鬼シリーズ(完) 作:スインガ
鬼シリーズ 8話 「小屋」
世間ももうクリスマスになり、加奈子さんと助手君仕事でどこかに行ってしまい、事務所には俺と小川さんしかいない。
小川「今日はもうなさそうだから帰ってもいいよ」小川さんがそう言うので俺は部屋を出ようと「失礼します」と言いとドアを開けると女性が立っていた。
俺「あ、失礼します、どうかされましたか?」
女「あ、あの、この前の家を建てるという時の件でお伺いしまして、作業員の方に聞くとここと言うので。小川調査事務所とはここであってますか?」
俺「はい、ここが小川調査事務所です。どうぞ」と言い女を事務所に入れた。
俺は小川さんと二人で座り、正面にロングの美人な女性が座った。
女「すこしお礼がしたくてまいりました」と言いながら女は俺と小川さんに封筒をくれた。
小川さんはすこし申し訳なさそうに
小川「要はそれだけでしょうか」
女「はい、本当にありがとうございました」女は頭を下げ帰っていった。
俺「何ですかこれ?」
小川「個人からの報酬だろう。貰っとけ」
俺「ありがとうございます」封筒の中には大金が入っていた。俺はこんな事もあるのだなと思い、社会の事を一つ学んだ。
俺「では、今日の所はこれで失礼します」といい事務所を出た。
外に出るととても寒かった。ムロクも寒がってる。
俺「お前も寒いとか感じるのか?」
ムロク「ちょっとだけだけどな」
俺らはコンビニにより、軽く飯を買って家の方向に向かった。
道路を歩いていると黒猫が目の前を横切った。(不吉だな)と思ってると、
ムロク「不吉なんかじゃないさ」
俺「心を読むなよ」
ムロク「黒猫も普通の魂だ。黒猫は不吉に扱われてるけど、そんなの一切ない」
俺「そうか、ならいいや」
俺たちはアパートに着き俺の部屋の前に誰かがいるのが見えた。目を凝らして見ると完全に幽霊だった。
俺はそいつに近づき「どうした」と言うと
幽霊「うわぁ!」と幽霊がびっくりした。
俺「すまん、で、なんかあったのか?」
幽霊「ここの人の力がすごいのでここに来てみたのですが」
俺「どうした、何かして欲しいのか」
幽霊「はい、実は娘が心配で」
俺「娘?今何歳だ」
幽霊「17なんですが、心配で心配でちゃんと生きていけるかとか。ちゃんと結婚できるかとか」
(なるほど、親バカか)
俺「そんなのはな、天国から見てるよって言って見守ってあげるのが、あんたらの仕事だぞ、そんな事で念をこの世に残すな」
幽霊「そうですよね。でわ、あなたを信じて、上から見守っておく事にします。」
俺「おう!優しく見守ってあげてくれ」
すると、幽霊は光だしスーッと消えていった。
俺「これが成仏か?」
ムロク「そうだ、お前みたいに話せる奴が話を聞いてあげて解決したりすると、こうなる」
俺は気分が良くなった。
次の日、事務所に向かうと加奈子さんと助手君がいた。
俺「おかえり」
加奈子「ただいま」
俺「どうだった?」
加奈子「私にとっちゃ余裕だったね」そう加奈子さんは満足気に言っている。
俺はやっぱり加奈子さんはすごいなと思い感心した。
事務所にいても暇なので、街を歩く。霊なんて普通にいる。
俺「なんでこんなに成仏できないんだろ」
ムロク「普通はこの世界に思い入れがあったり、念が残ったりしてるんだが、自分が死んでるのを理解してない奴もいる。」
俺「さすが」と俺は一言言った。
学校に行くと友達が「なー!キャンプとか行こうぜ」とか言い出した。
俺「こんなクソ寒いなかキャンプとか俺死ぬぞ」
友達「大丈夫、小屋を借りるんだよ、俺昔、木の小屋を1日借りて山のなかで過ごしたから」
俺「小屋のなかならまだマシか」
そう言うと友達はまたあの2人を呼んできた。
俺「いつものメンバーだな」
A「慣れてる方が面白いだろ」
B「だよな」
俺「いいけどよ。どこに行くんだ」
A「◯◯山! ◯◯山には小屋を借りれる場所があるからそこにしよう!」とAは言った。
