているからなのか、かなり国民からの期待は大きい
そのため、これから何を演説するのか内容を知っている菜々緒と卯月と静流は、かなり不安になっている
これから国民の信頼を折るかもしれない危険な内容をした演説をするなど、誰も思わないだろう
だがどんな状況でも構わない。伝えることは伝える、期待の眼差しの中で、彼は躊躇いもなく発言する
「最後の演説をさせて貰います。櫻田・真です。よろしくお願いします。今日までたくさんの演説をし、今回も含めて応援をして頂きありがとうございます。今日にて全てが決まります」
真はまずは今日まで応援の声を頂いたことに感謝する
今まで国民は真も含めて、兄妹たちの演説に応援の声を何度も送っていた。王様を目指さない兄妹が居たとしても、そうではない道まで応援の声をしてくれた
それだけ王族を信用をしている故である
それを
今折るのだと、思いもしないだろう
「私も左腕が無い不自由な人だったとしても、皆さんには今日まで私たちの成長を見届けて頂きありがとうございます。しかし、それでも私には伝えなくてはなりません」
みんなの期待があるにも関わらず、真はそれを折る道を取ってしまう。包み隠さずにハッキリと宣言する
「私は王様を目指しません!私は王になれない『秘密』があるのです!!」
ザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワ
突然王様辞退の宣言にして、秘密があると告げた。
その言葉に国民はざわつきを見せる。突然の長男の王の辞退に誰もが驚く。当然でもある。王様ランキングでも上位だった長男が、まさかの王様にならないと宣言して、驚くのも無理もない
しかし、気になる所が出てしまう
王になれない秘密
それはなんだろうか?王を目指さないのはわかるにしても、王になれない秘密とはなんだろうか、その秘密をただ国民は聞く
「これは総一郎陛下や五月女王が隠してきた、私を家族として接してくれた葵たち兄妹も隠している。秘密があります。それについて告げたい事と、皆さんを騙した謝罪を今ここで、この私の演説でやらせて頂きたい。その秘密とは」
櫻田家に隠された秘密
この王族たちが隠した謎にして、国王と女王が隠した、衝撃の事実。今明かさねばならない。櫻田・真の秘密、このざわつく国民を前にして、記者やここに居ないテレビで見ている国民も含めて、海外の王族も含めて
全てに明かす
「私の名前は櫻田・真ではなく、本当の名前は『朝比奈・燈・セイラム』!この国の国民と魔女の国にして王族、セイラム家の息子です!私は櫻田家の家族ではないのです!!!」
『!!!????』
「・・・・・・・・」
「え!?本当なの!?」
「セイラムって・・・あの魔女の国!?」
「兄さんが魔女の弟子になったのは知っているけど、まさか兄さんがその一家の息子!?」
「葵姉さん!?葵姉さんは知っていたの!?」
「ええ、私はね。菜々ちゃんたちも、父さんたちも知っている。栞もね」
「うん。そしてアイギスさんが燈お兄ちゃんのお母さん」
「嘘でしょ!?」
「兄貴が・・・・・あのセイラムの・・・だから突然魔法を使えて・・・・・」
燈は、国民に自身の正体を告げた
国民は当然驚き、家族として過ごした櫻田家の兄妹である葵と栞以外が驚いた。本当の名前は朝比奈・燈・セイラム。この国の国民の男とセイラムの王族の間の息子。そして彼の師が本当の母親、彼は櫻田家の子供ではなかった
葵と栞以外の兄妹は本当の家族ではないことは知っているが、まさか魔女の国の王族の王子だったとは知らなかった。色々繋がる部分もあるだろうが、まさか意外な生まれだったことに、知っている以外の誰もが驚く
そこで総一郎と五月が
