あれは嘘だ!
気が向いたからした。
それと、二千円札久しぶりに見てテンション上がったのも理由だ。
もっとも、その直後に偽札かと疑われたが……。
(深夜テンションの為、言葉使いがおかしくなってます。夜勤はいろいろ大変なんです。
一部、ストーリーの修正しました!)
2016年4月12日誤字修正済み。
誤字脱字あれば報告お願いします。
ルーマニア
ルーマニアは、東ヨーロッパに位置する共和国制国家で南西にセルビア、北西にハンガリー、北にウクライナ、北東にモルバナ、南にブルガリアと国境を接し、東は黒海に面した国家である(wiki調べ)
公用語はルーマニア語だが、宗教的には東方教会の『ルーマニア正教会』が大多数を占めている。
国名のルーマニアは『ローマ人の国』という意味でかつて、ローマ帝国の領土だった時の名残が今もあるようだ。その歴史は古く中世には、ワルキア、モルダヴィア、トランシルバニアの3公国、黒海に面したドブロジャがあり、様々な国の支配下で発展した国の一つである。
かつてのワルキア公国、今のルーマニアで英雄とされた人物がいた。
ワルキア公、ブラド……実は吸血鬼であることは表の世界では信憑性がないデマという情報を流されている。しかし、裏では『無限罪のブラド』として武偵、公安、様々な組織からマークされているが、そのことを知っているのはごく一部である。
何故ならブラドには誰も手を出せないある秘密があるからだ。
〜ルーマニア内のとある古城~
薄暗い古城の中を白衣を着た爽やかなイケメンという感じの男の隣を黒いゴシックローターのドレスを着た私は並んで歩いていた。
並んで歩いてはいるが、その立場は決して対等ではない。
「サンプルは集まったのかしら?」
黒いドレスを身に纏った私は威圧的な声色を出し、隣を歩く男に語りかけた。
「ええ、ぬかりはありませんよ。いつでも採種できます」
「久しぶりにいい食事もできそうね。ああ、そうそう、あの雌犬はどうしてるのかしら?」
「地下の牢屋にいますよ。心配しなくても彼女には何もできません。遺伝子的に劣性ですからね……」
「そう、つまらないわ……少し遊ぼうと思っていたのに……」
なあんだ、抵抗しないのねー、ツマラナイわね。
もっと反抗した方が面白いのに……。
そんな事を考えながら私は今日もこの退屈な古城の中で配下の手下に指示を出す。
ああ、もっと美味しい血が飲みたいわ。
肌も荒れてきたし、血液風呂なんかもいいわねー。
下等種族の人間共よ。私の糧となるといいわ。
とある飛行機の機内
『ご搭乗ありがとうございます。当機はまもなくルーマニア首都ブカレストに到着致します。シートベルトを着けてお待ち下さい』
……ん?、アナウンスか……。
「ふぁ~よく寝た~」
あの後、蘭豹達にしつこく父の事と俺の事を聞かれ、精神的に疲れてしまい気がつけば爆睡してしまっていた。
隣を見てみると、蘭豹と綴はヨダレを垂れ流しながら爆睡していた。
いや、お前ら一応女の子だろ?
いいのか? いや、考えるのやめよう。うん、それがいい……。
さて、ようやくルーマニアに着くけどこの後はどこに行けばいいんだ?
空港ロビーで待っていろ、ということ以外何も知らされていないんだよ。
我が父親ながら適当な人だよな……。
「……すー、すー、ん、うん……むにゃぁ……?」
あ、蘭豹が起きた。
「おはよーございます」
「……」
蘭豹はしばし無言になると、シートベルトを外し、立ち上がると座席上の荷物入れからカバンを下ろして……。
って、え、ええ〜⁉︎
「ちょっ、何をしてるんですか~⁉︎」
「うるさい、可憐な乙女の寝顔を見といて……生きてられると思うにゃよ!」
寝ぼけてるのか、噛んでんぞ。
「……は? 可憐? 誰が?」
って、おい! 蘭豹が持っている銃は……
S&WM500……通称『象殺し』。
世界最強の威力を誇る拳銃の一つじゃねえか⁉︎
や、ヤバイ……。
何故かは知らんが、最強の豹の尾を踏んでしまったようだ。
ってか、俺悪くないよな?
