トウコ→ホウエン   作:るえりあ

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プロローグ
プロローグ:レシラム


「キミに話したいことがある」

 

 

目の前の少年はそう告げた。

 

「キミと初めて出会ったのは、カラクサタウンだったね。あの時、キミが連れていたヒトモシの言葉が、ボクには忘れられなかった・・・。」

 

目の前の少年・・・「N」。今まで幾度となくあたしとバトルをし、そして今あたしが倒したトレーナー。

少し早口なその少年は、あたしの反応などお構いなしに続けた。

 

「キミと一緒に旅をしたい、だって・・・。ボクにはそれが理解できなかった」

 

「この世の中に、ニンゲンを好きになるポケモンがいるなんて。ボクはそんなポケモンを今まで見たことが無かった」

 

「ボクはこれからどうすればいい・・・?」

 

「どうするって・・・?簡単よ、ポケモンと真のトモダチになればいいんじゃない?」

 

「・・・。」

 

Nは黙り込む。それもその筈だ。Nはこれまで、外の世界を知らなかったのだから。

 

「まだ分からない、か。まあ・・・あたしは行くよ。レシラム」

 

レシラムをモンスターボールにしまい、あたしはリーグ本部へ戻ろうとする。

 

 

 

 

 

「キミは夢があると言ったね」

 

 Nが閉ざしていた口を開いた。

 

「あるよ。英雄なんかじゃなくて、立派な夢が。」

 

 

 

「その夢は・・・叶えるんだ!その夢は、現実にするべきだ!ボクを倒したキミならできる!」

 

Nが聞いたこともないような、訴えかけるような声で叫んだ。

 

・・・驚いた。あのNが、ここまで感情的になるだなんて。

 

 

 

 

あたしはNに振り向かずに、親指を立てて、リーグ本部に戻った。

 

 

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