ラブライブ! ─ 背中合わせの2人。─   作:またたね

41 / 101
【Days.1-2】エンジョイ!夏の海!

38話 【Days.1-2】エンジョイ!夏の海!

 

 

「やっはーーーーい!!」

 

「海だ海だーーー!!」

 

相変わらず元気だな、あの単細胞2人は。

男の着替えなんてすぐ終わるから、俺は水着に着替えた後サトシと2人でパラソルを立てたり、飲み物を別荘から運んだりしていた。

そこに水着に着替え終わったμ'sメンバーが到着した。

穂乃果と凛は真っ先に海へと駆け出し、早速2人で海に入ってはしゃいでいる。

その後を追うように残りのメンバーも海へと向かう。

……いかん、やっぱり水着姿、あかん。

普段からμ'sメンバーのスタイルがいいのはわかってたけど、水着だとそれがもろに目に入って……

 

「ユーマ?手が止まってるぜ?」

 

「あ、あぁごめん。考え事してて…」

 

……ことりちゃんと買い物に行った時、あの3人の試着を見ててよかった。あれで多少なりとも耐性をつけてなかったら、きっと俺は別荘で1人引きこもってただろう。

 

「そういえば、今日人少ないなぁ。いっつもこんな感じなのかな?」

 

「ユーマ、今日は平日だぜ?だからこんなに少ないんじゃないか?」

 

「あぁそっか。今日オープンキャンパスの代休で金曜日か」

 

なるほど、納得納得。

 

それからしばらく経ってサトシと2人で準備を終え、俺も海へと向かおうとした時。砂浜で1人で座っているメンバーの1人を見つけた。

 

「真姫?何してんの?」

 

「……朝日さん」

 

「真姫はいかねーの?」

 

「…別に。皆ではしゃぐのは好きじゃないですし」

 

……はぁ。

ほんっと素直じゃないな。

 

「ふーん。みんなと遊びたいけど恥ずかしいから1人で座ってるのか、そっかそっか」

 

「な……!誰がそんなこと!」

 

ほら、やっぱり顔赤くした。

 

「素直にみんなと遊べばいいのに」

 

「別に興味ないって言ってるでしょ!?」

 

「……じゃあずっと1人で座ってなよ」

 

「っ……」

 

「……でもね。

 

──────君が1人でいたくても

 

周りは君を放っとかないと思うよ?」

 

「え……?」

 

 

 

「─────真姫ちゃーーーん!!」

 

 

 

海から大きく真姫を呼ぶ声が聞こえた。

見ると、穂乃果が大きく手を振っている。

 

「はやくおいでよーーー!!」

 

「……ほら、な?」

 

「……うん」

 

「行くよね?」

 

「……不本意だけどっ」

 

「はぁーあ。可愛くねーな」

 

「余計なお世話よっ!」

 

真姫は顔を赤くしながら俺に噛み付くと、穂乃果たちの方へと走って行った。

 

「……俺も行くかな」

 

真姫に続こうとしたその時。

 

「優兄ィー!」

 

凛がこちらへと駆けてくる。

……凛のシンボルはみんなよりも控えめだから目に優しいぜ。はい、ごめんなさい。

 

「ん、どした?」

 

「一緒にビーチバレーで勝負するにゃ!」

 

「ビーチバレー?いいけど……勝負って?試合するの?」

 

「そうだよ!別荘の倉庫に、ボールもネットも一式入ってたにゃ!」

 

「さ、流石だな……。準備良すぎかよ」

 

「悟志くんが立ててくれたから、早く始めよ!」

 

「あいよ。他に誰がやるの?」

 

「えっと、凛たちを抜いて……希ちゃんでしょ、かよちんでしょ、後悟志くんとことりちゃん!」

 

「……まじか」

 

「ん?どうかした?」

 

「……何もねぇよ」

 

……女性シンボル偏差値高くねぇか?

