ラブライブ!~きっと青春は、~   作:日月水光

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#02.アルパカと出会いと廃校と

 

 

始業式の次の日。いつもの通り僕は朝早く学校に向かった。別に何かするわけではないけど、のんびりゆっくり歩いて行きたいだけだ。

途中で学校とは逆方向に向かう園田さんと南さんにすれ違った。挨拶する程度で会話はなかったけど……なんであっちに行くんだ?そういえば昨日いたもう1人、高坂さんがいなかったな。もしかして迎えに行ってるのだろうか。だとしたら、すごく仲が良いんだろう。高校生にもなってそういう関係は珍しいと思う。

 

「僕にもそんな友達がいたらなあ……」

 

つい、独り言を言ってしまう。とはいえ自分の場合は僕が相手を信用できないからそこまで至らないのだとは思うけど。

それでも今までで少なくとも3人は信用してる人はいる。みんないい人ばかりだ。早くまた会えればいいけど……。その中の1人は今日にでも会うんだけど。

色々考え事をしながら歩いていたらもう学院だった。僕はいつもの場所に向かった。

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

「はあぁぁ~……癒されるぅ~」

 

僕は今アルパカと戯れていた。こうしてアルパカと遊ぶのは去年からずっとだ。自分が動物好きだというのもあるけど、ここに通ってたら先生から半強制的に飼育係に任命されたのだ。でも僕はむしろ嬉しかった。学院にアルパカがいるのもそうだけど、それをお世話できるって滅多にないことだしね!

そんなこんなでお世話も終わり、十分に遊んだことだし帰ろうと思い振り返ったら眼鏡をかけた女の子がいた。

 

「………えっ」

「えっ……あ…あの……」

 

やばい。見られていたのだろうか。お世話してるとこはいいけど、遊んでるところを見られたらとてもじゃないけど、男らしくはみえないはず……。

こういうことだけじゃないけど僕はよく可愛いって言われる……。男なのに!!

確かに体力はないし、キャラクターとか可愛いもの好きだし、今みたいに動物好きだけどさ……!

1人で文句を言ってる場合じゃない……。

 

「あの…君は……?」

「あっ……すみません…わたしはここの飼育係で……」

 

飼育係?ちゃんとした人が決まったのかな?

そう思って目の前にいる女の子を観察し始めてしまった。冷静に考えれば失礼すぎる行動だったけど、この時の僕は焦りと緊張でそんなことは考えられなかった。

 

「あの……そんなに見ないで…ください……」

 

なんか言ってるけど全く聞いてなかった。1年生なのか……。見た目と雰囲気からして、とても優しそうな子だけど……。そしてこれは勘だけど、多分僕と同じ人見知りだ。

 

「うぅぅ…だれかたすけてぇ~!」

「かよちんいじめるのは誰ニャー!」

 

もう1人やってきた。友達だろうか。などと考えずにさっさと頭を現実に戻すべきだった。

 

「かよちんを、じろじろ見るんじゃないニャー!」

 

………っ!急に衝撃が…走って……意識が…………もう…無理……

 

 

 

「かよちんをいじめるからニャ!」

「凛ちゃん!やり過ぎだよぉ…」

「これぐらいでいいんだにゃ。かよちんをいじめてたんだから」

「いじめられてた訳じゃ…ないけど……」

「そうなのかにゃ?」

「うん。多分わたしが急に出てきたから、緊張して何をすればいいかわからなくなったんだと思うよ」

「そんなのわかんないにゃ。」

「ううん。わかるの…この人はわたしと同じだと思うから……」

「かよちんといっしょ?全然似てないにゃ~」

「外見じゃなくて……なんというか…性格が……かな」

「…………そうなの?」

「多分…だけどね。それよりこの人保健室に運ぼう?」

「わかったにゃ!」

「それから後でちゃんと謝ろう?」

「……わかったにゃ」

 

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

「…………んあ?」

 

目が覚めた。

 

「ここは……保健室…?」

 

保健室で目が覚めた。何をしていたか思い出せない。確かアルパカと遊んでいて、知らない眼鏡をかけた女の子が来て……それから?どうなったんだっけ?

 

「まあいいや。今何時だ?」

 

そういって時計を見るともう少しで遅刻になってしまう時間だった。

 

「やっば! 早くいかないと!」

 

保健室を飛び出し教室に向かう途中、掲示板に貼られていた1枚の紙に目がひかれた。それは…………

 

「廃校……?」

 

廃校って…?この音ノ木坂が……?

 

「うそだろ………?」

 

自分は入学してたったの1年しか過ごしていない。それでもそれなりにこの学院に愛着はある。景色は綺麗だし、空気もいいし、雰囲気もいい。これを知っていたら迷わず入学を決めてもいいぐらいだ。

だからこそ、この知らせはショックだった。

 

「でも……だからって、なんも…できないしな……」

 

そう。いち生徒である自分のできることなんてあるわけがない。動いたとしてもなんら効果はないだろう。このまま廃校まで通い続けるぐらいしかできない……はずだ。

 

「……………ん! 切り替えよう!」

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

放課後。いつの間にか放課後になっていた。

 

「切り替えるって…言ったじゃねえか……」

 

全然切り替えられてなかった。授業もずっと上の空でなんも頭に入ってこなかった。

………それだけショックだったということだろうか。

 

「……もう帰ろう」

 

今日はバイトがある。今度こそ切り替えて行かないとな。

 

 

 

「海未ちゃん! ことりちゃん! どうしよう! 廃校になっちゃうよぉ!」

「落ち着いてください穂乃果」

「そうだよ穂乃果ちゃん。わたしたちが卒業するまでは大丈夫なんだし……」

「でもでも! 今の1年生の子達は後輩がいないことになるんだよ! それって寂しいことじゃない?!」

「ですが、そうは言いますが私達にできることはないと思いますが……」

「だからって! 穂乃果はこのまま見ているだけは嫌なの!」

「それでは、どうするのですか?」

「それは……今から探すから!」

「あはは……穂乃果ちゃんらしいね」

「だからもし見つかったら海未ちゃんとことりちゃんも手伝ってね!」

「それは構いませんが……そう簡単に見つかるものではないと思いますが?」

「でも…そこをなんとかするのが穂乃果ちゃんだよね?」

「……それもそうですね」

「あ! それともしなにか見つけたら天瀬くんも誘うから!」

「「??? どうして?」」

「穂乃果は見たんだけど天瀬くん、今日一日中上の空だったんだ。それって廃校の知らせを見たからだよね?!」

「そうとは限らないのでは……それに男の方を誘うのはちょっと……」

「海未ちゃん! そんなこと言ってる場合じゃないんだよ! 同じことを考えている人は多い方がいいし!」

「ですが…」

「海未ちゃん? こうなった穂乃果ちゃんは多分何を言っても聞かないと思うよ?」

「…そうですね」

「よぉーーし! そうと決まれば早く帰って何か見つけよう! 帰ろう! 海未ちゃん、ことりちゃん!」

「全く……いつも強引なのですから」

「でも、それが穂乃果ちゃんのいいところ、だよね?」

「もう、ことりは穂乃果に甘いです」

 

 

 




物語が始まる前からのμ'sの知り合いは3人の予定です。
次でその1人との話を書こうかなと考えてます。

それでは
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