夜空の武偵   作:トナカイさん

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かなりおそくなりました。


Ammo25。人を呪わば穴二つ

クラス発表の後は各教室に移動して、自己紹介を行うことになっている。

その為一年A組の教室に入り、黒板に書かれていた座席表の通りの自席に座ると後ろに誰か座る気配を感じた。ここは教室で俺が座る席は後ろから二列目だ。当然、最後列の席がある。だから後ろの席に生徒が座ること自体は不思議ではない。だが、じっーと誰かに睨まれているような、寒々しい視線を感じるのは何故だ? 嫌な予感がした俺は恐る恐る背後を振り返った。

そこには。

 

「ずっと待ってたのに来てくんなかった。昴のバカッ!」

 

ぷくっと頬を膨らませ、ジト目をした峰……いや、星空理子さんがいた。

 

「もう大丈夫なのか?」

 

元気そうだが、全身を強く打ったはずだ。

気を失うほどに衝撃をその身に受けたんだ。大丈夫なはずはない。元気そうな見た目をしていても、強がりかもしれないし。そう思って、俺は理子に声をかけたが。

 

「うん、大丈夫だよ。あのくらいの痛みなら……もっと痛くて、強いのを昔、ヒルダやブラドから受けてたからね……」

 

だから心配いらないよ、と微笑む理子だが……わ、笑えねえ。重い話をサラッとするな。なんて声をかけていいかわからなくなるだろうが。

どんな言葉を言えばいいのか、悩んでいると俺の足元の影が不自然に動いていることに気づく。当のご本人様は何やら言いたいことがあるのかもしれないな。昔のこととはいえ、帰ったら少しばかりOHANASHI☆しようか、ヒルダさーんや?

俺の思考を読んだのか、影が不自然に揺らぎ、そして、影の中からポッ◯ーの箱が出てきた。

……いやいや、こんなもんで許されるはずねえだろう! きっちり、OHANASHI☆してやるから覚悟しろよ!

と思っていたら、あれ?

ポッ◯ーがない⁉︎ もしかして?

視線を理子に向けると、ぽりぽり、カリカリ、とポッ◯ーを口に加えて齧る理子の姿があった。

おい、いいのかよ、それで。

 

「ん? 何?」

 

「いや、そのポッ◯ー……」

 

「ん? ああ、これは理子のだからあげないぞー! 落ちてたポッ◯ー先に拾ったのは理子だし! もともと昴のもんでも今は理子のもの。昴のものは理子のもの。理子のものは理子のもの。拾ったら全部理子のもんになるんだもん!」

 

ジャイアニズムの継承者か、お前は⁉︎

 

「ま、いいけどよ。お前がこれで許せるなら」

 

こんなんで理子とヒルダの仲が少しでも改善するのなら安いもんだ。

 

「こんなんで許せるわけないだろう」

 

『裏理子』の口調で理子は言うと、目つきを鋭くしてしばらく俺の足元を睨んでいた。

しかし、そう言いつつ、貰うもんはちゃっかり貰うのは理子らしいよな。

とはいえ、まあ……そんな簡単にはいかないよな。一緒に暮らし始めたとはいえ2年経ってもお互い腹を割って話すような関係じゃないし。

原作のように理子がヒルダを助けるような事件はまだ起きていないし。

うーむ。こればっかりは歴史の修正力とか、原作の流れに任せるしかないのかもしれないなー。

と、思っていると。ゾクリ、視線を感じた。なんだこの重いプレッシャーは?

視線を向けると。風香と目が合った。

うん? 何々。

『浮気ダメ。それ以上近づいたら……コロス』って何んで?

近づいたら一体何されんの⁉︎ どうなるの俺⁉︎

風香と視線を交わしていると。

グイッと首を無理矢理後ろに向けられた。痛タタタタッ!

ちょっ、ちょっとおやめになってーそれ以上首曲がらないから!