「告白します。皆さんには騙してしまい申し訳ありません、彼の言う通り、彼は私たちの子供ではありません、今から18年前に、彼はとある場所で捨てられて、私たちが引き取り、身より先が当時無かったもので、私達が育てることを選びました。代わりの親として育てるには、彼も王族扱いせねばならないため、皆さんを騙す形になる覚悟で、彼も王族として私の子として、長男として真・・・・いや・・・燈をここまで育てました」
「彼がセイラムの子供だったと気づいたのは。彼が半年前に実母に出会い、自分がこの国の王族ではないと気づき、私たちもまさかセイラムの子供だとは思いも知りませんでした。何せあの国で生まれるのは女性のみですから、燈の魔法はおそらくそのセイラムの力かと、自身の正体を知った燈は。この最終演説にて、彼がもう国民を騙したくないと、告げたいとして、今皆さんに告げました」
「それだけでは信用ならないでしょうから、実際に私の実母をここで紹介しましょう。我が母朝比奈・アイギス・セイラム!私の所へki来てください!」
証拠のために、燈は実母をここへ呼び出す
実母を呼ばなければ証拠が出せないため、実際にセイラムの王国の魔女を見て貰うしかないため、母であるアイギスを呼び出す
名前を呼ばれると、燈の隣の地面から魔法陣が現れ、そこから杖を持ってアイギスが現れる。出てくる準備は整えていたようだ
「初めまして、櫻田王の皆様、私は朝比奈・アイギス・セイラム。彼の本当の母であり、セイラム王国の現女王です。そして私の息子が魔女の国で初の男の子であり、セイラム王国の王子、朝比奈・燈・セイラムです」
「アイギスさんが探している息子って、兄さんだったんだ・・・・・」
「外見とか、白髪とかも考えればそんな感じしたけど・・・兄さんだったなんて・・・」
「遥の予知でもわからなかったの?」
「うん、なぜかよくわからないけど、この街にアイギスさんの息子が居るってだけで、誰なのかは特定できなかったんだ」
「それで、葵姉さんと栞は知っていたんだな?」
「うん、ごめんね。どうしても話せなくて・・・・」
「魔女の国の血筋だから、時が来るまで話さないよう、お兄ちゃんに言われていたから」
「確かに、国民すらも魔法を扱う謎の国、その国の血筋なら、仕方がないかも・・・・」
謎の国とも言われる、セイラム王国の女王だと、アイギスは包み隠さず宣言、燈が息子であるとも公表した
兄妹たちはまさか長男の師匠が本当のお母さんだとは知らなかった。だが葵と栞は知っていた。アイギスが母とだと知った数ヶ月後に、二人は話せなかった。
魔女の国の出身なら、誰でも話せない。国民である魔女も魔法が使え、他国からすれば脅威。国を攻め入る力がある。侵略できるような武力国家になるような国ではないのかと、他国は警戒している
だが、それほど恐怖な国ではないと、燈が世界に伝える
「私は櫻田王国の王子ではなく、セイラム王国の王子です。皆さんも恐れている所もあるでしょう。あの魔女の国の王族が、今ここに居ることに、私の能力は魔法ですが、これは立派なセイラムの魔法です。これはまごう事なき事実です。しかし、皆さん。セイラム王国について、皆さんが思う程怖い国ではありません。なぜならあの国は・・・・」
セイラム王国の王子であることを明かし
そして彼の力は能力ではなく、セイラムの魔法であることも明かした。そんな秘密にしていた全てを明かした上で、セイラム王国とはどのような国なのか、魔法を司る国を全国民使えるだけで恐怖だろう。だが、そんな国ではないと王子から伝える
セイラム王国はどのような国か、それは
「自分達が暮らせる国を作りたかっただけの、ただの自分達が平穏に暮らしたいだけの国なのです」
自分達が暮らせる平穏な国
つまりは魔法を使って他国を攻め入るような武力国家ではないと言うこと、そして自分達が安心して平穏で暮らせる国であること
