IS原作にたどり着け! 『本編完結』   作:エネボル

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ロケットダイヴ

 IS学園の立地は日本国に存在する。しかし立場的には学園自体は一種の独立自治領域に近く、その為その周囲にある海の一部は、日本国の領海であって領海でないというある種の矛盾をはらんでいる。

 つまりIS学園の周辺にある海も『例外なく各国の干渉を受けつけない』というIS学園の土地であり、当然その領海の侵犯を行えば直ぐにIS学園側の警報が鳴り、ISという過剰な防衛戦力によって拿捕される事になるのだ。

 そして近年はその学園生徒会長が“更識楯無”というその道のプロである事もあいまり、領海、領空の侵犯者への対応は非常に苛烈なモノになったと強く認識された。

 ――――しかし唯一、例外があった。

 無論、天災篠ノ之束である。

 理由は実に単純で、そもそもからしてIS学園自体が束の古巣と呼べる場所であるのとその警備システムを初めとする防衛技術の根幹を作ったのが束に他ならないからである。

 そして自分で作ったモノに負けるほど束は愚鈍ではなく、また同時に常に進化を遂げている。

 故に、この日――IS学園の海域に一隻の潜水艦がその船体をゆっくりと海上に顕にしたが、学園側はその接近に関してまるで気づく事はなかった。

 海上に姿を見せたそれは、人参を模したオレンジ色という迷彩という意識を遠く彼方に投げ捨てたに近い高い彩度でコーティングされていた。

 通称――タバネサブマリン。

 その上部ハッチが開き、中から3人の男女が姿を見せた。現在世界から逃亡中の自由人――束、秋斗、クロエの3人だ。

 

「――っと、天候、風速、湿度はオールクリアだね。それじゃ、はじめようか」

 

 束は眼前のIS学園に視線を向けると、投影させたタッチスクリーンで操作を開始した。

 するとガコンッと船体が揺れ、海面に顔をのぞかせた潜水艦の上部が大きく開かれた。

 

「IS学園側から見たらこれほど恐ろしい光景はないだろうな」

 

 潜水艦内部に格納された巨大な“人参型のロケット”が、開放された上部ハッチから徐々に顔をのぞかせる様を見て、秋斗は思わず苦笑いを浮かべる。

 

「そうかな?」

「いや、誰がどう見たって弾道ミサイルの発射シークエンスじゃん? 流石にコレを見て平然とできる人間はいないと思うが?」

 

 秋斗の言葉に束は首を傾げてみせた。

 しかしこの場合は確実に秋斗の方が正しい認識であるのは言うまでも無い。

 界隈の専門家が見れば、誰がどう見ても弾道ミサイルの発射シークエンスそのもの。そしてこれから打ち上がるモノが『ミサイルであってミサイルではない』と知るのは、束達の他には誰も居ないのだ。

 加えて打ち上げに使う技術も性能も、現存するあらゆるミサイル技術よりも遥かに上――。

 

(――とりあえず判るのは、確実に後で姉貴がキレるって事だな。ご愁傷様)

 

 秋斗はそんな風に心の中で束に向い、合掌した。

 

 人参ロケットの発射機構は旧来のミサイルのような燃料点火方式ではなく、電磁力を駆使したリニアレールの推進システムを応用したモノで、更にはPICの技術もふんだんに使われている。打ち上げ後は一度成層圏にまで上がった後、搭乗者による監視衛星を駆使した着弾地点の設定が行われ、自由落下に近い形で目標地点に対しほぼ垂直に降りるという軌跡を描く。しかも着陸地点の算出は打ち上げ後の宇宙空間で調整することが可能且つ、PIC制御によって落下中にもリアルタイムで着陸地点の変更が可能なのだ。更に付け加えると落下速度でさえも変更可能で、しかも今回はクロエの操る“白騎士”がその直衛に着いている。

 もしもこの瞬間の事を学園の側で正確に観測している者が存在するとしたら、その人物は間違いなく泡を吹いて倒れる事請け合いである。

 

「――束様。こちらは準備完了です。いつでもいけます」

「OK、クーちゃん♪」

 

 秋斗と束の2人から少し離れた位置に立ったクロエは、そこで専用機である“白騎士”を展開した。

 クロエが出発準備を完了した後、束は離陸を待つ人参ロケットに単身で乗り込み「それじゃ、あっくん! 留守番よろしくね♪」と笑顔で手を振った。

 その様子に秋斗も軽く手を上げて応えた。

 

「おぅ、いってらっしゃい。――あ、ハンカチ持ったか?」

「持った!」

「ちり紙は?」

「持った!」

「財布は?」

「持った!」

「“紅椿(IS)”は?」

「持った!」

「常識は?」

「持った!」

「ダウトだ。博士」

「ふははは! バレたか!」

 

