鬼シリーズ(完) 作:スインガ
鬼シリーズ 19話 「霊道」
ある日俺は霊道を見つけた。見つけたというか、霊がいっぱい通っていた。
俺「なんじゃこりゃ」
ムロク「霊道だ」
俺「すげー」
そんな事をムロクと話していた。その日からよく霊道にぶつかるようになった。
心霊スポット巡りのホテルで霊道の通ってる部屋になったり、友達の部屋に霊道が通っていたり。
俺「あー、不幸なのかな」
ムロク「そう思っとけ」
強烈だったのは、旅館の霊道だ。
その日は疲れ果てていて、すぐに寝てしまった。だが深夜に目がさめる。少しイラだちを感じてしまった。
動こうとしたが金縛りで動けない。
すると、枕元を何人も歩く音がする。
俺(あー、うるさい)
すると、何かに足を掴まれる。「ん?」すると、俺は引きずられていく。だが、体が置いていかれている。
俺(これはやばい、魂だけ持って行かれてるのか)
そして、気づいたら半分ほど出ていた。俺は布団にしがみつき、なんとか抜かれないように踏ん張る。すると、ムロクが来た。来たと思ったら、足元に行き、何かを踏みつぶした。そして、ムロクが足元から押して、体に戻った。さすがにムロクに感謝した。
ムロク「人間はな、シルバーコードで魂と肉体が繋がってるんだけど、お前はそれが切れかけてた」
俺「え?俺死にかけたの?」
ムロク「そうそう、あとな死神のカマはな、シルバーコードを切るためのものなんだ」
俺「おー、さすが」
そんな豆知識を教えてもらい、旅館を後にした。
数日後、彼女が風邪をひいたという事で彼女の家に行ってみることにした。
チャイムを鳴らすと、熱さまシートをつけた可愛らしいパジャマ姿の彼女が出てきた。
俺「よっ、大丈夫か」
しおり「うん、大丈夫」
俺「もう寝とけ」
しおり「わかった」そういい、しおりはのそのそとベットに戻っていく。俺はコンビニで買ったおかゆを温め、容器に移し、しおりに食べさせる。
ふと、しおりの腹部に目線がいく。手がある。
俺「しおり、最近どっか行ったか?」
しおり「え?行ってないよ」
(なんだろ)
俺「心霊スポットとか行った?」
しおり「シン君と行ったのが最後だよ」
俺「そうか、あのな、腹に手がある」
彼女は驚いた顔と同時にどうにかして、と言うような顔をしてきた。
俺は「任せろ」といい頭を撫でてやった。
その手は真っ黒で面白いぐらいにしがみついている。(スッポンかよ)
俺はその手を掴み、無理やり剥がす。すると、にゅるにゅると彼女から、体全体が出てきた。
(なんで俺はこれに気付かないんだ)
そして、出てきたそいつをムロクに渡すと。
ムロク「なんで俺なんだよ」
すると、ムロクはスーッと吸うように食う。俺は相変わらず変だな。と思った。
しおり「お?体軽い!」
俺「もう治ると思う」
しおり「ありがとうー!」と言うと彼女は俺の頬にキスをしてきた。照れ隠しなのか、ベットに戻り、布団を頭からかぶる。
(こんなに可愛い生き物がいいのか)と思い、女の子の部屋に長居するのも何か悪いと感じ、しおりの部屋を後にする。
ムロク「イチャイチャしやがって...」
俺「ありがとうよ」
そうして、家に帰った。