仮想世界のソウル   作:のりすもさん

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やりたくてやってしまった…後悔はしてない。


熱:1 /序章

王城ドラングレイグに位置する王の扉を騎士は今再び潜った。あぁまた繰り返すのかと己に言い聞かせるような思いにふけて一歩一歩と、渇望の玉座へと足を運ばせる。その一歩を踏み出す事に王の装備が擦れ合い特有の音を漆黒に染まった闇に響かせる。騎士はこれから火を継ぐ為に玉座に鎮座しなければならない。何故か、それは騎士にも分からない。ならばどうして今、玉座に歩を進める必要があるのか。理由などない筈が現にこうしてソウルに導かれ玉座を渇望している。

 

私は本当にこのまま火を継ぎ続ける為だけに旅を続けるのだろうか?

 

ふと脳裏に素朴な疑問が浮かぶ。火を継ぐ、それは必然的に火の勢いを増す事となる。火は王城ドラングレイグでは呪いと考えられており、王ヴァンクラッドは圧倒的な力を持ち国を治めていたがそれはソウルの根源に近づく結果となり、果てには亡者と化した。私は王を拝観した時…いやソウルの成れの果てを見た時こう思った。

なんて悲しい顔しているのだろうかと。…凄絶なこの火継ぎ。繰り返すべきなのだろうか…?悲しいかな、私には決断することは愚か、そうあるべきだとしか思う事が出来ない。考えを張り巡らせても、嗚呼やはりそうなのだろうなと結論づけてしまう。

 

そんな考え事に耽っている内に渇望の玉座の前に、到達していた。騎士の眼中には濃霧の壁が立ちはだかっており、まるで今の脳の中ようだ。また何時ものように玉座の監視者と守護者が立ち塞がっているのだろう。王たる者を待ち続けて。そう、かつてのヴァンクラッドを待つように。

 

何度も死んだ、何度も生き返った、何度も刺された、何度も撲殺された、何度も毒に侵された、何度も焼かれた、何度も殺した、何度もソウルを吸収した、何度も儚い夢が消え去るのを見た、何度も裏切りを見た、何度も苦しい顔を見た、何度も何度も何度も繰り返した。騎士は希望語った者を知らぬ。マデューラの者は大半がこう語る。寂しい場所だ、と。今その寂しさが孤独となるのだ、呪いと化して…

 

騎士は装備していた太陽の直剣とガーディアンシールド握り直して玉座に向かうべく、霧の中へと己を沈みこませていった。

 

霧をくぐり抜けると既に自我を失いし守護者と監視者が私を試すべく襲いかかる。純白の鎧をきた監視者は守護者よりも速く私に切り掛った。それは既に見知った行動であったが為に盾で受ける。ガァンという鈍い音と共に騎士を衝撃が襲う。しかし、ガーディアンシールドの防御よりダメージが私に直接的な被害を及ぼす事はない。そして直ぐに反撃。私は右手に装備していた太陽の直剣で監視者に下から斬りあげるような動作で一撃を与える。しかし大した事は無いようで直ぐに後ろ飛びをして、後退していく。だが今度は守護者が振りかぶっていた大剣を騎士に向かって一気に振り下ろす。それはかなりの速さで振り下ろされたが、騎士はそれを横っ飛びに回転することで回避する。

 

何も変わっていない。むしろそのままか。

 

騎士はそのような感想を抱いた。これが虚偽ではないことはあまりにも明白で、前の火継ぎの時と何も変わらない。

ただ連携が良いというだけで、攻撃は単調で、分かりきった行動を繰り返すだけだった。

 

これでは…まるで…

 

何かを言おうとしても先が出てこない。

何故なのだろうか?言いたいのに出てこない。

 

…私は…何を…するのがよいのだろうか?

 

いや考えている場合ではない。騎士は守護者と監視者にその鋭い眼光を向けた。結論は玉座で出そう。そう、心に、ソウルに言い聞かせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「王たるものよ玉座へ」

 

玉座に王妃デュナシャンドラの声が響く。考えに入り浸っていたのだろうか、その声も遠く彼方に聞こえる。

 

私は火を継ぐべきなのだろうか?

…もう疲れたのだ、休ませてくれ。いや、まだ火は消えてはならぬ。あぁ…余りに辛かったのだろうか、己の心の中の言葉が次から次へと内から外へと吐き出されていく。

淡々と騎士の願望が漏れていく、しかし玉座は巨人を除いて、誰もいない。哀しき騎士は寂しさを孤独へと深く沈み込ませ、巨人を渡っていく。その足取りは重く、迷いに溢れていた。

 

そして玉座へと吸い込まれるように入っていく。

…マデューラを思い出す。あの人々の暗い顔を、日の陰を体現したかのような彼処は私にとっては唯一無二帰る場所であり、最後の故郷でもある、私はそう思っている。

 

ならば私が望むことは何なのだろうか?安寧か?殺伐か?繋がりか?ソウルか?それとも己か?自らに問いかけてみるが心は口を閉ざしている。

 

…何処か遠くへマデューラ似て非なる場所へ…

 

突如聞こえた心の声が騎士を震わせる。

あぁ…これなんだ。私が求めているのは。

 

理由は無いが己のソウルが強く燃え上がるのを感じた。

 

しかし、体は言うことを聞くことはなかった。既に玉座へと鎮座していたからだ。既に扉を固く閉ざされていた。いつもの事だ。もう慣れっこだ。溜息にも似た嘲笑がこぼれ落ちる。

 

あぁ…出来ることなら…本当に温かい火によりたいものだ。

 

その願いを心の中で唱えた瞬間騎士は意識を失った。

 




これってオリ主に入るんでしょうか?

…ダクソ3待てば良かったと思う今日この頃…
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