皆が思うような危険な国ではないと言うことだ
「セイラム王国の魔女たちはかつては、人々に恐れられた、なぜなら魔法を持っているだけで化物呼ばわりされて、自分達が安静に過ごせる環境がどこにも無かった。大昔には魔女裁判や魔女狩りなど、昔は魔女たちは安静に暮らせることのできない苦難を受けた。ただ平穏に生きたいだけだと言うのに、そして魔女たちはそれ以降王族のセイラムは自分達だけの国を作り上げようと。魔法で結界を覆った一つの国を築き上げた。それがセイラム王国です、他国に干渉されない。他国に干渉しない。ただ身を守るための魔法を作るだけ、それがセイラム王国です。これがその姿です!」
『『『おお!?』』』
「あれって!?」
「魔法陣の中心に・・・・どこかの城下町の映像が・・・・」
「あれがまさか・・・・セイラム王国!?」
大昔から魔女裁判など、魔女狩りで。ただ一方的に怪物扱いされて毎日殺されるような日々を大昔は味わってきた。確かに魔法を使う魔女たちは世界においては脅威、駆除されるのも考えられる
そんな彼女たちだって生きたい。セイラムの王族は自分達だけの王国を築き上げた。自分達が平穏に暮らせる国、そしてそれに必要な魔法を開発したりと、魔女たちは自分が平穏に暮らせる居場所が欲しかっただけ
その証拠に、彼は自身の後方の斜め上に、大きな魔法陣を展開させて、観客に要る国民や海外の王族の目の当たりにする
魔女の王国の光景を
大きな魔法陣の中心に、魔女たちが街を歩く風景を流れる。箒に跨り空を飛んで配達をする魔女、元気よく商売をする魔女、まだ小さい女の子でも魔法で遊ぶなど、とても平和そうな光景を見せられる
まずは魔法で実際の光景を見せて、それでも脅威な国なのかと、問いかけるためにセイラム王国の実際の風景を見せた
この証拠を見せた上で、セイラム王国の実態を世界に知らしめる
「私はこの一家で過ごし、長男としてできる限りのことをしていきました。しかし、残念ながら私はセイラム家の唯一の男として生まれました。私は生まれた故郷に行き、決して他国を襲うような武力国家ではないと知りました。私は王様を目指しません、櫻田家の者ではありませんので、ですがこの演説で、私はセイラムの王子として宣言します」
この演説で、王様になれないと宣言し、櫻田家の者ではないと明かし、セイラムの王子として、この演説に似て、セイラム王国の全てを明かした
そしてセイラムの王子として、一つ宣言する
「世界の皆さん!そして国民の皆さん!我々セイラムは今後、他国に干渉もしなければ、他国の問題や関係に介入も一切しません、我々セイラムは自分達の作った国で平穏に過ごさせて貰います。ですので、今後我々を恐れないでください。我々王族にしか使えない能力は持たずに、魔法と言う力がありますが、それは自身の身を守るために使います。どうか我々の平和を見届けるだけにしてください。我々セイラムは戦争を望みません!欲しいのは平和です!我々の魔法は身を守るための防衛術!どうか我々を恐れないでください!!」
セイラムが望むのは平和、他国を侵略しようとはしない。ただ自身の作った国で平穏に過ごすこと、それが魔女たちの望み
大昔から苦しんできた彼女たちが望むのは平穏のみ、魔法は敵を倒す手段にもなる。だが、それは身を守る防衛のみ、魔法を使った他国への侵略はしないと、セイラムは世界の敵ではないと、宣言した。
しかし
ざわざわざわざわざわざわざわざわざわざわざわざわざわざわざわざわ
「やはり・・・あまり良い反応をしていないな」
「こうなることはわかっていたわ・・・・」
「そんな・・・・・・」
「やはりダメなのか、セイラム王国を受け入れられないのか・・・・・」