 元気良く答えて束はカラカラと笑った。いろんな意味で今日は記念すべき日となる所為か、束のテンションはいつもより高かった。

 そこで秋斗はクロエの方に目配せし束をよろしくという意味で目礼した。秋斗はクロエが答礼したのを確認し、その場から一歩下がった。

 

「――それじゃ今度こそいってらっしゃいだ。姉貴と一夏によろしく。クロエも頼むな?」

「お任せください、あっくん様」

「じゃあ、あっくん。準備よろしく!」

「はいはい」

 

 クロエは人参型ロケットと白騎士のフレームをアンカーで繋いでポジションを固定し、発進の衝撃に備えた。

 秋斗は潜水艦の内部に引っ込み中枢ブリッジへ向うと、予め用意しておいたプログラムを起動し、船外スピーカーから“一曲の洋楽(エアロスミス)”を流して雰囲気を作った。

 それは禿げた海底油田採掘業者が巨大隕石に穴を開けに行く映画のテーマソングで、曲がサビになる直前で束は人参型ロケットの最終セーフティーを解除した。

 

「――待ちに待った時が来たのだ! 多くの凡人が持ち腐れにしたISの性能を正す為に! 再びISを研究する為に! 学園よ! 私は帰ってきたぁ!」

 

 ドンアイノークロズマイアーイ―――

 空気を切り裂く衝撃と爆音を引き連れて、束を乗せた人参ロケットと白騎士が宇宙にへと打ち上がった。

 同時に潜水艦の制御は自動的に自立コンピューターの《吾輩は猫である(名前はまだ無い)》に切り替わり、秋斗には艦長代理として潜水艦内の最高権限が譲渡された。――もっとも乗組員が秋斗の他に居ない為、別にする事が増えるわけではない。

 

「――――博士の奴、ポケットに核とか入れてないだろうな?」

 

 束とクロエが出発後。秋斗は発進のカウント代わりに束が放った言葉にふと寒気を覚えた。しかし真面目に考えたところでもはやどうにもならないので、秋斗はそれについてはそこで考える事を止めた。

 

 

 タバネサブマリンにある小さな給湯室。

 秋斗はそこの空気清浄機と換気扇の前で紙巻を吹かしながら、ふと思った。

 それまで洋上に浮かぶタバネサブマリンから陸に上がる際の方法は二つしかなく、陸に上がるには小型潜水艇(SDV)による隠密潜航からの上陸か、ISを使っての強襲のどちらかに頼ってきた。

 その手段は確かに不便ではあったが、そこまで無理に改善を必要とする問題でもなかった。しかし束は第三の移動手段として“あの”人参型ロケットを造った。

 秋斗はふとその理由について考えた時、脳裏に以前束が移動中にやらかした“ある”事件の記憶が思い起こされるのを感じた。

 二度と悲劇を起こさない為に――

 そう考えるとロケットの開発を急ぎ、その性能を束らしい荒唐無稽なモノにしたのにも納得が行く話であった。

 そしてそれ故に秋斗は顔に苦笑を浮かべた。

 

「もしかして博士はまだ“あの”事を気にしてるか? もういい加減、忘れりゃいいのに――」

 

 人参型のロケットを作り出し、それに乗ってIS学園に向った束とクロエの目的をざっくばらんに説明すると仕事の為だ。紆余曲折あって束は半ば強引にIS学園の特別講師就任を認めさせた。そして今日がまさにそのIS学園での特別講師就任日。それに合わせて密かに作っていた第三の移動手段である人参ロケットを解禁させた――というのが、今朝の“アレ”。

 千冬の言い方を借りるならば、それは史上類を見ない程の馬鹿な行いで、秋斗もその謗りだけは流石に擁護できないと思った。

 

 しかし世界に轟くその天災性を遺憾なく発揮したISを、唯一作り出せる天才が、全力でそのどこか常識から外れた頭脳を駆使して件の事件の再発防止対策を練った結果がアレなのだと思うと、秋斗の顔にはなんとも言えない笑いが浮かんだ。

 秋斗は給湯室でお湯を沸かしながら、人参ロケット誕生のきっかけとなった事件を思い返した。

 

 

 

 

 その日。秋斗と束はネオン輝くマカオの歓楽街を歩いていた。

 その頃はまだラウラが仲間になったばかりの頃だった。故にラウラとクロエはまだ互いに親睦を深め合う時間が欲しいだろうと気を利かせた秋斗と束は、宿泊先のホテルに2人を残してひっそりと観光を楽しんでいた。

 アジア人の顔立ちの幼さがこの国では余り問題にならず、身分証さえ偽造していればカジノでも遊べる。そして秋斗と束の手元には、亡国機業に対する“いつもの嫌がらせ”で迷惑料として頂戴した資金が腐るほど存在した。