しかもビーチバレーだろ?俺の精神衛生上非常によろしくない気がする。ここに絵里がいたら本当にやばかったな。

まぁでも凛が偏差値を下げてく「んにゃああ!」

 

「がはっ!!何で殴った!」

 

「今絶対失礼なこと考えてたでしょ!」

 

「………………いや、別に」

 

「何でそっぽ向いたの!?目を見て言って欲しいにゃ!!」

 

「ゆーまっちー、凛ちゃーん、始めるよー!」

 

「あ、はーいっ!……キッ」

 

凛は俺を鋭く睨むと、みんなのいる方へと走って行った。察し良すぎだろ……。

久々に幼なじみの凄さを垣間見たぜ。

……ま、俺も凛の考えてることは大体わかるけど。

そんなことを考えながら俺もみんなの方へと向かった。

 

 

 

 

 

 

「負けたチームのキャプテンが生き埋めにゃ!」

 

「ええぇ!?生き埋めにされちゃうのぉ!?」

 

「生き埋めって言うな!!ただ砂に体埋めるだけなんだからもっと言い方あるだろ!」

 

「まぁあながち間違ってはないやん?」

 

「希ちゃん……それでいいの⁇」

 

「ははは!まぁみんなバレーを楽しもうぜ!」

 

 

 

 

Aチーム:優真 凛 ことり

 

〜VS〜

 

Bチーム:悟志 希 花陽

 

 

 

「キャプテンは男子2人ってことで!25点先に取ったほうが勝ちね!ファイトやで♪」

 

「絶対負けねぇぜ、ユーマ!」

 

「こっちのセリフだぜ…!生き埋めは勘弁だからな!」

 

「じゃあ行きますよ〜!えいっ!」

 

最初のサーブはAチームから。

ことりちゃんがアンダーサーブでボールを相手コートに飛ばす。

ボールは山なりの軌道を描きながら、花陽の元へと飛んでいく。

 

「わあぁ……!ええと、希ちゃん!」

 

「はいはーい!

 

──────いっけぇ悟志くん!君に決めた!」

 

「希さん、それ俺が言うやつ!!

……ナイストス!うおおおおおおおおお!!」

 

花陽のぎこちない一本目を、トスを上げるセッター役の希がカバーして、ふんわりとしたトスをサトシに上げた。

 

「させるかよ!!」

 

俺はサトシのアタックを止めるため、ボール目掛けて飛び、ブロックに入った。

が、しかし……

 

「おおおおおおらあああああああ!!」

 

「えっ、サトシ、本気はまず──────」

 

バチイイイイイイン!!

 

「うがあああああああああああ!!!!」

 

サトシの鍛えられた右腕から放たれた渾身のアタックは、運良く(悪くか?)俺の左の手のひらに当たり、その勢いのまま相手コートに返り俺たちの得点となった。

 

「優真くんすごいっ!」

 

「ナイスブロックだにゃ!!」

 

「うっ……ああ……腕がぁあ…」

 

しかし代償はでかかった。

手のひらに当たったボールの衝撃が俺の腕に走り、左腕が吹き飛んだような痛みが襲った。

 

「サトシィィィ!!本気で打つのは無しだろ!!ブロック抜けたら相手は女子だぞ!?」

 

「あ……」

 

「“あ”じゃねぇよバカヤロォォォォォ!!ふざけるなあぁぁぁあ!!」

 

「わ、悪かったぜ……ことりさん、凛さんごめんな!」

 

「大丈夫だにゃ!優兄ィが怪我したくらいどうでもいいにゃ!」

 

「え!?今どうでもいいって言った!?君たちを体を張って守ったんですがねぇ!!」

 

「ことりちゃんもう一本サーブファイトにゃ!」

 

「話を聞けえぇぇぇぇ!!」

 

「ま、まぁまぁ優真くん落ち着いて……」

 

「うぅ……ことりちゃん……」

 

やっぱりことりちゃんは俺の天使だ。

そんな俺のことは無視して、試合は着々と進み……

 

 

Aチーム:15点 Bチーム:10点

 

 

順調に点差が開いていった。

サトシが本気で打てない以上、運動魔人の凛を有する俺たちが有利なのは当たり前になるわけで、あまり球技が得意ではない花陽にボールが行くと、Bチームは失点してしまうことが多くなった。

 

「うぅ……ごめんなさい2人とも……」

 

「気にせんでええんよ。ウチらがカバーできんのが悪いんやし!」

 

「そうだぜ花陽さん!勝負はこれからだぜ!」

 

「でもこのままじゃ……悟志くんが埋まっちゃうよぉ……」

 

花陽は本格的に落ち込んでる様子。

まぁ遠慮なんてしないけど。生き埋めなんて嫌だし。

 

「うーん……あ!そうだ!」

 

希がいきなり花陽に駆け寄り─────

 

 

「─────────。」

 

「────────!」

 

 

何か耳打ちをした。

何て言ったんだろう?

