ハイスクールD×H ~龍と人間と世界の流れ~ 【本編完結】   作:みずしろオルカ

6 / 31
 無事に投稿できました。

 今回から side 表記を入れてみました。

 入れずに誰かわかるような書き方が出来ればいいのですが、スキル不足に涙が出ます。

 ちなみに、苺の水羊羹は結構おいしいです。



第6話 苺の水羊羹と守護者の定義

 小猫 side

 

 

 後悔先に立たず、と言う言葉がありますが、それでも先に立ってほしいと思ってしまうのは、後から考えれば分かるだろうと言う事があるからだろうと思います。

 

 今私は、海原先輩の家でとても気まずい状態に陥っています。

 

「オーフィス、塔城、なんか飲むか?」

 

「我、煎茶」

 

「え、あっ……と、同じもので……」

 

 言葉に詰まってしまうのは仕方ないと思う。

 台所では、海原先輩がせっせとお菓子を作っている。

 

 お湯が沸くと、すぐに湯呑にお湯を入れ、温めた後に急須にお湯を注いでいく。

 

 お茶のおいしい入れ方で見たことがあります。

 そういえば、見た目に反して、お茶とかの知識も豊富でしたね。

 朱乃さんの紅茶のブレンドに気付いたのですから、日本茶の知識も持っていて不思議ではありません。

 

「はい、お待たせ……どうした?」

 

 お茶を持ってきた先輩が、不思議そうに私を見てきます。

 

 それ本気で言ってますか?

 これまでの人生で、無限龍とテーブルを囲むなんてことは経験がありませんからね!

 

「いえ、緊張してしまって……」

 

 いや、これじゃ初めて恋人の部屋に来たみたいな反応です。

 現状決してそんな甘い空気の漂う状態ではありません。

 

「……ソーゴ、誰?」

 

 ここで初めて、オーフィスさんが私に対して反応した。

 

 ええ、そうでしょう。

 向こうからしたら、いきなり現れた悪魔なんて興味ありませんよね!

 

「そういえば、紹介してなかったな。グレモリー眷属の塔城小猫だ」

 

「……?」

 

 紹介されてもピンときていない。

 あたりまえです。

 

 ウロボロスドラゴンが、一悪魔の事を記憶している訳もないです。

 

 それに、彼女は特に他の事に興味を持たないらしい。

 オカルト研究部の顧問となったアザゼル先生が言っていました。

 

「まぁ、分からねぇよな。……栗羊羹の娘だ」

 

 なんて紹介ですか。

 

 確かに、お勧めの栗羊羹のお店を紹介しましたが、その紹介の仕方はひどいです。

 

「栗羊羹……!」

 

 いきなり、オーフィスさんが目を輝かせて私を見てきた。

 

 そんなに気に入ったのですか!?

 

「我、あのお菓子気に入った。お菓子の紹介、感謝」

 

 私は今凄い体験をしているのかも知れません。

 

 無限龍に両手を持たれてシェイクハンドされている。

 

「おお、仲良くなったな。待ってろ、自作の羊羹出すから」

 

 この人は私の苦労も知らずに、呑気にお菓子作りをしている。

 これで、おいしくないお菓子だったら許しません。

 

 ……

 

 苺の水羊羹。

 

 すっごくおいしかったです……。

 

 

********************

 

 

 リアス side

 

 

 今日、小猫が疲れた表情で部活に出てきた。

 

 この娘が、こんな表情をしているなんて珍しいわね。

 

 ただ、何かが入っている紙袋を持って来ていた。

 

「こ、小猫? 大丈夫かしら? だいぶ顔色が悪いけど……」

 

「いえ、大丈夫です。ちょっと、心労が……」

 

 心労って、昨日は普通だったのに一日で何があったの!?

 

 昨日は結構嬉しそうにしていたのだけど……。

 

「あ、これお土産です」

 

 そういって渡されたのは、ヒンヤリとした紙袋。

 

 中には新聞紙で包まれた物が保冷剤と一緒に人数分入っていた。

 

「海原先輩からのお土産です。先輩がよろしくと言ってました……」

 

「そ、そう……」

 

 どうして、そんなに疲れているのかしら?

 

 気怠そうにソファに座るとぐったりと背もたれに身体を預けて、ボーっとしている。

 

「あ、朱乃。小猫に紅茶を入れてあげてちょうだい。ハーブティーがあれば入れてあげて」

 

「あらあら、小猫ちゃんも大変ですわね。お土産も一緒に出してあげましょうね」

 

 そうして用意された紅茶とお土産の……なにかしら?

 ピンクの……ゼリー?

