鬼シリーズ(完)   作:スインガ

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鬼シリーズ 20話 「異世界ノート」

鬼シリーズ 20話 「異世界ノート」

 

 

 

俺は今読んでいる本を全て読みきってしまい、家にある本も全て読み再読もして、見るものが完全になくなったときのこと。

俺はある駅にある本屋に行った。

その本屋は、みんなが知ってる小説、漫画、資料、勉強用の本などいろいろあった。俺は小説が大量に置いているコーナーにいく。どれを買おうかなーと一段一段本を探していると『ある黒い本』が目に入った。その本を手に取ってみる。小説にしてはかなり薄い。大きさも、某、人を殺せるデ◯ノートより少し小さいぐらいのノートだ。紙は黄ばんで、茶色がかっている。

表紙は【異世界ノート】とある。

俺「異世界ノート?なんじゃそりゃ」

裏を見てみると、20円と書いており、【1992年=1992年】と書いている。本の中身を見ようとしたが、ビニールに覆われており、中身が見れない。

 

俺「まあ、20円だし買うか」

 

俺は異世界ノートを持ってレジへ向かう。店員にノートを渡すと「は?なにこれ」と言うような顔で見られた。

店員がバーコードを押す。ピッ、「あれ?」と店員が困っている。

 

俺「どうかしましたか?」

 

店員「バーコードがうちのじゃなくて読み込めないんですよ。」

 

俺「そうなんですか」

 

店員は店長を呼び、ノートを渡す。店長はノートを見ると「こんなものは知らないな、うちのもんじゃないから、あげます」と言ってくれた。俺は無償で、ノートをくれた。だが、なにか申し訳なさがあったので、20円を渡す。

家に帰ってきた。早速ビニールを剥ぎ、中身を見た。日記だった。俺はその日にちを見た瞬間冷や汗が出た。《日にちが今日だ。》

 

俺「は?なんで?なんでだ?」

 

ムロク「完全に今日だな」

 

このノートはまるで今日俺がこのノートを見つけるのを予知しているようになっている。ノートは日付が書いており、上下で2頭分されている。上には(誰か)と書いており、下には(あなた)と書いている。

俺「誰かって誰だよ、まるで交換日記じゃねーか」俺はだんだん怖くなってきた。

ページは全部で150ページある。全て見てみたが、日にちだけ書いており、それ以外はなにも書いていない。俺はノートを閉じ飯を買いに行った。

 

帰ってくるとノートが開いていた。ノートの上の部分に

「お?やっと、見つけてくれましたか」と書いている。

俺は混乱した。俺はこんな文字書いていない。

素早く俺は下に「見つけたってどういう事だ。まずこれはなんなんだ」と書いた。すると、スーッと文字が浮かび上がってくる。「これは異世界ノートだよ?君は今俺とは別の世界から書いてるんだ」

 

俺「別の世界?」

 

?「そうそう、あ、俺の名前は『シン』偽名だけどね」

俺は固まる。(俺と同じあだ名?)

 

俺「俺もあだ名が『シン』なんだ。お 前は別世界の俺なのか?」

 

シン「そうかもしれないし、そうじゃ ないかもしれない」

 

俺「お前、ムロクはいるのか?」

 

シン「ムロク?なんじゃそりゃ笑 犬か?」

 

俺「神鬼だぞ!鬼だ!」

 

シン「お、鬼!?そんなのいたらたまったもんじゃないよ!」

 

 

俺は唖然とした。(ムロクがいない世界?)

 

俺「お前の世界はどんな世界だ?」

 

シン「ごく普通の世界さ。車や電車、自転車が道路を行き交い、コンビニでなんでも揃うそうな、世界さ」

 

俺「兄貴は?兄貴は生きてるのか?」

 

シン「兄貴?俺は一人っ子だぞ?」

 

 

だからだ。兄貴がいなければ、俺はオカルトと言うものを一切信じず、それに手を出す事もなかった。

 

俺「シン、中学の時はなに部だ」

 

シン「バスケ部」

 

 

バスケ部。俺はテニス部だぞ。

別世界では、【兄貴】【ムロク】この二つの存在が存在しない。

 

俺「シンは幽霊を信じるか?」

 

シン「は?幽霊?いるわけないじゃん!物質が無いのにどうやって存在するんだよ」

 

 

Tの様な、答えだ。それより、この俺が幽霊を信じていない。完全なるパラレルワールドだ。

そう俺は質問しまくると、書ける場所が減って、あと一行となった。

 

シン「このノートは一日中1ページずつしか使えないから、また明日な」そう言い、1ページ目が埋まった。

次のページに書いてみる。書けなかった。書いても書いても透明だ。

 

俺「不思議なノートだ」

 

ムロク「俺がいない世界か」

 

俺「だな、まず、俺がテニス部じゃない時点で俺はお前と出会えない」

 

 

なんだろう。俺はこのノートを使っていいのか。色々と不安が湧き出てきた。あと一つ、違和感がある。

 

 

2日目も質問攻めしていた。するとシンは「まあ、暇になったら喋る見たいなノートだから」

 

俺「このノートは誰が作ったんだ」

 

シン「わからない」

 

わからない?なぜだ。使い方などこのノートの全てを理解しているのに作ったやつがわからないなんておかしい。

 

俺「誰にもらったんだ?」

 

シン「2000円で買った」

 

俺「え?俺のところ20円だったぞ?」

 

シン「え?やっす笑」

 

俺「逆に高すぎるだろ。なんでそんな高いの買うんだ」

 

シン「興味を引かれたら、買う!だ」

 

俺「このノートの使い方は誰に聞いたんだ?」

 

シン「こっちも世界では普通に売ってるんだ。でな、こっちの世界の奴が買うと、そっちの世界の自分が必然的にこのノートを見つけるっていうこと」

 

俺「じゃあ、このバーコードはそっちの世界のバーコードか」

 

シン「そう見たい」

 

(ん?待てよ。俺はオカルトのおかげで、『シン』というあだ名が生まれた。じゃあ別世界のシンはなんなんだ)

 

俺「なー、シン、お前のあだ名の由来は?」

 

シン「それはな、俺はな、どんな分野でも、かなり出来てな、みんなに神だなって言われる様になって、いつの間にか神がシンになった。」

 

(なんだ、原因は違えど、意味は一緒か)違和感は消えた。

 

その日から、日記は俺の日課になった。

シンと世界の事を話していると、少し違う所があるだけで、同じ事が多い。例えば、俺はしおりと付き合っている。シンもしおりと付き合っている。

シンはしおりに一目惚れして、その場で即告白したそうだ。

(なんでそれで成功するの?(´;ω;`))

シンは向こうの世界でも、イチャイチャしてる様だ。

 

 

ある日俺が心霊の素晴らしさを深く深く語っていると、いつの間にか、シンは幽霊を信じてくれる様になった。

俺はシンに今まで経験してきた怖い体験。ムロクとの出会い。兄の事を言った。

シンは兄のことを詳しく聞いてきた。兄という存在に憧れていたのだろう。俺が兄は死んでしまった事を話すとシンは悲しそうに「そうか。」と言って俺を慰めてくれる。(案外優しいんだな)

 

そんな事もありながら、150日目になった時のこと。

 

シン「今日でお前ともお別れだな」

 

俺「そうだな、本当に楽しかったよ」

 

そう言い、最後の挨拶を交わすと。

本は端からスーッと粒子の様になり空に舞い上がる。ノートが空に全て消える瞬間に何かが落ちてきた。

それは、【千円札2枚だった。】

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