燈が明かしても、やはり国民には良い反応をしている様子はなく、むしろかなり混乱しているようで、演説中であると言うのに、ざわつきを流している
燈もアイギスもわかっていたのか、良い感じで受け止めることはできないと、不安をさせてしまうはずだと、こういう結末になるとわかっていた
総一郎と五月も、今まで燈を長男として偽装して育てた。国民を騙したこともあるのか。あまりに燈の信用が無くなってしまう形となった。まさかセイラムの王子を長男として装っていたなんて、国民を騙す行為だ。信用がいきなり無くなって仕方がない
燈の演説で、国民、記者、海外の王族、世界や全国の国民も含めて、不安な空気を味わうことになった
「兄さん・・・・」
「マジかよ、兄貴は今までこの国でいろんなことを尽くしたのに・・・・」
「どうして・・・信じてあげらないのよ」
「なんでみんな・・・・兄さんをそんな目で」
「これどうなっちゃうの!?遥!?」
「わからない。でも最悪なことになるのは間違いない」
「そんな・・・・・」
「兄上・・・・・・」
「お兄ちゃん・・・・」
兄妹たちはまだ燈を長男として思っている。
だから国民の疑いに不満だ。確かに実名を装ったのは事実、だけどそれまではこの国のためにいろんなことを貢献してきた、少なくとも彼がセイラムの血で生まれたなら、尚更危険はない存在だと、これでわかっててくれるはずだと思った
だが
やはり能力ではなく、魔法であると言う謎の力をまだ恐れているのか、やはり燈のこともセイラム王国のことも受け入れらないようだ
そのため
「仕方がない。母さん。総一父さん、五月母さん。最終手段を取る」
「待て燈!!まだ決まったわけじゃあ!」
「燈、いくらなんでもまだ早いわ!」
「燈、本当にいいの?」
「もうここまでなった以上は、こうするしかない。葵には悪いが、すまないが最終手段だ」
燈はこんなことを想定した上で、ある手段を考えていた。もしも、国民がこの事実を受け止められない場合は
燈はこの国を出ていく
大学も諦めるしかない。大人しくセイラムの国で王子の仕事をするしかない。葵と離れると言う彼女が望まないことを選択してしまう。残念ながらこの国でも、セイラムの魔法使いは受け入れらない。ならこの場所に居場所はない。
国民を騙して、この国の王族を装った男の末路は国外追放
それしかない
悲しい子ともかもしれないが、皆を騙し、そして彼らは燈を受け入れらないなら
この国を出ていくしかない
葵との約束を破ることになるが、こうするしかない。そうでなければ国民も納得しないだろう。こうするしかないと、燈は新たに宣言する
だが
「だから言ったんだ!!この国の人間など、信用するべきではないと!!!」
「「「「「「「「「っ!?」」」」」」」」」
「曽和さん?」
「初姫?どうしたの?」
「っ!違う!彼女は曽和と言う女性はない!」
突然、総一郎の世話係護衛であるメイド服を着ている、『曽和初姫』が突然怒鳴り声を上げて、燈に向けて言い放つ。
総一郎の護衛をしてきた彼女がそんな異常なことを言うとは思えない。でも確かに曽和からそのような悪い口を言い放つ。その理由はアイギスはわかっている。
そして燈も
「そうか・・・・今までどこに居たのかと思えば、『曽和さんの体の中』に居たのか、『朝比奈・香』!!!」
「そうよ。この女の体は乗っ取りやすかったから、私はずっとこの女の体を使っていたのよ!この国を滅ぼそうとね!!!」
なんと、曽和の体を操り、彼女とは思えない言動をした理由は、魔法で曽和・初姫の体の中に入り、彼女の体を操っている
朝比奈・薫の妹、朝比奈・香だった
リリスと偽る彼女が、魂霊体で今までどこに居たのだろうか、少なくとも霊体のままこの城下町を彷徨っていたわけではないはずだと、燈は考えていた