その直後。

 

 

花陽の雰囲気が変わった。

 

 

「!?あ、あれは……おい東條、お前花陽に何を!?」

 

「ん〜?何のことやら〜♪」

 

「くっ……おい2人とも気をつけろ!花陽の様子がおかしいぞ!」

 

「わ、わかったにゃ!」

 

「……あれは……」

 

サーブ権はこちら、凛のサーブから始まる。

 

「いっけぇーー!」

 

凛のジャンプサーブ。今日何本も決めてきたウチのチームの得点源だ。

 

「っ──────!」

 

「なんだと!?」

 

しかし花陽がそのサーブを自分の正面で捉え、綺麗にセッターの希の頭上に返した。

 

「花陽ちゃんナイス!悟志くん!」

 

「OK!! いくぜぇ!!」

 

「このっ……!」

 

全力でないとはいえ、サトシのアタックはノーブロックで通すのは危険だ。

俺はそれを阻止するためブロックに跳んだのだが……それを読んでいたサトシは、ボールに軽く触れることで俺のブロックを躱し、優しいボールを俺たちのコートへと返した。

 

「っ!フェイント!」

 

「任せるにゃ!……ことりちゃん!」

 

「はいっ!お願い優真くん…はわわ!ごめんなさいっ!」

 

「くっ……仕方ない!次一本だよ!」

 

凛が触ったボールを、ことりちゃんが俺にトスを上げようとしたのだが、ボールは乱れ、ネットから大きく離れてしまった。これではアタックで返すのは難しい。俺は無難にトスで相手へと返す。

 

「チャンスだぜ!頼んだ!希さん!」

 

「希ちゃんっ!!」

 

「了解っ!行くよ花陽ちゃん!」

 

俺の緩い返球はサトシの元へと飛んでいき、サトシが危なげなく希の頭上へと返球する。

それと同時に花陽が希の目の前へと走り出す。

 

「これはまさか!?」

 

セッターが低く上げたトスを、トスが上がるとほぼ同時に打つ────速攻攻撃、“Aクイック”!?

球技が苦手な花陽が速攻だと!?

──────いや、でも今の花陽なら……

でも、希にそんなトスがあげられるのか!?

 

「ふふふっ…スピリチュアル東洋の魔女と呼ばれたウチの力を見よ!」

 

「跳んだ!ジャンプトスか!?」

 

Aクイックもジャンプトスも素人ができる技術じゃねぇぞ!?……しかも希が跳んだ時…すごい揺れたんだけど…じゃなくて!

 

「確かにびっくりしたけど……読んでいれば止められる!」

 

俺は希がトスするタイミングに合わせてブロックに入る。タイミングはドンピシャ。止められる……!

 

しかし。

 

花陽は“跳ばなかった”。

 

「何っ……!?」

 

しかもトスは全く低くなく、むしろ高い。

これはまさか……!

速攻に入ると見せかけてその場で踏みとどまり、相手のブロックが落下し始めた瞬間に跳躍し、ノーブロックのところにアタックを叩き込む────

 

 

「────────“1人時間差”!?」

 

 

俺の読み通り、俺の落下開始に合わせて、花陽は踏みとどまって溜め込んだ力で跳躍する。

上空で俺と花陽の体は入れ違いになり、花陽のアタックコースは完全にフリーだ。

 

「────────シッ!」

 

短い気合の声とともに、花陽が腕を振り抜く。

そこから放たれた“弾丸”は、轟音を上げながらことりちゃんの横を通過した。

 

「ひいいいっ!?」

 