 2人はマカオらしい賭け事でそれらを盛大に発散して遊んだ。

 あぶく銭で行う賭け事は勝ちも負けもそれなり以上に楽しめたからだ。

 ――そんな風に夜もふけた頃に事件は起こった。

 

「――ぁん? どうした博士?」

「ん? いや、なんでもないよ。気にしないで――」

「そうか」

 

 その時、束に感じたある違和感を悟っていれば、後の事件も起こらなかったと秋斗は思う。

 しかしその当時は気づかなかった。

 2人は宿泊先のホテルからタクシーでしばらく移動した先にあるカジノで遊んでいた為、その帰宅も当然タクシーを使う事になった。

 マカオの移動は徒歩かタクシーかバスが一般的だが、需要に対して供給が追いつかず、非常に混んでいた。

 そしてようやく捕まえて乗れたタクシーで宿泊ホテルに向う途中で、悲劇は起こった。

 

「――事故ったか?」

 

 通りの先で事故が発生しその結果渋滞が発生していた。

 秋斗は懐中時計(レディ)のハイパーセンサーを駆使して視線の先にある事故現場周辺を確認した。幸いにして車列全体が止まるほどではなくゆっくりとだが流れていた事、そして多少料金は掛かろうがその金自体も亡国機業から頂戴したモノだと考え、秋斗は車で待つほうが良いと判断し、待つ事を選んだ。そして秋斗の判断に束も頷いた。

 その判断は正しく、20分ぐらいで渋滞の列を抜ける事が出来た。

 しかしそこから更に5分程過ぎる頃。

 束の様子が変わった――

 

「――ねぇ、あっくん。後どのくらいで着くかな?」

「ぁん? まぁ、流れも戻ってるし後10分もすれば――」

「……そう」

「博士?」

「――――」

 

 後部座席のシートの右隣に座る束は何時に無くしおらしかった。

 加えて顔を俯かせて、心なしか小刻みに震えていた。

 ――具体的に言うならば膝をすり合わせて骨盤を揺らすような動きをし、額に薄っすらと汗を浮かべていた。

 その時の秋斗は束の様子をカジノで飲んだ酒で悪酔いしたモノだと判断し、「気持ち悪いなら、背中擦るけど?」と提案した。

 しかし束はその提案に対して首を微かに振り「――大丈夫」と心無く素っ気無く返した。

 思えばその少し前から束の口数が少し減ったように秋斗には思えた。秋斗はもしも体調不良ならば早く宿泊ホテルに戻った方が良いと考え、運転手に急くように提案した。

 しかしそれから5分――

 

「あっくん。あのね――」

「ん?」

「だから……その、ね――」

「んん?」

「~~っ」

 

 渋滞は抜けたが運悪く信号に捕まる事が多く、ホテルまで後少しといった所で、束が小さな声で俯きながら秋斗に何かを告げようとした。

 秋斗はその声に耳を済ませた。

 が、しかしあまりにも束の発する声が小さ過ぎて聞き取れず、秋斗は殆ど傍らに寄り添うような形で、束の訴えに耳を傾けた。

 すると遂に束の訴えを理解出来た。

 

「――トイレ、行きたい」

 

 ホテルまで残り数分と言ったところで、束は蚊の啼くような声でそう秋斗に告げた。

 それを告げるのがどれ程に恥ずかしかったは想像に容易く、それ程に束は顔を耳まで赤くしていた。

 

「大丈夫か? 後数分もすれば着くと思うが――」

「もう無理。限界……漏れちゃう……」

「――っ」

 

 『いつから尿意を我慢していたのか?』などと口が裂けても聞けるはずがない。故に秋斗は推測するしかなかったが、それでも束の限界が相当に近いと手に取るように察した。

 途中の渋滞がなければ何も問題なかった事だが、今更それを悔やんでも仕方がない。酔いもすっかり覚め、今まで見たことがないほどに悲痛で泣きそうな表情を浮かべる束を見て、秋斗は意を決して尋ねた。

 

「――この通りを抜けて曲がった先だけどそれまで持つか?」

「……微妙、かも。どうしよう――」

「――――」

 

 余りに悲痛に、そして泣きそうに訴える束の返答に、秋斗は最寄りのトイレまでの距離とそこまでに立ちはだかるであろう障害を素早く逆算した。

 

(――残り50mを直進して右折した先がターミナルで、そこでタクシーを下車して料金を払ってホテルの敷居を跨ぎ最も近いトイレまで70m弱をダッシュ。更にそこから女子トイレの個室の空きを見つける運ゲーに勝ち、入室してパンツ下ろして……か。流石に無理っぽいな――)

