提督と艦娘とメガネと胃薬   作:名も無き蛇

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新築鎮守府が発足。初日から大変なこの鎮守府…。
今作では、あれから一週間後の内容となります。


大変お待たせいたしました。作者の都合上制作が遅れました。申し訳ございません。



第二話 提督のメガネは何処(いづこ)へ?

鎮守府が発足し、かれこれ一週間が経過した。艦隊の戦力は順調に大きくなってきている。

「ふぅ、ここの人数もずいぶん増えたな」

目の前の資料に目を通して呟く。鎮守府にはこの一週間で駆逐艦6隻、軽巡2隻、重巡2隻、軽母1隻が着任した。

おかげでこの鎮守府正面海域の制海権はほとんど掌握することが出来た。

「提督、お茶が入りました」

加賀が机にお茶を置いた。

「ありがとう」

そう言ってコップを口に運び、飲む。

……甘い。すごく甘い。これジュースだ。

「…あのー加賀さん、これはひょっとして…」

恐る恐る口を開きそういうと、

「はい。ヌワラエリア茶葉使用のレモン紅茶です」

加賀はやりましたと言わんばかりの顔をしてそう言ったのだ。

(やっぱり…。俺の秘蔵ジュースだわコレ…)

そんなふうに少年が考えていると執務室の扉がいきなり開き、

「失礼するぞ。例の任務報酬の艦娘の件だ」

ノックもせずに入って妖精長は言った。

「あ、任務報酬の件ですね」

「そうだ。準備ができたから工廠に来てくれ。加賀さんあんたも一緒にな」

妖精長はそう言って走って執務室を出て行った。

「確か、任務報酬の艦娘って空母でしたよね?」

「はい。正規空母赤城です。私と共に戦った戦友です」

「そっか。じゃあ早く迎えに行かないといけないね」

二人は執務室を後にした。

 

「おや、今日はいつもより早く来たな提督」

「そうですね。今日はいつもより早く来ました」

「おk。じゃあ早速だがこっちに来てくれ」

三人はあの部屋に向かった。そう、加賀と初めて会ったあの部屋に

「ここだ。俺は別の仕事があるからもう行くが、あんたらもあの娘連れて鎮守府の食堂にでも連れて行ってやれ。じゃあの」

(ん?妖精長にしてはいつもより親切な言い方だったな)

ふと、隣にいる加賀を見た。

…いつもと違う。表情こそ変わっていないものの、目の奥がなんかすごいことになってる。

俺は扉を開けた。部屋の中には加賀と同じように袴を着た女性がいた。色は赤だ。

「赤城さん…。」

加賀が小さな声で呟いた。

すると、赤城が気づき、

「こんにちは。航空母艦赤城です。よろしくお願いします提督」

「こちらこそ、よろしくお願いいたします」

お互いにあいさつをし終えたタイミングで加賀が

「提督、食堂の方に行きましょう」

加賀がいつも以上に真剣な眼差しでこちらを見る。早く行動した方がよさそうだ。

「そ、そうだね。加賀さん。じゃあ、赤城さん、食堂にでも行きますか」

「はい(嬉)」

(急に声のトーンが上がった気が…。)

 

 食堂にて…

 

「ここが食堂ですかぁ。いい香りがしますね」

「ここの食堂は美味しいですよ赤城さん」

嬉しそうに言う赤城に加賀がそう言う

「本当ですか!?では、さっそく頂くとしましょう」

(あれ?なんかマズイ予感がする。何故だろう)

しばらくすると奥からお艦(鳳翔さん)がやってきて

「何を食べますか?」

赤城は少し笑って

「じゃあ、私はまず醤油ラーメンで」

「では、私も同じものをお願いします」

「じゃあ、僕もそれでお願いします」

「醤油ラーメン3つですね。わかりました。少し待ってくださいね」

お艦はそう言って厨房に戻り、調理を始めた。

「ラーメン私好きなんですよねぇ」

赤城が唐突に話す。

「ラーメンお好きなんですか?」

興味があったので聞いてみた

「とっても好きですよ。醤油なら3杯は余裕ですね。加賀さんもそうですよね?」

「えぇ」

(なんと…。二人とも大食いかよ。加賀がよく食べるのは知ってたけどまさか赤城もいっしょとはな…)

「へ、へぇ…。そうなんだ。すごいね」

「そんなことないですよ。ちなみに提督はどの位食べるんですか?」

赤城の目がキラキラしている。さっきまでとは全く違う。こうなると返答に困る。

「え~と…。1杯しか食べれないかな」

ありのままを言った。これでいいのだ。そう思った。

「1杯!?それで足りるんですか!?軍人たる者イザというときに行動できないと大変ですよ!」

……どうやら返答に失敗したらしい。だが、俺が3杯も食べると胃が大変なことになるのは事実だからしょうがない。

「い、いやぁ~。実は僕、お腹が弱くてあまり食べれないんだよねぇ」

「赤城さん、提督があまり多く食べれないのは事実です。食べ過ぎるとその日一日トイレから出てこなくなります」

加賀が真剣な表情でそう言ってくれた。庇ってくれたのは助かったが、少し恥ずかしい。

そうこうしていると、お艦がやってきて、

「醤油ラーメン3杯お持ちしました」

3人の前に1杯づつラーメンが置かれる。

ラーメンからは食欲をそそる香りがする。

「わ~。おいしそうですね。さっそく頂きましょうか」

「「そうですね」」

箸を割り、麺を掴む。湯気が顔に当たって前が見えなくなった。

「うおぉぉ!?目がぁ目がぁぁぁぁぁ!!」

「提督!!落ち着いてください。メガネが曇っただけです」

「お?あ、ホントだ。ありがとう加賀さん」

メガネを外し、机に置く。

 

数分後

 

「「「ごちそうさまでした」」」

やはり二人とも3杯食べた。俺が1杯食べる間に…。

食べ終わったのでメガネを着けようと、メガネを取ろうとしたとこ、床に落ちた。

「あ~。落ちちゃったよ」

拾い上げようとしたとき…

食器を取りに来たお艦がメガネに気づかず、

「ピシッ!!」

メガネが割れた…。




今回は2000文字弱にしました。これからもそのくらいの文量で行きたいと思います。
ご意見・ご感想等、よろしければお願いします。
ありがとうございました。次回も頑張ります。
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