どうする?
どうすりゃいいんだ?
誰かこの状況をどうにかしてくれー!
「おりゃあ、死ね、死ねー、死に晒せー!!!」
俺は念のためにと、足元に置いといた木刀を構えるが。
「うっさい!」
目を覚ました綴にチョップされて、蘭豹はおとなしくなった。
周りの乗客と乗務員の皆さん、蘭豹が騒がしくしてスミマセンね、本当。
数十分後。
ルーマニア首都ブカレスト 空港ロビー
あの後、綴によっておとなしくなった蘭豹(いまだに睨んでいたが)達と別れた。
彼女達はこれから情報収集に向かうようだ。会わないことを切に願う。
蘭豹達と別れた俺は入国ロビーの前で父さんが頼んだ案内人を待っている。
「君が昴君かな?」
と、そんな俺の前に一人の男性が話しかけてきた。
日本語で話しかけられ、驚いてしまったが声をかけてきたのは金色の髪をオールバックにした紳士服が似合う男性だった。
「えっと……貴方は?」
「これは、失礼……私は、そうだね、オルメスとでも名乗っておくよ。無論、本名ではないがね。任務中に使うコードネームだと思ってくれたまえ」
コードネーム?
オルメス?
……まさか?
「さて、遠路はるばるよく来たね。古き伝統と怪物の国……ルーマニアへ」
この時の俺は彼の正体を確認しなかったことを後悔することになる。
だが、それはまだ先の……そう、彼の正体に気づくのは『あのハイジャック事件』の後になる。
「こっちだついてきたまえ~」
オルメスさんの案内でタクシーに乗せられた俺は街中を車で走り、気づけばルーマニア武偵局ブカレスト支部前に着いていた。どうやら、この中に父さんの知り合いがいるらしい。
「今日、この中で話すことは他言無用だよ? その意味……わかるね?」
オルメスさんに念をおされながら支部長室と書かれたプレートのあるドアを開けて中に入る。
「お!、ようやく着いたか……」
そこには、我が父親と武偵と思わしき人物が3人いた。
「って、何でいんの?」
「おや? 海外出張先はここだと言ってなかったか?」
聞いてないけど、一度も……。
首を横に振ると父さんは笑う。
「はははっ!そっか、それは悪かったね。
ところでちゃんと持って来たか?」
俺はトランクの中からアレを取り出す。
「はい、頼まれてた弾薬と、書類。
後、母さんから着替えの予備も持たされたから……」
「ああ、助かった。やっぱ弾薬は
「はい、お使いは終わりだね〜。じゃ、さようなら……「待ちなさい」……え?」
回れ右して帰ろうとしたが父さんに腕をガッチリ掴まれた。
逃走失敗……嫌な予感しかしない。
「悪いと思うがお使いというのはただのおまけだよ。ここにいるメンバーの紹介はあとにするが。昴君にはやってほしいことがあるんだ。昴君にしか出来ない重要な任務だ。実は、ここルーマニアで誘拐事件が多発していてね。それも両親が何かしらの才能を発揮している家系が狙われている事が解ったんだ。その中にはルーマニア政府高官の家族や、軍人の家族、貴族の子弟なんかもいてね。ルーマニア武偵局としては見過ごせない事件となってしまったんだ。そこで相手の狙いは子供のようだから、囮として昴君に協力してもらう。以上。異論はあるか?」
こ、このダメ親父……普通我が子を囮にするか?
ダメだ。やっぱ普通じゃない!