 

「どこ、見てんの? 昴はわたしだけを見てればいいんだヨ」

 

理子の顔はとーっても笑顔だった。向日葵のように明るく、見る人を笑顔にするようなとーってもいい笑顔だった。ただし、目はまったく笑ってないが。

 

「あ、いや、これはその……」

 

「昴はわたしだけの昴なんだから、あんな女を見ちゃダメ!」

 

「いや、でもな……」

 

クラスメイトだし。と言おうとした俺の言葉を遮る奴がいた。

 

「あら? 負け猫の遠吠えが聞こえますね。さっきから聞いていれば、わたしの、わたしの、って昴君を自分のもののように言ってるけど、昴君はわたしのものですからね!

負け猫は引っ込んでなさい!」

 

「はぁ? お前こそ、何言ってんの? 昴はわたしのものだから。同じ名字なのがその証だよ!」

 

「いや、あのな」

 

「ただの義妹の分際で出しゃばらないでくださいね、わたしは婚約者ですから」

 

「はぁ? 何言ってんのー? ただの婚約者の分際で、家族の会話に入ってくんな!

わたしと昴は寝食を共にする仲なんだから! 」

 

「なっ、なんですって⁉︎」

 

「いや……あのな……」

 

その言い方誤解招くだろ。ってか風香、理子のこと義妹って知ってるなら気づけよ。家族が一緒に暮らすのは普通(・・)だろ?

普通なら騒ぎにならない些細な問題。

だが、ここは馬鹿の溜まり場。武偵高付属中学。

 

「なんだあいつ。さっきからいちゃいちゃしやがって」

 

「なんか知らんが昴の奴、大変そうだな」

 

「さすがは星空君だね!」

 

「我らりこりん大好きクラブ(RDC)の目前で理子様といちゃつくとは……」

 

「……星空君、顔は結構いい感じなのに。二股かけるなんてサイテー」

 

「理子ちゃん可哀想」

 

「リア充には死を! リア充には死を! リア充には死を!」

 

クラスメイトからも可哀想な目で見られたり、疎まれたり、嫉妬の視線を向けられてることに気づいた。

っていうか、金次と不知火。見てないで止めろよ!

 

「ど、同棲なんて駄目____!!!!! 絶対、絶対駄目____!!!!!」

 

風香は風香で顔真っ赤にさせて騒ぐし、理子のアホはアホで。

 

「す、昴と理子は……い、一緒にお風呂入ったり、ご、ご飯も、あ、あ、あーんしあったりしてるんだから!(夢の中で)」

 

とんでもない、馬鹿発言してるわで。

誤解は益々深まった。

 

「ちょ、ちょっと待て! いろいろちょっと待て! 落ちつけ。落ちつこう! 落ちついて……くれませんかね? あははは……」

 

嫉妬という狂気に取り憑かれたクラスメイト達がにじり寄ってくるその姿はとても恐ろしかった。威圧感で言ったら蘭豹以上、爺ちゃん以下。ブラドと同じくらいの殺気だ。

嫉妬の力ってスゲえなー。

ヤ、ヤベエ。ここにいたら殺される。

間違いなく死ぬ。

そう思った俺は一か八か、左手をズボンのポケットに突っ込み、ポケットの中に入れていた折りたたみ式バタフライナイフを取り出すとすぐに展開した。バタフライナイフを持った瞬間、左手のルーンが光輝く。

これでいつでも戦えるが、人数が多い。乱戦になるし、襲ってきてるといえ、クラスメイトだ。あまり手荒な真似はしたくない。

こんな時は……逃げるに限る!

武偵高付属中学の中では『理由もない私闘は禁じられている』。しかし、『発砲』や『刃物』を振り回す行為自体は『射撃場や訓練所以外で必要以上にはしないこと』と校則にある。つまりは、バレなきゃ『してもいい』という解釈になる。武偵高付属中学の敷地内なら武装しても咎められないからな。

そして、血気盛んなお年頃である中学生達は皆、その手に釘バットやら鞭やら鎌やら、薙刀やら日本刀やら金槌やらを持って迫ってくる。

俺はガンダールヴの力を解放して教室を飛び出す。

ガラッ!

