∽移り行く風のように∽   作:アクア=イスタロス

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第5話

―――――【第5話 続・勉強】―――――

 

魔法とは――

この世界に満ちている力の塊――魔力と呼ばれる存在を呪文によって方向性・形状を定めて放つ現象の総称である。

細かに分類すれば、火や風、光や闇といった属性魔法、使い手に危険を及ぼす禁魔法、分類が困難な特殊魔法の主に3つがあり、属性魔法の中にも現代語で発音する魔法と古代語で発音する魔法の2種類がある。

ちなみに、創造は特殊魔法の中でも特に扱いが困難であるのは当たり前だ。

また、魔法の呪文は省略可能であり、全く詠唱せずに発動することを無詠唱魔法とも言う。

無詠唱はその魔法について十二分に知識を得ていないと行えないため、無詠唱を使えるかどうかでその人物の力を測ることもできる。

 

 

 

 

「――……ぅう~、頭痛いよ~」

 

「泣き言を言わないでください。そもそも、リュラン様に生み出されたにも関わらず、どうしてここまで壊滅的なんですか?」

 

「うわ~ん。フェイトが虐める~」

 

「えぇっと…レイナ様、ガンバ!」

 

勉強を始めてから数時間後。

既にレイナは頭から煙を吐いており、パンク状態なのは一目瞭然だ。

その有様をフェイトは主であるからこそため息、シエラはどうするか困った挙句応援するに至った。

 

「そもそもこんなこと覚えて何をしろと~」

 

「これを基に魔法の在り方について考えてほしいと言っていました。特に、属性魔法の中の古代語魔法について」

 

「なんで~?」

 

「さぁ…。ですが、リュラン様のおっしゃったことですし、やって間違いはないかと」

 

「そうですよ。頑張りましょう、レイナ様!」

 

「う~ん…」

 

読者の皆は言わずとも分かるだろう。

リュランはこの世界に魔法を広めるにあたってレイナを発布者としたいのである。

歴史通り、彼女を『造物主(ライフメーカー)』とするべく。

もっとも、最初を間違えたせいかかなり残念な状況になってはいるが。

 

「頑張っているようだな。…まぁ、レイナはまだまだかかりそうだが」

 

「出たな、諸悪の根源!」

 

「……フェイト、シエラ。疲れたら休んでいいからな」

 

「はい」

 

「いえいえ、大丈夫ですよ」

 

「そうか。俺は少し生き物を増やしてくる」

 

扉からさっさと出て行ったリュランを見送る二人+一人。

リュランの姿が見えなくなると、フェイトはすぐさまレイナの方に顔を向けて呟く。

 

「早くしませんとご飯無しになりますよ…?」

 

「さてっと、ちゃっちゃと終わらせちゃおうかな~!」

 

ご飯無しという単語にすぐさまやる気を見せるレイナ。

どんどん読み進めていくレイナを他所に、フェイトとシエラの二人は顔を見合わせて笑った。

 

 

 

 

――――――――――

――――――――――

――――――――――

 

 

 

 

「終わったー!」

 

「お疲れ様です。レイナ様」

 

「はい、お茶」

 

「うぐうぐ…はふぅ~生き返る~」

 

机に築かれた本の城を全て消化し、一時の休息へと移ったレイナ。

側には教師役を終えたフェイトとお茶を出したシエラの二人。

もう一人の住人であるリュランはいまだにお出かけ中だ。

 

「ん~途中から勉強の素晴らしさに目覚めてどんどん進んだね~。今なら何でもいける気がするよ!」

 

ぐぐっと背伸びをしながら話すレイナの言葉に反応するフェイト。

 

「では休憩を終え次第、魔法の在り方について考えましょうか。リュラン様に聞いたところ、これを最初に広める魔法とするそうですよ」

 

魔力による通信で先ほどの疑問を解消したフェイトは先ほど聞いた答えをそのままレイナに伝える。

自分たちが考えたものが世界の基となる。

その言葉を聞いた他の二人の表情は言うまでもないだろう。

 

「分かったよ。シエラも一緒に考えてね!」

 

「もちろんです」

 

ワイワイと話す三人。

覚えた知恵を出し合い、さまざまな方向性に富んだ魔法を考えてゆく。

日常的に使えるもの、逆に使用用途が限られるもの、身を守るためのもの、ネタなど、彼女たちの考えは止まるところを知らない。

結局、リュランが帰ってきた5時間後までノンストップで話し合い続けた三人であった。

 

 

 

 

ちなみに、リュランが手を加えた外の世界は既に10年が経過していた。

なんと、この家の外と中では激しい時間差があるというのだ。

このことに驚いて気絶したレイナであった。

 

 

 

 

∽to be continue∽

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