世界が終わってもう年号も西暦もない、そして家族も失った・・・
俺は今日も二本の日本刀で終わりもなく発症者を殺してた。
殺すのに夢中で気が付けばショッピングモールの立体駐車場の何階かにいた。
別に物資を求めてきたわけでもないし、寝床を探しに来たわけでもなかった。
そこらじゅうに発症者はいた。
車の中にも出られずにもがいてる発症者も見えた。
俺は夢中で斬り裂いた。
そんな中銃声が聞こえた。
と同時に男の声で、
「やめろ!こっちに来るな!!死神!!」
俺は銃声のする方に行ってみた。
男は銃を乱射しているようだった。
感染者を撃って駆逐しているようだった。
すると男の拳銃が弾詰まりした。
「畜生!」
男は銃のグリップの部分で感染者の頭を殴り始めた。
「助けてくれ!兄ちゃん。」
男は腰が抜け、残りの発症者の餌食になるところである。
俺は仕方なく刀を振り、残りを片づけた。
「ありがとう・・・兄ちゃん。あんたがいなきゃあ俺も死神だったぜ。俺は桐岡だ。」
「桐岡さんか・・・だが、俺はもう行く・・・」
俺は刀を左の二本の鞘に収めた。
すると桐岡は俺を止めた。
「待て!待て!!途中まで車で送って行くから。ところで名前を教えてくれ?」
「僕ですか・・・」
俺はこの時人格が変わったように、
「いや、俺は孤高の剣士、青井和長だ。」
ショッピングモールから出てしばらく二人で車で走った・・・
「青井の兄ちゃんよう、うちのグループに来ないか?」
「いや、遠慮しておくよ。ここで降ろしてくれ。」
俺は安全だと思った場所に降ろしてもらった。
「ありがとうよ、もう一生会うことないかもしれねーが。」
桐岡は笑いながら走って行った。
俺が降りたのはかつて閑静な住宅街だったが、今は廃墟街と化している。
俺は一軒の大きな家に玄関から侵入した。
胸ポケットに収めてあった拳銃を構えて家内捜索した。
二階の一室のドアにマジックペンで『開けるな、新型狂犬病患者がいる。』と書いてあるのを見た。
息を整えてからドアを開けると頭が潰された腐った死体があった。
俺は久々の密閉した充満する腐乱臭にむせた。
部屋の壁には血が黒く染まっていて『俺はゾンビに勝った!!!』と文字が書かれてあった。
どうやら以前世界が終わった後ここに誰かが住んでいたらしいようだ。
俺は隣の部屋に行き、安全を確かめてから部屋のドアに鍵をかけた。
ベッドの横のドレッサーに二本の鞘を立て掛け、ドレッサーの上に拳銃の入ったホルスターを置いた。
ドレッサーには俺と同じ年齢くらいのカップルの写真が置いてあった。
ZDAY4日目・・・
俺と妻の桜は茶の間で連日放送されている新型狂犬病の感染爆発についてテレビニュースを見ていた。
桜「和成兄さん、大丈夫?」
和長「さあな・・・○○村山頂に住んでて携帯もつながらないし、市外番号もつながらない。」
和長の携帯に電話がきた。
非通知という表示で電話で着信がきた。
「お!もしかしたら兄貴かも!!」
俺は電話に出た。
「和長二士、ただちに航空自衛隊駐屯地に召集!」
電話の雑音から駐屯地ではすごい騒ぎだと察した。
ZDAY6日目・・・
上官「士官ら全員に次ぐ、感染爆発は最大に達しもはや封じ込めは不可能というのが政府の見解。以上解散。」
和長「そんな・・・日本いや世界が終わるということか。」
ZDAY10日目・・・
自宅に戻った俺は妻が拳銃で頭を撃ち、自殺していたのを発見した。
「桜・・・桜!!!」
いつの間にかベッドで寝ていたようだ。
俺は目が覚めると昨日見たカップルの写真を見た。
(いつの間にか俺は寝ていたのか。)