ことりちゃんはあまりの恐怖に反応することすらできず、その場に立ち尽くしたままだった。

 

「……速攻はフェイクかよ…」

 

「素人のウチがそんなトスあげられるわけないやーん♪」

 

「まずそこから騙されてたのか…。花陽、スゲェな」

 

「────────負けません、絶対」

 

「あああああ……オタ陽ちゃぁん……」

 

「ことりちゃん!?大丈夫!?優兄ィ!ことりちゃんが!」

 

「……何となくことりちゃんが花陽を恐れる理由がわかってきた気がする…」

 

「さぁ────────反撃開始です」

 

「ラスボス臭半端ないんだけど!!」

 

そして決着の時───────

 

 

 

 

 

Aチーム:16点 Bチーム:25点

 

〜朝日優真生き埋め決定!〜

 

 

 

 

まぁそうなるよね!!

だってことりちゃんあれから震えて動かないし、花陽めちゃくちゃ強くなるし!!

仕方ないよね!?ね!?

 

「よし、じゃあみんなで海行こうか!」

 

「逃がさないぜ、ユーマ」

 

「HA☆NA☆SE!!ヤメローシニタクナイ!!」

 

「作品混ざりすぎてキャラがぶれてるよ優真くん…」

 

「希ちゃーん!穴できたよー!3メートルもあれば大丈夫だよね?」

 

「おい待て!3メートルって深くね!?」

 

「あ、うん!多分行ける!」

 

「逝けるの間違いだろ!!多分じゃなくて確実に逝けるわ!!」

 

「さぁ……覚悟はできたかな?ゆーまっち……!」

 

「やめろおおおおおおおおお!!」

 

 

 

 

 

 

 

優真たちがビーチバレーで楽しんでいたのと同時。

残りの5人は海で遊んでいた。

 

「待ぁちなさい穂乃果ァァ!!」

 

「へへへー!にこちゃん捕まえてごらーん!」

 

穂乃果とにこは、水鉄砲を携えて水の掛け合いをしていた。穂乃果に無理やり引っ張られて水鉄砲を持たされた真姫は1人で2人の争いを眺めながら佇んでいた。

 

「はぁ……イミワカンナ…冷たっ!!」

 

「へっへー!油断してる暇なんてないよ、真姫ちゃん!」

 

油断して注意が散漫になっていた真姫を、穂乃果が水鉄砲で撃ち抜いた。

 

「何するんですか、穂乃果先ぱ……きゃあっ!?」

 

「ふふふ……相手はひとりじゃないのよ?真姫」

 

「もう!にこ先輩まで!!」

 

真姫が穂乃果に気を取られていた隙に、その背後をにこが撃った。

そしてにこの方を向いている時に、穂乃果が真姫に抱きついた。

 

「まーきちゃん!先輩禁止だよーっ♪」

 

「ちょっ……!い、いきなり抱きつかないで…

…………穂乃、果っ」

 

「真姫ちゃん顔赤ーい♪ かわいいっ!」

 

「かっ、からかわないでよっ!」

 

 

 

「──────楽しいね!真姫ちゃん!」

 

 

 

曇りない笑顔で放たれたその言葉は……

一瞬だけ、真姫を素直に変えた。

 

 

「────────うん。すごく楽しいっ」

 

 

穂乃果と同じように─────────それでも少し照れながら真姫が笑った。

その笑顔を見て、穂乃果と2人の近くにいたにこも優しく微笑んだ。

 

 

 

 

「──────ではやはり先輩禁止は…」

 

「えぇ。貴女と真姫のためよ」

 

穂乃果たち3人がはしゃいでいる様子を見ながら、絵里と海未は浅瀬で2人ゆっくりと会話を楽しんでいた。

 

「海未はともかくとして、真姫は凛と花陽……あとはかろうじて穂乃果以外にはまだ少し遠慮があるように見えたから。真姫が素直になりやすくなるように先輩禁止をした、って面もあるわね。……まぁ一番は優真が言ったみたいにμ's全体のためだけどね」

 

「……ふふっ」

 

「ん?どうかしたの?海未」

 

「いえ。…“優真”と読んでいるのが気になりまして」

 