 

 ふと気づけば、束は凄まじい力で秋斗の右腕を掴んでいた。そしてその手すらも小刻みに震えていた。それ程までに何らかの方法で気を紛らわせねばならない程、束は追い込まれていた。

 秋斗はタクシーを降りた先の事を考えた結果、かなり状況が厳しいモノだと判断し、チップもかねてメーターよりも多めの金額を支払った。

 とりあえずコレで後はトイレまでダッシュするのみ――

 しかしそんな状況の中で、ホテルに続く最後の信号が赤く染まった。

 

「~~~~っ」

 

 赤信号を見て束は声にならない悲鳴を上げた。

 そこで秋斗は遂に判断した。

 

「此処でいい。車止めてくれ」

「あっくん……」

「いいから、ちょっと待ってろ!」

 

 秋斗は路肩にタクシーを止めて、素早く車を降り、回り込んでから束の側の後部座席を開けた。そして正面からかかえるように束を抱き上げた。

 

「え――っ!?」

 

 大の大人ならば膀胱を決壊させてタクシーのシートを汚すなんて恥は死んでも残したくない筈。

 それを思えば、多少身体に触られて抱き上げられたくらい許せるだろう――

 それになにより心という器はひとたび……ひとたび皹が入れば二度とは――

 秋斗はそんな風に考え友人として恩人として、ただひたすらに束の名誉と尊厳を護る為に意を決した。

 

 抱きかかえられた束は唖然とした声を上げたが、秋斗の意図を察したのか縋るように強く秋斗に抱きついた。ドレスコードのあるカジノで遊んでいた為に、束は肌触りのいいマーメイドドレスを身に着け、上品な香水を纏っていた。

 首下から香る香水とアルコールの臭いと、見た目以上に豊満な女性らしい肢体の温もりと柔らかさを感じつつ、秋斗は束を抱きかかえた状態で懐中時計(レディ)のPICを起動させる。

 ISフレームという頑強で鈍重な金属の塊を纏っても搭乗者に重さを感じさせないのはPICによる副次効果――その応用で一時的に抱えた束の重さを消し、秋斗は自身も重力の縛りから解き放って、宿泊先のホテルのトイレへと走った。

 

「――レディ、いくぞ!」

 

 人目を避けてその性能は大幅にダウンさせたが、それでも人一人を抱えて普通に走るよりは遥かに早い。

 すれ違った通行人の奇怪なモノを見るような視線が集まるが、それらを無視して秋斗は走った。

 ――――しかしホテルのロビーを抜けたところでその努力は空しくも空回りに終った。後、ほんの少し。本当に目と鼻の先という所で束の防波堤は決壊したのだ。

 秋斗が抱きかかえた束の腰元から生温かい雫が染み出したと察した時には既に、束は擦れる様な声で嗚咽を上げ、震えていた。

 

「……とりあえず、後の事はクロエに任せるけどいいか?」

「――ひぐっ――ぅぐっ――ぇぐ……」

 

 秋斗は目の前にあるWCの文字を一瞥し、無力さを噛み締めながら束に尋ねた。

 泣きじゃくる束を女子トイレの個室に運び入れた後。

 秋斗はなるべくラウラには内密にという形で、クロエに連絡を取った。

 その日以来である。

 束は屋外での活動よりも潜水艦内部で後方支援に徹する事が多くなり、そして凡人の都合で移動時間を左右されない無敵の移動手段として特製の人参型ロケットの開発に着手するようになった。

 

 

 

 

 自分の持ち物ならば最悪それが汚れようとも気にならない。

 空を飛ぶなら渋滞にも左右されない。

 他人の目が無いなら恥をかく必要も無い。

 そうした様々な思惑があっての事だろうと秋斗は思う。

 

「――ま、本当の所がどうなのかは流石に聞くわけにはいかねぇか」

 

 タバネサブマリンの給湯室でお湯を沸かしコーヒーを煎れた秋斗は、マグカップと紙巻を手に小さく苦笑いを浮かべた。

 

「――護るって大変だぜ、一夏。……その気があるなら、頑張れよ」

 

 俺は護れなかったからなと、秋斗がそんな風にぼやくのと同じ頃。IS学園のアリーナの外壁を突き破り、人参型のロケットと白騎士が登場した。

 それはクラス対抗戦の渦中であった一夏と鈴の幼馴染対決に乱入する形となった。

 

「な、何よアレ――」

「アレは――あの人はまさか!?」

「オハヨウゴザイマース! 久しぶりだね、いっくん! そしてIS学園よ! 私は帰ってきたぜ!」

 

 その日、天災がIS学園に降臨した。




 きっと人参型ロケットはこうして生まれたんだよっ!
 そしてサーセンした……いろんな意味で……

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