謎だらけの妹と送る学園生活   作:二重世界

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第9話

 奈央が来た日の翌日、朝の朝食を食べた後(昨日の風呂の件が原因か綾音が来なかったので俺が作った)、玄関で俺は靴を履いていた。

 奈央も隣で同じように靴を履いている。

 今から二人で一緒に学校に登校するのだ。今まで隣にいたのは綾音なので、その綾音がいなくて他の人がいるというのは違和感を感じるな。

 まぁ、それは今日だけだろう。明日は綾音も一緒に登校すると思う。

 

「そうだ、奈央」

 

 靴を履き終わると、まだ靴紐を結んでいる奈央に思い出したかのように話かける。

 座っている奈央の前に立っているせいでスカートの中身が見えそうだな。後少し動けば見えるかな?

 

「どうかした、お兄ちゃん」

 

「今日、体育があるだろ。体操服を忘れてないか?」

 

「何、急に母親みたいなことを言っているの? ちゃんと用意したよ」

 

「そうか。ハンカチとかは大丈夫か?」

 

「大丈夫だって。お兄ちゃんって意外の心配性なの?」

 

 奈央が苦笑する。

 俺は別に心配性というわけではないんだが。むしろ普段はかなり適当だ。

 よく分からないが妙に奈央には構いたくなるんだよな……。何でだろう? 妹だからか?

 靴紐を結び終えると奈央が立ち上がる。

 

「行こっか」

 

「じゃあ、行ってきますのキスをしよう」

 

「うん、そうだね。……って、いきなり何言ってるの!?」

 

 俺があまりに自然な流れで言ったので気付くのに一瞬、遅れたようだが奈央はすぐに顔を真っ赤にする。

 朝から癒される……。

 

「だから行ってきますのキスだ」

 

「何で私達がそんな新婚の夫婦みたいなことをしないといけないのよ!?」

 

 いや、多分新婚じゃなくてもしている夫婦はいると思うぞ? 逆に新婚なのにしていない夫婦もな。

 俺は将来、時間が経ってもラブラブな関係でいられる家庭を作りたい。

 

「兄妹なんだから気にするな。ただのスキンシップだ」

 

「い、いや、でも……私、初めてだし……」

 

 奈央が人差し指と人差し指を合わせて上目遣いで体をモジモジさせる。

 可愛すぎて数秒ほど意識が飛んでしまった。これで今日一日がんばれるな。

 

「問題ない。俺も初めてだ」

 

「……え、そうなの? 綾音ちゃんと何回かやっているんだと思ってた」

 

 さっきまでの恥ずかしさを忘れたかのように奈央が目を見開いて意外そうな顔をする。

 そんなに驚くようなことか?

 

「幼稚園の時にほっぺぐらいはあったような気もするが唇はないな」

 

「そうなんだ。他の人とは?」

 

「何人か言ったことはあるが、何故か全員に顔を赤らめて断られた。……誘惑されたこともあるが、その時は全力で逃げた」

 

 あれは完全にトラウマものだ。何とか逃げ切れたけど、あの時逃げられなかったと考えると……体が今でも震える。

 俺の顔が引き攣っているからか、奈央も微妙な顔をしている。

 

「そ、そうなんだ……」

 

「ああ、気を付けろ。……白崎高校には魔王がいる」

 

「私達が通っている学校のことだったの!?」

 

「だから本当に気を付けろよ」

 

 まぁ、あいつはたまにしか学校に来ないから大丈夫だとは思うが。もし出会ってしまったら俺が何として奈央を守らないといけない。

 あいつは本当に危険だ。

 

「……って、何であいつのことを思い出さないといけないんだ。早く学校に行くぞ」

 

 俺が不機嫌そうに言いながら家を出ると、奈央も俺と一緒に出る。

 ……あ、今気付いたけどキスのことを忘れていた。どうして朝からこんなにムカつかないと駄目なんだよ。さっきまでは良い気分だったのに。

 今度、あいつに会ったら出会い頭に一発殴ってやる!

 

「……ん?」

 

 鍵を閉めて家の敷地から出た瞬間、綾音と目が合った。たまたま家を出るタイミングが一緒だったようだ。

 

「シュ、シュ、シュウくん……」

 

 昨日の風呂のことを思い出しているのか綾音の顔がみるみるうちに赤くなっていく。一晩経ってもまだ恥ずかしがっているのか。

 今にも走り出しそうな雰囲気だ。

 

「何、突っ立てんだ? 早く行かないと遅刻するぞ」

 

 俺はいつもの調子で話かける。

 気まずい空気の時は普段通りに喋って、相手に一人だけ気にするのが馬鹿らしいと思わせるのが一番手っ取り早い。

 

「うん。……って、昨日あんなことがあったのに何でシュウくんは普通にしているの!?」

 

 俺が歩き出すと、奈央は俺の後ろについてきながらツッコんできた。

 近所の人に聞かれると誤解されそうだな。

 

「別に気にしなくていいだろ。中学に上がるぐらいまでは一緒に入っていたんだから」

 

 確か綾音が俺と一緒に風呂に入っていることを友達に言って、からかわれたからやめたんだっけか。

 ちょうど綾音のことを性的な目で見出した頃だから非常に残念な思いをしたのを覚えている。

 

「でも……あの頃とは違ってお互い色々と大きくなっているわけだし」

 

 色々とは俺のナニのことを言っているのだろうが、そこには触れない方が良いだろうな。

 

「確かに綾音のおっぱいは大きくなったな」

 

「私の胸の話はしてないよ!」

 

 でも本当に大きくなったぞ。間違いなく二年の中では一番大きい。

 そういや三年にも一人、物凄く大きい人がいたけど綾音とはどっちが大きいんだろう。気になるところだ。

 

「……本当にどうやったらあんなに大きくなるんだろう。揉めば私も少しは大きくなるかな?」

 

 奈央が綾音の豊満な胸をまるで親の仇のように睨みながら呟いている。

 俺は貧乳には貧乳の良さがあると思うんだが。

 いや、これに関しては触れない方がいいな。……何を言っても無駄だろうし。

 

「……何か気付いたらいつも通りシュウくんのペースになってるよ」

 

「そりゃ、そうだろう。俺は気にしていなくていつも通りなんだから」

 

「はぁ……」

 

 綾音が呆れたような疲れたような溜め息を吐く。

 うんうん、それでいい。諦めは肝心だぞ。俺の前では細かいことなんか考えるだけ無駄だからな。

 

 




何か最近、色々とアイデアが浮かんできます。
自分、感想がずっとこないとモチベーションが落ちるんですが、何故かこの作品に関してはモチベーションが落ちません。
とはいえ感想がこなくても良いということはではありません。感想待ってます。
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