「っ!?な、なによ……」

 

「──────仲直りしたんだなぁと、改めて」

 

少しだけ悲しみを帯びた表情で零した海未の言葉を聞いて、絵里は初めて気づいた。

海未は……あの病院での一件をずっと気にしていたのだと。

 

「……あの日のことは、本当に申し訳ありませんでした。優真先輩には謝ったのですが……絵里先輩には今までタイミングを逃し続けて、今日までずっと……」

 

「……海未」

 

「な、なんでしょう…?」

 

「……“禁止”って言ったでしょう?」

 

「えっ?……あっ…す、すみません…」

 

「ふふっ、いいのよ別に。…あの日のことも、ね。

海未はなにも悪くないわ。……むしろ私は、海未に感謝してるのよ?」

 

「感謝……ですか?」

 

「ええ。……海未はきっかけをくれたのよ?私と優真が、本当の友達になるための。それで確かに一度は傷ついたけど、結局それは私の勘違いだったし、今こうして優真と前みたいに……ううん、前よりも仲良くなれた。だから海未は何も気にしなくていいのっ」

 

そして海未は……私に大切な気持ちを気づかせてくれたから。

絵里はこれは敢えて海未に伝えなかった。

 

「……そっくりですね、絵里も優真先輩も」

 

「え…?」

 

「2人とも私に同じことを言うんですから。

 

『海未は何も悪くない』と。『何も気にしなくていい』と」

 

「……たまたまよっ」

 

「そんな2人だから────私は大好きですよ?」

 

ニコリと笑ってそう言った海未を見て、内心絵里はドキリとした。

海未は気づいてないのだろうか?

────間接的に、優真が好きだと言ったことに。

まぁ実際海未にはそんなつもりは一切なく、普通に先輩として、友人としての好きだったのだが、絵里にそんなことが分かるはずもなく、心の中に嵐が渦巻いていた。

 

(どどどういうことなのかしら…まさか海未も!?いや、でもこんないきなり……あぁわからないわからないっ!!)

 

「海未っ」

 

「? どうしました?」

 

絵里は真実を確かめるために海未に声をかけた。

───────しかし。

 

「なにかありまブルルルルルルルッ」

 

絵里に問いかけようとした海未の言葉は遮られた。

──────海からの流れ弾によって。

 

「わぁーーー!海未ちゃんごめんねー!!」

 

はしゃいでいた3人の水鉄砲…穂乃果の大型ランチャーが海未の顔面を直撃した。

……しかし海未と穂乃果の距離は10m以上はあった。穂乃果たちは別荘の倉庫から持ってきたと言っていたから、これは西木野家の備品だろう。

……さすが西木野家、水鉄砲の質から違う。

 

「う、海未……大丈夫?」

 

「はい、問題ありません。しかし少々お待ちを。

───────穂乃果をチンしてきます」

 

「チン!?え、“沈”!?沈めちゃうの!?」

 

「……地獄を見せてあげましょう」

 

「海未落ちついてぇ!!」

 

「問答無用!!」

 

海水に浸されても消えない怒りの業火に身を包んだ海未は、足元に転がっていたスナイパーライフルのような水鉄砲を携えて、穂乃果たちの元へと特攻していった。

 

「あぁ……結局どういう意味だったのかしら……」

 

聞きたいことを聞けないまま、海未は行ってしまった。……絵里はしばらくそこに佇んでいたものの。

 

「まぁ、気にしても仕方ないわよね!よーし!」

 

気持ちを切り替え、足元の近くにあった拳銃型水鉄砲を両手に持ち、絵里も穂乃果たちの元へと駆け出した。

 

 

 

メンバーの笑い声が、砂浜に響く──────




楽しそうですね、優真…笑
1話から読んでいただいている皆様にはわかると思いますが、優真は本当に明るくなったと思います。これがμ'sのみんなが優真に与えてくれた変化です。楽しそうな優真をみて私自身が一番嬉しかったり。

さて、新たに評価をしてくださった、
とある物書きMr.Rさん、SHIELD9さん、でぃれさん、ありがとうございます!

今回もありがとうございました!感想評価アドバイス等お待ちしております!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。