鬼シリーズ(完) 作:スインガ
鬼シリーズ 15話 「兄」
俺には兄がいる。もうこの世にはいないけど、俺より霊感が強く、今の俺みたいにオカルト大好きな人だった。俺は兄を尊敬してた(もちろんオカルトのこと)霊についての豆知識や霊の祓方などいろいろな物を教えてくれた。
兄「おい、見てみろ、俺の刀だ」
俺「は?どれがだよ!」
兄「これ、この指」
俺「刀?なんじゃそりゃ」
兄「九字切りっていう技だ」
俺「おー!教えてよ!」
兄は本当にすごい霊能力者だった。兄は先天性の霊能力者だ。兄は俺からすれば師匠のようなものだった。
俺がまだ小学6年の時だ。その頃兄はもう高校2だった。
兄「おい、心霊スポット行くか」
俺「行きたいけど母さんたちが行くなって」
兄「俺がいるんだぞ、大丈夫だ」
俺「わかった!」
兄は自転車で数々の心霊スポットに連れて行ってくれた。その日はある池に連れて行ってくれた。その池はかなり大きくかなり深い池だ。
兄「ここはな、何人も死んでるんだ、昔に一人がここで溺れ死んだんだが、その人が誰かをここに呼んで道連れにしようとする」
俺「俺たちは大丈夫なの?」
兄「俺は数えきれないぐらいここにきてる、でも死なない」
俺「そうなんだ、なんでここに来るの?」
兄「俺の友達もここで死んだんだ。」
俺はそれを聞いた瞬間、冷や汗が出る。兄の言葉と同時に耳鳴りが鳴り始めた。
風がないのに周りの草木が揺れる。
池の水が波打つ。
俺は瞬きして、池の中央を見たとき、数々の手が空に向かって何かを掴もうとしている。その手は仲間を求めているようにも見える、また助けを求めているようにも見えている。
兄「おっと、そろそろ帰ろうか」
俺は何も言えずうなずく。
そうして、俺たちはコンビニに寄り、兄がアイスを買ってくれた。
俺「これが俺が初めて体験した怖い話だ」そう話すと、しおり、A、Bは黙り込んだまま、俺を見ている。
俺「じゃあ、行こうか」
3人とも「は?」と言う顔だった。
俺はBの車に乗り、3人を乗せ池に向かう。
俺「お前ら、足取られるなよ」
A「そんな危ないところに連れて行くのか」
俺「うん、今でも亡くなってる人がいるらしい。、お前らに仲間ができたときに連れて行くといい」
しおり「シン君は大丈夫なの?」
俺「俺もかなり行ってるからな〜」
俺は池に着くまで怖い話をした。3人とも面白いリアクションだったから、気分はいい。
池につく。
俺「着いたぞ、行こう」
しおり「本当に行くの?」
俺「もちろん」
俺たちは池の周りに並んで立ち、池の中央を見る。
俺「ここで俺の兄が死んだんだ」
俺がその言葉を発した瞬間、周りの草木が揺れ、池が波打つ。3人とも俺を見た後に池の中央を見る。
B「あ、あれって」
俺「そうだ、あれが手だ。助けを求めているのか。または、誰かを引きづり込もうとしているのか。」しおりが俺の手を掴んでくる。
俺「帰ろうか」
俺は帰る途中、コンビニに寄り3人にアイスをおごってやった。