ちょうど開いたドアに向かってデビルバットダイブ気味に飛び出したその時__ガシッと頭を何者かに掴まれ、そして空中にぶん投げられた。廊下の窓に激突した。

ガシャンと校舎の窓ガラスが割れる。

俺は頭から突っ込んでしまう。

い、痛い。だ、誰だ。馬鹿力でぶん投げたアホは……。

顔を上げるとそこには何故か阿修羅顔をした蘭豹がいた。

 

「何やっとんのや。ほら、餓鬼どもさっさと席につかんか!

今日からお前らの担任になった蘭豹や。ビシビシ指導していくから宜しくしろや!

ほな、出席取るぞー」

 

ガラスに突き刺さった俺を放置したまま、蘭豹はクラスメイト達を席に着かせ、出席を取り始める。

 

「赤羽」

 

「は、はい!」

 

「足立」

 

「はい!」

 

「安藤」

 

「はーい」

 

「はーい、じゃないやろ。はい、やろ。それが教師に向かってする返事か? お前、死に晒したいんやな。昴みたいに窓ガラスに突き刺したろうか? ああん!」

 

「ひぃぃぃ、ご、ごめんなさい!!!」

 

「他の奴らにも言っとくぞ。ワイ達、武偵高の教師陣を舐めたらあかん。舐めた態度取る奴には武偵高名物、体罰フルコースをお見舞いしてやる! わかったな? わかったら返事しいや!」

 

「「「は、はい!」」」

 

蘭豹から発する殺気を感じたのか、それまで騒いでいた連中も皆静かになった。

そう。この時、クラスメイトが初めて一致団結した瞬間だったのだ。この教師に逆らってはいけないと。

それから出席は滞りなく行われ、そしてついに、俺の名前が呼ばれた。

 

「星空。星空 昴おらんのかー? はよ、返事せやー。返事ないんなら、おでこにチューすんぞ?」

 

「はい、ここにいます!」

 

「うん? どこや。おらへんな。これはほっぺにチューせなあかんな」

 

「死ぬ。死にたくなるからやめろ!」

 

「……ほんまに死なせたろうか?」

 

あれ? 蘭豹の機嫌が益々悪くなってきた。

なんでだ? おかしいな。

 

「ところで……いつまで窓ガラスに顔突っ込んでるんや?」

 

「誰のせいだ、誰の⁉︎」

 

突っ込んだのお前だろ!

 

「昴なら、そんくらい平気やろ?

人間辞めてるし」

 

蘭豹に突っ込む為に、窓を筋肉で粉砕して教室に入った。

頭や首から血がダラダラ流れてるが、いつものことだから気にしない。

 

「窓ガラスに突っ込んだ張本人がそんなこと言うな!」

 

平気だけど。皮膚をちょっと切っただけで、神経にはガラスの破片届いてないけど。

だけど……なんか釈然としないな。

 

「あ、あの〜し、質問いいですか?」

 

「なんや?」

 

「星空君と蘭豹先生ってお知り合いですか?」

 

「ああ、ワイの……」

 

「「「ワイの?」」」

 

「ワイの奴隷や!」

 

「ちょっと待て。いつからお前の奴隷になった⁉︎」

 

蘭豹の奴隷とか、誰がなるか!

そんなもんになるなら、アリアの奴隷になった方が1億倍マシだね!

いや、奴隷になりたいとかそんな願望ないけど。

 

「あ、間違ってもうた。日本語って難しいやなぁ。昴は奴隷なんかじゃなかったわ」

 

「うんうん、そうだよな」

 

ただの間違いだよな!

 

「ワイが昴の肉奴隷なんやったな?」

 

「ハイ、アウト____!!!!!」

 

な、何言ってんの⁉︎ お前馬鹿なの? 死ぬの?

 

「お、お前は一体何を言って……「ワイの師匠に昔言われたんや。その師匠の流派には代々自分より強い女に負けたら何がなんでも見つけだして殺せ。そして男に負けたら結婚しろ、って掟があるんや。だから、だから……ワイ、愛しのキンイチと結婚できんのやー!!!!! さっき市役所で届け出したら突き返されたんや。きっと師匠の教え守らんかったからや!」……いや、それ……」

 

金一さんが18歳になってないからじゃねえ? 日本の民法知らないのか?