「まぁ、異論あっても聞かないけどな、只の子供ならともかく昴君なら大丈夫だろ?」
いろいろとツッコミどころはあるが、まあ確かに
「わかったよ。やればいいんだろ? やれば……」
才能がある両親の血を引く子供の誘拐。
十中八九、
頼みの綱はガンダールヴの能力とこの五年で会得した星空家の戦闘術だな……。
「さて、鬼退治といきますか」
意を決して武偵局を出ようとした俺だが……。
「見つけたで〜‼︎」
ゲッ、この声は……?
声のした方を振り向くとそこには蘭豹がいた。
「やっぱりここにいたー!!!
ワイの勘に狂いはなかったんや!」
「な、なんでここに?」
戸惑う俺に父さんが声をかける。
「お! 来たな、紹介しよう。
この子達は今回昴君と共に捜査する武偵達だ。
まだ小さいが将来有望な子達だから彼女達の言う事をよく聞くんだぞ?」
「ちょっ、聞いてないんだけど?」
「うん、今言ったからね!」
おい!
「こっちの活発な子が蘭豹ちゃん、で、ちょっと目がいっちゃってるこの子が梅子ちゃん」
「……先生、目がいっちゃってるは余計です」
「あははは! ごめん、ごめん。
まあ、とにかく、3人で任務にあたってくれ、以上!」
いやいやいや、聞いてないから!
「えっと……よろしく、な?」
「認めない。ワイは自分より弱い奴と組みたくあらへん!
せんせー、勝負させてなー」
はい?
「勝負?」
「ワイに一撃でも入れられたらチームメイトとして認めたる!」
蘭豹は腰にあるホルスターから銃を抜いた。
そして、俺に向ける。
「いやいや、嫌なら無理して組む必要は……」
「うん、そうだね。お互いの実力把握しといた方がいいよね。
よし、じゃあ裏庭行こうか?」
え、マジで?
俺の不戦敗でいいんだけど!
そんな俺の内心を他所に……
裏庭に連れて行かれた俺は何故からんらんと戦うことになった。
一つ言いたい。
これ、何の罰ゲームですか?
「よし、ルールは簡単。一撃入れた方の勝ち。
蘭豹ちゃんが勝てば昴君は一人で任務を遂行し、帰国後に僕と父さんの地獄メニューをこなしてもらう。蘭豹ちゃんが負けたら、そうだな……武偵育成フルコースを受けてもらおうかな」
父さんの言葉に俺も蘭豹も顔を青くする。
一人で任務を遂行するのはハッキリ言ってご褒美だ。
だからむしろ負けてもいい、と思った。
帰国後云々を聞かなければ。
だが、父さんと爺ちゃんの地獄メニューとか考えただけで……胃が。
蘭豹もトラウマがあるのか顔を青くしてる。
あの蘭豹をおとなしくさせるとか、普段何してんの?
「よし! それじゃ、始め!」
父さんが開始の合図をした途端、蘭豹が手に持つM500で撃ってきた。
俺は片手で目にも映らないくらいの速さで木刀を振るい木刀の刀身で銃弾を叩き弾く。
星空流剣術『
金一さんの『アノ技』と原理は同じ、目にも映らない速さで刀剣を抜く、居合い技の応用だ。
この技を使うにはかなりの反射神経が必要だが、俺は『武器』を持つと素早く動くことが出来、反射神経も向上する為、この技を使える。
『いつ抜かれたのか解らない』、『いつ斬られたのか解らない』、『いつ斬られるのか解らない』……それがこの技の強みだ!
本来は刀剣でやる技だが木刀でも、普段から使ってれば銃弾くらい弾けるようになる。
この木刀、かなり頑丈だし。
俺に銃弾が効かないと解ったのか、蘭豹は次に背に背負っていた中国の刀に手を伸ばす。
日本の薙刀に似た太刀。確か
それを片手で持ち上げ、振り下ろしてきた。
俺はそれを木刀で受け止める。
ズシィィィィィィン。
かなり重量がありそうなくらい重い衝撃が刀身から伝わってきたが、父さんや爺ちゃんの一太刀に比べたら
俺は両手で木刀を力いっぱい握り締めると真横に振るう。
一閃!