でも、魂だけなら、誰かの体の中に入って、その持ち主の体を盗むことも可能だ。まさか側近の曽和・初姫の体を乗っ取っているのだと、燈もアイギスも思いもしなかった。声は曽和そのものだから気付けない上に、誰かの体の中に入っているのなら、魔力を感知してもわからない
だが自ら正体を明かした
いや
明かすしかなかった
結局、櫻田王国の国民であろうと、所詮は人間。偏見で物事を判断するような、愚かな生き物だと、兄を殺したこの国民など、信用するべきではないと、曽和の体を使って、正体を自ら明かした。
「まさか・・・・香ちゃんなの?」
「君は・・・・どうして曽和さんに?」
「この女の体は乗っ取りやすかった。櫻田家のあなたたち先輩を殺すために、側近を乗っ取って密かに殺すつもりでした。でも、何度やっても上手く行きませんでした。なぜなら近くに兄さんを奪った『魔女』が居るわけですからね」
「朝比奈・香・・・・・やはり総一郎殿と五月に脅かそうな魔法を掛けようとしたのはお前だったのか?」
「そうよ!私はまずは櫻田家を滅ぼせば、この国も滅ぶと思った。だけど、その度にあんたや燈に邪魔される。こんなのが私の高校時代の先輩?冗談じゃない!この国も、この王族も!全てがイカれている!!こんな国は滅ぼすべきだ!!兄を殺したこの国は!」
国を滅ぼすには、まずは王族に手を出そうと、側近の体を奪って、密かに近づき、どうにか殺せないかと、今まで魔法を使っていたようだ。その度にアイギスは防いでいることは、燈も聴いているが、まさか国を滅ぼすために、燈の家族に手を出していたとは、燈も流石に我慢ができなくなった
「あんたは兄をこの国にやられて以来、そうまでして人を信用しないか、国民は確かに信じてくれなかった。でもこの家族は違う!この家族は今でもこの俺を家族だと信じている。なのに、お前はそれでもこの一家を手を出すのか!」
「当然よ!信用できるか!!私の家族を奪った偽善者どもが!!何が櫻田王国が平和の象徴の証だ!!私の兄を裏切り殺したこの偽善国め!!セイラム王国が世界において害悪だと思うなら、私はこの国が世界の汚点だ!!!」
もはや香に人の話を聞く余地はなく、もうたった一人の家族であって兄を殺したこの国を恨む他、彼女には頭に無かった
虚しくも思う。まさか少し魔女に加担していただけで軍の裏切りに合うなど、そして最終的には殺されるなど、確かに仕打ちとしては酷い、魔女の国がこの国に何もしてないと言うのに、偏見で魔女の国を危険扱いして、それに少し関わっただけで、犯罪者扱いされて裏切られ殺されら、家族としては恨みもする
しかし
櫻田王国に住まう国民全員を憎むなど、もはやもう彼女の眼に映るのは恨みだけだった
だからなのか
「だから私が滅ぼす!!『サクリファイス・アポカリプス』!!!」
「っ!空に魔法陣サークル!?まさかあの川に張った魔法陣か!」
「それも大きい!?このデカさだと、この国一体を囲んでいる!大魔法の結界か!!」
だから香がこの国を滅ぼす
空に赤い魔法陣が貼られる。その大きさはこの国を覆うほどの大きさ、アイギスの言うことによると、かなり大きな魔法、その魔法が発動した途端、さっきまで綺麗な青空が突然赤黒く染まる。
まるで世界の終わりのような空に
この魔法の効果はなんなのか
国民が先に反応をする
「おい、なんだこの空は!?」
「突然空が・・赤く・・・」
「おい!?どうした!?なんで・・・・倒れ・・」
「な・・にこれ・・・息ができない・・・」
「く・・・くるしい・・・・」
「息ができ・・・・ない」
突然中庭に居る国民たちが突然バタバタと倒れ込む
息ができないとかで、次々と地面に這いつくばるように倒れた。香が発動させた魔法は
「この魔法は窒息の魔法か!」