ってか、その掟何だよ? どこの女傑族の掟だよ?

 

「だからワイを好きにせい! だけどワイの心は金一のもんや!」

 

「いや……いらねえし」

 

__ドオォォォ。

 

「うおっ!」

 

拒否したらM500から鉛玉が飛んできた。手に持っていたナイフで切り裂いて防ぐ。

銃弾斬りくらいできるから別に撃たれるのはいいけど、俺にどうしろってんだ!

 

「いらないってどういうことやねん? 魅力ないって言いたいんかぃ? ああん?」

 

「いや……それは」

 

「ワイがフラれたのはお前のせいや! だから、ワイに協力せい」

 

「……はい?」

 

何でそうなる⁉︎

神様一つ聞きたい。

俺が何をした。

 

「ワイが金一と結婚できるように援護しろや!」

 

後、もう一つ。

これなんていう……無理ゲーですか。

 

「ワイの恋を叶えるキューピッドになれ!」

 

「いや、無理だから!」

 

そんなこと言われても不可能だ!

 

「そういう無茶振りは金次に言えよ」

 

「なっ、お、俺?」

 

大丈夫だって。キンちゃんなら不可能を可能にできるって。

 

「金一さんの弟なんだから、蘭豹の相談に乗ってやれよ」

 

「いや、そんなこと言われても……「遠山ァ!!!」うおぉぉぉ! は、はいっ?」

 

教壇から一瞬のうちに姿を消したかと思えばいつの間にか金次の席の前に移動してその手を握る蘭豹。い、今のは……『縮地』か?

疾くて見えなかったぞ⁉︎

目を♡マークに変えた蘭豹は金次の襟首を掴むと。

 

「ちょっと急用できたから自己紹介勝手にやっとけ。遠山はワイと二人で話そうや! 義姉弟のコミニュケーションをたくさんとりまくろうや「いや、俺はうぎゃあああああ⁉︎」……さて、後は好き勝手やっとけや!」

 

そう言い放ち教室を出て行った。金次を引きずって。

何というか……すまんな、キンジ。

お前の犠牲は忘れない。

お前の代わりにクラス内は任せろ!

 

「さて、蘭豹先生もいなくなったことだし。改めて自己紹介やって、クラス委員とか決めないか?」

 

クラス委員とかはやる気ないが、蘭豹に絡まれるくらいならクラス内を纏める方がいいに決まっている。

 

 

 

 

「というわけでクラス委員は不知火君と鏡高さんに決まりました。

二人とも前に出てくれ」

 

クラス委員は立候補、他薦により決められ、不知火亮と鏡高(かがたか)菊代(きくよ)という母親がカナダ人な金髪美少女に決まった。

うん、原作の強制力って凄えな。まさか、不知火と鏡高と同じクラスになるとは。

不知火は見た目からしてイケメンだし、性格も基本いい人だからクラス委員にぴったりだな。

というか。

 

「あはは。選ばれたからには一生懸命やります。よろしくね」

 

パチッとウィンクしただけでクラス内のほとんどの女子がポーッと見つめているのを見ると他薦したのは失敗したかもしれないな。リア充爆発しろや!

 

「……すばるん、モテたいの?」

 

「当たり前だろ!」

 

「ふーん、そうなんだー」

 

「昴君、浮気は死刑だよ?」

 

「い、いや、これは浮気とかじゃなくてなー……な、なーんちゃって?」

 

俺の真後ろの席から理子の冷たい(ブリザード)視線(アイ)を浴びせられ、そして何故か俺の右隣の席にちゃっかり居座った風香がシャープペンで俺の頬をツンツン、突いてきていた。風香は笑いながら突いているが目は据わっていた。や、やばい。ここで『浮気は文化だぜ!』とか言ったら刺されかねない。

俺の命がマッハでやばい。

っていうか、席順は名字順のはずだろ?

なんで風香が隣にいるんだ?

