とある転生超能力者がCharlotteの世界へすっ飛ばされた様ですよ! 作:@ファイブズ
編入する2日前
俺は高城丈士朗に連れられ、星ノ海学園内のある部屋へ案内された。
『生徒会室』
そう書かれたプレートが吊り下げられた部屋に入る。
…過去に何度か聖祥大付属の小中校の生徒会室には入った事はあるが、此処を生徒会室とは余り呼びたくないと思った。
部屋の中央にある大きな詳細地図が広げられたテーブルとソファ。
乱雑に置かれた付箋だらけの本やそれが納められた本棚。
螺旋階段の上のテラスっぽい所にも本棚があり、大きなデスクの後ろにある大きな窓からは陽の光が良く当たる。
生徒会室らしくない生徒会室だ。
そして、そのデスクにふんぞり返っている女子、友利奈緒が待っていた。
「遅いっすね。何呑気にしてるんですか?」
「すみません。彼を案内していたら遅くなりました。」
「すまんな、今日中にはこの学園全体の見取り図を憶えておくから。」
「ふ〜ん。まぁさて置き、この間の続きをしましょう。」
「ん、この間の続き?」
「とある超能力者の保護です。」
「どんな能力者なんだ?」
「能力名は略奪。何ですけど、他人に5秒ほど乗り移って好き放題するだけで良く分かってないんですよ。」
「しかし、それを利用して現在はこの辺りではかなり偏差値の高い高校に特待生として入学してます。」
成程な、乗り移って他人のテストをカンニングして点を取ったって感じか。
5秒程という制限の中でかなり有効的な使い方を編み出したって所か。
……しかし、それだと能力名の略奪の意味が解らない。相手の時間を5秒ほど奪うから略奪、になるのか?
「取り敢えず、向こうの出方を見て何とか1人にして誘き出す感じていきましょう。」
いや、使い方を別の視点から見て見るんだ。
時間、意識、力《能力》…能力!そうか!
「友利、若しかしたらだけど略奪の意味が分かったかもしれん。」
「…本当ですか?」
「ああ、多分略奪は相手の能力を奪う能力だと思う。」
「っ、それは本当ですか!」
「いや、高城。確証はないが、これが一番能力名に納得が行く。」
すると、友利が腕を組んで少し黙って考える。
「成程、確かに今までの観察では他の能力者が居なかったのでその事を考えていませんでしたが、名前の意味から考えれば有り得ますね。」
「では、彼の能力の使用条件である相手の顔を見て乗り移る。という点に注意して行かなければ成りませんね。」
メガネをくいッと持ち上げながらいう彼を「ウザっ」っと青筋立てて呟く友利。
「…と、なると友利は能力的に視認しにくいから言いとして、高城は?」
「位置の指示さえあればそこへ瞬時に移動しましょう。安心して下さい。目視出来ない程の速さなので視認される前に取り押さえます。」
必然的に俺が誘導係か。まぁ、この世界では異端の超能力の内、更に異端な能力だからな。目立たない方が良いだろう。