 

「あら? 珍しいゼリーね」

 

「部長、これは羊羹ですわ。苺を潰して作ってありますわね」

 

 驚いた。

 

 市販のモノじゃないのは、包装紙が新聞紙だったこととか、形が少し歪だったので理解できたけど、これを彼が作ったと言うのが想像できない。

 

「これ、海原君が作ったの? 意外だわ……」

 

 先日からことごとく私のイメージを塗り替えていくクラスメイトにため息が出る。

 

「あらあら、部長。彼は普段からお弁当を持って来ていましたわ。一人暮らしだと言っていましたし、ある程度作れる事は想像できますわ」

 

 確かにそうだ。

 

 以前チキン南蛮なんて作って来た時、驚いた記憶があった。

 

「部長は、交友が無いと見た目のイメージに引きずられますわね」

 

 これに関しては言い返せない。

 

 今しがた失敗したばかりだし。

 

「白餡と潰した苺を混ぜた水羊羹です。私も食べたのですが……よく味わえなかったです……」

 

 小猫!?

 

 本当に何があったのよ!?

 

 

********************

 

 

 曹護 side

 

 

 苺の水羊羹を作ってオーフィスと塔城に出したら、中々に好評を得た。

 

 オーフィスが嬉しそうに食べていたから、定期的に作っていくのもいいかもしれない。

 

 三色プリンでも作るか。

 

 ピーンポーンパーンポーン♪

 

『三年○組、海原曹護君。至急生徒会室に来てください。繰り返します……』

 

 ん?

 

 生徒会室と言えば、支取か。

 

 グレモリーだけでも腹いっぱいなんだがな。

 

 呼び出された通りに、生徒会室に行くと生徒会メンバーが全員揃っていた。

 

「勢揃いかよ。呼び出される心当たりは……結構あるが、このタイミングで何の用だ?」

 

 サボりやら、過去のボケ教師殴った経歴やら、呼び出される理由は山ほどあるからな。

 

「ええ、貴方は重要人物ですから。こちら側のメンバーの紹介をしておくのが良いと思いましてね」

 

 確かに、学校に通っている以上はグレモリー眷属とシトリー眷属とは交流は必要だ。

 

 片方の眷属だけしか知らないと言うのは、三勢力と協力をすると言う約束をした身としてよろしくないだろう。

 

 一人一人自己紹介をしていくと、一人の男が突っかかってきた。

 

「てめぇ、人間が悪魔から紹介を受けてるんだから、少しは愛想良く……!?」

 

 最後まで言う前に、素早く伸ばされた手の関節を極めつつ、拘束する。

 

 こいつはあまり自覚が無いようだな。

 

 だが、根性はある。

 忠義も厚いだろう。

 

 こいつが突っかかって来た理由が、支取とほぼ同等の立場で話している俺が気に入らないからだろうしな。

 

「匙!」

 

「ぐ……!?」

 

「匙と言ったか? 主への忠義が厚いのは評価できるが、考えが足りない」

 

 まだ、自分の行動の意味やそこから引き起こされる事柄を自覚していない。

 

 護るって言うのは、何でもかんでも相手に噛付くことじゃない。

 

「主を助けたいと言う気持ちがあるのは良いことだ。だが、お前の言葉や行動はそのまま支取とその眷属達の評価になる」

 

 悪魔の身体能力は高いが、波紋を使用しているから膂力でも負けないし、鍛え方が違う。

 

 波紋を微量に流して、動けない様に痺れさせる。

 

「今回、俺は客としてここに呼ばれた。どんなにお前自身が気に喰わなかろうと、主の為にその程度の感情は呑み込め」

 

 俺に突っかかってきた行動が未熟なこいつなりに主人の為の行動なのだろう。

 

 恋愛感情も絡んでそうだが、それでもいい。

 

 恋愛感情は忠義の邪魔になりそうだが、上手に律すればむしろこいつの強さになる。

 

「お前の行動は主の評価になる。お前の言動で容易に主の評価は下がる。お前の残した結果で主の評価は上がる」

 

 眷属と言う間柄以外でもチームを組むとか、上下関係で行動する場合には、個人の行動が主や組織の評価なんかに関わってくる。

 

 こいつにそれを理解させないと、いつまでもチンピラと変わらん。

 

「今のお前の行動は、主の評価を下げる行動だ。自身の軽挙で主とその仲間を貶めた。反省しろ」

 

 最後に関節を軋ませてから、解放する。

 

 表情が暗くなっている。

 

 あいつからすれば、人間に拘束されて説教されたんだ。

 プライドは傷付いただろうし、内容が主や仲間関連の事だからな。

 落ち込みもする。

 

 これで、この男が良い護り手になれば支取の力になるんじゃないかな?

 このまま潰れるなら、その程度ってことだ。

 

「匙が失礼しました。生徒会メンバー全員が私の眷属ですので、何か依頼がありましたら、彼女達を通じて連絡させていただきますね」

 

「了解だ」

 

 帰り際、副会長と名乗った眷属の女にフォローを入れておく。

 

「あの男は強くなる。仲間をボロクソに言って悪かったな。何かあれば教室でも携帯にでも連絡をすればいい」

 

 そう言って、生徒会室を後にする。

 

 あの男、波紋流しても抵抗してきた。

 本当に楽しみな後輩だな。




 色々バタバタしてて、その上緊急会社泊まりとかあるから、もう疲れた(´・ω・`)

 小説読む時間が無い( ;∀;)

 曹護さん、面倒見が良い方ですよ?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。