 

「なあ……」

 

「ん? なぁに?」

 

ニコニコとしてるがその笑顔が怖い。

 

「お前の席、そこじゃないだろ?」

 

「うん? ああ、変わってもらったんだよ? 私視力よくないから」

 

「いやいや、この席後ろから二列目だから! 視力悪いならもっと教壇に近い方が……」

 

「私、視力よくないんだよ?」

 

「いや、だから……」

 

「視力よくないから、昴君がよく見える隣の席じゃないと……ダメダヨネ? ネエ、ソウオモワナイ?」

 

「あ、はい、ソウデスネ……」

 

あかん。これ、逆らったらあかん。

目完全に据わってるし。逆らったら本当に刺されかねない。シャープペンで。

 

「むぅ〜り、理子も視力悪いんだった!

昴の左隣いかないとよく見えない。大変だ、ねえ、そこの席変わって? いいでしょう? イイヨナ? はい、決まり!」

 

俺の真後ろの席に座っていた理子がそう言うと、俺の左隣に座っていた男子生徒に『脅迫(お願い)』して席を変わりやがった。

 

「いやいやいや、お前視力は両目2.0あるだろうが!」

 

小学生の時の身体検査の結果、見たことあるが視力悪いは嘘だ!

 

「突然悪くなったの。昴の後ろからじゃよく見えないの。昴の隣じゃないとダメなの。

だから前世は恋人だったんだね?」

 

「いや、意味わからん」

 

俺の前世ではお前らみたいなヤンデレはいなかったわ。

 

「そんなことより、お腹すいた。終わったらファミレス行こう?」

 

理子が突然、思いついたようにそんなこと言ってきた。

いや、ファミレスって。

 

「弁当はどうしたんだよ?」

 

朝渡された弁当あるだろ?

 

「ん? ああ、あれね……あっ、そうだ!」

 

俺の言葉に理子は何かを思いついたかのように、カバンわガサガサ漁り。

弁当箱を取り出した。

 

「今、食べよう。あーんしてあげる♡」

 

「いや、いい」

 

クラスメイトの前であーんとか、何その公開処刑。

 

「ノリ悪いんだから、ほら。さっさとお弁当出して?」

 

俺の鞄をガサガサ漁って弁当箱を机に出してしまう理子。

おいおい。こんなところで広げたら。

 

「さあ、あーんし合おう♡」

 

「ちょっと待て⁉︎」

 

「待たない」

 

俺の制止の声を無視して弁当箱を開けてしまう理子。

 

「馬鹿、まだ授業中……「……昴君?」ひぃ!」

 

右隣からブリザードが吹いた。何これ。めっちゃ寒い。

 

「……ねえ、昴君。これって、どういうこと?」

 

ジーッとある一点を見つめる風香。その視線は俺と理子の弁当箱に向けられていた。そして口を開く。

俺と理子の弁当の中身を見比べた風香の一声はかなり冷たいものだった。

 

「何、何がだ?」

 

「色違いの弁当箱」

 

「きょ、兄妹だから……ふ、普通だろ?」

 

「そのお弁当箱の容器、青色だけど、犬やウサギの柄が入ってる。どうみても女の子が選ぶようなもの。昴君の趣味じゃない。それにお弁当の中身の具材が同じ」

 

「そ、それは……同じ店で購入したもので、具材は……す、スーパーのお惣菜詰めたからだな、あはは」

 

「嘘、手作り。その証拠にタコさんウインナーの脚、大きさが均一ではない。それに卵焼きに梅干し入ってる。唐揚げも食べやすいように工夫されている。なにより、白米の上に桜でんぷんで♡マークがあるよ?」

 

「なっ、嘘だろ⁉︎ 橘花の奴ッ!」

 

「うん、嘘」

 

「……」

 

は、ハメられた。

 

「で、誰が作ったのかな? なんで二人は同じお弁当食べようとしてるの? 橘花って誰? 説明シテ?」

 

説明シテ……の言葉がかなり怖いんですけど。風香さん⁉︎




気付いたらヤンデレ話しに。
次話はもっとサクサク進みます!
進むといいなぁ。
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