「そうよ!この魔法は櫻田王国全体に広がっているわ、これだけの魔法のサークルを作るのに時間もかかるし、一斉に消したかったから、この王様最終選挙で海外の王族も殺せる一世一代のチャンスを、開催してくれて助かるわ。総一郎先輩!!」
「香ちゃん!君はそこまでして薫くんの仇を取るのか!もう薫くんを殺した軍は逮捕したと言うのに!」
「生ぬるい!!兄さんを殺した兵士を逮捕するだけでは!私の兄を殺したのはこの国の兵士であって人間。この国を殺すまでは私は怒りは収まらない。殺しを殺しをもって制裁する!!それが私だ!!!」
「香!あんたは!!」
「流石に国民までは助けられない、陛下たちだけでも、『プロテクション』!!」
「っ!息ができる!?」
「アイギスの魔法ね!」
「せめて櫻田家の人たちだけなら助けられる」
香の魔法はかなり強力で、流石にこの魔法を解除することはできない。
しかし、アイギスなら数人くらいなら防御魔法で一時的に助けられると、櫻田家の人たちだけ助けた。葵たちにも魔法をかけられる。いくらセイラムの女王でも大きな魔法は流石に弾けない。それも考えた上で、この魔法を発動をさせたに違いない
「アイギスめ。総一郎先輩の家族だけは助けたか」
「兄さん!」
「葵、修たちも・・・・」
「おい兄貴。話を聞いてはいたが。あれがあんたの叔母ってのは本当なのか?」
「ああ、この国に俺の倒産が殺され、殺した人は逮捕したのに、魔法で幽霊になって曽和さんの体を操って。この国を滅ぼそうと魔法を使っている」
「このままじゃあ、みんな窒息死で死んじゃう!」
「ああ、なんとしても、叔母さんを止める。叔母さんを止めればあの魔法を消える。俺がなんとかして止める」
「やはり止めに来るか。こんな国になんの価値がある。兄さんを殺したこの国、その王族も、ここで私が滅ぼす!!」
ガン!!!!!
「っ!バルコニーが壊れる!」
「く!『エアー・ポート』!!」
「「「「「うわああああああ!!!」」」」」
待機室から葵たち、兄妹も全員出てきた。先ほどの話を聞くだけで少し状況は見えているため、目の前の敵が燈の父の妹であることはわかった
彼女を止めれば、あの空に浮かぶ魔法陣も消えるのだが
その前に彼女がバルコニーの床を、ガンと足で大きく踏むと、そこから地割れを起こし、バルコニーの床が崩壊して、櫻田家と燈とアイギスはそのまま落下する
落下する前に、アイギスが魔法で櫻田家の一家の重力を浮かせて、地面に落下することなく、ゆっくりと地面に着地する
「みんな!無事か!」
「うん!」
「栞も輝も無事だ!」
「ここは・・・・門の前か・・」
全員城門の前に落とされた。全員無事らしく、怪我を負うことなく。城の地面にゆっくり着地した。アイギスが一家の重力を浮かせてくれたおかげであり
そして落下先で、香も燈たちを追うようにゆっくりと地面に着いて、立ち塞がる
「燈!ここで私はこの王族をこの城門前で処刑する!!お前は母と共にセイラム王国に帰るんだ!」
「ここで父さんたちや葵たちを殺すって言うのか、どこまで恨み尽くせば気が済むんだ!だったらもういい!!!俺の家族に手を出すなら、もうあんたは俺の家族でも人間でもない!!!ここであんたは俺が息の根を止める!!」
城門前で総一郎たちを落としたのは、処刑をするため、国民が苦しむ前でこの国の王族を殺そうと、わざわざ落としたようだ
総一郎と五月は高校時代の先輩なのに、王族だからと、この国の感謝ならその間の子供にも手を出すと宣言した
しかし
それが燈にとって、怒りの引き金となった
この家族のためになんでも注いできた。長男としてこの家族のためにいろんなことをしてきた。遂にこの家族に殺しをしようものなら
もう叔母として扱うことをやめて
完全に敵として判断し、ここで魂ごと消してやると、燈が人生初めて殺意が目覚めた
もう燈も、叔母と同じく、大切な者を奪われた憎しみへと囚われた