魔法科高校の劣等生の世界に転生!? 転生したけど、原作にはいませんでした 作:フローザ
なかなか時間が取れなくて辛い……
翌朝
学校に向かう途中、昨日のメンツが様々な場所で合流した。まぁ今回は摩利姉もいるんだけどね。
「それにしても、入学式の翌朝からこれだけの人数が一緒にいるとは珍しいかもな」
「そうなの? 同じ中学の出身とかなら普通にあり得そうだけど」
「それはそうなんだが、何せ一科生と二科生がこれだけ仲良くしてるからな…… 私としては嬉しい限りだが、この上なく目立つだろうな」
「なるほどね~ まぁそんなの気にしないけど。それより達也は真由美さんと知り合いだったの?」
「入学式が初対面……のはず。声が聞こえるが、深雪の勧誘にでも来たんじゃないのか?」
達也もさすがに首をかしげている。
「とてもそうは思えないけどな~」
「名前呼びながら走ってきてますしね」
「当摩君も呼ばれてますよ?」
「俺は一応会ったことあるからな。まったく、達也もすみにおけないな」
「そういうのじゃないんだが……」
でもな~ 「達也く~ん」なんて恥ずかしい呼び声が聞こえるじゃん。
「達也君、おはよ~
深雪さんもおはようございます」
「なんだ真由美、私には挨拶なしか」
「深雪さんに話したいことがあったから、まずは声を掛けただけよ。でもどうやら後にした方がよさそうね」
真由美さんは取り残された俺たちに笑顔を向けてくる。
「お昼はどうかしら? 生徒会室にはダイニングサーバーもあるし、みなさん一緒でも構いませんよ」
と、人の悪い笑みに変えて付け加える。
「せっかくですけど、俺は遠慮しておきます。他にやりたいこともありますし」
「私たちも遠慮しておきます」
俺が断ったのに続き、エリカも断りをいれた。面倒なのは勘弁だしな。
「そうですか。では、深雪さんたちだけでも」
「……わかりました。二人でお邪魔させていただきます」
「それは良かったです。お待ちしていますね」
達也の返事を聞くと真由美さんは嬉しそうに立ち去った。その姿を見て摩利姉も校舎へと向かっていく。
「あ、そうそう。お前は来るんだぞ、当摩。いいな。」
余計なセリフを残して。しかも答えも聞かずに行ってしまった。
「こうなったら俺たちと一緒に行くしかないな」
「なんで俺まで……」
そう呟いて俺は重い足をどうにか動かし教室へと向かった。
♢♢♢♢♢
そして昼休み
生徒会室へとおもむき、中へと招かれた。もちろん達也と深雪も一緒だ。
「いらっしゃい。どうぞかけて。お話は食べながらにしましょうか」
達也と深雪はそう促されて席に着くのだが……
「摩利姉、俺の席無いんだけど?」
そう、どう見ても席が足りない。そんな俺の疑問に摩利姉は
「お前のお席ならここだぞ」
と、自分の膝の上をポンポンと叩いて言った。なるほど、そこか。と俺は一人納得しながら摩利姉の膝の上に座る。え、男女が逆じゃないかって? 残念ながら摩利姉は背の高い女子で俺は背の低い男子だからちょうどなんだよね。寄りかかると頭の位置には摩利姉の胸が――
「しまった! うちにいるときのノリでつい座っちゃったよ」
うわー 周りからの視線が痛い……
「摩利、他にも人がいるのを忘れないでね」
「このメンバーなら何も問題ないだろう」
「私たちはいいけど、達也君たちはそうもいかないでしょう。ね?」
そう尋ねられた達也と深雪は
「いえ、俺たちは特に気にしませんよ」
「当摩君は渡辺先輩と仲がいいのね」
と、それぞれ答えた。達也のはともかく深雪の発言はちょっと違うと思う。
「摩利ってば、見た目も含めて基本的には凛々しい感じなんだけど、当摩君が絡むとこうなのよ。ブラコン具合がすごいのよ。あっ、準備ができたみたいね」
どうやら料理が出てきたみたいだ。弁当を持ってきてる身としてはあまり縁のないものだけど。
「そのお弁当は渡辺先輩がお作りになられたのですか?」
会話のきっかけにと思ったのだろう。深雪がこんな質問を投げかけた。