俺はその時点ですこし胸騒ぎがしていた。こいつらが心配なのか、それとも良くない事が起きるのか。
俺「じゃあ今度の休みにでも行こうか」
A、B、C「おk〜」
数日後、キャンプの日になった。キャンプは一泊二日だった。俺たちは食料を買ったり、荷物を車に乗せたりした。
いざ山に入ってみると、緑が心地よく、その山の優しさに包み込まれた、キャンプ場に着いた。
受付に行き、「予約してたものですが」と言い、木の小屋に案内された。その小屋はかなり森のなかにあり、周りにはほとんど木しかない場所だった。(これどんだけ叫んでも大丈夫だろうな)
俺らは腹が減ったので、まず飯にしようとなり、野菜を切る者、木を持ってくる者、に分かれ、俺は木を持ってくる方だった、俺はCと一緒に森に入り、落ちている木を拾う。
すると、森の奥に何かがいた。最初は動物と思ったが、二足歩行で立っている。俺は気になりながらも、(まあ、いいや)と思い木を拾う。
広い終えCと小屋まで帰る。
B「遅いぞ!」
A「待ちくたびれたぞ!」と言ってきた。俺とCは木をかまどに入れる。
今日はカレーか、超定番だなと思い、米を炊く。そうしてカレーが完成した。野菜はあまり火が通っておらず、まずい、米は逆に絶妙に焦げ目が着き完璧だった。俺たちはたらふく食った後に小屋に戻る。
俺たちは寒いなどと言いながらストーブをつける。
俺「あったけ〜」
A「だなー」
すると、Cが「1人1人怖い話しようぜ」と言い出した。
皆それには賛成だった、今回は雰囲気作りのロウソクがないのでストーブを囲んで話した。
全員3周ぐらいすると、夜は真っ暗だった。
俺「星みようぜ」と言いみんなで星を見に外に出た。
星は都会では味わえない綺麗さを持っていて俺たち都会人は感動した。
そんな感動に浸っていると森から視線を感じた。視線の方向に顔を向けると何もいない(さっきの奴かな)
俺たちはもう寝ようと小屋に入った。布団を引き4人で2人づつ頭を向かい合わせに寝た。
俺はふと目が覚めた、時間を見ると深夜2時だった。ドアの前に気配がする。
すると、ドアから、ドンドン!ドンドン!と何かがドアを叩いている。俺は寝ている友達にお構いなく、「誰だ!」と大声で言った。すると、B、Cが「どうした?」などと寝ぼけながら言ってきた。
俺「シ、黙ってて」
ムロク「一発拍手しろ」とムロクが小声で言う
すると、四方八方の壁からドンドンドンドンドンドンドンドンと何かが殴ってくる。俺は手に力を込めて、一回だけ手をパチーン!と鳴らした。その瞬間止まった。それ以降は何も起こらなかったが、俺は心配だったから、起き続けた。
それよりAがすごい、何があっても全く起きない。
翌朝B、Cが「なー、昨日のあれなんだったん」と聞いてきた。
俺「わからんなー、ま、俺たちには何にもなかったし、あんまり気にすんな」
B、C「そだな、ありがとう」
俺はありがとう言われたことにすこし泣きそうになった。
Aがやっと起きた。「ん?ここどこ?」などと寝ぼけながら言う
俺たちは笑った。
荷物をまとめ小屋を出るとAが「うわか」と叫び出した。
俺はAに「どした」と聞くと小屋を指差す。小屋を見ると壁一面に手形が無数にあった。さすがの俺も気味が悪くなり、走って車に乗り込む。帰りは無事だったが、一つ疑問が残る。
なぜ、あそこにはムロクがいたのに他の霊がちょっかいをかけてきたのか。
後にムロク聞くと
ムロク「よく考えろ。ライオンのテリトリーに俺たちのようなウサギが入っていく。どうなる。」
俺「食われる」
ムロク「そうだ、動物園なんかは檻という結界があるから、大丈夫だが、あいつらにはそれがない。あいつらのテリトリーに入った俺らが悪い。たとえ、敵がどんだけ強かろうがすこしは抵抗するだろう。」
そう言い、ムロクは俺をみた。
その意見はもっともだ。
皆さんもあまり心霊スポットなどに行くのは控えたほうがよろしいですよ。行きすぎたりすると良くない事があるかもしれません。ご注意を。