木刀の衝撃を受けた青龍偃月刀にヒビが入った。
「はい、一撃入れたね? 俺の勝ち!」
俺は『今、何が起きたの?』という表情をしている蘭豹や綴を見つつ、急いでその場から離脱した。
爺ちゃんや父さんの斬撃を毎日受けてる俺からしたら遅いし、軽い。
だから普通に木刀で受け止められるよ。
父さんの顔を見ると、笑ってる。
ちゃんと一撃入れたからな?
ルールには何処にとはないからな?
そんなことを思いつつ、ガンダールヴの力で駆け出した。
教会がバックについてるのか、武偵局が手出しできないはずだな……。
武偵や殺し屋は金で動く。よって中には教会や寺院に金を積まれて動く武偵も少数ながらに存在する。教会の中に、護衛の武偵がいる可能性もある。
「さて、どうするかな……」
まさか、馬鹿正直に真正面から追求しても相手にされないだろう。
俺はあくまでも『餌』。但し、ドデカイ針のついたな。
異国人らしく観光客の一人として行くか。
よし、いくか!
気合いを入れ直してから俺は教会の中に入って行った。
「ようこそ、ルーマニア正教会、聖堂へ」
観光客相手にミサなどの説明や聖堂の成り立ちを話す司教を観察しながら俺は怪しいところはないか念入りに捜査をしていた。
……とその時、ドンと軽い衝撃を感じた。
「あ、ごめんなさい」
「#&@/#&@/a#d&」
ルーマニア語でなにやら言われて振り向くと少女が尻餅を突いて倒れていた。
手にはパンフレットを持っていたようでぶつかった衝撃で俺の方に飛んできた。
「大丈夫?」
とっさに話かけたが日本語で言ったため彼女には伝わらなかったようだ。
参ったな……俺、日本語しか解らんぞ。
どうしたもんか……と悩んでいると。
「見つけたで〜‼︎ さあ、もう一回ワイと戦うんや〜」
蘭豹に見つかった。
ああ、ちきしょう。今日はとことんツイてない。
「ちょっ、ちょっと待ってください。今、それどころじゃ……」
「あーん? ワイと戦いたくないやと〜?
今、ここで死に晒すか、武偵局に戻ってワイと戦うか、好きな方を選べ!」
「それ選択肢ないだろうがああああぁぁぁ!!!」
「……クスクス」
蘭豹に突っ込んでると、少女が笑っていた。
「ん、何やこの子? お前の現地妻か?」
ちょっ、何を言いだすんだ!
「んな、わけあるかー!
ぶつかったんだけど、言葉が解らないんですよ」
「なんや、なんならワイが通訳したるや〜」
蘭豹が少女に声をかけると、少女は最初は驚いていたが次第に緊張をなくし、ある目的の為にこの聖堂に来たことを話してくれた。
少女の姉もここでいなくなったこと。
ミサの日は一般客は入れなく、寄付を多くしている家の子供のみが参加を許されていること。
などなど語ってくれた。
いい情報源だ。しかも、彼女はミサの日に同伴してはどうかと提案してくれた。
「ちょっと話が上手い気もするが……まあ、なんとかなるだろう」
そして、その3日後俺はそのミサに参加することになった。
緋アリの二次書くうえで、金次のヒステリアモード時のキザな口調と、蘭豹の関西弁は難しい。
作中において、蘭豹が飛行機の機内で銃を取り出してますが、良い子は真似しないでください。
危険物の持ち込みはダメです。むやみやたらと銃見せびらかしたらいけません。
これ、お約束です。
なお、本来、S&WM500は2003年に登場した銃ですが、設定上の都合で2000年には市場に流通していた、という設定になってます。