「いやこれは当摩が作ったものだぞ。ほら、あーん。私も作れはするがこいつの方が上手いしな」
我ながらうまくできたもんだ。なんせあんまり勉強とかする必要なかったからこういうことに時間使ってたし。
「当摩君は料理もできるのね? 私たちもお弁当にするのはいかがでしょう、お兄様?」
「それは魅力的な提案だが、食べる場所がな……」
「あっ、そうでした。まずは場所ですね……」
実際に見てみるとそこら辺のカップルよりもよっぽどカップルに見えるな。そしてそれを悟ったのか、市原先輩が、
「とても兄妹とは思えませんね。恋人同士と言われた方が納得できそうですね」
サラッと爆弾を投下した。
「血がつながってなければ恋人にと思ったことはありますよ」
それに対し軽く返す達也。
「……もちろん冗談ですからね」
「あら、冗談なの? あなたたちはそうじゃないのね」
「それはどういう意味でしょう?」
「ん~、こっちの姉弟はお互いに本気でそう思ってるのよね」
真由美さんのこの発言を聞きみんながこっちを向いてくる。
「えっ、もしもの話だし何も問題はないと思いますが? 何かおかしいのかな摩利姉?」
「そんなことはないぞ。まったく、おかしなことを言うな」
そういって摩利姉は俺に頬ずりして甘えてくる。だよね。これくらいおかしいことじゃないさ。
「あぁもう、そこ。イチャイチャしない! そろそろ本題に入るわよ」
むぅ、もちょっとこのままが良かったのに…… まぁ、昼休みにそうは時間取れないだろうし仕方ないか。
「当校の生徒会は伝統的に会長に権限が集められるので、選挙で選ばれた会長が他の役員を任命します。それで、新入生からも一人選ぶのですが、これは毎年恒例で総代に役員となってもらっているの」
「ということは、今年は深雪ってことですね?」
「ええ。深雪さん、私は貴方が生徒会に入ってくださることを希望します」
「会長、成績で決めるのなら兄の方がふさわしいと思います」
「確かに成績を見れば生徒会としてもほしい人材ではあります」
「では……」
「それでも一科生のみという現在の制度の都合上認められないの。ごめんなさいね」
「……出過ぎたまねをして申し訳ありませんでした」
「では、深雪さんには書記として生徒会に加わっていただきます」
「はい。よろしくお願いします」
これで一段落か。この後のこともわかってはいるけど、面白そうだから俺から提案してみるか。
「質問してもいいですか?」
「なにかしら?」
「えっと、生徒会は一科生しか入れないということでしたが、摩利姉が委員長をしている風紀委員も同じ条件なんですか?」
「そんなことはなかったと思うけど…… 当摩君もしかして!」
「あ、大丈夫なんですね。ということは風紀委員になら達也が入っても問題ないでしょう?」
「「当摩(君)、ナイスだ(よ)!」」
「ちょっと待ってください。当摩も他人事だと思って余計なことを言うなよ……」
「まあまあ、そういうなって。とりあえず指名されただけなんだし、話を聞いてダメなら断ればいいじゃん」
「……いや、それはそうだが。それでも俺の考えが正しければもめ事の対処とかそういうたぐいのこともするのでは?」
「そうだな。魔法が使用された場合はもちろん、喧嘩などを止めるのも仕事だな」
「二科生というのは実技の能力が乏しいから二科生のはずですが!?」
「力比べなら私がいるから安心しろ。
おっと、時間か。続きを放課後に話したいのだが構わないか?」
「……わかりました」
「それは良かった。そうだ当摩、お前にも生徒会か風紀委員に入ってもらいたいから放課後にまた来るんだぞ」
なるほど、それで俺も呼ばれたのね。でも、昼のうちにそこまでは話が進まなかったと……
「はーい」
俺は返事をし、達也や深雪と共に下手お後にした。
その際深雪に小声で
「良かったな」
というと、喜びを隠しきれない様子でにこやかにうなずいた。
当摩の所属はどうなるんでしょう……
それにしてもイチャイチャをうまく取り入れるのが難しい……